「最後まで行く」:濃い犯罪コメディー #最後まで行く #藤井道人 #岡田准一 #綾野剛 #カメレオン監督
映画『最後まで行く』は、タフなサスペンス・アクション・コメディー。もうこれは、コメディーと言っちゃってもいいと思います。それぐらい変な笑いに満ちた娯楽作でした。
オリジナルの同名韓国映画(2014年)は未見ですが、確かに韓国映画的な濃さとしつこさがありますね。そういった表現にしても、キャラクターにしてもかなりの濃さなので、笑えちゃうのです。
岡田准一と綾野剛が、まるでサンダとガイラのように激しくぶつかり合います。今回の岡田は、シャープな二枚目を封印して、むさ苦しくもっさりしたゴキブリ刑事を演じていますし、綾野剛は狂気全開で顔芸やってます。この二人の執拗な対決が、実に韓国映画っぽいんですよねー。
他の役者で印象的だったのは、綾野剛の上司(にして義父)役の千葉哲也さん。かなり國村隼さんっぽいテイストで、そこに小ずるい感じを漂わせて秀逸。今後、國村さんのポジションが取れる役者になるんじゃないでしょうか。
いろいろツッコミ所はあるのですが、まあ、これだけ楽しませてくれたら、そこは見逃してあげようって気になるってもんです。それにしても藤井道人監督って、『新聞記者』もあれば、(未見の)『余命十年』もあれば、『ヴィレッジ』もあれば、本作もあるという何でも屋で(一応「社会派」メインなのでしょうけれど)、題材に合わせて大きく変化するカメレオン監督なのだと思っております。アクションは初めてだったそうですが、いえいえ、なかなかどうして見事なもんでございました。
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