「僕らの世界が交わるまで」:イタすぎる母子(特に息子) #僕らの世界が交わるまで #ジェシーアイゼンバーグ #ジュリアンムーア #A24
映画『僕らの世界が交わるまで』は、『ソーシャルネットワーク』などの俳優=ジェシー・アイゼンバーグの初監督作品。オリジナル脚本も彼自身のものです。自身は出演していないって事にも、覚悟のほどがうかがえます。
原題は「When You Finish Saving the World」。これ、最後まで観ると、なかなかしみるタイトルです。 (以降少々ネタバレあり) 母と息子の葛藤の物語ですが、二人ともなかなかの困ったちゃんでして…。父親に言わせると「二人とも自己愛が強くて、そっくりだ」って事で、自分の価値観を押しつける頭の良い母親と、頭悪くてピントのずれた行動しか取れない息子が、世界の中でうまくいかずに、足元を見つめ直すに至るというような話。これもA24です。
特にこのYouTubeで自作曲を配信し続ける17歳男子が、薄っぺらくてイタすぎます。好きな子に気に入られようと、検索した政治用語を組み入れてプロテストソングを作ったり・・・見ていて恥ずかしくなるほどです。ビジュアル的にはちょっとイケメンなだけに、余計イタイなあ。
まじめなアメリカ映画で、小さな、いい話です。でも「そこそこ」止まり。とはいえ、ジェシー・アイゼンバーグの脚本と演出には好感が持てました。
久々に見ましたが、ジュリアン・ムーアはやっぱりうまいですね。運転しながらの微妙な表情の変化だけで、多くのことを語っておりました。『PERFECT DAYS』のラストで役所広司が運転しながら大泣きするわざとらしい大仰さに較べて、抑制の効いたこちらはさすがの名演なのでありますした。
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