「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」:呆れと怒り #キリングオブケネスチェンバレン #人種差別告発映画 #ケネスチェンバレン
映画『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』は、2011年にニューヨークで起きた事件の映画化。強い憤りに満ちた人種差別映画の力作がまた一つできました。
近年でも同様の作品(無実のアフリカ系アメリカ人が、白人警官たちにひどい目に遭う)は 、『フルートベール駅で』(2013年)、『デトロイト』(2018年)など作られ続けています。また人種差別告発映画ということにおいては、今年公開された『ソフト/クワイエット』や『福田村事件』などもあります。それだけ「世に人種差別の種は尽きまじ」ってことなんでしょうね。
観ていて、腹立たしいのとと同時にヤキモキすることも必至です。「さっさと中に入れちゃえばいいのに」と言う考えが何度も頭をもたげますが、いやいや、そういうことではないですよね。それにしても、どうして誰もこの蛮行を止められなかったのか。警察みたいな組織って、どうしてもマッチョな「男らしさ」に囚われがちになりますし、アメリカだとなおさらそういう感じだと思います。弱腰な対応をしたら負け、みたいな。でも、そういう同質的集団の危険性を排除するために、人種や性別は意図的に混在させないといけないってことですね。
それにしても、ラストの字幕を読んでいて、また「呆れ」と「怒り」が襲って来ます。なぜそんなことに…。いつの日か、こういう映画を作らなくてもいい日が来てほしいものですが、まだ当分はダメなのでしょうね。そして、まずは知ることから、伝えることから始めるためにも、このような映画を作り続けていかねばならないのだと思います。
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