「窓辺にて」:いつまでも観ていたい会話劇 #窓辺にて #今泉力哉 #稲垣吾郎 #中村ゆり #玉城ティナ
映画『窓辺にて』は、今年脚本作『愛なのに』と監督作『猫は逃げた』を公開した今泉力哉の脚本・監督作品。いやー、面白かった。そして、中村ゆりと玉城ティナが出てるって、けっこうな「盆と正月」状態。稲垣吾郎もSMAPのメンバーでは一番好きですしね。
今泉流の会話劇です。いつもながらダイアローグが面白く、マスクの下で声を出して笑っちゃいました。そして、ほとんどが室内。屋外に出る場面はいくつかありますが、多くはありません。そこにもってきて、圧倒的な長回し。しかもほとんどがフィックスの長回し。これのもたらす効果が絶大なのです。主人公たちと同じ部屋にいて、会話を聞いている感覚になります。だから、当事者のような気持ちになって飽きることがないのです。2時間23分の長尺ですが、まったく長く感じませんでした。どころか、もっと観続けていたい感じ。倍ぐらい長くて5時間近くあっても、オッケーだと思えました。5時間17分の濱口竜介『ハッピーアワー』に全然飽きないみたいなもんですね。
あとはウディ・アレンの感触もありましたね。コミカルな部分もシリアスな部分も、アレン映画の男と女の会話を想起させてくれました(なので、ホン・サンスに似ているとも言えます)。今泉さん、都会派ですからね(福島出身だけど)。
稲垣、中村、玉城3人とも今泉映画の住人となって、なかなかに涼しげかつ温かみのある好演。今泉作品のキーパーソンとなった若葉竜也も、うさんくさく健在でした。みんな、驚くべき長回しの中で、感情の変化を見事に立ち上がらせてくれました。
くすんだ淡グリーンが印象的な美術と撮影も良いのですが、室内で女優の顔がけっこうシャドーになって、きれいに見えない(むしろ老けて見える)ことが多かったのは、唯一残念でした。ライトをバシバシ当てればいいってもんじゃないのでしょうけれど、この作品においてそこは気になる残念ポイントなのでした。
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