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2023年12月 4日 (月)

「ほかげ」:戦後を描く反戦映画    #ほかげ #塚本晋也 #趣里 #森山未來 #フルメタルジャケット #反戦映画

1_20231204220101 映画『ほかげ』は、塚本晋也の新作。戦後混乱期の闇市界隈が舞台です。本作には俳優・塚本晋也が登場しない代わりに、塚本さんが小型デジカメを持って撮影しているそうです。いかにもツカモト的な、不気味でおどろおどろしい闇を持つ、狂気と暴力を孕んだ絵が撮れています。

前半の趣里パート(室内)と後半の森山未來パート(屋外)できれいに二分しながら、どちらにも同じ男の子(塚尾桜雅)をからめて描きます。戦後の話ですが、そこに浮かび上がってくるのはやはり戦争の悲惨さと狂気。この前半と後半を別の話でつなげてる形式が何かに似てると思ったら、『フルメタル・ジャケット』ですよね。前半の訓練所パートと後半の戦場パート。塚本も反戦トラウマ映画として意識していたのではないでしょうか。

森山未來は最近こういう役ばかりですねえ。『山女』の彼とも一脈通じる所がありますし。 そして趣里。朝ドラ『ブギウギ』のヒロインが決まったのは、本作の撮影が終わってからだそうですが、まあこっちの方がメンヘラ系女優の本来の姿ですよね。髪型のせいもあって、妙に岸井ゆきのに似ていました。

で、本作の美点は説明し過ぎないこと。最低限の台詞や描写で、観客に想像させてわからせる、そのギリギリのラインで成功しています。例えば、趣里がどうして急に子供を追い出してしまったのか、そこらへんも後半の「病気」という言葉や利重剛のリアクションで、ああそういうことかと観客にわからせるのです。手腕として上等です。あのツカモトも、還暦を過ぎて上等になったのですねえ。その後の闇市での子供の件りなんて、見事に正統派の「映画」になっていたではないですか!

 

 

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