「800日間銀座一周」by森岡督行 #800日間銀座一周 #森岡督行 #銀座
文春文庫の『800日間銀座一周』(文庫オリジナル)を読みました。昨年4月の刊行です。著者の森岡督行氏は銀座一丁目(と言ってもかなり新富町寄りですが)の鈴木ビル内にある森岡書店の店主。彼が銀座各所を歩いてリポートするweb記事を集めたもので、資生堂のWEB『花椿』の連載記事だったものを集めたエッセイ集となっております。
時期的には2020年5月から21年12月の間の記事ですが、連載前の記事から数えて800日ってことのようです。40のエッセイそれぞれに、森岡氏自身による味のあるイラストレーションと、伊藤昊による1964年頃の銀座の写真が添えられています。
銀座好きにはたまらない本です。和光、鳩居堂、アンルシャルパンティエ、ライオン、はち巻岡田、木村屋、ソニーパーク、月光荘、中村活字、よしやなど章題に入っている店名を見るだけでも気分が上がるってもんですよね。
第1章で、1933年の1日を想定した銀座逍遥のコースとして、鈴木ビル→煉瓦亭→米倉(理容)→千疋屋→資生堂→ルパン→チョウシ屋といったコースなのですが、今現在でも同じ店をたどることができるという事実に感嘆しました。これが銀座なんですよ!
このエッセイの素晴らしさは、銀座の地理を二次元的に追うばかりではなく、そこに銀座の歴史という次元も交わっている三次元的な展開です。それができるし、また、それをやらなけらば意味がないのが、銀座という街の奥深さなのです。
欲を言えば、各章とももう少したっぷり読みたかった、もっと詳しく書けたろうに(字数制限がうらめしい)ってこと。でも大江戸としても、いろいろと勉強になりました。
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