「少女は卒業しない」:中井友望の良さ #少女は卒業しない #中川駿 #河合優実 #中井友望
映画『少女は卒業しない』は、山梨県にある高校の卒業式前日と当日のみを描いた朝井リョウ原作の映画化。監督は長編第1作の中川駿(脚本も)です。
なかなか好感の持てるマジメな青春映画、学園映画です。4人の女子を中心に、その他の男女も描く群像劇。特殊な設定とか過激さとかはなく、普遍的なものがありますね。ただ、こういうものに「死」を絡ませる必要はないんじゃないのかなあと、いつも思います。
かなり淡々とした作品ではあるのですが、クライマックスとも言うべき卒業式後のライブ場面で男の子(佐藤緋美)が歌う『ダニー・ボーイ』が、「めっちゃうまくて生徒たちの心を掴む」って設定なのに、そこまでうまくなかったのが残念。それだと映画が成り立っていきません。やはりここは人を感動させるほどの歌唱力を持った人でないと(どうも、この人も自主レーベルでアーティスト活動をやっているそうなのですが…)。ちょっと嘘っぽくなっちゃって、納得できませんでした。
売れっ子の河合優実が、らしい感じで好演しておりますが、大江戸が「おっ!」と思ったのは図書室で先生と話す作田さん役の中井友望(とも)。その内気で純真なキャラクターがカワイイと思って見ておりましたが、この名前には覚えがあって、それもそのはず…大江戸の2021年トップテンで、新人賞を与えていた子ではありませんか! あの時は、今泉力哉の『かそけきサンカヨウ』に出ていて、主役の志田紗良よりも友人役の中井さんの方がいい!と書いていた小生でしたので、こういう「予期せぬ再会」って嬉しいですね。本作でも中井さんは一番ステキでした。
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