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2023年12月31日 (日)

「ウィッシュ」:ディズニー100年記念作だけど    #ウィッシュ #ディズニー #正月映画 

1-1_20231230233801 映画『ウィッシュ』は、ディズニー100周年記念作品。字幕版で観ました。なぜか年末にアニメ3連打となりましたが、特に意図はなく、むしろこのホリデイシーズンはやけにアニメばかり上映されてるってことです。

で、併映の短編も『ワンス・アポン・ア・スタジオ ー100年の思い出ー』というディズニー・キャラ総登場の顔見世興行。本編は字幕版なのに、こちらは日本語吹き替え版。その上、なぜか日本語字幕もついております。 古典的な二次元キャラと3DCGのキャラが共演するという、珍しい光景が繰り広げられておりました。

そして『ウィッシュ』は、うーん、やけに不出来でした。とっても残念ですが、「記念作品」って得てしてそういうことになりがちですよね。ディズニーの王道的なお話なんですけど、今の時代は王道こそが難しいし、いつものようには脚本が練れていなかった気がしてなりませんでした。女性の連帯を描いていれば大丈夫みたいな流れが安直に見えますし…。訴えたいテーマがないのに、形だけ整えているように感じちゃいました。

年末に観た3本のアニメ(本作と『屋根裏のラジャー』と『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』)で、ヴィランはみんな中高年男性でした。それって、アンコンシャス・バイアスなのでは?なんて思ったりして。

それはそうと、「正月映画」って言葉はすっかり死語になってしまいましたねえ。今上映されているメジャー作品で、正月映画らしい華やかさのあるものというと『SPY×FAMILY』と本作ぐらいですもん。アクション大作などはまるでゼロ(まあ、それはコロナ禍の影響とかハリウッドのストライキの影響とかもあるのでしょうけれど)。配給・興行サイドでももうちょっとうまくコントロールできないもんですかねえ?

 

えー、そういったわけで、本年も『大江戸時夫の東京温度』をご愛読いただき、ありがとうございました。来たる2024年も、変わらぬごひいきの程よろしくお願い申し上げます。

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2023年12月30日 (土)

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」:完全な大人向け    #鬼太郎誕生ゲゲゲの謎 #映画鬼太郎誕生 #水木しげる

1_20231230231001 映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は、当初観る気などまったくなかったのですが、やけに評判が良いので気になって観てしまいました。

大人向けです。物語も、使われている言葉も、完全に大人向けです。ちなみにPG12指定なのですが、(そこらへんを上映前に気にする人もいないですから)客席には明らかに小学校低学年っぽいお子さんもちらほら(親と一緒だから入れるのですが)。なかなか理解は難しいし、結構こわいシーンもあるんじゃないかなあ。トラウマになるんじゃないかと、心配しちゃいました。

戦争というものへの批判とか異議申し立て、強欲と人の心の闇といったあたりが、いかにも水木しげるワールド。(以降少々ネタバレあり) そしてこの前日譚を経て、ラストで鬼太郎(と目玉おやじ)の誕生へとつながっていくのです。

重いし、哀しい話です。でもそこらへんが「若い女性が口コミ(SNS)で多く来ている」理由なんでしょうかねえ?

絵(キャラクター)は水木しげるっぽくないのですが、そこらへんもかえって一般的なお客さんが受け入れやすかったのかも知れませんね。ねずみ男もこの時点ではずいぶん素直でかわいい奴でしたー。

 

 

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「屋根裏のラジャー」:ターゲットは誰?    #屋根裏のラジャー #スタジオポノック 

1_20231230002301 映画『屋根裏のラジャー』は、スタジオポノックによる長編第2作(1作目は『メアリと魔女の花』)。ジュブナイル・アニメーション。イギリスの児童文学が原作で、作品全体にヨーロッパの匂いがします。

うーん、小生には面白くなかったですねー。誰に見せようとしてるんでしょうか? 大人には子供っぽ過ぎるし、子供には難しいような…。ていうか、大人にとっても難しいというか、よくわからない事が続出します。ターゲットがいないので、興行成績で苦戦しているのではないでしょうか?

で、絵的には(ヨーロッパ調とか飛翔とかを含めて)けっこうジブリっぽいのですが、作品クォリティからいって、なかなかジブリ・レベルには届いておりません。

キャラクター各位も魅力薄。黒服ロングヘア―の亡霊のような女の子キャラ。これ、うまく生かせば面白いキャラになったろうに、つまらない使い方で残念でした(まあ、原作があるのでしょうがないのかも知れませんが)。イッセー尾形が声を演じるヴィラン(ミスター・バンティング)にしても、邪悪なんですがそれがなぜか?とかキャラクターの背景がわからないものですから、なんか迫って来ないんですよねー。

タマゴみたいな侍キャラのイマジナリが出て来ましたが、向かって右側の方の着物の着方が「左前」になっていた(「死装束」として避けられています)のが気になってしょうがない大江戸なのでした。

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2023年12月29日 (金)

「王国(あるいはその家について)」:異常な映画体験    #王国あるいはその家について #映画王国 #草野なつか #髙橋知由 #澁谷麻美 #笠島智 #足立智充

1_20231227180801 映画『王国(あるいはその家について)』は、ポレポレ東中野1館のみで3週限定レイトショーを行っていたのですが、その最終日(12/28)に観ることができました。いや、実は最終日の前日に行ったのですが、座席まで行ってから27日のチケットを取ったつもりで28日のチケットを取っちまったことに気がついた次第。はい、きちんと確認しなかったってことですね。でもこんなことは初めてです。27日も満席だったので、しょうがなく出直した次第。まいりました。

この映画、地味~に公開されていたので当初は知らなかったのですが、各方面でやけに評価が高いので、これを観ないとベストテンが選べないと思い、鑑賞したのであります。 監督の草野なつかの作品を観るのは初めて。脚本の高橋知由は、濱口竜介、野原位と3人で脚本ユニット「はたのこうぼう」として活動している人です(あの『ハッピーアワー』なども書いてます)。

うーん、実験的というか革命的というか、驚くべき作品でした。(以降ネタバレあり) 冒頭の場面を除いては、ほとんど全編が3人(ないし2人)の役者によるリハーサル(ホン読み)を記録したもの。いくつかのシーンがしつこいほどに繰り返されて、少しずつ前へ進んでいくのです。大江戸なんぞは(まんまと引っ掛かって)また同じ場面かよー、早く次に進めよーと多少イライラすることもあったりして。そんな異常な150分でした。台詞覚えちゃいますよ。

でもそこに演劇や映画の謎とか秘密とか、役者ってものの不思議とか凄さとかが詰まっていて、スリリングでインテレスティング。やはり只ならぬ作品なのです。これ、2017年に撮影されたんだそうですが、ようやくちゃんと公開されて良かったですね。てか、「もっと早く公開しとけよー」って思っちゃいますけど…。

Dsc_0584 終映後に、草野監督と出演の澁谷麻美、笠島智、足立智充、龍健太の舞台挨拶あり(進行役はプロデューサーさん)。その中で笠島さんの言っていた「監督が映画(ってもの)に喧嘩売ってるような作品」という言葉が、かなり正鵠を射ておりました。濱口竜介監督が「自分が夢見たことを先んじてやられてしまったような・・・」などというコメントを出して賞賛していたのも、むべなるかなです。

本作は1月下旬にポレポレ東中野で再映されるそうです。

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2023年12月28日 (木)

しましまのクロワッサン    #ブールアンジュ #しましまクロワッサン #フランボワーズクロワッサン #マーブルクロワッサン 

Dsc_0512_copy_718x414 これねえ、数年前から渋谷マークシティのお店(東急フードショーの一部)で見かけるたびに食べたかったんです。ブール・アンジュってお店のしましまクロワッサン。でも、ちょっと高めだったんで、ずっと躊躇して買わなかったんです。でも先日、ついに意を決して購入しましま。いや、しました。

だって、赤いしましまで、カワイイじゃありませんか。キレイじゃありませんか。正式な名称は「フランボワーズ・クロワッサン」。

Dsc_0513_copy_677x414 中を割ってみると、ほれ、なんか華麗ですね。気分アガリます。お味の方は、淡い甘ずっぱさ。もう少し甘くてもいいんじゃないかな、このビジュアルなんだから…とは思いますが、まあそこはクロワッサンであってケーキやドーナツじゃないんだから、しょうがないところですね。

 

Dsc_0516_copy_800x414 で、黒いしましまもあるのです。赤黒しましま合戦です。黒い方のお名前は「マーブル・クロワッサン」。

Dsc_0517_copy_663x414 こちらも割ってみれば、ご覧の通り。まあ、赤には負けますね。

お味も、上品で控えめなチョコクロって感じ。あくまでもクロワッサン主体です。

でもこのルックス、赤も黒も『不思議の国のアリス』の世界からやって来たみたいですねー。幸福なビジュアルです。

 

ほかにも黄緑系の「ピスタチオ・クロワッサン」とか、変わり種の「カレー・クロワッサン」とか、もちろんプレーンなクロワッサンも含め、何種類もあるのです。まあ、でもインパクトからいったらこの二つ。特に赤の方でしょうねえ。

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2023年12月27日 (水)

タカセの「望」    #タカセ #池袋タカセ #タカセの望 #無添加食パン #シュークリーム #エクレア

Dsc_0462_copy_610x800 池袋駅前の昭和感覚香るパン屋兼洋菓子屋(兼レストラン兼喫茶店)の「タカセ」については、このブログでも何度か書いております( ↓ )

池袋のタカセ洋菓子店: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

タカセのシュークリームとエクレア    #池袋タカセ #タカセのシュークリーム #タカセのエクレア: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

老舗菓子屋のロングセラー   #銀座の蜂蜜バームクーヘン #チェリージア #タカセのカジノ: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

 

そして今回ご紹介するのは、プレーンな食パン。その名も「望(のぞみ)」! タカセさんちの、のぞみちゃんです。

シールに「無添加こだわり食パン」と書いてあるように、原材料は変なもの使ってません。ショートニングとかマーガリンとかは入っていません。 それにしてもこのシール、まっすぐ貼ってないところが「味」ってもんです。

Dsc_0464_copy_712x800 で、お味ですが、これが見事においしいのです。ふわふわと柔らかく、自然な甘さがあって、そのままでもトーストにしても、それぞれ美味。バターを塗ると、さらに引き立ちます。大江戸もいろんな所の無添加食パンを食べておりますけど、これは良いです。うまいです。しかも(大江戸が買った時は)360円と、今日びかなり抑えたお値段。「に志かわ」「乃が美」といった高級食パンよりもうまかった(好みだった)印象です。

 

Dsc_0463_copy_1024x800 当然のように、(食パンだけではなく)ザ・定番の「シュークリーム」と「エクレア」も買いました。前にも書いたので詳細は略しますが、“THE CLASSIC”です。間違いのない基本形のおいしさです。気取らないけど、王者です。それなのにシュークリームは180円! エクレアも220円だか230円だかでした。 原材料も高騰してるだろうに…。やっぱりタカセ、えらいなあ。

 

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2023年12月26日 (火)

「PERFECT DAYS」:アナログ人の静かな生活    #PERFECTDAYS #パーフェクトデイズ #ヴィムヴェンダース #役所広司 #THETOKYOTOILET

Dsc_0569_copy_1024x720 映画『PERFECT DAYS』の大広告が渋谷スクランブル交差点の4方面すべてに出ておりました。長期改装中のTSUTAYAビルの前面とか、ハチ公前のボード(右上のタイトルに加えて、左下の壁面にも役所広司のトイレ掃除ビジュアルが)とか、三千里薬局上の懸垂幕とかその対角線向かいのビルにも懸垂幕。地味なヴィム・ヴェンダース作品をこんなブロックバスターみたいな扱いにするなんて、びっくりです。

Dsc_0572_copy_600x974 でもこの作品、役所広司が渋谷区のデザイナーズ・トイレ(THE TOKYO TOILETというプロジェクト)の清掃員という設定なので、ご当地映画ならではの扱いなのかしらん? ひょっとして、渋谷区からも多少のお金が出ていたりするのかしらん?

Dsc_0570_copy_1024x612 それはともかく、ご当地のTOHOシネマズ渋谷で観た本作は、かなり素晴らしい出来栄えでした。12月2日公開のこの作品。『キネマ旬報』ベストテンの今回のレギュレーションは12月21日公開作までが対象とのことで、本作が翌年度の対象になってしまうのが何とも残念です。

中年から初老という感じの独り身の主人公。墨田区押上あたりの古アパートに住む彼の「静かな生活」を、淡々と丹念に描いていきます(それにしてもなんで押上から毎日車で渋谷区まで通うのかしらん。渋谷区にだって、ああいう古いアパートは探せばあるんですけどねえ)。

主人公がカッコ良過ぎて違和感あるよなあとか、やけにインテリ過ぎるよなあ(音楽の趣味もとっても良いし)とか思っていたのですが、後半になってそこらへんが腑に落ちるような話になっております。大きな事は起きないストーリーですが、こういうの嫌いじゃありません。

無口な彼の生活は、アナログで成り立っています。カセットテープに、フィルムカメラに、VHSに、紙の本…。ベッドじゃなくて布団、内風呂じゃなくて銭湯、なんてあたりもそうですよね。テレビもなければスマホもないし(ガラケーです)、ネットも見ない。でも田舎じゃなくて、東京。規則正しい端正な暮らしで、娯楽は本を読むこと。ちょっと憧れないでもないですけど、でもまあすぐ飽きちゃうでしょうね、小生の場合。

また、墨田区(スカイツリーのそば)、渋谷区(恵比寿や松濤や代々木八幡など)、浅草(あのかび臭い地下街の焼きそば屋)、下北沢など、知ってる場所がたくさん出て来るのも嬉しかったですね。

役所さん、カンヌでベストアクターに輝いたり、誰もが高く評価しております。でも大江戸は、今回ちょっと芝居し過ぎてるなあと思います。国際仕様なのかなあ。他の作品の役所さんの方がよっぽど見事な演技だと思いますし、本作ではちょっと表情が大きいのです。日本人は、特にこの主人公のような人は、もっと無表情に近いかたちで感情を表すと思うけどなあ。あと、あの場面できっとハグしたりはしないと思うんですよね。ラストの泣き笑いの表情も、ちょっと「??」。そこらへんが惜しいなあ。 でも彼が毎朝飲む缶コーヒーが「BOSS」だったのは、…まあ当然ですよね。

(追記) 『キネ旬』の「読者投票のご案内」をよーく見返すと、「『PERFECT DAYS』の一般公開は12月22日ですが、10月に東京で7日間以上、先行上映されたので、今年度の対象となります」って書いてありましたー! でも、あの書き方じゃ見落としちゃうよー(責任転嫁)。作品リストも12月に入ってないのは確認していたのですが、まさかの10月に入ってました(そもそも東京在住なのに、10月にやったこと知らなかったし)。

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2023年12月25日 (月)

「ポトフ 美食家と料理人」:食文化への敬意    #ポトフ美食家と料理人 #映画ポトフ #トランアンユン 

1_20231224221801 映画『ポトフ 美食家と料理人』は、約100年前のフランスを舞台にした料理をめぐる物語。いや、むしろ「食文化」をめぐる物語です。トラン・アン・ユン監督のフランス、いや人類の食文化に対する敬意が感じられる作品になっています。

冒頭いきなりの延々長い料理場面に圧倒されます。野菜を、魚を、肉を、丹念に調理していく過程を、人の動き、キャメラの動き 圧巻のスペクタクルとして描き出します。この長いシークェンスよりは短いけど、やはり見事で惹きつけられる調理場面は、その後も何度か出て来ます。料理が主役の映画・・・いやー、それってかなり素晴らしいことです。

でも、料理以外の場面との落差が大きいというか、ドラマ描写がやけに普通で躍動しません。そして残念なことに、後半が妙にたるくなってしまうのです。残念ですね。料理場面だけで言えば『バベットの晩餐会』以上なのに、名作になり損ねました。ただし、天才的料理センスを持つ少女の扱いは良いです。効いてました。

それにしても、ユーラシア皇太子がご招待した時のメニューの品目、分量の多さに啞然。ディナーが3部構成で、小生など第1部だけでも絶対に食べきれない量が出てくるようなのです。何かの冗談なのかと思いましたが、どうやらマジメなようで、「8時間かかった」なんて台詞もありました。ほとんど拷問です。でも8時間かかったにせよ、あんなじいさんたちがよく食べきれるものだと驚きましたけどね。あの人たち、日常的にこんな豪勢な料理をちょくちょく食べていて、よく太らない人もいるもんだと感心したのでありました。

 

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2023年12月24日 (日)

「枯れ葉」:まさにカウリスマキ    #枯れ葉 #アキカウリスマキ #カウリスマキ 

1_20231224210901 映画『枯れ葉』と書こうとしたら、「彼は」と変換されました。彼は枯れ葉・・・ま、そういう趣もある映画です。アキ・カウリスマキと書こうとしたら「秋・カウリスマキ」と変換されました。おお、秋と枯れ葉でつながってる。

2017年に引退を宣言したアキ・カウリスマキ監督が、引退を撤回して作った新作。いやあ、どこを切ってもまぎれもないカウリスマキ映画です。この色調、この寡黙さ、このリズム、このオフビートなユーモア、この不器用な恋愛…。世界各国のムード歌謡みたいな妙な音楽が流れるのも、カウリスマキ作品ならでは。

男は現代フィンランドのジェームズ・スチュアートみたい。女はミシェル・ウィリアムズみたいな顔です。この二人のやるせない境遇と、不器用でだからこそピュアな恋愛にのぞく微かな希望。その背景にウクライナとロシアの戦争のニュースが流れているところが、今回の「味」。ちょっと渋すぎなほどの渋さです。

ぼんやりと薄暗い青緑を基調に、(服や小道具の色として)差し込まれる鈍い赤が効いています。きっと小津安二郎へのオマージュなのでしょう。(以降少々ネタバレあり) そしてラストはチャップリンへのオマージュ。

二人がデートで観る映画がなぜかジャームッシュのゾンビ映画『デッド・ドント・ダイ』。 なんじゃそりゃ?

 

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2023年12月23日 (土)

「市子」:杉咲花より中村ゆり    #市子 #戸田彬弘 #杉咲花 #中村ゆり

1_20231223221901 映画『市子』は、本作の監督・戸田彬弘が主宰する劇団チーズの旗揚げ公演作品の映画化。まあとにかく「杉咲花を見る映画」なのですが、抜群の演技力を持つ彼女はこれぐらいすいすいできちゃうってことを知っている大江戸としては、特段驚きませんでした。

それにしても、観ているのが辛い映画でした。主人公の置かれた境遇が厳しいし、でもそれって今の日本にきっとたくさんあるんだろうなあというリアルな胸苦しさに押しつぶされる思いです。じっくりと描いていくもんですから、なおさら辛さや行き詰まり感が募るのです。ちょっとしんどい。

そして、疑問としては「こんなに時制を混交させる意味があったのかなあ?」ということ。特に前半などは、ちょっと混乱するほどでした。ストレートな時系列で(時々フラッシュバックを挟むにせよ)、素直に撮った方が良かったのではないでしょうか。舞台人としては、「わーい、映画だとこういうことができるー」って嬉しかったんでしょうかねえ。

市子の母を演じる中村ゆりさんが好演。汚れ役と言えるし、老けメイクの場面もあるのですが、「薄幸が似合う女優」だと大江戸が思ってる彼女ならではの味を見せてくれるのです。汚泥の中のイノセンスみたいなものが感じられました。

 

 

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2023年12月22日 (金)

クリスマスシーズンの銀座    #銀座のクリスマス #ミキモトツリー #和光改めセイコーハウス銀座 #ギンザシックス #中銀カプセルタワービル

Dsc_0522_copy_768x572 ザギンです。季節はクリスマス直前。このシーズンの銀座の夜は、冷えた空気の中、光の美しさが格別なんですよね。まあ、こればっかりは写真じゃ伝わりません。

Dsc_0523_copy_768x1024 でも写真でその雰囲気を少しでも・・・

中央通り(銀座通り)に沿って、2丁目のブルガリと、その向かいに3丁目のルイ・ヴィトン。

そしてその隣の松屋銀座は、建物自体が氷のように青白く発光。

Dsc_0525_copy_768x569 その先には、4丁目のミキモト。昔の生木とは違うけど、やはりここのツリーは銀座のクリスマスの象徴です。

Dsc_0537_copy_997x768 で、4丁目交差点に燦然と輝く和光改め「セイコーハウス銀座」(改名したことを知らない人も、まだ多いでしょう)。ライトアップがステキです。『ゴジラー1.0』でも壊されておりましたねえ。

Dsc_0536_copy_477x768 晴海通りを挟んでその先にあった5丁目の「三愛」ビルは、現在絶賛解体中です。すごいですねー。こんな銀座の中心で、通行を妨げないようにしながらの解体。

Dsc_0527_copy_768x1024 そういえば、銀座通り沿いの各ブロックにこんなキレイな数字が設置されております。「5」に限らず、1も、2も、8もあります。そう、銀座何丁目かを示すナンバーなんですね。ここは5丁目、銀座コアの前。

 

Dsc_0535_copy_1003x768 そして6丁目のギンザシックス入口前にはこのコンテナ? 

Dsc_0534_copy_964x768 これは、あの黒川紀章氏による異端の建築「中銀カプセルタワービル」(2022年に解体)の一室を改装して展示しているアートなのだそうです。クリエイティブスタジオYARさんによるこの作品の展示は12月25日まで。

Dsc_0531_copy_1024x768 中を覗くと、何とレコード・リスニング・ボックスになっているって趣向。なんだか宇宙船の中のようで、「昔思った未来」がそこにあるって感じです。

Dsc_0530_copy_938x768 壁に掛かったレコードは竹内まりや、山下達郎、松任谷由実、坂本龍一らのもの。なぜか渡辺満里奈もありましたよ。実際にこれらの曲も流れておりました。(関係ないけど今年はタツローさんのあの曲もあまり流れていないような…。ジャニー氏擁護発言の影響でしょうか?)

Dsc_0528_copy_995x768

まあ、そんなこんなで銀座の夜はメロウに更けていくのでした。

 

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2023年12月21日 (木)

福原義春の『美』を」再読    #福原義春 #福原義春の美 #見えないものをみるということ ####    

Dsc_0558_copy_600x968 先日、福原義春さんの「お別れの会」(レポートはこちら ↓ )でいただいた特装版のPHP新書『美 「見えないものをみる」ということ』を読みました。

福原義春さんのお別れの会    #福原義春お別れの会 #福原義春 #資生堂 : 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

この本は以前読んだことがあって、でもせっかくなので、「これも何かの思し召し」と再読しました。 (以前の読後レポートはこちら ↓ )

福原義春の新書「美」: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

うーん、9年たってるわけですけど、同じ感想を抱きました。さすがは大江戸、ブレがない。いえいえ、そうじゃなくて、ブレがないのは福原さんの方です。この本に限らず、終始一貫してエスプリに富んだ教養深い紳士でした。

なんとなく覚えてはいるし、いかにも福原さんが書きそうなことが並んでいました。美、そして教養に関する永遠の真理みたいなものがそこにはあります。そして優れた日本論、日本人論にもなっています。

また、「知識イコール教養ではない」という内田樹氏の言葉を引用しつつ、「情報(データや)や知識(インフォメーション)が、もとのかたちのまま集積した個人的なものではない。人間という入れ物の中で知性(インテリジェンス)に変換された人間性の一部が、教養というものだ、と私も考えている。」「「真の教養」は、いわばそういう「知の遺伝子」なのだ。」と伝える福原さん。そうですよね、AIに負けない人間の知性や教養というものは、きっとそういうものです。

福原さんは日本の文化を誇り、日本がこれから生き残っていくためには「文化の力」しかないと訴えています。そこには希望と祈りがうかがえます。大江戸も、福原さんの爪の垢でも煎じて飲むように、この名著を繰り返し読んでいきたいと思います。

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2023年12月20日 (水)

WEリーグの情報発信拠点@渋谷    #WEリーグ #HomeofWE #日本女子サッカー #ベレーザ 

Dsc_0503_copy_1280x9603 この10月28日に渋谷にオープンしたWEリーグの情報発信拠点という「Home of .WE」に先日行ってきました。

Dsc_0508_copy_1280x9602 WEリーグおよび日本女子サッカーの情報発信拠点というこちら。外観はパステルカラーの多色づかいで、とってもカワイイ。でも、大江戸が訪れた時は、土曜の午後なのに来訪者は小生一人。ちょっと寂しいですね。

Dsc_0507_copy_720x9603 「情報発信拠点」というだけに、ほとんど売り物はなくて、WEリーグのマスコット「ウィーナ」のグッズを少し売っていたぐらい。あとは、WEリーグ各クラブのユニフォームを展示してあったり、試合の映像が流れていたりといったところ。写真撮影は自由だそうです。

Dsc_0505_copy_1280x9603 優勝チームに与えられるガラス製のトロフィーやメダルがあったり、代表のユニフォームが展示してあったりします。ユニフォームはたいていサイン入りです。

Dsc_0506_copy_720x9603 なんとレジェンドの澤、岩渕、海堀のサインおよびサイン入りTシャツなんかもあるのです。来店したのかなあ?

ベレーザの展示ユニフォームにも多くの選手のサインが入っていて、POPには田中桃子、松田紫野、木下桃香の自筆のことばが書かれていました。

Dsc_0504_copy_1280x9603ショップ(?)の若い女性スタッフが気軽に話しかけてくれて、「自分(大江戸)はベレーザ推しだが、本業はベルマーレの方」ってな話なんかをあれこれ。それほど多くの展示品があるわけでもないので、ささっと見て、ちゃちゃっと出てしまいました。でもなんだか楽しかったです。

今後はどういう使い方をしていくのかが課題となるんでしょうね。とにかくWEリーグに関心を持つ人、見てくれる人を少しでも増やしていかないといけませんので(観客数ヤバイし)、せっかくのスペースをうまく活用していただきたいものです。

 

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2023年12月19日 (火)

カロリー爆弾と健康スイーツ    #ミルクフィナンシェケーキ #ふんわりたまご蒸しケーキ #サイクルミーチョコクロワッサン #糖質を考えたシュークリームです #MCTスタイル #カロリー爆弾 #健康スイーツ

Dsc_0367 おいしいものって健康に悪いですね。健康に良いものっておいしくないですね。常々そう思っている大江戸です。

Dsc_0369 そんな小生もびっくりしたカロリー爆弾がこれ。1個で462kcalあります! 笑っちゃいますね。生クリーム専門店「milk」×ローソン・ウチカフェの『MILKフィナンシェケーキ』です。

Dsc_0368 食べてみて、確かに超うまいんです。クリームが売りなだけにバカウマですし、ドーナツみたいな生地もやけにおいしい。そのはずですよ、フィナンシェなんだもん。おまけに生地にアイシングまで施してあるし。これがコンビニで買えるって、なかなかすごいことですよ。ああ、思い出してもステキすぎるクリームです。ただ、カロリーのことは自己責任でお願いします。

 

Dsc_0408 もひとつローソンから、『ふんわりたまご蒸しケーキ』。こちらは351kcal。かわいいもんですね。蒸しケーキとかマーラーガオの類って、蒸してあるし空気ばかり多そうなのに意外にカロリーが高いんですけど、こいつもその例にもれず。でも、このふんわり感、たまご感ってのは、いいですよねえ。好きです。

 

Dsc_0294 さて、それでは健康に良さそう系で行きますと、こちら。セブン&アイの「Cycle.me」シリーズの『チョコクロワッサン』。ほう、216kcalですね。

グレイ地に時計マークでセブン店頭にもジワリと出てきているサイクルミーは、健康志向の食品を扱っているウェルビーイング・ブランド。サンマルクカフェのチョコクロは255kcal、セブンイレブンの普通のチョコクロワッサンが261kcalなので、やや低カロリー。お味の方もあっさり目のチョコクロで、そんなに不満を感じはしません。まずくはありません。

 

Dsc_0482 続いて、まいばすけっとオリジナルの『シュークリーム 糖質を考えたシュークリームです』。製造は山崎製パンです。糖質8.7gで212kcal。こちらもまずくないですよ。ややあっさり目な気もするけど、十分おいしいと思います。いいじゃん、けっこう。

 

Dsc_0480 最後にこちらは、『MCTスタイル』。MCTオイルとは体脂肪を減らすのに効果があるという中鎖脂肪酸を多く含むオイルのことだそうで、それを多く使った機能性表示食品なんですね。パッケージにもでかでかと「体脂肪を減らす」と書いてあります。

こちらも濃厚なおいしいチョコじゃないですか。まずくありません。こんなおいしいの食べて体脂肪が減るならいいことづくめじゃありませんか。

 

うーん、「体に良いものはおいしくない」って常識は過去のものになりつつあるんですかねえ。だとしたら、嬉しいことですけど。

 

 

 

 

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2023年12月18日 (月)

「VORTEX ヴォルテックス」:高齢者映画・認知症映画の決定版    #VORTEX #ヴォルテックス #ギャスパーノエ #スプリットスクリーン #認知症映画

1-1_20231217221001 映画『VORTEX ヴォルテックス』は、いつも過激な問題児ギャスパー・ノエの新作。問題児と言っても、まもなく還暦なんですけどね。悪童と言うべきか。あ。悪童と言ってもまもなく還暦です(笑)

ギャスパー・ノエのトレードマークであるバイオレンスとセックスを封じて、今回は地味に老夫婦の最期の日々を描きます。でも、やはり映像的には一工夫あって、スプリット・スクリーンを多用。ほとんど全編にわたって、夫婦を左右の画面で分けて描くことで、「人間、結局はひとり」感を増幅させています。大江戸はスプリット・スクリーン効果って昔から好きなんです。『ウッドストック』とか『合衆国最後の日』とかデ・パルマの諸作品とか。複数のアングルから撮った画面が同時に進行するって、もしかしたら映画におけるキュビスムみたいなものではと思いました。

こういう高齢者映画、認知症映画って、ここ十年ぐらい邦洋を問わずけっこうあるのですが、これは今のところ最高峰ではないでしょうか。それぐらいリアルに、そしてひりひりと、この不安で絶望的な日々を描いていきます。しかも、なぜか面白い。目が離せない。息子の扱いとかも、お見事。

『サスペリア』などのイタリア人監督、ダリオ・アルジェントが夫を演じているのですが、若き日の彼の写真も使われています。うーん、人間は年を取る(変化する)ってことをよーくわからせてくれますね。

(以降少々ネタバレあり) ラストの諸行無常感もなかなか。死ぬって、何にもなくなっちゃうってことだよなあと常に思っている大江戸ですが(来世なんてもんは一切信じておりません)、その感覚に近いものがありました。そしてそれは、誰にも公平に訪れるのです。

 

 

 

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2023年12月17日 (日)

「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」:悪くはないけど、普通    #ウォンカとチョコレート工場のはじまり #ウィリーウォンカ #ティモシーシャラメ #ウンパルンパ #ヒューグラント

1_20231217214901 映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』にはけっこう期待しておりました。『チャーリーとチョコレート工場』が大好きですし、ポール・キング監督の『パディントン』(1作目)も好きなので。ティモシー・シャラメがジョニー・デップが演じたウィリー・ウォンカの若き日役だってのも、ナイス・キャスティングだと思っております。

でもねえ、結果としてティム・バートンの偉大さを再確認させてくれる映画となった感じ。一方では一般向け・ご家族向けではあるのですが、セルロイド人形をどろりと溶かしたグロテスクなバートンの個性と較べると、あまりにも「ぬるい」のです。

シャラメのヤング・ウォンカは爽やかでスイートなんですけど、デップのエキセントリックな面白さがないので、ちょっと「イケメンの退屈さ」が漂います。でも衣装も似合うし、良いキャスティングには違いないんですけれど…。

そして、ヒュー・グラントのウンパルンパ! あのヒュー・グラントが4頭身に変形されて、オレンジ色の顔でウンパルンパを演じるとは! ただ、やはり『チャーリーとチョコレート工場』のあのウンパルンパの目が離せない違和感と較べると、なんか普通ですよね。

肝腎のミュージカル場面も、なんか高揚感が足りません。楽曲も耳に残らないし。悪くはないけど、割と普通なんです。この映画全体もそういう感じなのが、やはり残念ですね。前半は特にそうでした。後半は少し面白くなったのですが、まあ映画史に残っていく作品ではありませんね。

 

 

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2023年12月16日 (土)

リーグワンのブラックラムズ戦へ    #リーグワン #ブラックラムズ東京 #リコーブラックラムズ東京 #ブラックラムズ対ダイナボアーズ #駒沢競技場 

Dsc_0501_copy_1011x678 リーグも終わっちゃったし、WEリーグもベレーザの試合は残すところアウェイ1試合なので、本年の大江戸のサッカー生観戦は終わっています。ところが先週からラグビーのリーグワンが始まったんですねー。

Dsc_0483_copy_509x678 で、今日は駒沢オリンピック公園陸上競技場に行ってまいりました。リコー・ブラックラムズ東京の今期初ホームゲームで、三菱重工相模原ダイナボアーズがお相手。

Dsc_0484_copy_1024x658 3シーズン目となるリーグワンですが、大江戸は1年目に秩父宮で観戦したものの、2年目はどこにも行かずじまい。その間、たまーにJスポーツ1なんかでTV観戦したりはしていたのですが、3年目ともなるとそろそろ旗色をしっかり決めねばならないと思っていたのです。つまりごひいきチームを決めるということ。で、たどりついたのがブラックラムズ東京。

Dsc_0498_copy_1002x678 なにしろチーム名に「東京」が入ってますし、世田谷区がホストエリアだそうですし、ということは(市を含まない)東京23区のみがホストエリアの唯一のチームなんだそうです。これは、大江戸としては推したくなります。しかもチームカラーが黒で、オールブラックスみたいなカッコよさ! もう天啓を受けたかのように、突然昨日ファンクラブに入会し、この試合のチケット(自由席)を1,000円で買いました。

Dsc_0509_copy_533x678 いやー、正門前にの広場にはキッチンカーがたくさん出てるし、大きなマスコット(ラムまる)のふわふわ遊具があったり、いろいろにぎやか。入口ではポリエステル素材のベースボールシャツを入場者全員にプレゼントしてくれました(なんと「先着12,000人」に配布してくれるとのことでしたが、本日の入場者は良く入ったとはいえ8千人台(世田谷区民2千人ご招待とかやってたようです)。いずれにしても太っ腹です。

Dsc_0510_copy_471x678 ただこのシャツ、チームの70周年を記念してるってことで、背番号代わりに「70」って入ってるんですが、その字体が特殊で「H」にしか見えません。うーむ。

 

Dsc01289 バックスタンド上部に着席したのですが、12月とは思えぬえらく暑い日だったのに加えて、午後の太陽をまともに受けるサイドだったので、長袖シャツを袖まくりしてもこの黒シャツを上に着てるし、ボトムスも冬仕様だし、汗かくほど暑くてまいりました。先週のベレーザの西が丘に続いて、2週連続で暑い目に遭っております。ツバ付きキャップとサングラスが活躍したことはいうまでもありません。それでもまぶしくて、目の筋肉に負担がかかりましたよ。

Dsc_0486_copy_496x678 正直、小生はこのチームでは日本代表のアマト・ファカタヴァとオーストラリア出身のアイザック・ルーカスしか知りませんでしたが、まあはじめはそんなもんでしょう。

Dsc_0489_copy_1009x678 試合はそれなりに拮抗して面白かったのですが、結局は17-25でダイナボアーズが勝ちました。終盤ブラックラムズが追い上げてるところで、PKを外してしまったのが勝負の分かれ目でしたね。

Dsc_0490_copy_983x678 まあしかし、激しく肉体がぶつかり合う音とか、驚くべきステップとか、胸のすくスピードのランとか、思わず力が入るスクラムとか、ラグビーの醍醐味を十分に味わえました。

Dsc_0491_copy_1024x657 とはいえ、どっちかと問われれば、小生の場合は当然サッカーの方なんですけどね。まあ、ラグビーもたまには良いです。サッカーのシーズンオフにやってたりもするし。

Dsc01296 ただ今日みたいに暖かな日は、もうしばらくないでしょうからね。寒いスタジアムは本当に嫌なものです。

Dsc_0497_copy_1018x678 ブラックラムズの試合は駒沢のみならず、夢の島や秩父宮でも開催されます。そこらの雰囲気の違いも見てみたいものであります。Dsc_0494_copy_1024x645

 

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2023年12月15日 (金)

変わり種自販機三題噺    #変わり種自販機 #おもしろ自販機 #ゴジラ自販機 #海苔自販機 #守半海苔店 #くじらストア #くじら自販機 

Dsc_0273_copy_576x768_1 久しぶりの、変わった自販機シリーズ。今回、まずは歌舞伎町・TOHOシネマズ新宿入口右手のクリスピークリームドーナツを折れた場所の壁面。はい、ゴジラの自販機です。場所柄ってやつですね(言わずと知れたゴジラビルの脇です)。

Dsc_0274_copy_1024x768_1 2台連結です。販売機のみならず、右横の空き缶入れまでゴジラビジュアルってのが、これまた結構ですね。でも中身は振るうのドリンク類です。

 

Dsc_0473_copy_577x768 続いては聖地である有楽町線有楽町駅・ビックカメラ前のコンコースにある自販機。いつも期間限定の変わり種が入っているのですが、今は「海苔」! 海苔ですぜ、旦那。1月9日まで守半海苔店の海苔各種を売ってます。

Dsc_0474_copy_922x768 焼きのりに、食べきりカットのりに、クリスマスギフトののり。お値段は650円、700円とか、1,000円、1,200円などが並んでおります。守半さんは大森の老舗海苔店のようです。

 

Dsc_0253_copy_970x768 で、有楽町線で3つ先の月島駅で降りますと、もんじゃストリートに突然ホワイトハウスが! くじらストアと書いてありますね。

Dsc_0252_copy_1024x768 覗いてみると、なんと自動販売機が3台置いてあるだけのお店。うーむ、謎っぽいですね。

Dsc_0452_copy_644x768 くじらストアの自販機は、もちろん3台ともくじらを売ってます。

Dsc_0254_copy_576x768 刺身、皮、尾の身、竜田揚げ、ステーキ、ベーコン・・・いろいろ売ってるんですねー。恐れ入りました。変な環境活動家などには見つからないでほしいと願います。

 

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2023年12月14日 (木)

「私がやりました」:後半、ユペールが全部持ってく    #私がやりました #フランソワオゾン #イザベルユペール 

1_20231214215701 映画『私がやりました』は、フランソワ・オゾン監督によるウェルメイドな犯罪コメディー。1935年のフランスを舞台に、オールドファッションドな雰囲気、なんならアメリカ映画的なテイストを放つとも言える佳品です。

1時間43分の作品の1時間までは、「やけに古めかしい作品だなあ。#MeToo的なフェミニズム要素を現代的スパイスとしてふりかけまくっているけど…」って感じでした。ところが1時間を過ぎてイザベル・ユペールが出て来ると、作品が別物になっていきました。映画が弾んで、いきいきと活力、面白さを放出するようになったのです。

やっぱりユペール、すごいですね。今回はコミカルに大仰な芝居を、余裕たっぷりに見せています。彼女の芝居としては大したことないんですけど、やはりその存在感は別格です。もう、一人でこの映画のすべてを持って行っちゃいました。

近年ではこういうタイプの古典的ウェルメイドな映画はほとんど見られなくなりました。だから、こうして作られて日本の映画館で公開されるだけでも僥倖としなければいけないのかも知れませんね。人が死んでる犯罪ものなのに、気分の良いラストを迎えられます!

 

 

 

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2023年12月13日 (水)

福原義春さんのお別れの会    #福原義春お別れの会 #福原義春 #資生堂 

Dsc_04752_copy_552x689 本日は13時から帝国ホテル「孔雀の間」で行われた故・福原義春氏のお別れの会に行って来ました。いや、別に招待されたわけではないのですが、新聞の記事と黒枠広告にこの会のことが出た時にすぐ、大江戸は出席を決めたのです。なぜか? それは勝手に私淑しているから。大江戸が傾倒している指導者のツートップはイビチャ・オシムと福原さんなんです。十数年前にとあるパーティー会場で、福原さんが一人でいるのをお見かけしたことがありました。あの時、勇気を出して話しかけていれば…と、今になって悔やまれます。

この8月30日に92歳で逝去した福原義春さんは、資生堂のトップとして長らく実業界に君臨したのみならず、写真、蘭の栽培と撮影をはじめ、日本の文化の発展に寄与しました。読書家であり、企業メセナのリーダーでもあり、日本と海外の文化のかけ橋にもなり、多くの著書を世に出した才人でした。氏の言葉を借りれば、経営と文化の「複線人生」を生きた人でした。

大江戸も、『企業は文化のパトロンとなり得るか』『ぼくの複線人生』『美』をはじめ、数冊の著書を読んで、大いに感銘を受けたわけであります。稀有な企業人にして「文人」でした。今でこそ経営に美意識を求める動きがありますが、そんなことはとっくに福原さんがやっていたのです。そして、これからの日本には第二の福原さんが必要なのだと思います。

 

Dsc_0477_copy_800x689 13時少し前に着いた会場はそんなに混んでおらず、すぐに入れました。大きく立派な花の祭壇。その花の色の、カラフルだけども上品で美的なセンスの良さ。さすがです。渡された蘭の花を手向けてご冥福を祈りました。

隣室には福原さんの生涯と業績をたどるパネルが、福原氏撮影による蘭の花の写真を拡大したパネルとともに展示され、ちょっとした展覧会のようになっていました。「文化はヒト・モノ・カネに次ぐ第4の経営資本」という考えを提唱したのも、役職の肩書を廃止して「さんづけ運動」を行ったのも、福原さんだったんですねえ。

隣接するスペースで飲食のおもてなしがありましたが、小生は遠慮しました。入口でお別れの会のリーフレットをいただきましたが、出口でいただいた袋に入っていたのは、福原義春さんの名著『美 「見えないものをみる』ということ』(PHP新書)の特装本(黒表紙)。蘭の写真を使ったオリジナルしおりもついていました。(香典等は固く辞退ということだったのに)こんなものまでいただいてしまい、恐縮です。以前に読んだことのある本ですが(その際の当ブログ記事はこちら ↓ )、再読させていただきます。

福原義春の新書「美」: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

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2023年12月12日 (火)

「エクソシスト 信じる者」:地味で普通で    #エクソシスト信じる者 #エクソシスト #エレンバースティン 

1_20231212135601 映画『エクソシスト 信じる者』は、先日亡くなったウィリアム・フリードキン監督による1973年作品の「正統な続編」という触れ込み。ちょうど半世紀(も)たっているのですね。

でも、あの傑作と較べると、随分と見劣りする普通のホラーでした。ジョン・ブアマンによる『エクソシスト2』('77)も、原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティによる『エクソシスト3』('90)も、低評価の人が多かったわけですが、それでも作家性を大いに打ち出して、高く評価する人もいた野心作でした。しかしデイヴィッド・ゴードン・グリーン監督による本作は、うーん、怖くも面白くもなくて、かといって芸術性が高いわけでもなく、要するに地味で普通なんです。監督の色ってもんが出ていない。

何で今頃こんな続編作ったかなあ? あまり需要があるとは思えません。そしてとにかくテンポがゆっくり。特に序盤はもう飽きるほどゆっくり。悪魔がついてからも、ショック・シーンと言えるようなものはほとんどなくて、あらゆる面で偉大な第1作から後退していると言わざるを得ません。音楽にあの『チューブラー・ベルズ』も使われていますが、アレンジしてあるので全然ダメ。あーあ。

せめてもの見どころは、第1作で母親役だったエレン・バースティンが半世紀ぶりに同じ役を演じていること。撮影時89歳だったそうですが、そうと感じさせない若さと演技力です。 (以降少々ネタバレあり) そして、ラストに出て来る意外なあの人。これだけは、ちょっと驚きました。

 

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2023年12月11日 (月)

「怪物の木こり」:ぬるくてたるい    #怪物の木こり #三池崇史 #亀梨和也 #吉岡里帆 

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映画『怪物の木こり』は、2021年8月の『妖怪戦争 ガーディアンズ』以来の三池崇史監督作品。2年以上も間があいたなんて、多作な三池監督のキャリアの中では初めてのことです(フィルモグラフィーを調べちゃいましたよ)。

ただねえ、三池さんも長年低迷してるわけで、もっと言えばメジャー作品でいいものが一つもないので、本作もやっぱりダメでした。まあ、一言で言って「ぬるい」。三池さんの良さはコンプライアンスの外にあるのですが、メジャー作品だとどううしても足枷がかかってしまうのでねえ…。もっとリミット外したエグイ場面が見たかったですね。

原作の問題かもしれないのですが、どうにもこうにもフィクションがあまりに嘘っぽいというか、雑な絵空事に思えてしまいます。だったらせめてバイオレンスやショッカー描写でインパクトを与えてもらいたいのですが、それもなし(PG12だし)。そして、終盤の亀梨和也と中村獅童の対話場面のただただ長ったらしいつまらなさ。まいっちゃいますね。

亀梨和也がやっぱり気合入れてサイコパスになっちゃってます。もっと普通に、やわらかく演じた方が怖かったのにね(例えばアンソニー・ホプキンスのレクター博士のように)。

そして吉岡里帆もいかにも添え物になっちゃってて残念。もっと彼女の演技力を生かせる役じゃないとね。彼女自身やりにくそうに見えました。

三池さん、そろそろまた低予算のマイナー作の世界に戻ってくればいいのにね。

 

 

 

 

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2023年12月10日 (日)

ベレーザ、ちふれに悔しいドロー    #日テレベレーザ #ベレーザ #beleza #ベレーザ対エルフェン #北村菜々美 #柏村菜那 

Dsc01235 良く晴れて暖かな味の素フィールド西が丘は、午後2時キックオフで日テレ 東京ヴェルディ ベレーザ 対 ちふれASエルフェン埼玉。WEリーグも今日を入れて年内はあと2試合なので、ベレーザにとっては年内最後のホームゲームです。

Dsc01264 バックスタンドは午後の日差しをもろに受けるので、暖かいというより暑いぐらい。とても12月の観戦とは思えません。そして時間がたつにつれて西日がまぶしい! まあ大江戸はそれを熟知しているので、きちんとツバ付きキャップと度入りサングラスで対応しておりました。えっへん。ビールがおいしい暑さでした。西が丘はレモンガススタジアムと違って、売り子さんが客席を歩き回っていてくれるので、助かります。

Dsc01260 で、試合の方はなんと0‐0のスコアレスドロー。うーん、昨日神戸が長野と引き分けて、今日浦和が新潟に敗れているだけに、ここはしっかり勝っておきたかったところ。ちふれが相手だから大量得点で勝てるようなイメージがあったのですが、考えてみれば直近のWEリーグカップの対戦では、2-5で大量失点して負けてるんですよね。油断大敵。

Dsc01256 エルフェンはしっかりベレーザ対策して来ました。フォワードが激しくプレスし続けますし、DFは5バックとその前の3枚でブロックを作って、がっちり守ります。特に後半は0‐0でいいと割り切って、ガチガチに守備を固めたので、ベレーザもいろいろやってはいましたが、結局崩せずに悔しい引き分けとなりました。

Dsc_0458_copy_1024x7342 うーん、ブロック作られてるのにベレーザってあくまでもパスで真ん中から攻めようとするもんだから、突破できません。もっとサイドを簡単に使う/ドリブルで仕掛ける/ミドルシュートを打つ、あたりを意識しないと。

Dsc01276 現在3得点で得点ランキング首位(山本柚月、神戸の田中美南と並んで)の北村菜々美選手ですが、今日は不完全燃焼。なかなかシュートを打てなかったですね。随所に良いパスやクロスや気の利いたプレイがあるのはいつも通りなのですが、どうにも攻略できませんでしたねー。彼女が生きる前方のスペースが、今日はあまりありませんでした。セットプレーでも、味方ゴール前に残ることが多かったし。もっとギラギラと、得点への欲を出してほしいものです(これまでの彼女の柄でないのはわかっていますが)。

Dsc01246 ところで、今期右サイドバックに定着している19歳の柏村菜那選手(24番)、小柄だけどいい選手です。足が速いしセンスがいいし、守りも攻めも期待できます。清水梨紗が移籍してからこのポジションはいろんな人を試してきたのですが、ようやく適任者がハマったって感じです(でも今日はあと一歩でしたが)。

あと野田にながGKやると零封することが多いのは頼もしいことです。足元も安定していて、「やらかす」ことはありませんし。大江戸的には、田中<野田って感じです。

Dsc01288 今期のベレーザはホームゲーム終了後に、選手たちがサインしてくれるファンサービスを行ってます。やっぱり勝ちゲームでないと、選手たちの心情的にも微妙な気がしますが、毎回大人気です。前の試合で北村さんからユニにサインしてもらったので、本日は遠慮しておきました。

神戸、浦和が1試合少ないこともあり、現時点ではまだ首位のベレーザ。年内はあと1試合。そして次のホームゲームは、年明け8日の神戸戦! しっかり準備して、勝ち切ってもらいたいものです!

 

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2023年12月 9日 (土)

「ナポレオン」:CGに頼らぬ迫真の戦闘描写    #ナポレオン #映画ナポレオン #リドリースコット

01_20231209231601 映画『ナポレオン』は、86歳のリドリー・スコット監督が2時間38分を費やして描く大作。思えばスタンリー・キューブリックもこの英雄の映画化を企画して果たせませんでしたねえ。あと小生は、アベル・ガンスの『ナポレオン』(1927年)をフランシス・コッポラが復元した際の日本武道館上映(トリプル・エクランという三面スクリーン方式でした)を観ております。

公式サイトに「撮影カメラ11台! 8,000人を超えるエキストラ!」という文字が躍ります。確かに戦闘シーンの迫力は大変なものがあります。とにかくCGじゃないことによる本物感が迫真の力で迫るのです(もちろんCGを使っている箇所もあるのですが)。で、戦闘シーンの絵柄も斬新でユニーク。砲撃を受けた白馬のどてっ腹に穴が開く絵とか、王党派の反乱を阻止するための砲撃で人々が吹っ飛んで血しぶきが上がる絵とか、氷結した湖への砲撃で戦士たちが馬もろとも冷たい水中に落ちて行く絵とか…。これまでの映画で描かれたことのない描写がリアルに映像化されているのです。

そしてキューブリックの『バリー・リンドン』でも描かれたような、横並びで徒歩か駆け足で進撃する戦闘。ドラムを叩きながらの進撃ってのも一緒です(『バリー・リンドン』だと、更に笛も入ってましたが)。そこに限らず、時代や衣装がかなり『バリー・リンドン』的でありました。しかしあれで、鉄砲隊に向かっていくんだから、まさに無鉄砲。捨て駒そのものですよねえ。ほんと兵士たちはバタバタ死んでいきます。

リドリーはキューブリックほど格調高くないので、終始「下世話感」が漂います。そして、夫人との間の愛憎が本作のメインテーマです(歴史上の英雄としての戦闘あれこれよりも)。いずれにしても、『デュエリスト 決闘者』で世に出たリドリー・スコットですから、『グラディエーター』や『最後の決闘裁判』を含め、最後まで決闘、戦闘を描いていくのでしょうねえ。

あと、戴冠式の場面なんかは、まさに見たことのある西洋絵画の戴冠式そのものという絵作りでした。

 

 

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2023年12月 8日 (金)

「朝がくるとむなしくなる」(2回目):小さな話の美しさ    #朝がくるとむなしくなる #朝むな #唐田えりか #芋生悠 #石橋夕帆 #シネクイント

Dsc_0454_copy_768x1364 先週土曜に観た『朝がくるとむなしくなる』ですが、訳あって友人2名とまた観ることになりました@渋谷シネクイント。

(前回鑑賞のレポートはこちら ↓ )

「朝がくるとむなしくなる」と舞台挨拶とサイン会    #朝がくるとむなしくなる #朝むな #唐田えりか #芋生悠 #石橋夕帆 #シネクイント: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

二度目の観賞ですが、やっぱりいいなー。ほとんど何も起こらないのがいい! 小さなさざ波、ちょっとだけの心模様の変化、それが繊細に表現されているのがいいのです。そして温かく心優しいタッチ。前にも書いた通り「ジャパニーズ・シスターフッドもの」として映画史に残ってほしい佳作です。「小さな話」としての美しさがあります。

深入りしないのもまた美点。あの「おでん事件」とか、「年下くんとの恋愛」とか、普通の映画なら絶対掘り下げる所なんですけど、あっさり終わらせて、続きは無し。いやー、軽やかですね。それもまた良し。

唐田えりか&芋生悠のプライベート仲良しコンビが醸す二人の空気感、最高です。この映画に出てくる「大丈夫」って言葉の何と優しく頼もしいことよ! そういえば、この映画では3人の人が「普通に・・・」って言うのですが(「普通に楽しかった」とか)、そこに何か意味はあるのかなあ?

 

Dsc_0455_copy_768x576映後に石橋監督と、コンビニ店員タブチ役の中山雄斗のトークショーがありました。うーん、中山君、役柄と違ってちょっと口が重すぎるぞ(トークショー向きの人選ではありませんでしたね)。

 

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2023年12月 7日 (木)

「ミワさんなりすます」じんわり感動のフィナーレ    #ミワさんなりすます #松本穂香 #堤真一 #ミワさん最終回 #ミワさんなりすます 展 #ハナレグミ #青木U平

Dsc_0345_copy_912x748 先日、NHK放送博物館での小展覧会についてレポートした夜ドラ『ミワさんなりすます』(NHK)が今夜最終回(第32話)を迎えました。ここ8週間、月〜木曜夜の15分のお楽しみだっただけに、「ミワさんロス」が始まりそうです。うう。

(展覧会レポートはこちら ↓ )

「ミワさんなりすます展」@NHK放送博物館    #ミワさんなりすます #松本穂香 #堤真一 #ミワさんなりすます展 #NHK放送博物館: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

本日の最終回、気持ちの良い終わり方でした。地味で自信のなかったミワさんが、一つ成長した姿。その瞳の輝きが見られました。

そして松本穂香のミワさん、最高でした! 彼女の新たな代表作です。『ひよっこ』や『この世界の片隅に』、『私は光をにぎっている』と並びますね。ぽわんとした個性が生かされていました。 オタクで、自信がなくて、でも好きな映画と八海(やつみ)サマのこととなると圧倒的なのめり込み方と膨大な知識。それなのに、どうしようもなく人を引きつける不思議な魅力。片桐はいり演じる一駒さんも「ミワさんは深い人」と言ってましたし。不器用でも、まじめで一所懸命な人は好かれるものですよね。(以降少々ネタバレあり) 八海(やつみ)に引退を撤回させたミワが見せる「良かった」の表情、最高でした!

Dsc_0351_copy_561x748 堤真一の八海崇も、紳士的なスーパースター感を出して、さすがでしたね。彼の新作映画『Shinobi-CITY』のポスター、これ展覧会場で見た時は「?」でしたけど、今日の終盤にバンバン出て来ましたね。

最初は怖い人かと思った藤浦さん(山口紗弥加)や、得体が知れなかった美羽さくらさん(垣松祐里)も結局はいい人で、てか、登場人物みんないい人で、そういうの好きな大江戸としては、気分良く見られました。

でも(役柄だから申し訳ないけど)紀土くん(水間ロン)だけは嫌で嫌でたまりませんでしたね。よく言う「生理的にダメ」ってのに近いものがあったような…。最終回は出て来なくて、何より(笑)

そうそう、ハナレグミの主題歌『MY夢中』も、じんわり素敵。♪めっちゃ夢中~…がけっこう頭の中でリピートしている今日この頃です。

あーあ、終わっちゃった。しょうがないから、青木U平の原作マンガを読んで、ひとまず寂しさを紛らそうかなーなどと考えている大江戸なのであります。

 

 

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2023年12月 6日 (水)

バターのお菓子ですよ    #ブラックサンダー至福のバター #バターどら焼き #かじるバターアイス #ボンブエシレ #バターのスイーツ

Dsc_0295_copy_768x564 バターをフィーチャーしたお菓子が、この秋はスーパーやコンビニの棚によく並んでおりました。梨と栗の間とか、季節商品の穴埋めなんでしょうかね。

 

例えば、ユーラクの『ブラックサンダー PREMIUM 至福のバター』。たかが(失礼)ブラックサンダーなのに、発酵バター使用ですよ。でもそれほど「至福」は感じませんでしたけどね。はっはっは。まあ、ブラックサンダーです。

 

Dsc_0428_copy_768x576 続いて、栄太郎総本舗×三越伊勢丹の『バターどら焼き』。これ、おいしいんですよねー。バターどら焼き発明した人、天才ですねー。

Dsc_0429_copy_768x576_20231206215201 バターのほのかな塩味が、あんこの甘さを引き立てる。良き良き。

 

Dsc_0148_copy_800x509 そしてアイスクリーム系からは、赤城乳業の『かじるバターアイス』。これ、「のん」さんが広告キャラを務めていたやつです。以前にも紹介したことがあったと思いますが、今回のバージョンは当初の製品よりもバターの量を50%もアップさせたんだそうで、その分コクが増しているのでありましょう。まあ、悪くもないですが、めっちゃうまい!とも思いませんでしたねえ。のんには悪いけど、更に改良の余地があるのではないでしょうか。

 

Dsc_0366_copy_800x607てなわけで、最後は高級品を。エシレバターで有名なエシレの『ボンブ・エシレ』。「ボンブとは半球形の型の名称」とか書いてありましたが、bombなんだから爆弾ですよね。「エシレ爆弾」だあ。これ、エシレの店舗の中でも池袋西武店のみで販売しているのだそうです!

一見、シュークリームっぽく見えますが、丸い生地はもっとふわっとやわらかなカステラ生地。ただ、クリームが期待に届かなかったんですよねー。大江戸はもっとバタークリーム的なものを期待していたんですが、どうも違う。で、単独にクリームとしては「ああ、こんな感じね」で驚くほどのことはない。これだったらおいしいカスタードの方がいいやって感じなのです。1つずつ大層な箱入りで結構なお値段の割には、ちょっと残念なお品なのでした。

 

 

 

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2023年12月 5日 (火)

なでしこのブラジル2連戦    #サッカー女子日本代表 #なでしこジャパン #日本対ブラジル 

サッカー女子日本代表のブラジル遠征2試合、時差の関係もありTV放映はなかったのですが、JFA(日本サッカー協会)がYouTubeで配信してくれました。で、大江戸は後からそれを見たって寸法です。

初戦はシーソーゲームで後半アディショナルタイム最後のワンプレイでブラジルに決められ、3-4とめちゃくちゃ惜しい敗戦。でも2戦目は2-0と完勝。二試合合計ならば、5-4で日本の勝ちです。どんなもんだい。

以下ランダムに・・・

・実況・解説のないスタジアムの音声だけの映像で見るのが、新鮮な体験でした。特にハーフタイムなんか、スタジアムの空撮をえんえん何分も映していて、なかなかです。

・完全アウェイの中、けっこうブラジル人たちを沈黙させられたのが快感でした。

・まあ、ブラジル女子は男子と違って、それほどスゴイ存在じゃないけど。技術的にも日本の方が上でした。

・ブラジルの10番マルタは凄い人気ですねー。彼女が出て来ると、スタンドのみんなが撮影をはじめるという…。唇の赤さにもびっくり。

・池田太監督はずっとピッチ際で大声で指示を送っていましたが、あんな代表監督って他にいないんじゃないですか? ちょっと興奮して恥ずかしいときもあったし、すべてのプレイに指示を出して従わせるって、ちょっと違うような気が…。まあ、これまできちんと実績を作ってるので、それでいいのかも知れませんが…。

・今夏のワールドカップではトレーニングパートナーとして同行していた古賀(17歳)、谷川(18歳)の2名が初招集。二人とも(まだ足りない部分はいろいろありましたが)2試合とも出場。

・2試合ともアンカー起用の熊谷、良くなかったですねー。失点につながるミス多し。

・2戦目のGK田中桃子はやっぱり能力的に問題ありだと思います。足元のプレイが遅すぎて、相手FWに詰められて危険なシーンが頻出。キックもことごとく味方に収まらない。終盤の拙劣なファンブルも、敵のシュートミスに救われましたがひどかった。

・藤野あおばは1試合目の得点もいいけれど、2試合目の長ーいドリブルキープとかも見事で、完全にエース格。

・宮澤ひなたは2試合目に4分だけの出場で、ケガ(たぶん筋肉系)による交代。心配ですね。

・日本は2試合ともピンク~紫グラデのアウェイユニフォーム。W杯では1試合しか見せられなかったので、披露できてよかったですね。

・田中美南の髪型が、北村菜々美さんのまねっこのように黒まぶしの金髪くしゅくしゅヘアーになってました。

 

 

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2023年12月 4日 (月)

「ほかげ」:戦後を描く反戦映画    #ほかげ #塚本晋也 #趣里 #森山未來 #フルメタルジャケット #反戦映画

1_20231204220101 映画『ほかげ』は、塚本晋也の新作。戦後混乱期の闇市界隈が舞台です。本作には俳優・塚本晋也が登場しない代わりに、塚本さんが小型デジカメを持って撮影しているそうです。いかにもツカモト的な、不気味でおどろおどろしい闇を持つ、狂気と暴力を孕んだ絵が撮れています。

前半の趣里パート(室内)と後半の森山未來パート(屋外)できれいに二分しながら、どちらにも同じ男の子(塚尾桜雅)をからめて描きます。戦後の話ですが、そこに浮かび上がってくるのはやはり戦争の悲惨さと狂気。この前半と後半を別の話でつなげてる形式が何かに似てると思ったら、『フルメタル・ジャケット』ですよね。前半の訓練所パートと後半の戦場パート。塚本も反戦トラウマ映画として意識していたのではないでしょうか。

森山未來は最近こういう役ばかりですねえ。『山女』の彼とも一脈通じる所がありますし。 そして趣里。朝ドラ『ブギウギ』のヒロインが決まったのは、本作の撮影が終わってからだそうですが、まあこっちの方がメンヘラ系女優の本来の姿ですよね。髪型のせいもあって、妙に岸井ゆきのに似ていました。

で、本作の美点は説明し過ぎないこと。最低限の台詞や描写で、観客に想像させてわからせる、そのギリギリのラインで成功しています。例えば、趣里がどうして急に子供を追い出してしまったのか、そこらへんも後半の「病気」という言葉や利重剛のリアクションで、ああそういうことかと観客にわからせるのです。手腕として上等です。あのツカモトも、還暦を過ぎて上等になったのですねえ。その後の闇市での子供の件りなんて、見事に正統派の「映画」になっていたではないですか!

 

 

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2023年12月 3日 (日)

ベルマーレ、残念な今期最終戦    #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #湘南FC東京 #秋春シーズン制反対 #WEリーグ

Dsc_0442_copy_1024x748_20231203224701 前節のアウェイ横浜FC戦でJ1残留を決めた湘南ベルマーレ。今日はFC東京を相手にシーズン最終戦@レモンガススタジアム。

Dsc_0444_copy_1024x768 快晴で思ったよりは暖かかったのですが、やはり日陰の座席に座っているとかなり寒かったです。ヒートテック、ダウン、カイロ、ニット帽、マフラー、手袋、ひざ掛け、クッションなど防寒用品総動員でしたが、それでも寒い。これだから大江戸は「秋−春シーズン制」に反対なのです(実質的には「夏−夏シーズン制」ですが)。東京、神奈川だって12−2月の観戦はメッチャ寒いのです(ひと月のウィンターブレイク程度では足りません)。いわんやもっと寒い地方のチームの試合をや。

Dsc01182 さて試合の方は、ホーム最終戦を勝利で飾れずに0-1敗戦。終盤の好調のまま最後までとはなりませんでした。残留が決まって、ちょっと安心しちゃったんですかね?前節のような必死のプレイが足りなかった気がします。あと一歩、あと30㎝のがむしゃらさが足りない感じ。あとは(累積警告による出場停止で)田中聡がいなかったのが大きかったなあ。

Dsc01188 でも阿部ちゃんは懸命に走り回っていて、素晴らしかったです。昨年も今年の序盤も、こんなに走る選手じゃなかったのに、すっかり変わりました終盤の好成績は阿部ちゃんのおかげでもあります(もちろん、田中聡やキム・ミンテや冨井、ソン・ボムグンのおかげでもあります)。

Dsc_0445_copy_1024x562 大橋はシーズン13点止まり。でもようやく覚醒してくれました。シーズン途中での町野欧州移籍の穴をしっかり埋めてくれました。1990年代のJ1加入初期にしか頼りになる点取り屋がいなかったベルマーレに、二桁ゴールを挙げるストライカーが2年連続で出るなんて! 大橋祐紀、ソン・ボムグン、キム・ミンテ、田中聡、阿部浩之だけは来シーズンも残ってくれ!あとは贅沢言わないからと言いたい大江戸です。

Dsc01196 試合終了後にはシーズン最終戦セレモニーが。どうも負けてからのセレモニーだと、もやっとしますね。大岩一貴キャプテン、山口智監督、坂本紘司社長が挨拶。言っちゃあ悪いけど、社長の話し方じゃなかったなあ、坂本さん。この人が社長で大丈夫なのかと思わせるスピーチでした。

Dsc_0451_copy_1024x642_20231203231301 アンダーカテゴリーの選手たち、アカデミーの選手たち、ガールズの選手たちも勢揃いしてのこの光景は前にも見たことがありますね。湘南名物です。

Dsc01222 その後、すべてのカテゴリーの選手たちが場内を一周。客席からは拍手が送られました。

ゴール裏にはサポーターによる横断幕が掲示され、最初は厳し目に「2年連続目標とかけ離れた順位、エンブレム問題や国立開催までのプロセス、繰り返されるミスや失態。組織の体制、クラブの在り方を見つめ直す時。強く大きい湘南ベルマーレを共に築くために。」という文。いつの間にか途中でかけ替えられて、「時にぶつかり、仲間のために走り切る。闘う責任と覚悟を持ち、2024年過去最強の湘南ベルマーレを共に築こう。」となっていました。

Dsc01230 ガールズの選手たち。いつの日か、ベルマーレの女子チームがWEリーグに参戦することを、大江戸は祈っております。

 

Dsc_0453_copy_1024x622 伊勢原駅に向かう帰りのバスからは、夕陽の富士山が見えました。しばらくはJリーグもお休み。でも小生はWEリーグに行きます(寒いけどね)。皆さんも、せめてJリーグのない期間は、WEリーグのスタジアムに足を運びましょうよ!

 

 

 

 

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2023年12月 2日 (土)

「朝がくるとむなしくなる」と舞台挨拶とサイン会    #朝がくるとむなしくなる #朝むな #唐田えりか #芋生悠 #石橋夕帆 #シネクイント

1_20231202232001 映画『朝がくるとむなしくなる』公開記念舞台挨拶とサイン会付の上映@渋谷シネクイントに行ってきました。はい、唐田えりかさん目当てです。

まずは映画。唐田さんはここ1年程の間に、小規模公開の映画4本(『の方へ、流れる』、『死体の人』、オムニバス『無情の世界』の中の『真夜中のキッス』と本作)で主役級を演じているのですから、大したものです。当然、全部劇場で観ております。この映画での彼女は、とてもナチュラルな「普通の人」。今の時代の漠然とした息苦しさと生きづらさを体現しています。いやー、いいですよ。

脚本・監督の石橋夕帆が唐田さんにあて書きしたということで、いかにも地に近そうな感じの役柄。台詞は、彼女の置かれた状況を反映するような、どうしても彼女自身を連想してしまうようなものがいくつもありました。そして、それらが優しく人を励ますようなものであることが嬉しいですね。難しい時代の中で、一人一人を「大丈夫だよ」と励まし、力を与えるような、やわらかいポジティブさにあふれた作品でした。むなしくならない映画です。

実際に唐田えりかと大の親友であるという芋生悠が、これまたナチュラルな好演。この二人を使って、日本映画史に残る「シスターフッドもの」を作った石橋夕帆監督のやさしく温かい視点が、とてもいいのです。76分というコンパクトさと、描写のあっさりかげんも、この作品の魅力です。そして最大の魅力は、お酒を飲んでぐだぐだ話してる時の面白さ。あのナチュラルさは、ほんとに飲みの席に居合わせて、いいものを観せてもらっている気分になります。なんならホン・サンスの映画みたいに、全編の半分ぐらいを酒飲みぐだぐだ描写で埋め尽くしちゃえばいいのに。

 

Dsc_04332_copy_1265x929 終映後の舞台挨拶は唐田さん、芋生さん、石橋監督。約20分ほど、楽しいお話を伺えました。唐田さんは長い髪を切って、新しいヘアスタイルになっておりました。この作品、2年ほど前に撮影して、ようやく公開になったんですってねー。唐田さん、芋生さんの仲良し感もしっかり伝わって来ましたし、石橋監督の持つ現代のバッシング社会への問題意識も大いに同意したいものでした。お話の後にはメディアのフォトセッションと観客サービスの約10秒。事前情報では写真不可だったので、デジカメ持って行かなかったんですよねー。10mぐらい離れていて、照明も暗かったので、ケータイカメラでは限度があります。残念。

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で、その後にサイン会。この回の観客で、パンフレット(と言っても、A3の紙を4つ折りにしたものですが)を買った人は、そのパンフにサインしてもらえるというもの。これがもう、ほとんどすべての観客が参加したんじゃないでしょうか? 列が通路から劇場内を通って、ロビーに出て、そこから階段を下りて1フロア下の回の通路まで続いておりました。そんなわけでサインをもらうまでに30分近くかかりましたが、でもオッケー! お三方が横並びでしたが、真ん中の唐田さん、いやー、かわいいのなんの。顔が小さく、瞳キラキラでした。

Dsc_0437_copy_1280x929 サインはこんな感じ。芋生さん、サインがお顔になってます。唐田さんは読みやすいきれいな字のサインですねー。家宝にしたいと思います。

 

(2回目の鑑賞レポートはこちら ↓ )

「朝がくるとむなしくなる」(2回目):小さな話の美しさ    #朝がくるとむなしくなる #朝むな #唐田えりか #芋生悠 #石橋夕帆 #シネクイント: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

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2023年12月 1日 (金)

「This is 江口寿史!!」(とんぼの本)    #江口寿史 #ジスイズ江口寿史 #とんぼの本江口寿史 #パパリンコ物語 #マカロニほうれん荘

Dsc_0430_copy_600x751 この夏に発行された「とんぼの本」シリーズの『This is 江口寿史!!』、だいぶ前に読んだのですが、ようやく今年中にご紹介。

この本、もとは2016年の『芸術新潮』江口寿史特集がベースになっていて、そこにそれ以降の『芸術新潮』や他の記事をプラスして、さらに“目玉”を加えたもの。目玉というのは、あの幻の中断名作『パパリンコ物語』の第1話~3話を完全掲載していること! いやー、実は『パパリンコ物語』読んだの初めてです。ミスタードーナツのノベルティでパパリンコのグラスとかは持ってるのですが、長年単行本未収録でしたからね。いいですね。面白い。こうなると、残りの4~10話を読みたくなるのが人情ってもんでございます。江口さん、なんとかしてください!Dsc_0431_copy_462x751

その他に、江口さんと大友克洋の対談があったり、展覧会でのライブドローイングの密着取材があったり、江口インタビューで『マカロニほうれん荘』への愛憎を語っていたりと、読み応え十分。ちなみに大江戸がこの世で一番好きなマンガは『マカロニほうれん荘』です。たぶん。なので、作者である鴨川つばめ氏の裏話なども知ることができて、興味深かったです(そうかあ。あの手抜きの絵は「終わらせるため」だったのかあ。悲しいなあ)。

全体的には「江口山脈」のごく一部を解説したり語らせたりしている内容ですが、ファンのはしくれとして楽しめたし、ためになりました。この秋に世田谷文学館の江口展( ↓ )を観たときの副読本にもなったのですよ。

「江口寿史展 ノット・コンプリーテッド」@世田谷文学館    #江口寿史展 #ノットコンプリーテッド #江口寿史 #世田谷文学館: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

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