「LAMB ラム」:日本版は吉田羊で #ラム #LAMB #映画ラム #ノオミラパス #吉田羊
映画『LAMB ラム』は、予告編で感じた通りの奇妙で不穏な作品でした。発想の勝利であり、また「よくこれを映画にしたな…」でもあります。ヘタしたら、ギャグにしかなりませんもの。
全編にわたって、台詞の少ない寡黙な映画であります。特に序盤は、あたかもサイレント映画のようにほぼ映像だけで進んでいきます。アイスランドの田舎で、何もない生活。大江戸はとてもじゃないけど、こんな娯楽のない(TVのスポーツ中継とか映画ぐらいしかない)暮らしは、三日間たりとて耐えられそうにありません。
(以降ネタバレあり) まあ、予告編とか見た段階でわかっちゃうのですが、羊から面妖なものが生まれて(「綿羊」ではありませんよ)、夫婦がそれを育てて…というお話。「かわいい」と「不気味」の境界線にあるアレの見せ方(とにかく隠したり、徐々にだったり、急にだったり)が上手です。
まあ、不穏で一触即発なムードの醸成とか演出の才能が感じられる本作ですが、最終盤に至って超ビックリ展開に至ります。「え???」ですよね。一瞬自分が何を見ているのかわからなくなります。コント? 子供番組? 神話? いやー、あっけにとられてしまいました。
羊なのか人なのか、かわいいのかこわいのか、シリアスなのかばかばかしいのか…、とにかく二つの解釈を自分で選択する映画なのでした。
そして、ノオミ・ラパスの演技はとにかく見事でした。日本版を作るとしたら、この役は吉田「羊」さんでしょうかね。
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