「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」:繊細過ぎて生きづらそう #ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい #金子由里奈 #新谷ゆづみ #駒井蓮 #武蔵野館
映画『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』はの監督は金子由里奈、脚本は金子鈴幸。二人はきょうだい(鈴幸が兄、由里奈が妹)。そして父親は金子修介監督なんだと知って、かなりびっくりしました。
非常に時代へのメッセージ性を持った作品です。アセクシャルとかアロマンティックとかも含めながら、繊細な若者たちとこの世界の関わり方を考察している映画です。そこに結論を求めるのではなく、あくまでも問題提起して、我々が考えを深める契機になるような作品です。
それにしても、これだけ繊細だったら、大人社会ではなかなか生きづらいよねえ。2023年だからこそ、こういう人でも尊重してもらえるんですけど、昭和だったら、いやほんの5年前であったとしても、あっという間につぶされてたんじゃないでしょうか。大江戸だって、見ていてかなりつらかったですよ。これだと、この先心を病まずには生きていけないことが見えてしまうだけに…。昭和と違って、瞬時につぶされないからこそ、こういう悩みが表面に浮かんできているのかも知れませんね。大江戸は古い人間なので、「逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。」とシンジくんのように煩悶しそうなのですけど…。
(以降ネタバレあり) しかし、この映画のえらい所は、ラストのモノローグ一言でこれまで描いてきたことをひっくり返しちゃうこと。冷静で、一歩大人で、俯瞰的な彼女の言葉が、作品自体への批評となり希望ともなって、厚みを持たせるのです。これはお見事でした。
その言葉を発する新谷ゆづみが『麻希のいる世界』の少女の片方だと知って、おお!と思いました。「うまい」とは思わないけど、注目株です。 そして駒井蓮がすっごくキュートじゃないですかあ。『いとみち』での、ぬぼーっとしてイケてない彼女はいったい何だったんだ? そして細田佳央太くんは、森保一監督に似ておりましたー。
| 固定リンク
« 「AIR エア」:こういうの、もっと作って! #エア #映画エア #マットデイモン #ベンアフレック #ナイキ #エアジョーダン | トップページ | 東急歌舞伎町タワーと高級シネコン #東急歌舞伎町タワー #109シネマズプレミアム新宿 #高級シネコン #エヴァンゲリオン »
コメント