「アンダーカレント」:日本版&大人版「ファルコン・レイク」? #アンダーカレント #今泉力哉 #ファルコンレイク #真木よう子 #リリーフランキー
映画『アンダーカレント』は、本年も既に『ちひろさん』という傑作を放った絶好調・今泉力哉の新作。マンガが原作とのことですが、非常に「文学」を感じさせる世界でもあります。
そして日本の&大人の『ファルコン・レイク』的な味もあります。確かに『ファルコン・レイク』と同じような不穏な池の場面が、途中で挿入されたりしていました(あの作品も、フランスのマンガが原作なんですよね)。そう、どちらの作品も底流(undercurrent)に死の匂いがするのです。
でもこちらは映像的にも結末も、そんなに暗くて不穏すぎるものではありません。もっと透明感があって、映像のトーンも白っぽくキラキラしている感じ。銭湯がメインの舞台なので、そして池も重要なモチーフなので(海も川も出て来ますし)、水がやたらと出て来る映画です。その水が澄んでキラキラした映像の基調をなしているのです。それが作品に軽やかさを与えています。
ドラマにおいては、重くなりそうな題材を、リリーフランキーの飄々テイストが救っています。『アナログ』のリリーさん(喫茶店主)も良かったけど、本作の愛すべきうさんくささも見事に「リリーさんならでは」なのです。
真木よう子、久々な感じですが、なんか顔が変わった印象。目のあたりとか、(今泉監督の『窓辺にて』に出演した)玉城ティナみたいでした。
でも、さすがに143分はゆったりと時間かけ過ぎでした。時間が醸してくれる情感とかニュアンスがあるってのはわかりますが、でも作品全体が停滞してしまったのでは? そして(原作ものだからしょうがないのでしょうけれど)ここに描かれたそれぞれの結末が、あまり納得のいくものではなかったので、どうにもスッキリしない終わり方なのでした。
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