「ザ・メニュー」:起承転結の結で崩れた #ザメニュー #レイフファインズ #アニャテイラージョイ
映画『ザ・メニュー』は、いったいどういう種類の映画なのか、外見から想像することは難しかったのですが、なるほどそういう作品だったのですね。あんまり詳しく書けないタイプなのでしたー。
オープニング(起)は往年の「グランド・ホテル」式パニック映画(ディザスター・ムービー)やオールスターによるアガサ・クリスティ作品のような、登場人物たちの顔見世紹介。 その後(承)は、謎が支配する不穏な展開です。謎はかなり深いものがあり、不穏さは物語が進むにつれて増していきます。 そして、突然禍々しさが牙をむきます(転)。なかなかに衝撃を与えてくれます。そこからはハラハラドキドキ。
(以降少々ネタバレあり) で、最後(結)になって「ん??」「なんで??」ともろもろ崩れてしまいます。もったいないなー。後から考えると、序盤からツッコミ所満載なのですが、キレの良い演出やスピーディーな展開で、それを気にする暇を与えませんでした。だけど終盤のこの展開は、人物たちの思考と行動は、あまりにもわけがわかりません。なんでそうなるの? そんなのありえないでしょーって感じ。お客たちもわかんないけど、料理人たちはなんで?? 集団催眠でもかけられているのかしらん?
まあ、それでもレイフ・ファインズのうまさで、このシェフの威厳と怪物感、こわさが最高にスリリング。彼のみならず、役者たちの良さで見せ切った感があります。アニャ・テイラー=ジョイがかなり堂々と、レイフに張り合っておりました。 ニコラス・ホルトは、顔が長谷部誠の弱っちいバージョンみたいでした。
豪華な料理アートの数々よりも、チーズバーガーをおいしそうに描くというあたりがいかにもアメリカ映画なのであります。
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