« 「硝子のジョニー 野獣のように見えて」(1962年):後半の失速が残念    #硝子のジョニー野獣のように見えて #芦川いづみ #別れる決心 #いづみちゃんロス #神保町シアター | トップページ | サッカー女子日本代表の欧州2連戦    #サッカー女子日本代表 #なでしこジャパン #池田ジャパン #北村菜々美 »

2023年4月11日 (火)

「ロストケア」:重い問題提起    #ロストケア #前田哲 #松山ケンイチ #長澤まさみ #介護問題の映画

1_20230411134201 映画『ロストケア』は、介護問題に絡む殺人事件という重い題材なのですが、監督が『パコダテ人』『老後の資金がありません!』『そしてバトンは渡された』、そして公開が控える『大名倒産』などの前田哲だというのにびっくり。作風がマッチしないのに、よくこの企画をオファーしたなあと思います。

でも違和感なしに、手堅くまとめております。問題提起の強さと娯楽性との塩梅も、よろしい感じです。ヘヴィーな問いかけではありますが、一人一人に考えることを迫るような作品なのです。まあ、安楽死の問題は森鴎外『高瀬舟』の昔からあるのですが、本作はそこに介護の、しかも家族介護ならではの難しさと惨状を掛け合わせて、そこから国の制度の不備や弱者切り捨てを描いています。

(以降少々ネタバレあり)大江戸は基本的に犯人というか、松山ケンイチの側に立ちます。検事役の長澤まさみが話す言葉はチープで空疎にしか聞こえませんし、松山の台詞を借りれば、「安全地帯からきれいごとを並べる人間」にしか見えないのです。 だから最後に長澤が松山を訪ねて行って、ある事実を告白しても、非常に自己満足的な行為としか思えません。あくまでも「安全地帯に立って」、懺悔をしてスッキリするみたいな感じなのです。

というわけで、松山、長澤の演技合戦かと思いきや、両者ともそこまで凄い演技ではありませんでした。この二人なら、通常運転で普通にできちゃうレベルです。そこを超えた奇跡のような何かを目撃することはできませんでしたね。

一番心に刺さったのは、どうしようもなくなって生活保護を受けようとした松山が、役所の担当者に冷たく断られる場面。一昨年の『護られなかった者たちへ』でも描かれていましたが、生活保護の運用って、本来の意味を見失っておかしなことになっています。不正受給者がいるから厳しくなるのかも知れませんが、何か間違っていますよね。本当に福祉の水準が低い、困った国です。「自己責任」、嫌な言葉です。

 

 

|

« 「硝子のジョニー 野獣のように見えて」(1962年):後半の失速が残念    #硝子のジョニー野獣のように見えて #芦川いづみ #別れる決心 #いづみちゃんロス #神保町シアター | トップページ | サッカー女子日本代表の欧州2連戦    #サッカー女子日本代表 #なでしこジャパン #池田ジャパン #北村菜々美 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「硝子のジョニー 野獣のように見えて」(1962年):後半の失速が残念    #硝子のジョニー野獣のように見えて #芦川いづみ #別れる決心 #いづみちゃんロス #神保町シアター | トップページ | サッカー女子日本代表の欧州2連戦    #サッカー女子日本代表 #なでしこジャパン #池田ジャパン #北村菜々美 »