「ファルコン・レイク」:村上春樹にも通じる世界 #ファルコンレイク #青春映画 #村上春樹的な映画
映画『ファルコン・レイク』を、そのタイトルからアメリカ映画だと思って観始めたら、フランス語が聞こえてきてびっくり。カナダ・フランスの合作で、舞台はカナダのケベック州、言語は主にフランス語なのでした。
地味に公開されたこの作品ですが、今後語り継がれる作品になっていくんじゃないでしょうか? 独自の感覚を持っており、独特の才能を感じさせもするからです。甘酸っぱくもほろ苦い青春映画でありながら、その枠に収まらずに、なんかもっと文学的な味わいや深み、そして死の匂いを感じさせるのです。監督はシャルロット・ル・ボン。
13歳(もうすぐ14歳)の男の子と16歳の女の子。ひと夏のバカンス。そこに大人たちは最小限しか関与してきません。ティーンエイジャーにあまり干渉しないのが、フランス流儀って感じです。そういった意味でも寓話的です。しかも幽霊話まで絡んできて…、その伝説的な味わいが何とも魅力的なのです。
そんな作品なのに、濃厚にエロスとタナトスを感じさせるあたり、只ならぬところです。16㎜フィルムを使った粗くて薄暗い映像も、「想い出の中の」「寓話的な」雰囲気を醸成しています。そして、何とも言えぬ悔恨と喪失感を味わせてくれるあたり、村上春樹ファンなら共鳴する作品なのでは?とも思った大江戸なのでした。
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