« 「キネマ旬報」2022ベストテンの発表    #キネマ旬報 #キネ旬ベストテン #2022年キネマ旬報ベストテン | トップページ | カーリング日本選手権(女子)雑感    #カーリング #カーリング日本選手権 #両川萌音 »

2023年2月 3日 (金)

「エンドロールのつづき」:映画愛がむず痒い    #エンドロールのつづき #ニューシネマパラダイス #映画愛の映画

1_20230203223901 映画『エンドロールのつづき』は、インド版『ニュー・シネマ・パラダイス』だと言われていますが、まあ映写室での映写技師さんと子供との交流とか映画愛とかからすると、その通りです。でもなんかコクがないというか、映画としての語り口があまりお上手ではない、そんな気がいたしました。

偉大な先行作品があるってのは、難しいもんですよね。そして本作の場合、あまりにも映画=フィルムってものに寄りすぎていて、しかも最初と最後に世界の映画監督の名前を列挙して“dedicated to~”にしちゃってるあたりが、あまりにシネフィルっぽくて、ちょっと嫌味というかむず痒いですね。

そのラストの献辞の中に、日本人では小津、黒澤と共に勅使川原宏が入っていたのが、「おっ!」って感じでした。溝口でも成瀬でも大島でもなく、勅使川原とはねえ。

映画とフィルムへの郷愁と固執、そして子供と大人ってことに関しては、昨年公開された『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』にも近いところがあります。でも、そうなるとあの作品の方が一枚も二枚も上手です。こっちはなんだか薄っぺらいんですよねえ。でも「映画=光」ということは、一所懸命描いておりました。

そして後半の「映画のデジタル化によるフィルム上映の終焉」の件りは、映画ファンとしてはぐっとくるものがありましたね。鉄の映写機は溶かされてスプーンになり、廃棄フィルムは釜で煮られて塗料を混ぜられてバングル(腕輪)になっていくのでした。

|

« 「キネマ旬報」2022ベストテンの発表    #キネマ旬報 #キネ旬ベストテン #2022年キネマ旬報ベストテン | トップページ | カーリング日本選手権(女子)雑感    #カーリング #カーリング日本選手権 #両川萌音 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「キネマ旬報」2022ベストテンの発表    #キネマ旬報 #キネ旬ベストテン #2022年キネマ旬報ベストテン | トップページ | カーリング日本選手権(女子)雑感    #カーリング #カーリング日本選手権 #両川萌音 »