「フラッグ・デイ 父を想う日」:ショーン・ペン=市川團十郎? #フラッグデイ父を想う日 #ショーンペン #ディランペン #市川團十郎
映画『フラッグ・デイ 父を想う日』は、脚本・監督がショーン・ペンで、実の娘ディラン・ペンが主演し、実の息子ホッパー・ジャック・ペンとショーン・ペン本人が共演というファミリー・ムービーのごとき作品。娘も息子もショーンとロビン・ライトとの間の子です。なんかほとんど市川團十郎一家の襲名披露公演みたいなノリですね。
それにしても、ホッパー・ジャック・ペンって・・・、デニス・ホッパー+ジャック・ニコルソン;ショーン・ペンですよ! それで俳優やってるっていうんですから、どうしても名前負けしちゃいますよねえ。
ショーン・ペン演じるアウトローな父親は「馬鹿は死ななきゃ治らない」の典型で、息をするように嘘をつき、「ちょっとトイレ行ってくる」ぐらいの感覚で犯罪を重ねてしまうような人物。娘視点で、そんな父を描いています。こういうロクデナシを演じさせたら天下一品のショーン・ペン。還暦を超えて、枯れた味わいが出てきましたね。
一方のディラン・ペンも沈黙の表情から絶叫芝居まで、ちゃんと演技のできる逸材だということを証明しています。この作品自体、父が娘に贈った最高のプレゼントになっています(息子の役は大したことないのですが、原作のせいでもありましょうし、まあ男親ってのはそんなもんかも知れません)。
本作は16㎜フィルムで撮影されたのだそうです。先日観た『ケイコ 目を澄ませて』もそうだったので、同時期の偶然にちょっと驚きます。こちらの方がいかにも16㎜らしいざらついた画面ですけどね。それが1970年代っぽい、もっといえばニューシネマっぽい風合いを作品に与えています。ただ、映画としては「そこそこ」レベルで終わってしまったのが、ちと残念ではありました。
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