「パール」:ミア・ゴスの狂った笑顔 #パール #映画パール #ミアゴス #映画エックス #タイウェスト
映画『パール』は、およそ1年前に公開された『X エックス』( ↓ )の前日譚。
「X エックス」:A24にもハズレはある #映画X #エックス #A24: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)
あの作品でもポルノ女優と老婆の二役を演じたミア・ゴスが、この作品では製作・脚本(タイ・ウェスト監督と共同)・主演を務めています。そして、このパール役のインパクトたるや! あっけにとられるような怪演です。(以降ネタバレあり) エンドロールの間、延々と続く彼女の異様な笑顔は、残りますねええ。心にトラウマのように残り、映画史にも残るであろうとんでもない笑顔です。ただ、終盤に彼女が延々と話す場面は、いくら頑張っていても、もちませんでした。あれは無理ってもんです。
作品自体も、『X エックス』とはだいぶ色合いが異なります。赤を効かせたキッチュな色彩は、キュート&アーティスティックですし、オープニング・タイトルやエンドクレジットのフォントや風合いはあたかもハリウッド黄金期のごとしです。いや、むしろ全編にわたって、1940~50年代のハリウッド映画の感覚があります。そのあたりが、本作のユニークな美点。
ただ、終盤は「まあ、このあたりに落ち着きましたか」って感じ。大江戸的には、もっと狂気を極めてもらいたいかったところです。 狂気といえば、パールが夢想する戦争ミュージカルの場面は、少し力不足。これ、ケン・ラッセルだったら、もっと狂って、独自の美学で描いたことでしょうねえ。そういうのが観たかったなあ。
でも、タイ・ウェスト監督がこれを三部作として、第3弾を製作中とのこと。ホップ・ステップ・ジャンプで、次に期待しましょう。
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