「シン・仮面ライダー」:まぎれもない庵野ワールド #シン仮面ライダー #庵野秀明 #ショッカー #エヴァンゲリオン #キューティーハニー #浜辺美波
映画『シン・仮面ライダー』は、庵野秀明が監督・脚本・その他もろもろを担当した個人映画の拡大版のような「仮面ライダー」オマージュ。
『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』との共通点も多く(もちろん『エヴァンゲリオン』との共通点も)、どこを切っても庵野秀明映画になっています。淡々と早口で台詞をしゃべらせることとか、その台詞の難しいことをカッコよく言う感じとか。「ところがギッチョン」とか「おいでなすったな」みたいな昭和調のクリシェ台詞を好んで使うところとかも、庵野ワールドですね。
石ノ森章太郎の元々の設定を借りた部分もあれば、庵野オリジナルの部分も少しあります。そして大人も見られるシリアスな作品へのアップグレード。ショッカーの戦闘員なんか、高い声で「イー!」とか言いませんもんね。死神博士も出てこないし(続編ができるのなら登場させてほしいけど)、「ショッカー」なんて「Sustainable Happiness Organization with Computational Knowledge Embedded Remodeling」の略ってことになってますよ。絶対ネイティブ英語的にはあり得ない妙な英語ですけど。
作品は、全体的にレトロな雰囲気と暗さをまとっています。庵野作品の中で何にいちばん近いかと言われれば、それはまぎれもなく佐藤江梨子主演の実写版『キューティーハニー』(2004年)ではないでしょうか( ↓ )。陰と陽ですけどね。どっちも手塚とおるが怪人(改造人間)役で出てるし。
https://youtu.be/KnYteHOmTTI
シンメトリー構図、シンメトリー決闘、線路、工場、爆破、弱くて悩む男、強くてハードボイルドな女などなど、庵野さんが好きなものがいっぱい詰まってます。庵野ワールドですねえ。そして半世紀前の『仮面ライダー』へのリスペクト。エンドクレジットに流れるのは、最初のテレビ版の主題歌です。
でも一方で、血しぶき上がる暴力性にはちょっとびっくりしましたけど。現代性ですかね? むしろ『エヴァ』のビーストモードなんかに近いかも。
池松壮亮、柄本佑、森山未來という個性派・演技派をキャスティングしたところがミソですね。今どきこんなマスクかぶってもギャグにならないだけの存在として、彼らが必要だったのでしょう。でも役者では、浜辺美波が圧倒的に良かったです。30歳ぐらいの落ち着きが感じられます。そしてどこか哀しいのが、素晴らしいところです。
新宿のバルト9で観たのですが、ショッカーのハチ女のセットやマスクが展示してありました。
そして、入口で来場プレゼントとして配られた「シン・仮面ライダーカード」(2枚入り)は中身がランダム。で、大江戸はライダー1号と浜辺美波でした。かなり理想的な組み合わせであります。きっと普段の心掛けが良いので、当たったのでしょう。えっへん。
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