「黒い牡牛」:少年は闘牛へ行った #黒い牡牛 #ダルトントランボ
映画『黒い牡牛』は、1956年のRKOラジオ映画作品。リストア版としての公開で、「国内最終上映」とありました。武蔵野館などで開催中の「12か月のシネマリレー」という企画の中の1本です。
赤狩りでハリウッドを追われたダルトン・トランボが、ロバート・リッチという変名で脚本を書き、アカデミー原案賞(今はそんな賞ありませんが)を受賞したものの会場に現れることはなかった(できなかった)という曰くつきの作品。
それにしても何で今この作品の上映権があって、12本中の1本に選ばれて上映してるんだろ? それほど有名な作品ってわけでもないし、スター俳優が出ているわけでもないのに。謎です。
まあ、素朴な、古典的な「少年と牛の友情」みたいな映画です。文部省特選って感じですね、知らんけど。 そして後半は満員のスタジアムでの闘牛を、みっちり撮ってます。闘牛ってのはやっぱり文化ですねえ。こういうものを動物愛護の観点だけから断罪するってのは違うと大江戸は思うのですが、いや、そうではない、けしからん という考え方もあるのでしょう。まあ、ここらは捕鯨などにも関わっていくデリケートな問題ではあります。
トランボは、この牛に(あるいは、もしかしたら少年にも)自分の境遇をダブらせて描いたんでしょうね。そうしてみると、満員の観客が「恩赦を!」とハンカチを振る場面は、より感動的に思えます。
「The Brave One」というカッコイイ原題の割には、「黒い牡牛」というそのまんまな邦題になってしまったのですね。せめて「黒い勇者」ぐらいではどうだったのかなあ?
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