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2023年2月28日 (火)

「逆転のトライアングル」:ヤバいよ、ヤバいよ    #逆転のトライアングル #リューベンオストルンド 

1_20230228220001 映画『逆転のトライアングル』は、スウェーデンの鬼才リューベン・オストルンド監督が、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』に次いで2作連続カンヌ映画祭パルムドール(最高賞)を受賞した作品。おお、「スクエア」(四角形)の次に、「トライアングル」(三角形)ってわけですね。

でもこれにパルムドール与えて良かったんでしょうか?と思っちゃうぐらいの過激描写も含まれております。(以降少々ネタバレあり) ここまでリアルに嘔吐と下痢を描いた映画って初めてではないでしょうか? この荒海での船酔い描写の凄まじさに唖然&震撼。CGの使い方の新天地だって思っちゃいましたよ。

三部構成2時間27分の長尺ですが、まったく飽きません。娯楽映画としては大したものです。でも本当に意地が悪いというか、悪意たっぷり。第一部の恋人たちの「どっちがお勘定をもつか」論争のスリルと居心地悪さときたら! これ絶対デート・ムービーにしたらダメですよね(第二部のウンゲロ描写も含めて)。色々と気まずいことになると思います。

第三部の「逆転」パートも、既視感はあるものの面白くてたまりません。そして「なるほど、こうきたか」のラスト。やはり現代映画界の「鬼っ子」ですね、この監督。そもそもオープニングの「H&Mとバレンシアガ」いじりからして、「大丈夫なんですかい?」ってなヤバさでしたもんねえ。ああ、監督もH&Mもスウェーデンだから、日本の監督がユニクロいじりをするようなもんでしょうかね。

 

 

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2023年2月27日 (月)

「湯道」:入浴文化を描く王道娯楽作    #湯道 #映画湯道 #小山薫堂 #銭湯 #橋本環奈

1_20230227221601 映画『湯道』は、小山薫堂さんが提唱する(茶道、華道、香道などの仲間としての)「湯道」をもとに誰もが楽しめるエンタテインメントに仕上げた良作。日本の入浴文化への愛があります。予想以上に楽しめました。

何と言ってもこの銭湯=「まるきん温泉」の大セットが素晴らしいのです。外観も、内装も、レトロな懐かしさを存分に放っていて最高。あとは、金魚のいる池がついていたら完璧でした。実在したら、行ってみたいところです。

物語はありきたりですが、それを補って余りあるディテールの凝り方やくすぐりがあります。いろんな人がいろんレベルで楽しめる王道の娯楽映画。それは銭湯というものの特質にも似通っているのではないでしょうか。ありきたりではありますが、胸に迫る感動ポイントがいくつかありました。

結構なオールスター・キャストによる群像劇でもあります。そして、みんないい人(一名の例外=吉田鋼太郎)ってところも、この映画らしいところ。リラックスして、気分良く映画館を出られます。

本作の橋本環奈はかなり良いですよ。いつもよりクセ弱めですが、そのナチュラルさが「一億人の妹」(今、勝手に命名しましたが)的な味わいとなっております。

ここ十年ぐらいでも近所の銭湯がいくつか無くなりましたが、本作を観たら久々に銭湯行きたくなりました(みんな、そうなりますよね)。

 

 

 

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2023年2月26日 (日)

「ちひろさん」:今泉力哉と有村架純のベスト!    #ちひろさん #今泉力哉 #有村架純 #武蔵野館

Dsc_12532_copy_768x1163 映画『ちひろさん』は、NETFLIXの配信作品。都内では新宿・武蔵野館と池袋・シネマロサでの上映が配信と同日にスタート。今後はこういう形でいいから、映画館での上映を確保してほしいですね。昨春の松本穂香主演『桜のような僕の恋人』は、結局今に至るも劇場公開されていないので、配信を敵視している映画館原理主義者の大江戸は、未だに観られていないのです。

で、今泉力哉がまたも名作を作ってくれました。昨年の『窓辺にて』も良かったけど、本作は彼のフィルモグラフィの中でも最上クラスなのではないでしょうか? 原作ものということで、いつもの今泉作品とは少し違ったテイストもあり、彼の新たなステージを感じさせてくれます。でももちろん今泉節も健在。エンドロール後のオマケ場面など、その代表です。

Dsc_12553_copy_768x444 とにかく有村架純が素晴らしいのです。これまでの中でもベスト級の演技ではないでしょうか? 女優を見事に生かす今泉監督の手腕もあるのでしょうけれど、彼女が息を吹き込んだちひろさんのキャラクターのなんと生き生きと魅力的なことか! 観る者すべてが、有村架純のちひろさんを好きになってしまうだろうと思いました。

で、脇のメンバーもことごとく良くって、リリー・フランキーだとか風吹ジュンなんて助演賞ものだし、豊嶋花(オカジ)や嶋田鉄太(マコト)やvan(バジル)や鈴木慶一(ホームレスのおじさん)もいい味出してるし。そして、今泉作品のハンコのような若葉竜也も。

Dsc_12573_copy_600x324 原作は未読なので、原作マンガにあるのか今泉と澤井香織の脚本の力なのかはわかりませんが、人生の至言・名言と言える言葉がたくさん出てきます。そして(2-3人の例外を除いて)ほとんどすべての登場人物が、(欠点はあっても)「いい人」です。そこが、大江戸が今泉作品を好きな理由でもあります。愛すべき人たちを描いた、胸にしみる優しい作品でした。撮影も、ロケーションも、フード・コーディネイトも、みんなレベル高かったです。

ラストを観てて思ったのは、「これ、『男はつらいよ』みたいにシリーズ化されないかなあ」ってこと。ちひろさんが全国いろんな所で、その地の人々を巻き込んで繰り広げる善意の物語。いいなあ、観たいなあ。

Dsc_12563_copy_768x577 武蔵野館で観たのですが、ロビーの作品関連展示がいつも以上に気合が入っていて、ちひろさんの衣装に加えて、「のこのこ弁当」の割りばしだとか、作中に出て来るちひろさん(本名=綾)の履歴書も展示してありましたよ。

 

 

 

 

 

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2023年2月25日 (土)

「別れる決心」:こどもにはわからないのかな?    #別れる決心 #パクチャヌク 

1_20230225220001 映画『別れる決心』は、各方面で絶賛されておりますが、うーん、そんなにいいかなあ? 小生はどうもノれませんでした。

パク・チャヌクはとても好きな監督なのですが(『オールド・ボーイ』も『渇き』も『イノセントガーデン』も『お嬢さん』もその年のトップテンに入れたんじゃなかったかな)、本作では彼のバイオレンスやエロティシズムは抑えられています。ある意味古風なメロドラマを、現代のデジタルデバイスも登場させながら描いていきます。その描写に意外性はなく、でも納得度の高いものでもありませんでした。だって、刑事と容疑者の恋愛という特殊なテーマ(でも映画としては珍しいわけでもない)を、きちんと理解させるようには描いてないと思うのです。いつの間にか、刑事が女に高級な寿司をおごったり、歯ブラシを与えたりして、「え?ここに至る描写ってあったっけ?」と思いました。

(以降少々ネタバレあり) そこから先も同じような感じで、特に女の方に関しては「色仕掛け」に見えてしまいますから、最後の方まで「運命的な純愛」とは気づかなかったのです。これ、2回観ると、その繊細な演出に感心したりするんでしょうかね? それとも大人ならわかるのでしょうか? 大江戸はこどもだからよくわからないやー。ラストに女が取った行動に関しても、まったく解せません。こどもだからわからないのかなあ?

『FALL フォール』同様、ロック・クライミングの場面から始まります。人はなぜあんな危険な事をするのでしょうか? ちょっとしたミスや偶然で命を落としてしまうというのに。バンジー・ジャンプはやってみたいけど、ロック・クライミングは絶対にやりたくない大江戸なのでした。

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2023年2月24日 (金)

吉川晃司の武道館ライブ    #吉川晃司 #吉川晃司日本武道館ライブ #OVERTHE9 

Dsc_12473_copy_600x374 訳あってチケットをいただき、日本武道館で吉川晃司のライブ『OVER THE 9』を楽しみました。本日は撮影用のドローンを飛ばすために、アリーナには観客を入れず。観客は1階席&2階席のみってことで、西スタンド2階の後ろの方からかなり見下ろしました。

思い返せば、小生の吉川ライブは1984年の有楽町よみうりホール以来。その日は映画『すかんぴんウォーク』(吉川晃司デビュー作)の試写会だったのですが、映画が終わってエンドロールが終了すると同時にするするとスクリーンが上がって、その背後にまばゆい照明と共に吉川とバンドが登場し、主題歌『モニカ』の演奏が始まったのでした。その後、何曲か歌った気もするけど、最後にもう1回『モニカ』を歌った気もするけど、もはや全ては霧の中なのであります。

その後も初期の吉川は結構聴いていたし、小生のカラオケの十八番でもありました。ただそれもCOMPLEXあたりまでで、以降はテレビなどでライブの断片を見る程度でした。

Dsc_12483_copy_768x437 そして本日のライブ。いやー、吉川さん、体型も動きも変わりませんねー。若い 若すぎる! 例のシンバルキックも、計5回披露していましたし。ドラマで役者をやって、財前部長だとか飛行機の教官だとかをやってると、それなりに年取ったなあと思うのですが、ライブだと遠くから見ていることもあって、まったく老いを感じさせません。やっぱすげーです。

お客の入った武道館でドローンを飛ばしたのは、今日が初めてなのだそうです。赤い光のドローンが同時に何台も飛んで撮影してましたし、大型クレーンやレールで動く移動撮影車や手持ちのハンディカムまで、あらゆる撮影機材で、いろんなショットを撮っておりました。WOWOW用の映像のようです。

ニュー・アルバムからの曲や新し目の曲に混ぜて、懐かしい『憎まれそうなNEW FACE』や『ラ・ヴィ・アン・ローズ』なども歌ってくれましたし、ラスト2曲は『恋をとめないで』『No No Circulation』でえらく盛り上がりました。で、アンコールも『INNOCENT SKY』と『KISSに撃たれて眠りたい』。やっぱり今でもこれら初期の曲が支持されているってことですよね。

開演時間の18:30ぴったりにスタートして、2時間10分のライブ(MC多め)でした。まあ、吉川の曲って、いくつかのパターンがあるけど割とみんな同じように聴こえてしまうところがありまして、それはそうなんですが、2階スタンドの後ろの方まで最後まで総立ちにさせておくパワーもあるのでした。吉川晃司57歳、おそるべしです。大いに刺激をいただきました。

 

 

 

 

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2023年2月23日 (木)

「イニシェリン島の精霊」:面白くならないモヤモヤ    #イニシェリン島の精霊 #マーティンマクドナー 

1_20230223232701 映画『イニシェリン島の精霊』は、演劇畑出身ながら、『スリー・ビルボード』で一気に巨匠の仲間入りをしたマーティン・マクドナー監督の新作。映画賞の受賞やノミネートなどで高く評価されているようですが、うーん、大江戸はダメでしたね。

舞台がアイルランドの孤島。『ライアンの娘』の風景を思い出してしまいます。なので、観ているうちに「ああ、2人のこの争いは、内戦の比喩なのね」とわかってくるのですが、「だから何なの?」との思いも禁じ得ませんでした。人間って愚かだなあ、戦争って愚かだなあと思うけど、どうにもテーマ性が強すぎて、映画としての面白みに欠けるうらみがありますし、腑に落ちないことだらけです。「だってそれは不条理劇だから」と言われればそれまでなのですが、どうにもモヤモヤしますよね。ちょっと面白くなりそうで、結局ならない感じ。

精霊というか死神ばあさんの存在も、ぜんぜんピンと来ません。 そもそも、この何もない島(変な人ばっかりだし)で日々を過ごすのは、大江戸にしてみればほとんど流刑みたいなもの。なので、オシム監督のようなコルムじいさんの方を支持したいと思いますし、むしろ島から出る道を選ぶパードリックの妹の側につきます。

てなわけで、この映画とはまったく相性が合わなかった大江戸なのでした。都会はいいなあ!

 

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2023年2月22日 (水)

湘南ベルマーレの2023ユニフォーム    #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #ベルマーレのユニフォーム

Dsc_12483_copy_864x998 今年はJリーグが30周年であると同時に、湘南ベルマーレも30周年! まあ当初は「ベルマーレ平塚」だったわけですが、2000年以降は「湘南ベルマーレ」としてやってます。不遇の降格や苦悩のJ2時代を経て、近年はJ1に定着して今期で6年目。昨年は18チーム中12位で、今期はもちろん一桁順位、願わくは5位以内を目指しております。

で、昨年の大江戸はおととしのクラウド・ファンディングの返礼品だったスペシャル版ユニフォームを着ておりましたが、今年は買いました(高くなったけど、クラブへの寄付のつもり)。だって、胸スポンサーが久々に新しくなったし(MELDIAからRiptyへ)、ライトグリーンがいつもよりかなりイエロー寄りのトーンってこともありまして…。ま、デザイン自体は可もなし不可もなし程度なんですけどね。

Dsc_12443_copy_850x1038 実は今回のユニ、一部で背番号圧着で気泡が入ったりの不具合があって、交換や補修対応をしているそうです。大江戸のもよく見たら、背番号に小さな気泡がちょっと入っていたのですが、まあ、目立たないしいいやと思って、そのまま着る予定。いつもながらの12番(サポーターズナンバー)にしてあります。

先週末の第1節では、大橋のハットトリックなどで鳥栖に5-1と圧勝し、現在の順位表では湘南が単独1位です! いやあ、首位って気分いいですね。明後日のホーム開幕戦(フライデーナイトJ)は行きませんが(だって仕事を終えてダッシュして平塚駅からタクシーに乗ってもキックオフ直前にしか着かないし、冬場の夜は寒いし、大江戸は寒いの苦手だし、家に帰るのが23時ぐらいになるし)、DAZNで応援です。連勝で首位をキープしてくれると信じております。そして今シーズンのベルマーレはJ1の台風の目、センセーションとなるってことも信じております! 今シーズンのベルマーレのスローガンは(昨年に引き続いて)「BELIEVE」ですしね。

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2023年2月21日 (火)

「ベネデッタ」:バチ当りなキリスト教映画    #ベネデッタ #ポールヴァーホーヴェン #バチ当り映画

1_20230221185701 映画『ベネデッタ』は、バチ当たりなポール・ヴァーホーヴェン(現在)84歳のバチ当たりなキリスト教映画。小生がこれを観た日は、真摯なキリスト教映画『対峙』とのハシゴだったので、その落差にクラクラ来ました。名画座で二本立てにすれば、なかなかの「攻め企画」なんですけどね。

でも、往年のヴァーホーヴェンほどのdisgustingな口当たりの悪さ、嫌な感じはありませんね(例えば『ロボコップ』『スターシップ・トゥルーパーズ』『ブラックブック』『インビジブル』などのような)。さすがに枯れてきたのかも知れません。

ただ、キリスト教にケンカ売ってるようなところはあるので、問題作には違いありません。半世紀前なら、ケン・ラッセルが作っていたかも知れないなあ。R18+指定になってますが、性的描写や暴力描写はR15+程度に思えましたけどねえ。バチ当たり度は高いです。ベネデッタの夢に出てくるキリストが、威厳も聖なる感じもないのにも笑っちゃいます。

でも、面白さは中ぐらい。悪くはないけれど、映画的にそんなに優れたものとはなっておりませんでした。終盤のペスト禍には当然「新型コロナ」を想像してしまうのですが、この映画は2019年にはできていたそうなので(公開は2021年)、そこは偶然なのでしょう。 

どうでもいいけど、本作の広告媒体などに「ポール・ヴァーホーベン」と書いてあるのですが、"VERHOEVEN"なんだから、「ヴァーホーヴェン」(または「バーホーベン」)と書くべきでしょうね。なぜ片方は「ヴァ」で片方は「ベ」なの?

 

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2023年2月20日 (月)

「対峙」:舞台劇のような緊張の会話劇    #対峙 #映画対峙 #被害者と加害者の両親

1_20230220221001 映画『対峙』は、きょう日なかなかないタイトルの潔さ。1950年代、60年代の洋画みたいな邦題です(まあ、現代は“Mass”=ミサなんですけどね)。

全編のほとんどが4人の登場人物による会話劇。最初と最後にだけ出て来る3人を加えても、たった7人だけしか出てきません。場所も教会内の、ほぼ一室だけ。なので、これは舞台劇の映画化なんだろうなと思ったら、なんと映画オリジナルなのでした。わお。今どき、勇気ある企画ですね。まあ、低予算で撮れたのでしょうけれど。

それにしても、あまりの緊張感で観るのが辛い作品でした。二度と観たくはありません。被害者と加害者の両親だけ4人で会わせて対話させるなんて、ほんとにそんなことがあるのでしょうか? ピストルとかナイフとか隠し持ってたら、どうするつもりなんでしょうか? でもそんな直截的暴力以上に、精神的に辛いですよね。特に加害者の親の方が辛いだろうと、大江戸は思います。

きっと、西洋人は「言葉を交わして理解し合う」コミュニケーションの形をとても重視しているからなのでしょうね。何と言っても、(キリスト教は)「はじめに言葉があった」の世界観ですから。そこいくと、日本は言葉を信じていないというか、「口に出さずに察し合う」文化ですからねえ(そして傷つけ合わない文化)。

(以降ネタバレあり) 最後の「赦し」も実にキリスト教的です。この作品自体、「赦し」を巡る物語なのですが、その後に続くラストも含めて、なんかキリスト教映画祭出品作といった趣きでした。そのあたりだとか、あまりに舞台劇的なところだとかが、本作の弱点だと思います。むしろ舞台で観たかった感じなのです。

この作品を観た日は、本作の次にポール・バーホーヴェンの『ベネデッタ』を鑑賞しました。キリスト教映画の聖と俗というか、正と邪というか、…どこかで二本立てをやったら面白いと思うんですけどね(不信心かしらん?)。

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2023年2月19日 (日)

「FALL フォール」:究極の絶望的状況サスペンス    #FALL #フォール #映画フォール #絶望的状況サスペンス #墜落の恐怖

1_20230219221601 映画『FALL フォール』は、ワン・アイディアの絶望的状況サスペンス。21世紀以降でも、『フローズン』『127時間』『オープン・ウォーター』『海底47m』など、いろいろとありますが、本作のプロデューサーが『海底47m』の人だと知って納得です。

オール・アメリカンなバカ女が、友人を誘って(YouTubeのために)高さ600mのタワーに登ってしまい、そこで起こる絶望的状況によるサスペンス。それだけです。でも冒頭のロック・クライミング場面を含め、とにかく「高さ」の恐怖を映像として見事に表現しています。大江戸は別に高所恐怖症ではないのですが、それでも終始ぞわぞわしてハラハラして、とにかく疲弊しました。観終わるとぐったりです。

アメリカ人って、なんか抗ってもしょうがない対象(自然とか)に挑んで、組み伏せようとするところがありますよね。そのためのバカ勇気(蛮勇)を尊ぶというか…。そういった点で、日本からは出てこない映画だなあと思いました。

ツッコミ所は多いです。もっと暑さ寒さや飢えと渇きをしっかり描かんとダメだろうとも思います。でも何だかんだと次々に「試練」を用意して、永遠にドキドキさせてくれます。先日観た『#マンホール』も、良くできたワン・シチュエーションの絶望的状況サスペンスでしたが、こっちを観ちゃうと色褪せますね。やはり墜落というのは、人間の生理的な恐怖を最大限に煽ってきます。

いくら猛禽類だって、600mの高さまでは飛んで来ないんじゃないかと思って調べたんですけど、どうやら(もっと高くても)可能みたいですね。おそれいりました。

結末はちょっとあっけないというか、肝腎な所を描いてなかったりしますけど、まあ十分楽しませて(苦しませて)いただきました。「ようこそ、地上600mの絶望へ」っていうコピーも、いいですねえ。

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2023年2月18日 (土)

「バビロン」:狂気、頽廃、乱痴気騒ぎ    #バビロン #映画バビロン #デイミアンチャゼル #マーゴットロビー #トビーマグワイア

1_20230218234501 映画『バビロン』は、デイミアン・チャゼル監督が1920-30年代の狂騒のハリウッドを描いた3時間9分の大作。これまでの監督作のような品格を外れて、辟易するほどに下品で露悪的に、魔都でうごめく人々を描いています。

3時間9分を長過ぎると感じさせないほど、いろんな人々のいろんなエピソードをパワフルに描いていきます。特に、主役と呼ぶべきマーゴット・ロビー、ブラッド・ピット、ディエゴ・カルバは、濃すぎるエピソードの数々で、狂気と頽廃を塗りたくります。ちょっと胸やけがしそうですね。

「あえて」なのでしょうけど、あまり髪型や洋服で時代再現をする方向性ではなく、現代のようなテイストを残しています。今につながる物語だってことなんですかね。

マーゴット・ロビーは、またもハーレイ・クイン的な下品で頭がアッパラパーで暴力的なキャラを目いっぱい振り切って演じてます。彼女、実は相当な才女なんですけど、『アイ・トーニャ』とか『スーサイド・スクワッド』とか、こういう役を好んで演じますよね。自分のキャラってものをよくわかっていて、賢く演じているのでありましょう。本作も、彼女の映画になっておりました。

そして真の「乱痴気騒ぎ」ってものを拝める映画でもあります。冒頭のパーティーもそうですし、「ヘビとの戦い」あたりのクレイジーさ加減も。現代のようなコンプライアンスと自主規制の世の中を笑い飛ばし、「映画づくりってのは、そういうもんじゃないんだよ」とでも言っているようで、顰蹙を買うかも知れませんけど、なかなか見上げた姿勢にも思えたのであります。

それにしても、トビー・マグワイア、ヤバかったですねー。モザイクかけなきゃイカンような表情なのでありました。

 

 

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2023年2月17日 (金)

真冬も変な自販機    #変わり種自販機 #オモシロ自販機 #変な自販機 #鉄道模型自販機 #メトロ自販機 #キャットアート自販機 #食用昆虫自販機

Dsc_12194_copy_768x1366 定期的にご報告している変わり種自販機。今回も名所=東京メトロ有楽町線の有楽町駅(ビックカメラ地下入口前)の自販機を二つ(いや、自販機自体は一つで、中身が入れ替わっているだけですが)ご紹介。

まずはこちら。「メトロの缶詰」と書いてありますね。なんだそりゃ?

Dsc_12214_copy_792x768 見てみれば、鉄道模型を売っているではありませんか。タカラトミーのプラレール用の模型もあれば、Nゲージみたいな(小生、その方面はよくわかっておりません)のもあれば、メトロファンのための本も入ってました。こういうもの、自販機でガタンと落とさない方がいいんじゃないかって気はいたしますが…。

 

Dsc_12433_copy_600x952続いて最近のことです。「CATART キャットアート」というタイトルで、ハンカチやタオルを売ってました。

Dsc_12434_copy_585x952 その一部がこれ。モナ・リザやらナポレオンやら『ムンクの叫び』やら『真珠の首飾りの少女』などが、ハンカチやタオルになっているようです。しかも全部人間がネコ化しております。

Dsc_12444_copy_600x412 ハンカチが1,100円、タオルが2,750円。これ、売れるのかなあ。

 

 

Dsc_12256_copy_572x1024 そして、場所は渋谷に代わりまして、メガ・ドンキホーテの裏口で発見した衝撃の自販機です。

サイドに「虫 むし 虫 ムシ MUSHI」って書いてありますね。も、もしや…

Dsc_12264_copy_749x576 はい、その「もしや」でした。食用昆虫の缶入りがずらり。「広島こおろぎ」「埼玉嵐山こおろぎ」「京都こおろぎ」といった文字がありますね。違いは判るのでしょうか? 上段には、サソリやタランチュラ、カブトムシ、イナゴなどがありますね。下段のものは、あまり見たくないような虫のイラストが入っております。お値段は1,000円~2,000円ぐらいですかね。いやー、買いたくないなー。罰ゲームの世界ですねえ。いくら「昆虫食が世界を救う」とか聞いていても、今のところはまだ遠慮したい大江戸なのでした。

 

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2023年2月15日 (水)

今日の点取占い322    #点取り占い #点取占い

Dsc_12394_copy_800x479 一番やっかいなのはお前だ  3点

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2023年2月14日 (火)

新宿のアドホック、閉館しましたね    #アドホック #新宿アドホック

Dsc_12252_copy_1092x768 新宿紀伊国屋ビルの裏手にある「新宿アドホック」、1月に閉館しちゃいましたねえ。近年は1階が紀伊國屋のDVDショップと、トレーディングカードの店(+謎のアクセサリー屋もずーっとありましたね)。2階が紀伊國屋のマンガ(コミックス)売場。あとは漫画喫茶だとか、スポーツ用品のギャラリー2なんかが入っていて、上層階には「隠れ房」などの飲み屋とかも入っていました。そうそう、地下にはサンリオ・ギフトゲートとバスキン・ロビンス(サーティワン)アイスクリームのお店も!

Dsc_1244_copy_768x432 先週末に覗いたら、もう1階フロアは何にもなくガラス壁面やドアだけが残っている状態でした。正面ドアから奥の靖国通り側が見えました。

1970年代からあったビルですよね。初期においては「後楽園アドホック」と名乗っていたはずですが、その後所有者が代わったりしたのでしょうね。ネットで調べても、不思議なほどこのビルの情報は何も出て来ません。まあ、雑居ビルの宿命でしょうか。大江戸がよく(という程でもないけど)利用したのは、ギャラリー2の「ランニング」のフロアです。エレベーターがなかなか来ないものだから、いつも狭い階段を歩いて昇っておりました。Dsc_12452_copy_768x490

まだ古びた感じはないのですが、確かここは耐震性が問題になったのではなかったかな? その理由で建て替えが始まるビルって、今都内にけっこうあるんですよねー。閉まっちゃう前に、せいぜい行っておかねばですね。

 

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2023年2月13日 (月)

「レジェンド&バタフライ」:東映70周年記念失敗作    #レジェンドアンドバタフライ #レジェバタ #織田信長と濃姫 #木村拓哉 #東映70周年

1_20230212215801 映画『レジェンド&バタフライ』は、東映70周年記念の大作時代劇。それにしても、このタイトルは何なんですか?  まあ、今どき「信長と濃姫」とかでは客が呼べないってのもわかりますけど、だからといって『レジェバタ』で客が呼べるわけでもないでしょうに。東映らしくもない、かなり恥ずかしいタイトルです。

セットや衣装にも、今の東映の総力と過去からの伝統が感じられる力の入れようです。そこに大友啓史監督お得意のスピーディーな殺陣やアクションが加わって、・・・でもさほど感心もしないし、面白くないんです。2時間48分もかけた割には、人間信長や濃姫のこと、この二人の間の感情などがさほどしっかりとは描かれていないんです。いわんや他のわき役たちに関しては、みんなステレオタイプ。こんな長い時間、人間を描かずに何をやっていたのかというと・・・、当世風に男尊女卑をひっくり返すジェンダー時代劇みたいなことは熱心にやってました。そして前半における(現代劇的な)コメディ要素の多さ。でもそれが何だと言うのでしょう? 成功してません。「東映70周年大作時代劇」というパッケージと、(脚本)古沢良太の持ち味とが水と油だったと言うしかありません(古沢良太は大河ドラマ『どうする家康』の方も、今までのところはあまりうまくいってないような気がいたします)。

終盤の「あっと驚くような展開」の部分も、「ちょっとカンベンしてくれよー」って感じでした。こんなの作って失敗するんだったら、新解釈の『忠臣蔵』作っといてほしかったなあと、『忠臣蔵』好きの大江戸は思ったのであります(『ワンピース』と『スラダン』で大儲けしたんだから、チャレンジしてもいいんじゃないですかあ?)。

斎藤工が演じた徳川家康が、特殊メイクだかVFXのおかげで、えらく太ったタヌキ親父になっていて、びっくり。斎藤ファンが見たら泣いちゃうんじゃないでしょうか? それはそうと、序盤の木村拓哉! 五十路に入ったというのに、16歳を演じて、瞳キラキラしてました。あれはスゲーな(こっちもVFX入ってるのかな?)。

 

 

 

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2023年2月12日 (日)

「仕掛人・藤枝梅安」:闇の映像美と時代劇の香気    #仕掛人藤枝梅安 #河毛俊作 #豊川悦司 

1_20230212124201 映画『仕掛人・藤枝梅安』は、最初から2部作の前編として作られたもの。豊川悦司の梅安です。

正統派のきちんとした時代劇でした。それ相応の予算をかけてきっちり作れば、このレベルになるというお手本。時代劇の「香気」のようなものが感じられます。演出はフジテレビのベテラン・ディレクター、河毛俊作(70歳)。演出が出しゃばらず、上質な良い仕事だと思います。

豊川悦司の梅安は、体躯がでかい。そこがいいのです。片岡愛之助とのコンビネーションも、剛と柔で文句なし。悲しさも色気もあります。本作のタイトルロールとして、堂々とこの世界を引っ張っていました。

とにかく撮影が素晴らしいのです。撮影は南野保彦。TVドラマを中心に活躍している人のようですが、この闇の深さだとか味わい、そして光と影の美しさ。大したものです。美術や衣装を含め、その他の時代劇スタッフも素晴らしいですし、川井憲次による音楽もこの作品世界に実にマッチしておりました。

粥とか鍋物とか、数度登場する料理がどれもこれも素朴においしそう! ここらはやっぱり池波正太郎の世界を大事にしているって感じで、良かったです。

「2」は4月7日公開。楽しみですね。

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2023年2月11日 (土)

「#マンホール」:心理的ジェットコースター    #マンホール #ハッシュタグマンホール #熊切和嘉 #中島裕翔

1_20230211221801 映画『#(ハッシュタグ)マンホール』は、低予算でも成立しそうななかなかの好企画。アイディア勝ちですね。こういう作品が、日本映画の(シネコンで公開されるような)メジャー作品としてどんどん作られてほしいと思います。

監督が熊切和嘉と聞いてちょっとびっくり。ご当人も「初のジャンル映画」ってことで戸惑いもあったそうですが、「娯楽職人」としてもイケるところを見せてくれました。ただ、残酷さやグロい描写に関しては、やっぱり『鬼畜大宴会』の人だよなあという思いも…。

99分とコンパクトなはずなのに、2時間半ぐらいに感じられました。そのぐらいの密度で、観てて疲れちゃいます。閉所恐怖症や潔癖症の人だったら、もう拷問みたいな時間になることと思います。でも、次から次へとあの手この手で揺さぶってくれます。けっこうツッコミ所が多いのですが、変だよねえと思ってるうちに次の仕掛けが炸裂するという展開なので、最後まで心理的ジェットコースターのまま突っ走ります。娯楽映画としては、あっぱれなんじゃないですかねえ。

(以降ネタバレあり) ほぼ一人芝居で出ずっぱりの中島裕翔が奮闘してます。観ていると、こいつがクズ男というか悪い奴だってことがどんどんわかってくるのですが、そんなひどい役(イメージダウン必至)を全力投球で演じてます。ファン離れが心配なほどです。

この作品、中島以外のキャストはほとんど広告や前情報に出していないのですね(そこがミソ)。それにしても奈緒さんが、スマホに出るアイコンの顔写真と声だけの出演ってのがスゴイです。顔写真も奈緒だかなんだかよくわからない感じに撮れてるし。そしてノー情報で出て来るあの女優にも、もちろんびっくりなのでした。

 

 

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2023年2月10日 (金)

バート・バカラック逝く    #バートバカラック #雨にぬれても #エルヴィスコステロ

Dsc_12444_copy_800x475 バート・バカラックが94歳で大往生。そろそろこういうニュースがあるんだろうなと思っておりました。

大江戸とバカラック(小生のPCときたら、「馬鹿ラック」と変換しやがる不届きものです)の出会いは、やっぱり『明日に向って撃て!』の『雨にぬれても』(Raindrops Keep Falling on My Head)。いつでも切なく胸に迫るエバーグリーンってことにおいて、ギルバート・オサリバンの『アローン・アゲイン』と双璧ですよね。

その他にも映画『アルフィー』の“Alfie”だとか、カーペンターズの『遥かなる影』(Close to You)だとか、いいですねえ。聴いててわかる「バカラック節」。あの独特なラッパの使い方。

2014年の来日公演にも行きました。その時に書いたのがこちら ↓

バート・バカラック来日公演: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

映画『オースティン・パワーズ』では、エルヴィス・コステロと共にカメオ出演して、ロンドンの街でピアノを演奏してましたっけ(I'll Never Fall in love Again)。そういえば、エルヴィス・コステロとかルーマーとか小生が好きなアーティストとも関係の深い人でした。ポップで洒脱で、ちょっとセンチメンタルで、大好きです。 合掌。  

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2023年2月 9日 (木)

おいしい駅弁    #牛肉どまん中 #鶏めし #かしわめし

Dsc_12144_copy_768x1174 1月の京王百貨店新宿店名物「駅弁大会」などで、いくつか駅弁を求めました。

有名なこれ、実は今回初めて食べました。米沢駅(山形県)の『牛肉どまん中』(新杵屋)。

Dsc_12162_copy_768x1156 「牛丼弁当」という表記もある通りなのですが、写真で分かる通り、60/40ぐらいの比率で、「牛丼/牛そぼろ丼」なのです。おかずは煮物、かまぼこ、玉子焼きが申し訳程度に…、でもいいんです。牛丼弁当なんですから。しっかりした味付けで、人によっては濃すぎると感じるぐらいかも。でも、おいしいです。満足感高いです。

 

Dsc_12132_copy_768x1365 次のは、牛ではなくて鶏。秋田県の大舘駅の『鶏めし』(花善)。

Dsc_12152_copy_768x1174 愛され続けて70有余年のロングセラーだそうです。古典的な和のおかずがいろいろ入っていて、鶏スープで炊いたごはんと鶏肉の甘辛煮とそぼろ卵というトリプルチキン(?)三昧。長年支持されてきたことがよくわかる王道の鶏めし弁当でございます。間違いのないおいしさです。

 

Dsc_12394_copy_798x792 でも鶏飯といったら、やはりこちら。大江戸はじめ多くの人が「日本一の鶏飯弁当」だと思っている折尾駅(北九州市)の『かしわめし』(東筑軒)。

Dsc_12404_copy_800x792 のりと錦糸玉子と鶏肉細切れを煮たやつ。もちろん鶏スープで炊いたごはんが最高です。三位一体のうまさというか、素朴だけど奥深い滋味なのです。

かしわめし、レイソルのサポーターもそうじゃない人も(笑う所)、機会があればぜひご賞味ください。

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2023年2月 8日 (水)

発見のご報告    #東京で発見 #外苑前の宇宙人 #渋谷のアジト

Dsc_12422_copy_768x1180 外苑前付近の246沿いで発見した金色の宇宙人。

 

 

 

 

 

 

 

Dsc_1131_copy_600x1067 渋谷で発見したアジト。

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2023年2月 7日 (火)

天下一品のこってりラーメンなど    #天下一品 #SUGIZO #こってりラーメン 

Dsc_12122_copy_830x768 先月、SUGIZO氏がテレビでラーメンチェーン「天下一品」のこってりラーメンのことを只事ではないほど絶賛していらっしゃいまして、これまで天下一品のことを「日高屋とか幸楽苑と同じような普通の中華チェーンなんじゃないの?」と思い、なんか入ったことのなかった大江戸としても、意を決して店舗に向かったのです。

最初のチャンスでは池袋の店に随分人が並んでいて、「SUGIZO効果すげー」と思いながらパス。2度目のチャンスで、新宿西口のお店に入れました。頼んだのはもちろん「こってりラーメン」。うーむ、確かにこってりです。どろりでどろんです。濃いっすねー。なんか鶏ガラとか十数種類の野菜とか栄養のある材料がすりつぶされたような煮出されたような感覚。飲むと、舌にざらりと来るんですよ。そんなラーメンスープって、他にはないですよね。麺は意外と普通のストレート麺。いやー、びっくりしました。確かにここだけの独特なラーメンです。SUGIZO氏が、「風邪かなと思ったらすぐここに来て、このこってりスープを飲む」とか言っていたのが、納得できました。

 

Dsc_12233_copy_917x576 で、「こってり」意外はどうかってことで、別の日に「屋台の味」ってのを食べてみました(「あっさり」ってのもあるのですが、そちらは想像できたので)。まあ、こってりとあっさりの中間なんでしょね、って感じのマイルドな鶏スープでした。たいていの人は「こってり」を注文するのがわかるような気がしましたね。唐揚げもボリューミーで、普通にうまいっす。

Dsc_12243_copy_877x576 食べ終えた丼には「明日もお待ちしてます。」の文字。しかも年季が入ってて、文字がかすれて読みにくい(笑)

 

Dsc_12123_copy_1193x768 じゃあラーメン以外はどうかってことで(あくなき探求心)、次の機会に歌舞伎町のお店でチャーハンを試してみました。普通ですねー。普通においしいチャーハン。チェーン店っぽいチャーハン。どうでもいい感じの醤油スープも、いかにも普通。間違いのない普通を食べたい時に、ぴったりです。

 

Dsc_12262_copy_600x576 で、その後にスーパーの棚で見つけて買ってしまったのがこれ。サンヨー食品の名店の味『天下一品 京都 濃厚鶏白湯』。カップ麺になると、どうなるのか。

Dsc_12424_copy_800x742 なかなかの再現度でしたよ。スープがかなりどろんとしてます。ただ、あの「ざらり」は無かったなあ。味も濃厚、いや濃厚過ぎましたね。いくら何でも、塩味とかきつ過ぎます。てなわけで、「っぽいけれど、あんまり高評価ではない」という感想なのでありました。

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2023年2月 6日 (月)

「ノンストップフットボールの真実 第8章 -2021 決意-」    #ノンストップフットボールの真実 #湘南ベルマーレ

Dsc_12433_copy_768x971毎年同様のことを書いておりますが、今年も1年前に届いた湘南ベルマーレのイヤーBlu-rayをようやく見ました。『ノンストップフットボールの真実 第8章 -2021 決意-』。まもなく2023年シーズンが始まるというのに、2021年シーズンの記録であります。なぜか見ないうちに時がたってしまうんですよねー。

シーズン途中までは浮嶋敏監督で、残り11試合で山口智監督に交代したシーズン。いつものように最終節でJ1残留が決定しました。そして、最終盤にオリベイラが急逝したシーズンでした。谷晃生の2年目、町野脩斗の1年目でもあります。

試合の映像と、その間に挟み込まれる選手たちへのインタビューや練習風景とオフショット。クラブのファンなら、心から楽しめる記録となっています。ジャケ写がやけに地味でジャケ写らしからぬものなのですが=ヒロカズが胸のエンブレムを叩いているところ。まあ、このシーズンに3人制キャプテンの一人だった石原広教が終盤の横浜FC戦でやらかした「ボールかっさらわれ」ミスから失点したものの、その後の仲間の踏ん張りで2-1と逆転勝ちした試合は、ある意味シーズンのハイライトでしたからね。もうヒロカズが試合終了後信じられないぐらいボロ泣きしちゃって…。

特典映像として、2021シーズンの全ゴール集。特典DVDは、選手たちのプライベートを紹介するYouTube企画『MY WAY』のスペシャルエディションでした。

そうだったよなあと懐かしかったです。 さあ、まもなく2022年シーズンの『第9章』が届くことでしょう(笑)。

 

 

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2023年2月 5日 (日)

カーリング日本選手権(女子)雑感    #カーリング #カーリング日本選手権 #両川萌音

Dsc_12423_copy_800x619 ここ8日間繰り広げられてきたカーリング日本選手権が本日で終わりました。NHK-BSの放送を録画して(失礼ながら飛ばし見で)女子の試合を中心に観戦。今回は富士急が休部、フォルティウスが新型コロナの影響で出場できずということで、1月にカナダで行われたグランドスラムで優勝の快挙を遂げたロコ・ソラーレが圧倒的に優勢なのかと思いましたが、新進チームや若手の躍動で、意外な番狂わせや拮抗した試合も多く見られました。

(写真はうちにあるストーンのクッション)

結局優勝したのはロコ・ソラーレでしたが、準優勝のSC軽井沢クラブは粘り強く勝負所を活かした試合ぶり。予選リーグ4位だったのに、準決勝で予選2位の中部電力を破った一戦をはじめ、ミスもいろいろあって負けそうなのに負けない試合を重ねていました。ただ、紺のウェアが地味すぎてねえ。もうちょっと「軽井沢」感がほしいところですよね。

Dsc_12372_copy_869x576 今大会のハイライト(?)はロコ・ソラーレ対北海道銀行の試合の第4エンドで、リリースの際に藤沢五月が派手に滑ってすっころんだ場面。衝撃&爆笑でしたね。それでも(スイープの力もあり)まずまずの結果を作っちゃうし。 ロコ・ソラーレは別の試合でも、鈴木夕湖が移動中に滑って転倒したそうです。

ロコ・ソラーレの妹分チームのLS北見(ロコ・ステラ)が出場し、姉妹対決があったのも嬉しかったですね。何より、本橋麻里さんが選手としてアイスに立って、さすがのプレイ精度だったのがお見事でした。

Dsc_12282_copy_1167x768

でも大江戸が一番衝撃を受けたのは、対ロコ・ソラーレ戦でSC軽井沢クラブのリードを務めた両川萌音(りょうかわ もね)選手の美少女っぷり! 

Dsc_12262_copy_1260x768 いやー、(ルッキズムと言われようが)この整い方は見事です。そして小柄(147cm!)ならではのカワイさがあります。22歳と聞いて驚いちゃうほど。

Dsc_12272_copy_1127x768女子サッカーの代表戦で初めて北村菜々美選手を見た時や、フィギュアスケート・ペアの三浦璃来選手を見た時の衝撃に勝るものがありました。ですので、その試合以降リードを幼馴染の上野美優に譲って出場しなかったのが、大変心残りなのでありましたー。

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2023年2月 3日 (金)

「エンドロールのつづき」:映画愛がむず痒い    #エンドロールのつづき #ニューシネマパラダイス #映画愛の映画

1_20230203223901 映画『エンドロールのつづき』は、インド版『ニュー・シネマ・パラダイス』だと言われていますが、まあ映写室での映写技師さんと子供との交流とか映画愛とかからすると、その通りです。でもなんかコクがないというか、映画としての語り口があまりお上手ではない、そんな気がいたしました。

偉大な先行作品があるってのは、難しいもんですよね。そして本作の場合、あまりにも映画=フィルムってものに寄りすぎていて、しかも最初と最後に世界の映画監督の名前を列挙して“dedicated to~”にしちゃってるあたりが、あまりにシネフィルっぽくて、ちょっと嫌味というかむず痒いですね。

そのラストの献辞の中に、日本人では小津、黒澤と共に勅使川原宏が入っていたのが、「おっ!」って感じでした。溝口でも成瀬でも大島でもなく、勅使川原とはねえ。

映画とフィルムへの郷愁と固執、そして子供と大人ってことに関しては、昨年公開された『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』にも近いところがあります。でも、そうなるとあの作品の方が一枚も二枚も上手です。こっちはなんだか薄っぺらいんですよねえ。でも「映画=光」ということは、一所懸命描いておりました。

そして後半の「映画のデジタル化によるフィルム上映の終焉」の件りは、映画ファンとしてはぐっとくるものがありましたね。鉄の映写機は溶かされてスプーンになり、廃棄フィルムは釜で煮られて塗料を混ぜられてバングル(腕輪)になっていくのでした。

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2023年2月 2日 (木)

「キネマ旬報」2022ベストテンの発表    #キネマ旬報 #キネ旬ベストテン #2022年キネマ旬報ベストテン

Dsc_12412_copy_768x1071 『キネマ旬報』の2022年ベストテンと各賞が発表されました。今回もきのう2月1日にYouTubeで受賞式のライブ配信をしてくれたので、全部見ちゃいましたー。ただ昨年同様、個人賞と作品賞(1位のみ)は発表されたのですが、ベストテンの2~10位、ならびに11位以降の作品は明日3日発売の『キネマ旬報』2月下旬号を買わないとわからないって寸法。小生は定期購読者なので、今日届きました。

まあ、「ふむふむ」なんですけど、日本映画では3位『夜明けまでバス停で』と4位『こちらあみ子』がここまで評価が高いとは思わなかったので、そしてごくごくひっそりと公開されたこともあって、観落としておりました。不覚!

個人賞では沢田研二が主演男優賞を獲るとは、驚きました。でもまあ、強力な対抗馬がいない年だったのですよね。主演女優賞の岸井ゆきのは、大江戸的には『ケイコ 目を澄ませて』よりも『神は見返りを求める』なのです。助演男優賞の三浦友和だって、大江戸的には『ケイコ』よりも『線は、僕を描く』なのです。そういった点、『キネ旬』の個人賞って、その年公開の作品が何本も合わせ技で対象となるのが困りものです。そんなのって、アカデミー賞をはじめあり得ませんよねえ。長年ずっとそうなのですが、これに関しては対象作は1本。『ケイコ』の岸井ゆきのと、『神は見返り』の岸井ゆきのは、どちらかを選ばないといけない。そういうようにしてもらいたいと強く願います。目黒連なんか、『おそ松さん』まで対象になってるのがけっこう恥ずかしいのでは…。

外国映画では『リコリス・ピザ』1位に驚きました。うーん、そこまでいいかあ? でも今年の洋画はほんとに不作でしたから…。にしても、『トップガン マーヴェリック』が僅差の2位というのには驚愕。『キネ旬』なのに…。

(ちなみに大江戸の2022年邦画/洋画トップテンはこちら ↓ )

2022邦画トップテン    #2022日本映画トップテン #2022邦画ベストテン #愛なのに #ハケンアニメ: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

2022洋画トップテン    #2022年外国映画トップテン #2022年洋画ベストテン #ベルファスト: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

 読者のベストテンも、まずまず妥当で結構でした。

てなわけで、これを読んで気になった方はぜひ『キネマ旬報』を買って、いろいろご確認ください。大江戸は『キネ旬』とは一切無関係(読者なだけ)ですが、出版不況の折り、みんなで応援しないと今後何があるかわかりませんからね。1年に1度のベストテン号ぐらいは買ってみては?

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2023年2月 1日 (水)

「Mr. Children GIFT for you」:ミスチル30周年ムービー    #MrChildren #ミスターチルドレン #ミスチル映画 #GIFTforyou 

1-2_20230131214701 『Mr, Children GIFT for you』は、ミスターチルドレンの結成30周年を記念したドキュメンタリー映画。2022年コロナ禍におけるライブツアーの様子や、ミスチルファンの方々からのメッセージなどで成り立つ作品です。

大江戸はもともとMr. Childrenのファンでして、なんだかんだ2008年の『SUPERMARKET FANTASY』までのアルバムは全て持っております。ただ、それ以降はとんとご無沙汰しておりました。みんな五十路を超えたんですねえ。

思えばミスチルの映画『【es】Mr, Children in FILM』(1995)はサイコーでした。映画館で2回観たし、レーザーディスクも買いました。それに比べると、本作は映画としてはかなりぬるく甘ったるいものでした。なにしろ、30年を共にしたファンたちとミスチルとの絆を描くような作品なのですから。「私にとってミスチルとは?」みたいな、市井のファンたちへのインタビューがかなりの分量で出て来て、正直なところちょっとうんざりしちゃいます。それを観たかったわけじゃないんだよなー。でも、製作者側のコンセプトはそういうことだったんでしょうから、何をかいわんやでありますが…。

ジェン(鈴木さん)の派手なドラムは健在でした。ザ・フーのキース・ムーンに次いで、世界で二番目に目立つドラマーではないでしょうか? (桜井さんは他のメンバーより尺が長いのは当然ですが)田原さんや中川さんと同じ割合でジェンのカットが入っていても、インパクトが強いので一番多く映っているような気がしちゃうんですよねー。

ベースの中川さんは、髪型や顔が「西島秀俊のジェネリック」のようでありました。

そして、世界有数の地味ギタリスト田原さんは、相変わらず存在感を消していました。若い頃の写真だとほんとに「ハマちゃん」ですね。

桜井さんは、やっぱりMCやスピーチがうまくないなー。

小林武史さんがいた頃も、いなくなってからも、ミスチルの曲って、なんだかみんな同じように聴こえちゃうんですよね(まあ、いくつかのパターンはありますが)。大江戸の場合、それで飽きちゃったところも正直あります。この映画も、やっぱり中盤以降は飽きてしまいました。ファンのインタビューや人生紹介が多いってこともありますしね。まさにファン・ムービーでありますが、映画作品としての高みは得られませんでしたね。 でも『イノセント・ワールド』と『エソラ』は、サイコーでしたー。

Dsc_12264_copy_1163x768 小生が観たTOHOシネマズ池袋では、写真の大型スピーカーをスクリーン下の左右に置いて、「轟音上映」ってことでやっておりました。まあ、ライブとまではいかないけど、良き音圧でありました。

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