「ウェルカム トゥ ダリ」:奇才を描くのに凡庸すぎて #ウェルカムトゥダリ #ダリ #ダリの映画
映画『ウェルカム トゥ ダリ』の原題は、“DALILAND”(なんだこのヘンな邦題??)。サルヴァドール・ダリと妻ガラの1970年代ニューヨークでの日々にフォーカスした伝記フィクション。ダリを演じるのはだりかと思ったら(だじゃれ)、なんとベン・キングスレーでした。
監督は『I SHOT ANDY WARHOL』(1996)のメアリー・ハロン。なるほど。どちらもアートとニューヨークってことですね。でもあの作品もそうでしたけど、再現っぽい描写で手いっぱいみたいで、映画として躍動していないのです。映画として深い所まで踏み込めずに、ひどく凡庸。こんなありきたりな手つきでは、ダリみたいな奇人変人を正しく映画化なんてできません。ああ、ケン・ラッセルが撮っていたらなあと思わずにはいられませんでした。
作中にダリの作品が、せいぜい制作途中の様子しか出て来ないってのもひどいですね。(いくらスランプだったニューヨークの日々の話とはいえ)。権利問題とか使用料とかいろいろあるんでしょうけれど、それではアーティストものとして成り立ちませんってば。 せめてもの慰みが、チーズが溶けて時計が歪む幻想シーンでした(それも寸止め程度で物足りなかったですが)。
架空の人物として登場している画廊から派遣されてダリのアシスタントになったイケメン君が、もろ「アメリカの北村匠海」でありました。
| 固定リンク
« 「コカイン・ベア」:タイトル通りの映画です #コカインベア #クマ映画 | トップページ | 「あまちゃん」の再放送が終わっちまった #あまちゃん #能年玲奈 #のん #宮藤官九郎 #あまロス »
コメント