「フェイブルマンズ」:やっぱりスピルバーグが好き #フェイブルマンズ #スティーヴンスピルバーグ #スピルバーグ
映画『フェイブルマンズ』は、スティーヴン・スピルバーグの自伝的作品。子供の時に初めて映画『地上最大のショウ』を観てから、映画業界に入るまでの若き日々を描きます。
やはり自分のことだから、ちょっとはにかみながら、謙遜しながら描いてる気がします。少なくとも大法ボラふいてるような自信たっぷりの描き方ではなく、謙虚に「佳品」を作ったという印象です。少年の成長物語として、家族の物語として、そしてもちろん映画の物語として、アメリカ映画の伝統を受け継ぎながら、質の高いエンタテインメントに仕上げてくれました。いつものように、もの凄い盛り上がりだとか「おおっ!」と唸るようなショットはなかったけれど、「映画ってこういうもんだ」って感じになっているのです。
(以降ネタバレ全開! 大江戸もまったく知らずに観て感銘を受けた場面なので、絶対鑑賞後に読んでください!) ラストにはかなり驚きました。まさかのジョン・フォード登場! アメリカ映画の王冠が、王から王子に託された瞬間。しかも、この簡潔さ! しかもフォード役の役者がうまい。でもこの声聞いたことあるなあと思ったら、エンドクレジットでデイヴィッド・リンチだと知ってびっくり&納得。助演賞ものの存在感でした。それにしても、リンチもこの出演オファーにはびっくりしたでしょうねえ。そして、撮影場面が気になります。DVDの特典映像とかにつくのかしらん?
でも現代日本の観客の大多数は、ジョン・フォードを知らないんでしょうねえ。せっかくの名ラストなのに、あのぞくぞく感とかが味わえず、わけわかんないのでは? でも、オフィスを出た後のあの幸福感はわかるかな。いずれにしても、後味の良いラストでした。
やっぱり大江戸は終始一貫して、スピルバーグのファンです。それは、アメリカ映画のファンということでもあります。
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コメント
本当にラストにはびっくりしましたよね。
まさかの彼だったとは!
映画自体はウェルメイドで、特にミシェル・ウィリアムズの
映像を見ているだけなのに、ボロボロになっていくシーンに
流石!と思いました
投稿: onscreen | 2023年3月12日 (日) 13時13分
onscreenさん、なるほど。そういえば、スピルバーグって一貫して「見せないことによって、見せる以上の効果を上げる」作家ですもんね。『激突!』しかり、『ジョーズ』しかり、『未知との遭遇』しかり・・・。
投稿: 大江戸時夫 | 2023年3月12日 (日) 21時43分