「カラーパープル」:現代を照射したミュージカル版 #カラーパープル #ミュージカル #ブリッツバザウーレ
映画『カラーパープル』は、アリス・ウォーカーの原作小説(1982年発刊)→スティーヴン・スピルバーグによる映画化(1985年)→ブロードウェイ・ミュージカル化(2005年)→ミュージカルの映画化作品(2023年)という流れで昨年アメリカ公開。ブラック・ミュージックに彩られた141分の大作です(とはいえ、スピルバーグの『カラーパープル』は154分もあるんですけどね)。
さすがに40年近く前のスピルバーグ作品はすっかり忘れちゃっているのですが、「こんな話だっけ?」って感想。やはりミュージカルだと、だいぶ印象が違います。そして、今回の方がシンプルで面白いと感じました。#MeTooやシスターフッドといった今日的キーワードに合致した作品でもあります。時代劇だけど、現代が照射されているのです。
ただ、後半などは結構「長いなー」と感じたのも確か。2時間で良かったんじゃないの?
作品内の男権主義や暴力支配の描写に、単純に腹が立ち、だからこそその後の女性たちの覚醒や自立がすがすがしくも心を揺さぶるのです。感動的な楽曲もあり、音楽との相乗効果という点でも成功しています。
ガーナ生まれのアフリカ系監督=ブリッツ・バザウーレは、MV出身の人らしく音楽との相性が良く、映像もダイナミックな絵が撮れています。才能アリでしょう。
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