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2023年4月30日 (日)

「AIR エア」:こういうの、もっと作って!    #エア #映画エア #マットデイモン #ベンアフレック #ナイキ #エアジョーダン

1_20230430225001 映画『AIR エア』は。ナイキのエアジョーダン発売までの秘話。ベン・アフレック(製作・監督・出演)とマット・デイモン(製作・主演)の名コンビによるアメリカ映画らしいアメリカ映画です。

こういうハリウッド産の娯楽映画、しかもスターを使って脚本を練り上げたドラマって、本当に公開されなくなりましたよね。てか、作られなくなった、いや、作られるのは「配信」系においてばかりとなってしまったのでしょうね。実はこの作品もアマゾンスタジオの製作なのです(配給はワーナーブラザーズ)。

舞台は1984年ですが、当時のナイキのバスケットシューズは人気なかったんですね。あの頃は(などと言うと年がバレますが)ランニングシューズならナイキが一番人気だったと思うんですけど。で、そこからの一発大逆転でエアジョーダンが誕生するのですが、そこに至るまでのアメリカンなお仕事映画になっております。ベン・アフレック演出、安定しております。

ジョーダン役は、体の一部とか後ろ姿ぐらいでしか登場せず、ジョーダン家を代表するのはヴィオラ・デイヴィス演じる母親。この母親がすごいやり手で、驚いちゃいます。いったいどこで身につけたんだ、こんな交渉術?

まあ面白いんですけど、よく考えてみるとそれほど傑作ってわけではありません。妙にナイキの宣伝(国策映画?)になっていますし…。でも、こういう映画に飢えているので、ついつい評価が甘くなってしまいます。この手の作品をもっと作って、もっと劇場公開してほしいものです。実際、スクリーン数や上映回数が少ないので、いまだに前日から売り切れたり、ほぼ満席だったりしてるんですもん。

作中に、主人公の上司がトイレで手を洗うシーンがあるのですが、ペーパータオルを5枚も使って手を拭いておりました。大江戸は地球環境のために1枚、多くても2枚でなんとか拭いているだけに、アメリカンな無駄遣いにイラっときましたね。

 

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2023年4月29日 (土)

「せかいのおきく」:匂い立つ佳作    #せかいのおきく #阪本順治 #佐藤浩市と寛一郎 

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映画『せかいのおきく』は、モノクロ(パートカラー)・スタンダード・89分のつつましやかな時代劇。阪本順治監督初の時代劇でもあります。(後記:『座頭市 THE LAST』があったので、初ではありませんでした。)

阪本順治って人も、けっこう不出来な作品をいろいろ作ってる割には妙に評価されておりますが、これはしっかり良い作品でした。大江戸としては、『魂萌え!』『半世界』と並んで高評価の阪本作品となりました。

それにしても、画面から匂ってきそうな、糞尿づくしの映画です。正直モノクロで助かったという感じですが、(いくつかある章の最終カットだけがカラーになるので)色つきで見えちゃった場面もありました。でも、江戸の下肥売り(汚猥屋)の周辺を描くという目のつけ所がユニークですし、そこからSDGsやら差別問題やら階級問題やらを描きながら、最終的には恋やこれからの世界の世界の希望に収斂していきます。なぜか明るく晴れやかに終わるのです。

佐藤浩市と寛一郎の親子共演は、佐藤が厠で用便をしながら二人が会話をするという場面なんですから、何ともはや。笑っちゃいます。で、やはり池松壮亮、黒木華、寛一郎の3人が良いですねえ。コミカルなシーンもこなして、味わい深いものがありました。

Dsc_13074_copy_774x540 でもまあ、食事前に観るのはやめといた方がいい、そんな映画です。 テアトル新宿恒例の衣装展示は池松&寛一郎の粗末な着物と、肥桶でした。

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2023年4月28日 (金)

ウサギ人間のワイン    #ウサギ人間のワイン #ミスターラビット #ミセスラビット #チャーミングラビット 

Dsc_1256_copy_1024x5762 最近家飲みしたワインのエチケット(ラベル)がウサギ人間のファミリーでした。

なんのこっちゃ?と思われるかと思いますが、ご覧ください。

ほれ、「Mrs. Rabbit」に「Mr. Rabbit」。そのうえ、「Charming Rabbit」まであるときたもんだ。

これ、数か月前に新宿のサブナードに出店した「カルディもどき」の輸入食品店「ジュピター」で買ったのですが、どうやらジュピターだけで販売している商品だそうです。フランスはラングドック産のワインですね。みんな「金賞」のしるしをぶらさげてます(が、まあこの手の金賞はあてになりませんのでね)。

 

Dsc_12582_copy_465x576 『Mrs. Rabbit』は、ピノ・ノワール。絵柄はミニスカートなので、むしろ『Miss Rabbit』ってイメージなんですが、まあいいや。お味の方は、まあ1,000円ちょっとのピノはこんなもんでしょって感じ。なんか頼りないというか…。

 

Dsc_12572_copy_401x576 で、『Mr. Rabbit』は、ボウタイのダンディーなウサギ。ご夫婦でメガネなんですね。こちらはカベルネ・ソーヴィ二オン。まあカベルネなんで。こっちの方が間違いがないって感じ。でもまあ普通です。大江戸的にはサード・ワールドのカベルネの方が好きですね。

 

Dsc_13022_copy_544x772 そして『Charming Rabbit』は、メガネなしのドレス姿。うーん、この人はMr.&Mrs.とはいったいどういう関係なんでしょうねえ? 娘にしてはご夫婦が若い気がするし、どっちかの妹さん? まさかMr.の愛人じゃないよねえ??  なぜMr.、Mrs.と来て、突如Charmingなのかってあたりも含めて気になります。

こちらはシャルドネでして、でもちょっと頼りないシャルドネ。コクの深さは望むべくもないとして、果実味にしてもミネラルにしても頼りないです。もの足りないです。それでも金賞獲れちゃうんだよなあ。ま、好みの問題かも知れませんけどね。

このご家族(?)、さらに広がるんでしょうかねえ? とりあえず、メルローで『Uncle Rabbit』あたりができてもいいんじゃないかと思ったりします。

 

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2023年4月27日 (木)

コーヒーのBOSSシリーズ(+おまけ)    #サントリーボス #BOSS #魅惑のイタリアーノ #甘くないイタリアーノ #優駿の微糖 #ファミリーボスザエスプレッソ #セブンのブルーマウンテンブレンド

Dsc_12662_copy_600x1011最近買ったサントリーBOSSシリーズ。まずは『クラフトボス 魅惑のイタリアーノ』であります。うーん、色で分かるようにコーヒー感が弱くてミルク感強め。そのバランス悪し。そして、やけに甘ーい。ちょっと難儀する甘さです。

Dsc_13022_copy_600x880 で、たぶんそういう人のためにってことでしょう、こちらは『クラフトボス 甘くないイタリアーノ』。甘くないけど、やはりこの色。そういうわけで、妙にミルク感ばかりでコクがなーい。これを許すほど大江戸は甘くないです。

なんでこんなに深煎り感、エスプレッソ感のないイタリアンコーヒーを作っちゃったんでしょう。カフェラテの水割りのような感じすらします。どちらもがっかりですぅ。「CRAFT」の文字が泣いてます。

 

 Dsc_12495_copy_486x586 で、気を取り直して缶コーヒーのBOSS。 『優駿の微糖』ですと! 珍しいネーミングですねー。しかも「追い込み焙煎」とか書いてあります。競馬ファン向け? いっそ競馬場や馬券売場限定にした方が売れたんじゃないでしょうか? 大江戸は普通に街なかで買いました。

これ、実はゲームの『ウマ娘』とのコラボ商品なんですね。缶の裏側にはキャラクターの絵が出てましたよ。

で、味的には普通の微糖コーヒー。特に追い込んでくるような風味は感じませんでした。どうでもいいけど、微糖コーヒーと聞くと尾藤イサオを連想します。

 

Dsc_13025_copy_490x772 最後にこれで救われました。『ファミリーズBOSS ザ・エスプレッソ』。ファミリーマート限定商品のようです。「ジ・エスプレッソ」じゃなくて「ザ」なんですね? なんてところは置いといて…、ちゃんとコクがあります! ミルクとのバランスも良好。これはなかなか満足できました。なーんだ、やればできるんじゃん。

などと思った大江戸は、実はジョージア派なのでしたー。

 

Dsc_12475_copy_774x575 で、おまけにセブンイレブンの『ブルーマウンテンブレンド』。日本語にすると青山ブレンド。税込204円ですよー。さすがですね。「黒の頂点」とか書いてあって、カップとリッド(蓋)も差別化の黒です。

Dsc_12484_copy_463x575 でもこれ、正直なところ黙って出されたら、わかるかなあ。わかってるからこそ、ほのかな甘さが感じられるとか、苦みや渋みがまろやかとか思えるのですが、知らなかったら・・・うーん、自信ないっす。でもまあ、世の中そんなもんだらけですよね?(自己正当化の術)

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2023年4月26日 (水)

「街とその不確かな壁」ようやく読了    #街とその不確かな壁 #村上春樹 

Dsc_13028_copy_506x719 村上春樹の新刊長編小説『街とその不確かな壁』(新潮社)をようやく読み終えました。発売日の4月13日に買って、翌日から13日がかり。通勤の行き帰りの電車内でしか読まないから、まあそんなものなんです。「同じコストで長い間楽しめる」とも言えます。

もろもろ入れて672ページもある長編(本編最終ページのノンブルは655)ですが、あえて2巻分冊にしなかったのでしょうかね。3つのパートに分かれていて、普通の長さの第1部、やけに長い第2部、やけに短い第3部という構成。序破急ですかね。

面白いことは間違いなく、途中で何度か「村上春樹の文体を読むことの幸せ」をしみじみと感じました。物語の面白さってやつを味わえました。ただねえ…、終盤がもの足りなかったんですよ。これはこれで、「いかにも」「らしい」のですが、何かこれまで通り過ぎて、それを超える新しい何かはなかったですねー。まあ、それはないものねだりなのかも知れません。珍しくつけた「あとがき」で村上さんが書いているように(ボルヘスの言葉の引用)、「一人の作家が一生のうちに真摯に語ることができる物語は、基本的に数が限られている。我々はその限られた数のモチーフを、手を変え品を変え、さまざまな形に書き換えていくだけなのだ」ってことなんでしょうね。

今回は『1Q84』のように大きな話でも、『騎士団長殺し』のようにアクティブな話でもありません。抑制の効いた静謐な小説です。手触りは冷たくもあり、温かくもある。でも、その寓意は今一つ二つわかりにくかったなあ。果たして何が言いたかったのかと考えてみても、自分ではどうにもピント外れな答しか導き出せません。あ、それと、いつものように生々しい性描写はありませんでした。

6年ぶりの長編小説なのですが、村上さんは今74歳。次もまた6年後だとしたら、80歳ですよ! 80歳の村上春樹がどういうものを書くのか、それはかなり興味深いものがあります。でもまあ、鳥は同じ歌を歌い続けるのでしょうね。

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2023年4月25日 (火)

今ごろですが「ヤクルト1000」    #ヤクルト1000 #ヤクルト

Dsc_12482_copy_898x5762 ヤクを手に入れたのです。 って、いや、「ヤクルト1000」のことです。『日経トレンディ』の「2022年ヒット商品30」の第1位に選ばれた、あのヤクルト1000です。「睡眠の質を改善する」とか「悪夢を見る」とか、いろいろ話題になっていたヤクルト1000です。

でもそんなに欲しかったわけでもないのです。だって大江戸は、いつも「もっと寝たい」と思っていて、寝つきが良いというか、ほとんどバタンキューで朝まで熟睡なので、こういうもののお世話になる必要性を感じないのです。お通じだって良過ぎるぐらいだし、ヨーグルトも毎朝食べてるし…あ、あと今月受けた成人病検診もオールAだったし。

でもこれだけ話題になってると、一度は飲んでみたくなるじゃないですかー。で、職場の最寄り駅のホームにあるヤクルトの自販機。ここにズラリとヤクルト1000が入っているのですが、何度か前を通りかかって、いつも全部売り切れ。なかなかだよなーと思っていたら、先日バッチリ売っていたのです!

Dsc_12492_copy_497x576 で、1本150円で買ってみました。家に持ち帰りました。いつ飲むといいんだろう?と、調べたりもしてみました。結果、「いつ飲んでもよい」とのことでした。てなわけで、本当に悪夢を見るのか?の検証の意味も含めて、寝る前に飲んでみました。味は実にヤクルト、まんまヤクルトです。多少違うのかも知れませんが、ブラインドテイスティングで出されたら、きっとわからないことでしょう。

気になる結果は、うーん、何ともない! いつもと変わらない! すぐ寝つけるのはいつも通りですし、悪夢も、てか夢自体一切見ませんでした。なんか張り合いないなー。でも、こういうものは、ある程度続けて飲まないと効果なんか出ないんですよね。それがわかってて買ってるんですけどね。いいんです。経験として、ネタとして買ってるようなもんなんで。

でも昨年ヤクルトスワローズが優勝したり、今年も首位を狙える雰囲気だったりしているようですが、それってこいつのおかげなんでしょうかねえ。だったらすごいですね。

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2023年4月24日 (月)

「めし」:女はつらいよ    #めし #成瀬巳喜男 #原節子 #上原謙 #大人の映画 #林芙美子

O0556078815077360271 神保町シアターで開催中の特集「林芙美子と壷井栄 ー映画で愉しむ女流文学の世界ー」で、『めし』(1951年)を観ました。ポスターはカラーですが、モノクロ・スタンダードサイズであります。

70年以上前の映画なので、やっぱりいろいろと古いですよね。町の様子や住居の様子はもちろんのこと、人々の考え方(家族や夫婦や女にたいする考え方)がいかにも古くて、隔世の感があります。封建的で、男は威張っていて、女は一段低く見られていて、掃除機も洗濯機も電気釜も湯沸かし器もない時代の家事は、そりゃもう大変だったことがよくわかります。

というわけで、主婦の原節子がめっちゃ大変そうで、同情を禁じ得ません。その一方で、株屋なのに妙に稼ぎの悪い色男=上原謙の「憎み切れないダメ男」ぶりが、いかにも成瀬巳喜男です。あれこれ「金(かね)の話」になってるあたりも、いかにも成瀬なのです。それにしても、大人の映画ですよねえ。

奔放で迷惑な現代っ子役の島崎雪子が、かなりイラっとくるわがままぶりです。その島崎を𠮟りつける小林桂樹に胸のすく思い。また、二本柳寛の下心ダンディーも、実に似合いのキャスティング。そして大泉滉の若さとテディボーイっぽさにびっくりです。

この原作は、新聞連載の途中で林芙美子が急逝してしまったため、未完。なので、しょうがないのでしょうが、無理矢理丸く収めてしまったようなラストが、なんかイマイチです。妙に封建的に「こういうのが女の幸せ」とまとめてしまったところが、今観るとひっかかるのです。でも、当時は特に違和感なかったのかも知れませんね。時代って、そういうものです。

 

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2023年4月23日 (日)

「トリとロキタ」:いつものように辛く苦しい    #トリとロキタ #ダルデンヌ兄弟 

1_20230423224901 映画『トリとロキタ』は、ダルデンヌ兄弟(ジャン=ピエール&リュック)の新作。いつものように短く(89分)、いつものように辛く苦しい物語でした。彼らの映画はいつも暗い気持ちにさせられるので、観たくないのですが、いつも評価が高いもので、仕方なく観ております。

ベルギーで、アフリカ系移民の偽姉弟(にせきょうだい)が体験する過酷な日々。彼らが社会から、そして悪党どもから搾取され続けるタフな日常を、ドキュメンタリーのようなリアルさで描いています。だから観ることが辛いですし、この二人が不憫でなりません。

ダルデンヌ兄弟ですから当然お涙頂戴にはなりませんし、リアルな重さがあります。だからこそやるせなくてたまりません。 (以降ネタバレあり) あの結末は、その骨頂です。何とも救いのないラストで、胸に黒い塊がたまったまま、エンドロールを見なければなりません。この場から一刻も早く立ち去りたいって気分だったのか、こんな映画は認めたくないという抗議のようなものだったのか、エンドロールになったら早々に席を立つ人が多かったことが印象的でした。

(なのであえてバカなお笑いを…) 「トリとロキタ」と入力したら、「鳥トロ北」と誤変換されましたー。

 

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2023年4月22日 (土)

「ザ・ホエール」:ブレンダン・フレイザーが凄い    #ザホエール #ダーレンアロノフスキー #ブレンダンフレイザー     

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映画『ザ・ホエール』は、ブレンダン・フレイザーが特殊メイクで体重272㎏の男を演じてアカデミー主演男優賞に輝いた作品。観ていてやけに舞台劇風だなあと思ったら、やっぱり舞台劇が原作なのでした。スタンダードサイズの画面も、オーセンティックな小品といった味を醸し出しています。

とにもかくにもブレンダン・フレイザーです。アカデミー賞にも納得。特殊メイクの力を大いに借りているとはいえ、それ以上に鬼気迫るほどの名園です。とにかくその巨体、その動き、その表情から目が離せないのです。顔やTシャツの汗とかを含めて、(スタッフともども)芸が細かいのです。特殊メイクの自然さ、リアルさも、見事でした。

一方、娘のにくったらしさが「悪魔的だあー」(©藤原竜也)って感じ。サマンサ・モートン(老けた!)演じる母親が言う通り“evil”なのです。かなりムカつきながら観ておりました。主人公、親バカですねえ。

ダーレン・アロノフスキー監督の演出は立派なのですが、後半ちょっと長過ぎる感じ。舞台劇的に場面が変わらないのに、たっぷり撮り過ぎていて、少し退屈したところもありました。あと、メルヴィル『白鯨』(Moby Dick)の絡ませ方も、成功しているとは思えませんでした。

それにしても、マツコ・デラックスさん、お体の方は大丈夫かなあ…と心配になってしまいました。

 

 

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2023年4月21日 (金)

展覧会『東京彼女』@東京ッドタウン日比谷    #東京彼女 #江口寿史 #東京ミッドタウン日比谷 #芦川いづみ

Dsc_12793_copy_350x576東京ミッドタウン日比谷6FのBASE Q HALLで、江口寿史のイラストレーション展『東京彼女』(~4/23)を鑑賞。

Dsc_12803_copy_428x576 大江戸は20日に観たのですが、翌21日からの最後の三日間は、日比谷を舞台に描きおろした新作(1点)が展示されるって、情報も!(てか、最後のギリギリまで完成がずれ込んだあたり、さすがは江口センセイですね。 でもいろいろ検討した結果、混雑を避けてさっさと行くことにしたわけです。日比谷のイラストもネットのカラー画像で見て、「あ、こんな感じね」とわかったし、4/28~5/7にはミッドタウン内でこの新作など大型作品5点を無料で展示するとのことでもあったので。

 

Dsc_12832_copy_985x576 全国を展開している『彼女』展のスペシャル・バージョンなのですが、大江戸は昨年の12月に千葉美術館に観に行きました。その時のレポートはこちら ↓

(番外編)「江口寿史イラストレーション展 彼女」@千葉県美    #江口寿史 #江口寿史イラストレーション展彼女 #江口寿史彼女 #千葉県立美術館 #パパリンコ物語: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

 

Dsc_12892_copy_1003x576 千葉展に比べると、ややコンパクトな会場にはなっておりますが、それでも約400点と見ごたえたっぷりです。

Dsc_12843_copy_929x576 そして『東京彼女』というタイトルの通り、東京の街なかに女の子を置いたイラストレーションの数々が、特別な意味を持って新たに輝いているのでした。

Dsc_12923_copy_1024x552 会場のそこかしこには、ほぼ等身大の(やや小さいかな)の「彼女」たちのスタンディーが設置されております。横に並んで写真撮りない感じですね。

Dsc_12933_copy_1003x576まあ、基本的には巡回展の作品と同じものなのですが、一部独自のものがあったり、展示順や展示方法が違ったりするので、受け取る印象はけっこう新鮮です。

Dsc_12943_copy_971x576 抽選で選ばれた人を会場イベントで描いたスケッチも、それぞれの会場ごとにずらりと。お年を召した方や男性も混ざっているので、普段とはちょっと違うレア感がありますよね。

Dsc_12953_copy_325x576 江口さんの描くメガネ美人って、小生の趣味とはちょっと傾向が違うみたいで、なかなか一致点を見だせずにいたのですが(好きだったパパリンコも、今見ると微妙に違う…)、このZoffのスタンディーはなかなかいいですね。

Dsc_12963_copy_423x576 そしてやっぱりこの方! 芦川いづみさんの作品は、なんか別格の気高さがあるんですよねー。

 

Dsc_12973_copy_851x576 会場を出た所のグッズ・コーナーには、こんなアクリルスタンドの彼女たちも。こういうの家にあると、癒されるでしょうねー。買わなかったけど。

Dsc_12983_copy_927x576 てなわけで、今回も堪能いたしました。東京でやってくれて、ありがとう。 またやってね ♪

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2023年4月20日 (木)

今日の点取占い323 #点取占い #点取り占い

Dsc_13024_copy_782x450 歌のコンクールで一等になる   10点

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2023年4月18日 (火)

「デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム」:一見さんお断り    #デヴィッドボウイ #ムーンエイジデイドリーム #デヴィッドボウイムーンエイジデイドリーム

01_20230418221101『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』は、デヴィッド・ボウイ財団の公認ドキュメンタリー映画。ボウイが亡くなってから、もう7年もたったんですね。びっくり。

一筋縄ではいかないドキュメンタリーです。あたかもボウイの脳内を再現するかのように、さまざまな映像が時間軸を無視してコラージュされます。彼の音楽や映画をめぐるフッテージのみならず、彼自身が好きだったり影響を受けたりした映画の断片が、かなりの分量出てきます。映画には『メトロポリス』『アンダルシアの犬』のようなモノクロの古典から、『2001年宇宙の旅』『愛のコリーダ』などの名作、そして『地球に落ちて来た男』『戦場のメリークリスマス』『ラビリンス 魔王の迷宮』など彼が出演した作品もあります。あ、ブロードウェイで舞台『エレファント・マン』に主演した時の映像もありましたよ。

ただ。普通のドキュメンタリーのように時系列で描いてくれたり、解説があったりはせずに、延々とあっち行ったりこっち行ったりするので、大ファンでないと少々飽きます。大江戸は小ファンなので、けっこう飽きる部分がありました。ま、彼の曲や業績や人となりをある程度知っていないと、なんだかよくわからないかも知れませんね。そういった意味では「不親切なドキュメンタリー」ではあります。一見さんお断りなのです。

それと、大江戸はもう劇場も上映回数も時間も限られた先週末にアップリンク吉祥寺でなんとか観たのですが、スクリーンの大きさも、音響の質や音のデカさも、かなり物足りなかったです(スクリーン前に大きなスピーカーを置いたりしてましたけど)。やっぱりIMAXで上映してたときに観るべきでありました。

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2023年4月17日 (月)

「仕掛人・藤枝梅安2」:どうしちゃったの?    #仕掛人藤枝梅安 #仕掛人藤枝梅安弐 #豊川悦司 #片岡愛之助       

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映画『仕掛人・藤枝梅安2』は、この2月に公開された「1」( ↓ )の続編。

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2023/02/post-4bc194.html

「1」のエンドロール後の映像で予告編的に語られていた、新たなエピソードが本作です。

でも、どうしちゃったの?って感じ。前作とクォリティが違う気がしてならないのです。映像も大したことなくなってて、あの光と影の色気や色彩の妖麗さはどこに行っちゃったの?って感じ。描写やディテールのコクも薄らいでいます。あんなにおいしそうだった食べ物も、前作ほどにはうまそうに見えません(てか、ちゃんと描かれているのは大根鍋ぐらい)。1作目でがんばって第2作を見る気にさせれば、あとはどうなってもいいってことなのかしらん?

でも、豊川悦司と片岡愛之助の名コンビのバディ感(しかもちょっとゲイ感覚が匂う)は、前作同様素晴らしいものです。菅野美穂の一途さや、石橋蓮司の奥深い曲者感も堪能できました。佐藤浩市と椎名桔平も大物感十分で、作品に厚みを持たせてくれています。

なのに残念ながら作品自体は、1作目よりだいぶ落ちました。ままあることですね。

メインタイトルで「仕掛人・藤枝梅安 弐」と出ていたのが、印象的でありました。

(以降少々ネタバレあり) エンドロール後には、来年5月公開予定の『鬼平犯科帳』につなぐ仕掛けがしっかりと行われておりました。

 

 

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2023年4月16日 (日)

「ノック 終末の訪問者」:無理な大技の小品    #ノック終末の訪問者 #映画ノック #シャマラン #エムナイトシャマラン #デイヴバウティスタ

1_20230416212001 映画『ノック 終末の訪問者』は、M・ナイト・シャマランの新作ってだけで、どうしても観てしまいます。見終わると「そこそこ」だったり「がっかり」だったりすることがほとんどなのですが、なんか見世物小屋の「大イタチ」みたいなもんで、観たくなっちゃうんですよねー。ちなみにPCの変換で、まず「週末の訪問者」と出てきました。まあ、そうですよね。

シャマラン先生、今回は(今回も?ですかね)「なんじゃそりゃ?」ってほどのトンデモ・シチュエーションを用意して来ました。真面目にやってますけど、うーん、いくら何でも無理があるのでは?  無理な大技の小品であります。で、それ以上は書けない作品でもあります。山小屋に住む家族の家族構成が、実に当世風ってことぐらいしか書けないなあ。

ただ、予告編にも出ている終末絵図が、「あー、なるほど」って感じ。日常と地続きの静かなディザスターの感覚です。でも津波映像はどういう経路でTV局が得たのでしょうか? そこは気になりました。

巨体のデイヴ・バウティスタがほぼリーチ・マイケルだったのですが、この人って元プロレスラーなんですってね。さもありなん。でもなかなか知的な、いい味わいを出しておりました。

恒例のシャマラン先生のカメオ出演、今回は山小屋で登場人物が限られてる中、・・・でした。笑っちゃいますね。

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2023年4月15日 (土)

湘南、横浜FMとあと一息のドロー    #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #湘南対横浜 #湘南横浜FM 

Dsc00548_20230415232601 雨ニモマケズ、低い気温ニモマケズ、レモンガススタジアムで湘南ベルマーレ対横浜Fマリノスを観戦。(大江戸の感覚では95パーセントの席には屋根がないのですが)今日はギリギリ屋根のある所の席だったので、助かりました。風があったので、一応カッパを着てて正解でしたけど。はい、写真で上に見えるのが屋根ですね。

Dsc00549_20230415232701 しかもこの席、意識して取ったわけではないのに、2週間前のガンバ戦の時の席と全く同じ席! 席番号まで一緒という偶然には、我ながら驚きました。

Dsc_12563_copy_781x491 それにしても結構降っておりました。寒かったし。神奈川ダービーだというのに1万人に届かぬ入場者ってのは、誠に残念です。

Dsc_12602_copy_895x479 試合は後半、マリノスに先制されるも追いついて、その後も勝ち越せそうな決定機をふいにして、結局1-1のドロー。惜しかった。あと一息でした。なんか、前節のFC東京戦に似てますね。首位マリノス相手にむしろ優勢だったってあたりも、前節に似てます。

失点場面は阿部浩之のミスからです。この試合に限らず、彼とか杉岡とかの危険な位置でのミスが多いのが気になります。

Dsc_12552_copy_841x472得点は19歳のFW鈴木章人。前節FC東京戦のアディショナルタイムに、数的優位の状況下で(隣を走ってた町野に出さずに)自分でシュートして外してしまい、山口監督から叱られていた鈴木が、今日は結果を出して起用に応えました。山口監督も大喜びしておりましたね。

Dsc_12614_copy_437x318 鈴木のゴールは、VARチェックが結構長い時間かかってから認定されました。オフサイド・チェックと出ておりましたが、何とも嫌な時間ですよね、あれ。

ベルマーレとマリノス、どちらにもチャンスがあり、どちらにも惜しい逸機があり、まあ引き分けは妥当な線ですかね。でも前節に続いて、「勝てた試合」でしたし、「あと一息」でした。こういう試合の最後に決めていてくれたら、エース町野の株も更に上がるんですけどね。いずれにしても、昨年の首位マリノスを相手に、ベルマーレの成長と現時点の実力を十分に感じることができた試合でした。

Dsc_12633_copy_808x494 今日は久々にゴールマウスを守ったソン・ボムグンのナイス・セーブの数々を、褒めましょう。パチパチパチ。それと、前節欠場の小野瀬がケガ明けで戻って来たことが明るい材料です。次節は先発で!

 

 

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2023年4月14日 (金)

松屋東別館が建て替え工事に    #松屋東別館 #銀座のレトロ建築 #松屋東別館建て替え #松屋 #日本酸素

Dsc_12543_copy_768x1365 銀座3丁目の百貨店「松屋銀座」の2本裏の通りに面したレトロな建物。「松屋東別館」というそうですけど、なかなか良い味わいの小体(こてい)なビルです。近年はネットがかかってたりしたので、「そろそろかなー」とは思っておりましたが、ついに建て替えのための取り壊し工事に入るようですね。

Dsc_12487_copy_768x1098 こんな掲示板も出ておりました。着工予定が今年の3月1日ってことですから、もういつ始まってもおかしくないってことですね。「駐車タワー建て替え」とも書いてありますから、隣の駐車タワーがこっちと入れ替えになるんですかね? それともこっちも合わせて大型化するんでしょうか?

Dsc_12534_copy_768x1124 むむむ、これは大変…ってんで、大江戸の知り合いの松屋の方に頼んで中を見せていただきました。1週間ちょっと前にに見たのですが、その後すぐに閉鎖されて誰も入れなくなったようです。

 

Dsc_1247_copy_768x432 この建物、ネットで探した「ぼくの近代建築コレクション」というブログによると、昭和2年(1927年)竣工だそうですから、1世紀近くたっているのですね。 ↓

松屋東別館/銀座3丁目 - ぼくの近代建築コレクション (goo.ne.jp)

日本酸素株式会社がもともとの持ち主だったようです。この会社、現在は傘下に大陽日酸株式会社などを持つ日本酸素ホールディングス株式会社となっています。

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正面のファサードが素敵ですね。アールデコが入ってます。半円の曲線がドア・窓・ドアと並んでるところがおしゃれですけど、このドアは長らく使用されていないみたいですね。出入りは向かって右の建物(これも松屋の別館)から行うのです。

Dsc_12492_copy_768x1365 ちなみに、1階のみならず3階からもブリッジを使って行き来できるのですね。後から建物のどてっ腹に穴を開けたってことですよね。

4人ぐらいしか乗れない小さなエレベーターがありました。残念ながらエレベーター自体は新しいもので、レトロな趣きはありません。

Dsc_12512_copy_768x1365 エレベーターを取り巻くように階段がありまして、5階まで続いておりました。その先はもしかしたら屋上に行けるのかも知れませんが、ドアで閉鎖されておりました。

 

この階段がかなりの急勾配でして、そのせいか両脇に手すりがついております。

Dsc_12502_copy_768x1365 中の塗装が基本的に白と黒で統一されてるってところに、松屋ならではの洗練されたデザインを感じますね。カッコイイです。

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このビルは写真で見てわかるように、4階建てだったのを後から1階分つけ足したような5階建てになっていますが、その5階のトイレを撮らせてもらいました。竣工当初からあったものではないわけですが、それでもかなりの時代物でした。

建物の地下には更衣室などがあったようですが、そこには入れませんでした。概して内装はそれほど凝っておらず、長年の歴史の中で、昭和中期~後期に改修が行われ、それがほぼそのまま今に至ったという印象です。写真に撮った所以上の見ものは、意外とありませんでした。

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まもなく取り壊しが始まるのでしょう。銀座からまた一つレトロ建築が消えていくのは、寂しいことです。せめて写真に撮ることができたのが、幸いでした。

 

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2023年4月13日 (木)

パンとかパンのようなものとか    #シナモンブレッド #いちごアンドカスタードデニッシュ #浅野屋のチェリーカスタードパイ #ミニひれかつバーガー #ミニフィッシュかつバーガー

Dsc_12464_copy_983x576 最近食べたちょっとおいしいパン(のようなもの)をご紹介。

一番手はセブンイレブンの「シナモンブレッド」。アーモンド入りで小ぶりなやつが4個入り。小型でお手軽なシナモンロールってところですね。形態(サイズ)にしても価格(税込170円)にしても手軽で、なかなか結構です。

 

Dsc_12484_copy_794x576 お次もセブンイレブンの小ぶりなパン。「いちご&カスタードデニッシュ」。カスタードデニッシュにイチゴジャムが乗ってる感じ。まあ想像通りの味で、普通においしいです。こちらもお手軽なのがいいですね。

 

Dsc_1255_copy_600x3382 そしてこちらは浅野屋の「チェリー・カスタード・パイ」。薄手の生地の間にカスタードが挟んであり、チェリーの煮たのがトッピングしてあります。カスタードのコクと甘さにチェリーの甘酸っぱさがマッチして、間違いのないおいしさです。これはパンじゃなくてパイだろうと大江戸も思いますが、パンの浅野屋さんで売っていたので、ここでご紹介させていただきました。まあ、大江戸はカスタードもチェリーももっとたっぷり入ってる方が好きですけどね。

 

Dsc_12512_copy_953x576 で、こちらもパンというより「バーガー」なんですけど、まあバンズはパンなわけですし…。ってわけで、カツサンドでおなじみ「まい泉」の「ミニひれかつバーガー」と「ミニフィッシュかつバーガー」です。これまた小ぶりなのです。

Dsc_12532_copy_617x576どちらも想像通りの味。ソースやタルタルが「よくわかっていらっしゃる」って感じに、いい感じの美味しさです。肉や魚の素材もいい。

Dsc_12522_copy_611x576 ただねえ、パンがイマイチなのですよ。パサパサしてるし、パン自体のおいしさがありません。カツとも一体化しているとは言い難いですねえ。のっさん(小野瀬雅生=CKBのギタリスト)は絶賛していたけど、大江戸としては「やっぱり、まい泉はカツサンドに尽きる」と思ったのでありました。

 

 

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2023年4月12日 (水)

サッカー女子日本代表の欧州2連戦    #サッカー女子日本代表 #なでしこジャパン #池田ジャパン #北村菜々美

サッカー女子日本代表の欧州遠征=対ポルトガルと、対デンマークは、2-1と0-1で1勝1敗に終わりました。まあ、今夏のワールドカップまであと100日を切った段階で、メンバー発表前最後の強化試合ってことで、結果は二の次なんですけど、課題が色々出て来たことがむしろ収穫なんでしょうね。まあ、この2試合をNHK-BSが放映(深夜の生中継とその後の再放送してくれたことに関しては、ほっとしました。いや、2月のシービリーブズ・カップはテレビ放送も生配信もナシでしたからね(後からYouTubeにアップされましたが)。

2戦を通じて、日本代表の戦い方が世界に知られてしまいましたし、既にその対策を取られていた2試合でもあります。身長が低いだけに、長いボールを入れることはせず、とにかくつなぐサッカー。そして攻守の展開が速いサッカーです。ハード・プレスは今や多くの国が実行しておりますし、日本もそれほどのハード・プレスはかけていませんし、そこが武器にはなっていません。で、逆にハード・プレスに弱いサッカーになっちゃってます。GKからDF経由でつないでいくボールをことごとく狙われています。しかも、かなりの確率でミスをするという…。あんな低い位置でミスをしたら、すぐ決定機を作られます。日本のDFはそこで耐えられるほど強くありません。失点の方程式です。

2月の試合も今回の2試合も、DFでは三宅のミスが多過ぎて、安心して使えない状態だと思います。デンマーク戦では南もオウンゴールをやっちまってますし。3バックにしようが4バックにしようが、ディフェンダーは日本の大きなウイークポイントです。

また、岩渕の調子がずっと落ちてるのが気になります(本番で上がってくれればいいんですけど)。けっこうフィジカル負けすぐ場面も多かったし。 期待の選手では。長野風花は良いプレイもあるんだけど、フィジカル負けも気になりました。藤野あおばが押しも押されもせぬ主力に育ってきたことは頼もしかったです。技術的にも長谷川唯の次にうまいんじゃないでしょうか? また、浜野まいかの積極性や技の冴えにも期待が膨らみました。

デンマーク戦後半のチャンスに左から遠藤純が上げるクロスの精度の低さを見るにつけ、あるいは前半のバタバタと押されっぱなしの落ち着かなさを見るにつけ、北村菜々美がいたらなあと思わざるを得ませんでした。ガツガツ積極的に行く池田ジャパンの選手たちとは異なる彼女の個性が生きる局面が、ワールドカップ本番できっとあると思うんですよねー。大江戸が監督だったら、技術が確かでミスが少なく、決定的なスルーパスや正確なクロスを特徴とする彼女を一枚加えておくんですけど…。

Dsc_12545_copy_996x669 それと今回は2試合ともアウェイ・ユニフォーム着用だったんですけど、薄紫と薄ピンクの難しい配色で、さすがに似合ってる選手がいませんでしたねえ。でも、北村さんなら似合うと思います。脳内で想像できてます。あのユニフォームのためにも、池田ジャパンに入れといてほしいんですけどねえ。

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2023年4月11日 (火)

「ロストケア」:重い問題提起    #ロストケア #前田哲 #松山ケンイチ #長澤まさみ #介護問題の映画

1_20230411134201 映画『ロストケア』は、介護問題に絡む殺人事件という重い題材なのですが、監督が『パコダテ人』『老後の資金がありません!』『そしてバトンは渡された』、そして公開が控える『大名倒産』などの前田哲だというのにびっくり。作風がマッチしないのに、よくこの企画をオファーしたなあと思います。

でも違和感なしに、手堅くまとめております。問題提起の強さと娯楽性との塩梅も、よろしい感じです。ヘヴィーな問いかけではありますが、一人一人に考えることを迫るような作品なのです。まあ、安楽死の問題は森鴎外『高瀬舟』の昔からあるのですが、本作はそこに介護の、しかも家族介護ならではの難しさと惨状を掛け合わせて、そこから国の制度の不備や弱者切り捨てを描いています。

(以降少々ネタバレあり)大江戸は基本的に犯人というか、松山ケンイチの側に立ちます。検事役の長澤まさみが話す言葉はチープで空疎にしか聞こえませんし、松山の台詞を借りれば、「安全地帯からきれいごとを並べる人間」にしか見えないのです。 だから最後に長澤が松山を訪ねて行って、ある事実を告白しても、非常に自己満足的な行為としか思えません。あくまでも「安全地帯に立って」、懺悔をしてスッキリするみたいな感じなのです。

というわけで、松山、長澤の演技合戦かと思いきや、両者ともそこまで凄い演技ではありませんでした。この二人なら、通常運転で普通にできちゃうレベルです。そこを超えた奇跡のような何かを目撃することはできませんでしたね。

一番心に刺さったのは、どうしようもなくなって生活保護を受けようとした松山が、役所の担当者に冷たく断られる場面。一昨年の『護られなかった者たちへ』でも描かれていましたが、生活保護の運用って、本来の意味を見失っておかしなことになっています。不正受給者がいるから厳しくなるのかも知れませんが、何か間違っていますよね。本当に福祉の水準が低い、困った国です。「自己責任」、嫌な言葉です。

 

 

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2023年4月10日 (月)

「硝子のジョニー 野獣のように見えて」(1962年):後半の失速が残念    #硝子のジョニー野獣のように見えて #芦川いづみ #別れる決心 #いづみちゃんロス #神保町シアター

Dsc_12554_copy_600x926 神保町シアターの特集上映『恋する女優  芦川いづみ』での10本目は、『硝子のジョニー 野獣のように見えて』(1962年/モノクロ・ワイド)。 何せ10本観た人に抽選で芦川いづみ作品のDVDが当たるスタンプラリーをやっていたもんで、頑張って10本観ちゃいました。「思うつぼ」ってやつですね。当たりますように! 何しろこの特集上映で土日には毎回、ポストカード抽選会(各回10名に当たる)ってのをやっていたのですが、大江戸は土日に鑑賞した5本のうち1枚も当たりませんでしたので、その分も!

さてさて、蔵原惟繕監督による本作は芸術祭参加作品だけあって、なかなか骨のある力作です。フェリーニの『道』を下敷きに作られたようで、要するに芦川さんの役は知恵遅れのジュリエッタ・マシーナなんですね。『道』同様に彼女は愛おしく、男二人は野獣のようで(ザンパノのようで)、そして悲しい作品です。

ただ、快調な前半に較べると、後半は明らかに失速します。妙に一つ一つの場面が間延びしています。延々とやる効果も出ていないし。後半の出来も良ければ、日本映画史に残るような名作になった可能性もあろうかと思うのですが、そうはなりませんでした。

(以降少々ネタバレあり) ラストもなかなか奇妙。あ、でもこのラストって最近観た気が・・・と思ったら、『別れる決心』(パク・チャヌク監督)のラストに共通するものがありますよね。何とも救いのない、しかも「まさかこれで終わりじゃないよね」と思っていたら、やっぱり「終」が出てしまったという、寂寞たるラストでありました。

芦川いづみさんは、知恵の遅れた娘の役を泥だらけになって演じます。割と同じような役(薄幸か明朗快活か、そして等身大)が多い彼女としては、珍しく作り込みが必要な役です。今なら日本アカデミー賞受賞か?って感じに演じています。ただ、割とこういう芝居は難しくないので、申し訳ないけど本作の芦川さんに深く感動はしませんでした。 先日観た『しあわせはどこに』(1956年)ではまだシリコン前で細面だった宍戸錠は、もうほっぺたが膨らんで、なじみの顔になってます。一方のアイ・ジョージは、とにかく声が良くて歌がうまいですね。

この作品、ポスターには「総天然色」と書いてあるし、絶対カラーが似合う作品だと思うのですが、モノクロでした。まさか『知と愛の出発』のように、コニカカラーで作られたけど今はモノクロプリントしかない、みたいな話じゃないんでしょうねえ。謎です。

神保町シアター、毎回ベテラン観客の比率の高さ、男性客の多さに驚いておりました。ここでは大江戸もひよっこです。これで(もう他の作品を観る予定はないので)通うのも終了かと思うと、「いづみちゃんロス」のような気持ちが胸に去来するのでありました。

(追記) 終盤にいづみちゃんがギターを床に何度も叩きつけて、破壊します。ザ・フーのピート・タウンゼントは、たぶんこの映画をどこかで観て、あのパフォーマンスを行うようになったのでしょう。 ←ウソ

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湘南、FC東京とあと一歩のドロー    #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #東京対湘南 #東京湘南 #youllneverwalkalone

Dsc_12624_copy_949x576 昨日は味の素スタジアムで、FC東京対湘南ベルマーレを観戦。アウェイではありますが、東京在住の大江戸にとってはレモンガススタジアムに行くよりもはるかに近くて、いつも「これぐらい近いと楽なのになあ」と思っております。

アウェイチームのサポーターは、広々としたゴール裏の一部に押し込まれます。2階席を使えるときもあるのですが、昨日は1階のみ。ゴール裏席としてあんなに広い空間があるんだから、もっと広々と使わせてくれればいいのに(日産スタジアムみたいに)。埼スタほどではないにせよ、何か嫌な感じです。

Dsc_12574_copy_856x576 昨年のリーグ戦ではFC東京に2勝(シーズンダブル)した湘南。前節に町野が4得点した勢いのままに行きたいところですが…。先制したのはFC東京。0-1で後半に入ると、ベルマーレは混戦から杉岡、そしてきれいな崩しからタリクが決めて、2-1と逆転。しかしその後に失点し、結局は2-2のドロー。アディショナルタイムの最後までギリギリの攻防があり、面白い試合ではありました。

Dsc_12583_copy_1024x576_1 ただベルマーレが主導権を握り、決定機も多く作っていただけに、あと一歩で勝てた試合だったとの思いが強いですね。東京のゴールキーパーがヤコブ・スウォビィクだったことが勝ちきれなかった要因でしょう。並のGKなら入っていたしシュートを、あいつに3-4本は防がれてますから。そして、アディショナルタイムのカウンター決定機に、鈴木章人が右の町野にパスを出さずに自分で打って外しちゃったこと。あれと、小野瀬の欠場(ケガは大丈夫なのでしょうか?)は、「タラレバ」を言いたくなる案件でしたねえ。無念です。

Dsc_12605_copy_951x576 今期のベルマーレは、数年来の課題を克服したかのように点が取れています。その代わり数年来堅かった守備が、特に最終ラインがイマイチです。ここ数試合は大岩が頼りなかったけど、昨日はむしろ杉岡と(左ウイングですが)中野のプレイにハラハラし通しでした。単純に蹴らずにつなごうとする意識は尊いんですけど、狙われているのに、そこにこだわっているうちに獲られたりミスしたりが多くて、厳しいですね。まあ、でもアウェイで勝ち点1を持って帰るということでは、最悪ではありません。

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それはそうと、味スタの試合前にいつもFC東京サポの皆さんが『You'll Never Walk Alone』を歌う数分間があるんですけど、あれってアウェイサポにはけっこう辛い時間ですよね。曲がスローで盛り上がらないのに結構長いし、日本人が英語で歌うのが何か微妙で気恥ずかしいし、その間にこっちの応援は(マナー違反になるので)できないし…。言っちゃあ悪いけど、お通夜に参列してるような気分になります。まあ、他クラブの長年にわたる文化ですから、尊重しないといけないんですけどね…。

 

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2023年4月 8日 (土)

「知と愛の出発」(1958年):男たちがドイヒーな時代    #知と愛の出発 #芦川いづみ #薄幸な芦川いづみ #神保町シアター

Dsc_12545_copy_768x1153 神保町シアターの芦川いづみ特集で、『知と愛の出発』(1958年/カラー・ワイド)<カラー復元版>を鑑賞。このタイトル、なかなかですね。もともとコニカのコニカラーという方式で公開されたのですが、その後退色したのでありましょう、「長らくモノクロマスターでしか」観られなかったようです。それが最新技術でカラー作品として甦りDVDとして発売されたのですが、今回の特集でめでたく劇場公開となったわけです。

でもカラー再現がちょっと微妙(きっと精一杯努力したのでしょうけれど)。芦川さんのセーラー服の紫色のトーンが場面によって違ったりして、どの程度の色なのかが判然としませんでしたし。それでも芦川さんのセーラー服姿はそんなに多くないので、貴重かつ眼福です。

現代の視点で観てると、人物の行動が「??」なところが多いですね。なんでそうなっちゃうの?と…。まあ、65年も前の映画だからしょうがないことですけど、それだけでもないような…。それにしても、封建的で女性の地位が低くて、辛苦をなめさせられた時代であります。その上、新聞記者たちが一方の側からの話だけで裏も取らずに記事を書いちゃう無茶苦茶さ。しかも、顔写真入りで「誰々が犯された」とか書いてあるんですから、信じられません。人権も配慮もあったもんじゃありません。

とにかく男がみんなドイヒー。恋人も、父親も、恋人の父親も、もちろんチンピラどもも、みんなそれぞれ男ってことにあぐらかいててダメなんです。中でも一番ひどかったのは、今回の特集で観た『風のある道』でもイヤーな感じの悪役だった小高雄二。本作でも「濃い」色悪で、超ムカつきます。

芦川さんは、またも薄幸な役柄で、いろんな不運や理不尽が次々と襲ってきます。 すごく感情移入できちゃって、観ていて憤ったり悲しくなったりしました(でも、かわいかったなあ)。(以降ややネタバレあり) だからラストは無理矢理にでも悲惨な結末にならなかったことが救いです。笑っちゃうぐらい青春なのでした。

 

 

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バターのお菓子とその周辺    #バターのお菓子 #ふんわりバターオムレット #ラッキーバターチップス #贅沢ラングロール #あんバター

Dsc_12533_copy_855x5762 大江戸はけっこう「バター風味」が好きです。

本日のご紹介はローソン「Uchi Cafe」の自信作と思われる「ふんわりバターオムレット」から。ハムレットじゃないよ、オムレットだよ。オムレツケーキに使われているスポンジ生地の間にバター風味のクリームがたっぷり入っているって、これは期待せずにはいられないじゃないですか。

Dsc_1254_copy_1024x5764_20230408230001 うーん、オムレツケーキみたいなスポンジ生地はいいんですよ。でも肝腎のクリームがねえ…。こちらとしては当然バタークリームを期待するじゃないですか。でも、あの濃厚で硬めのバタークリームではなくて、あっさり味で軽めのクリームなんです。なんか大したことないんです。これはバタークリーム好きとしては、物足りないですねえ。なんでもあっさり味になっちゃう現代日本スイーツ界の問題が、ここにも現れております。もちろんそれなりにおいしいんですけど、もっと濃いものを求めていた大江戸にとっては、ちょっと残念なのでした。

 

Dsc_12533_copy_600x9062 ちょっと方向を変えまして、千葉県のサンシンという会社の「ラッキーバターチップス」です。これじゃあ、千葉ロッテ三振!みたいですよね。ロッテじゃないけど。ラッキーでもないけど。

原材料は米(タイ産)、甘藷パウダー、バター、砂糖、食塩、加工デンプン。で、チップスっていうからポテトチップスみたいなものを想像したのですが、そうではなくもっと厚みのある四角い焼き菓子。一番近いのは、瓦せんべいです。瓦せんべい程度に淡い甘みがあって、隠し味程度に塩も振ってあります。まあそんなことなので、あまりおつまみっぽくもないし、お菓子っぽくもないという謎の商品でした。白地でシンプルなパッケージデザインは、魅力的だと思うんですけどね。

 

Dsc_1246_copy_768x1365_22 さてまた気分を変えて、ブルボンの「贅沢ラングロール」。大江戸なんかは、「肺(lung)を巻いたもの??」と思ってしまうのですが、フランスのお菓子「ラング・ド・シャ(tongue of cat=猫の舌))」のラングですよね。昔、ジェシカ・ラングという女優さんがいたことまで思い出してしまいました。

これ、商品名にバターとは入っていないものの、パッケージ右肩に「濃厚バターの味わい」と入っており、「北海道産バター36%使用(製品中)」とのことです。で、まあヨックモックのジェネリック版なんですけど、健闘してます。味は違うんですが、こちらもちゃんとおいしいと思います。やっぱりブルボンは、低価格でなかなか良い物を出してきますねー。

 

Dsc_12454_copy_513x586 そして最後に、久世福商店の「パンにぬるスイーツ あんバター」。調べてみたら、長野県に本社を持つ全国展開の食品製造&小売会社なんだそうです。で、トーストに塗るために小豆あんとバターを最初から一緒に混ぜてある商品です。名古屋名物のあんトースト、おいしいですもんね。ケチらないでたっぷり塗るのが、おいしく食べるコツです。まあ、でもバターを塗ってからあんこを置いた方がよりおいしいことは確かだと思います。素直な感想です。あしからず。

 

 

 

 

 

 

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2023年4月 6日 (木)

ミッドタウン八重洲に行きました    #ミッドタウン八重洲 #ミッドタウン #ポーたま #これだけですかい #三井のすずちゃん

Dsc_12464_copy_1024x576 去る3月10日にグランドオープンした「東京ミッドタウン八重洲」を見て来ました。東京駅八重洲口の真ん前にできた高層ビルのB1~3F部分がミッドタウンになっているって趣向(B1は昨秋に先行オープン済み)。上の階は当然オフィスです。

Dsc_12475_copy_367x5761F入口前のウニみたいなトゲトゲ・アート作品は、吉岡徳仁による「STAR」だそうです。星ねえ。むしろビッグバンって感じですよね。

Dsc_12482_copy_431x576 先行する東京ミッドタウン(六本木)や日比谷ミッドタウンに較べて、かなり小規模です。57のブランド、飲食店が集まっているそうですが、大した数ではありません。

Dsc_12495_copy_902x576 ミッドタウンなんで、内装はかなりシック。壁板や天井装飾に六角形を配した感覚なんか、その薄暗さと相まって、以前のホテルオークラのようでした。

Dsc_12522_copy_924x576 2Fにはヤエパブ=ヤエスパブリックなんていう飲食コーナーもあって、不思議な感覚。高級なフードコートといった趣きです。「かき氷コレクション・バトン」という催事的にショップが移り変わるコーナーには、長い列ができておりました(テレ東の『ガイアの夜明け』が、個々の特集をやった時に、かなり取り上げられていましたし)。

Dsc_12503_copy_1002x576 2Fには「TOKYO UNITE」というショップもあり、FC東京、東京ヴェルディ&ベレーザ、町田ゼルビア、ヤクルトスワローズ、読売ジャイアンツといった東京本拠地のプロスポーツ・チームの、オシャレな限定グッズを集積しておりました。スタジアム売店とは違って、デザインがやけにオシャレなんですよ。

Dsc_12553_copy_1024x550 3Fはちょっと高めのレストラン街。一方で2FのヤエパブやB1は近隣のビジネスパーソン対応でしょうか、値段は抑え目です。でも通路は広いし、なかなかかっけー造りです。

Dsc_12563_copy_868x576 立ち食い寿司「根室花まる」、いい感じです。並んでました。

Dsc_12573_copy_830x576 「ポーたま」、何の店かと思ったら、沖縄のソウルフードであるポークランチョンミートとたまごを挟んだおにぎりの専門店! 大江戸はスパムおにぎりが好きなので、これきっと好きだなあ(買わなかったけど)。

地下は直接、バスターミナルやJR東京駅につながっているのです。

Dsc_12544_copy_345x576 そして1階には「PORTER 吉田鞄」の旗艦店や、『ガイアの夜明け』で紹介されていた西陣織のアートテキスタイルを扱う「HOSOO(細尾)」のショップなどがありました。 デジタルビジョンの入った柱は、さまざまなフラワー・ビジュアルで満開。

まあでも、全体的には「これだけですかい?」感が漂いますね。六本木、日比谷と較べちゃうからいけないのかも知れませんが…。ミッドタウンって、今後さらに増えていくんですかねえ? そこんところどうなんです、三井のすずちゃん?!

 

 

 

 

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2023年4月 5日 (水)

「青年の椅子」:快活なサラリーマンもの&ラブコメ    #青年の椅子 #芦川いづみ #石原裕次郎 #昭和の大人ラブコメ #神保町シアター

Dsc_12453_copy_768x1218 神保町シアターの芦川いづみ特集で、『青年の椅子』(1962年)を鑑賞。今回の特集で観た『堂々たる人生』同様、源氏鶏太原作で石原裕次郎主演のサラリーマンものです。東野栄次郎のキャラクターも、かなり似通っています。

どちらの作品も快活な娯楽映画ですし、どちらも会社もの、サラリーマンものに恋愛を絡めて、面白くできています。『堂々たる人生』の方が仕事を成功させるまでの苦労話的であり、『青年の椅子』の方が会社ワールドに渦巻く権謀術策との闘いを前面に打ち出しています。

でもやはり裕次郎といづみちゃんの恋の紆余曲折(ってほどでもないけれど)の方に関心が行く小生です。やっぱり昭和の大人ラブコメ、サイコーです。芦川さんは和文タイピストの役で、ブルーのナッパ服がなかなか結構です。最大の謎は彼女が藤村有弘演じる子悪党社員と婚約してたってこと。なんでそうなったの??(しかもあっさり婚約破棄しちゃうし) まあ、いずれにしても芦川さんのキャラが明朗で、笑顔の比率が多いのが嬉しいですよね。

(以降ネタバレあり) 屋上でのラストは建物の陰で(たぶん)抱擁する二人を一切写さないのがしゃれてます。西河克己ってこういう洒脱でモダンな感覚もあるんだーと、認識を新たにしました。

関係ないけど、裕次郎の相棒となる他社社員役の山田吾一が、やけに星野源に似ていて驚きました。

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2023年4月 4日 (火)

「生きる LIVING」:端正で誠実なリメイクだが…    #生きる #映画生きる #ビルナイ #英国紳士

1_20230404224301 映画『生きる LIVING』は、黒澤明の『生きる』(1952年)の舞台をロンドンに移して、ビル・ナイ主演で製作したリメイク。尺は短くなっているものの、かなり原作に忠実な再映画化です。

スタンダードサイズの画面。最初に東宝マークが出るのも(東宝配給なので当たり前ですが)嬉しい所。そして、オープニングタイトルの文字やタイトルバックの映像が、実に1950年代の映画そのものって感じにデザインされていて、うわー!と驚きます。ついでに最後は「The End」と出ます(その後に、普通に長いクレジットは出るのですけどね)。こういった「擬古体」にも、原作へのリスペクトがあるのですよね。

ただ、黒澤版のゴリゴリとした戦後日本の貧しさの中のエネルギーの強さに較べると、こちらはあっさり味で、ちと端正にまとまり過ぎた感じがします。また、ビル・ナイを笠智衆に見立てたというカズオ・イシグロ(脚本を担当)の言葉がありますが、確かに笠智衆を無口な英国紳士に仕立てたような感じです。でもそれ以外はかなり原作を意識して合わせたエピソードが続きます。ショーダンサー(ストリッパーという程には脱がない)のいる劇場とか、ウサギのおもちゃとか、主人公のあだ名まで。(「ミイラ」と「ミスター・ゾンビ」という違いはありますが)。

でも、やっぱり感動は薄いんですよねー。なんか、落語『目黒のさんま』の、殿様用に油分を抜いて骨を取ったサンマみたいに、上品過ぎて味気ないんです。誠実な作品なんですけど、なかなか難しいですね。

本作は、「英国紳士」の映画でもあります。ビル・ナイと役所仲間たちのスーツ+ハットのカッコ良さ! そして、丁寧なクイーンズ・イングリッシュの美しさ! こういう時代はもう復活しないのかなあ…。

 

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2023年4月 3日 (月)

「霧笛が俺を呼んでいる」(1960年):撮影!ロケ地!台詞!いづみちゃん!    #霧笛が俺を呼んでいる #芦川いづみ #赤木圭一郎 #第三の男 #神保町シアター

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神保町シアターの芦川いづみ特集で『霧笛が俺を呼んでいる』(1960年)を観ました。まさに無国籍ムード・アクション。トニー赤木圭一郎の代表作です。大昔に映画館で観たと思うのですが、中身はきれいさっぱり忘れてましたー。

脚本が熊井啓、撮影が姫田真佐久、色彩計測が安藤庄平、音楽が山本直純といろいろ豪華。監督は山崎徳次郎です。で、やっぱり撮影が見事。凝った構図(前景に波止場の堤防や車を置いて、奥の方に人物を配して芝居させるとか)の数々だとか、一方ではクロースアップの多さも。そして、『第三の男』みたいな斜め構図や影の効かせ方も。

そう、本作は『第三の男』の翻案と言われております。裕次郎の『夜霧よ今夜も有難う』が『カサブランカ』の翻案ってのと並び立つわけですね(どっちも「霧」がつくムード歌謡映画)。でも本作には「カサブランカ」という名のナイトクラブが出て来て、そこで芦川いづみが歌を歌います(明らかに吹き替え)。ラストは『第三の男』だとアリダ・ヴァリが奥から手前に縦に歩きますが、本作では芦川さんが左から右へと横に歩きます。

横浜各地のロケによる当時の建築もステキですねえ。教会とか、ヨーロッパの街みたいです。有名な「バンドホテル」ってやつも出て来ましたよ(クレイジーケンバンドの歌詞にもあるホテル)。かっこいい外車もあれこれ登場するし、芦川さんのスカーフやお召し物もいかにも'60年代って感じで、いいですねえ。

キザな台詞の数々にもクラクラします。赤木圭一郎の「そうさな。霧笛にでも聞いてみな。どうやら霧笛が俺を呼んでいるらしいぜ。」なんて、うわー!って感じ。 葉山良二(また出た!)が悪者役ってのも、珍しいですね。

芦川さんは、いつもとは違って、クールで訳ありな感じの大人の女を演じております(公開時点で24歳)。ちょっと似合わない気もするけれど、でもバーのカウンターで赤木を見つめるクロースアップのうるんだ瞳と魅惑の表情には、スクリーン越しでもドギマギしてしまいます。やっぱり、いづみちゃんしか勝たん!

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2023年4月 2日 (日)

ベレーザ、前半3得点で勝利    #ベレーザ #beleza #日テレベレーザ #ベレーザ対大宮 #WEリーグ #北村菜々美

Dsc_12644_copy_768x492 味の素フィールド西が丘で、日テレ 東京ヴェルディ ベレーザ 対 大宮アルディージャ VENTUS を観戦。スタジアム手前の桜並木は、少し葉桜になりかけていましたが、まだ最後の見頃です。ここの桜って、メインスタンドの後ろに見えるんですよね。

Dsc00483 数日前に発表されたなでしこジャパンの欧州遠征メンバーに北村菜々美選手が選ばれなかったので意気消沈の大江戸ですが、ご本人は(右脚の怪我でしょうか)バンデージを巻きながらも、練習から元気そうにプレイしていました。

Dsc_12512_copy_768x432 今日は3-2でベレーザが勝利したものの、何とも評価の難しい試合でした。だって、前半で藤野、植木、西川が決めて3-0とリードしたんですよ。でも後半に2失点して、結構ひやひやものの逃げ切り。後半だけなら0-2の負けですもんねー。

Dsc00495 ベレーザってビルドアップ命、つなぐの命なもんで、DFやGKに相手FWが迫っていても絶対蹴らないで、ギリギリでつなごうとするもんですから、ほんと危ない場面がよくあるんです。今日もそこを狙われている場面がいくつもありましたし、そこからの失点もありました。大江戸は「もっとシンプルでいいのに」と思うんですけど、そのような歴史に培われたプライドがあるんでしょうね。

Dsc_12523_copy_768x483 それはそうと、試合前やハーフタイムに水まき過ぎです! 村松や木崎など複数の選手が滑って転んでピンチを招いていました。パスサッカーのために水まいても、ひいきの引き倒しになっちゃってました。

Dsc_12603_copy_768x512 北村さんは、まずまずのプレイ。ただ、前半はあまりボールが回ってこなかったし、ここのところ積極的にシュートを放っているのですが、残念ながら決めることはできませんでした。これまたベレーザの「簡単にサイドに預けないで、できるだけ真ん中を通す」みたいな美学もあるようなので、そこが難しいところです。

Dsc_12572_copy_768x485 あ、そうそう、ここのところずっとオレンジ色のシューズをはいていた北村さんですが(その前はピンクでしたね)、今日は白になっていました。オレンジ初期には、チームで一人だけオレンジで遠くからでも見つけやすかったんですが、最近はオレンジの人が増えてきたなあと思ったら、今日は白。前の方の選手はカラー系が増えていたので、やはり目立ちました。白もいいですね。

Dsc00531 それにしても、昨日はベルマーレが4点、今日はベレーザが3点と、応援してるチームが二日で7点取っての勝利ってことで(後半の失速はさておき)、なかなか気分の良い大江戸なのでした。

 

 

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2023年4月 1日 (土)

町野4得点!!!! 湘南快勝    #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #湘南対ガンバ #湘南G大阪 #町野脩斗 #谷晃生 #山下良美 #湘南の暴れん坊

Dsc_12492_copy_1024x576_1 レモンガススタジアムで、湘南ベルマーレ対ガンバ大阪を観戦。何しろJリーグではガンバに連勝(シ-ズンダブル)のベルマーレです! 山口監督(ガンバ出身)就任以来2勝1分けと負け知らず。今日もやっちゃいましょう!

Dsc_12502_copy_1024x576 スタジアム隣の総合公園の丘では桜が(満開は過ぎたものの)まだ見ごろ。おだやかな暖かい日です。

Dsc_12712_copy_1024x576 前回の観戦時には総合公園の池の水を抜いて「かいぼり」をしていたのですが、今日はもう元に戻っておりました。

Dsc00447 世の中がだいぶコロナ禍から脱却してきたようで、先日日本代表戦をテレビで見ていても、ゴール裏などは9割がたノー・マスクで驚きました。今日もゴール裏などはけっこうノー・マスク率が高かったのですが、大江戸のいたメインスタンドは、まだマスク人口の方が高かったですね。

Dsc00451 今日のガンバは谷晃生(昨年まで3シーズン湘南に在籍)が先発GK。平塚に凱旋って感じです。一方、ベルマーレは山口監督、小野瀬、阿部がガンバの出身ということで、そういった見どころもある試合。そして、主審は昨年の男子ワールドカップでも何度か第4の審判を務めた山下良美さん! 昨年からJリーグの笛も吹いてるのは知ってますけど、生で見たのは初めてです(WEリーグの試合では見ておりますが)。

 

Dsc00455 それにしても、すごい試合でした。先日の代表戦(対コロンビア)で先発して良いパフォーマンスを見せたもののシュートを1本も打てなかった町野脩斗が大爆発! 21分、38分、40分、42分と前半のうちに4得点!!!! 4点目はいったんオフサイド判定が出たのですが、VARチェックが入って結局ゴールが認められました。

Dsc_12656_copy_874x624 いやー、こんなの見たことないっす。てか、そもそも目の前でハットトリックを見たことなかったし。それが4点、しかも前半のたった22分の間にですからね。代表戦のうさを晴らしましたね。これで6試合で5得点。よしよし、得点王になっちゃおう!

Dsc00463 谷はせっかく東口を押しのけて先発したというのに、散々でした。特に1点目は明らかに「やっちまった」だけに、ショックも大きいでしょう。しばらくゴール前でうずくまってましたし。ハーフタイムと試合終了後にも、ガンバサポーターからは大きなブーイングが起きてました。谷もかなり責任を感じてまいってる様子でした。選手入場前には湘南の選手たちに挨拶にきている光景が大型ビジョンにも出ていましたが、試合終了後はうなだれたまま退場口に入っていきました。普通なら古巣サポへのあいさつのためにやって来るはずなのですが(特に谷の性格なら必ず)、今日の雰囲気はそんな感じじゃありませんでしたからね(もしも大江戸が帰った後に戻って来ていたら、すみません)。

Dsc00471 マン・オブ・ザ・マッチはもちろん町野。今日は早めに62分で交代となってしまったので、もっと残ってあと少し点を取りたかったと言ってました。そうですよね、5得点すれば野口幸司の持つベルマーレの一試合最多得点記録に並んだのに(ちなみにJリーグ記録でもあります。あと3人いるのですが)。山口監督、なんで代えちゃったのー?!

Dsc00481 で、今期ホーム初勝利ってことで、勝利のダンス! いやー、声出し応援解禁されてますし、もうみんなも肩組んで、昔のようにスタンドが揺れてました。最高ですね。今年は開幕戦に5-1で勝つし、今日は(後半ガンバに1点取られて)4-1だし、すっかり「湘南の暴れん坊」復活です! たのしめてるぞ!

 

 

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