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2024年2月 6日 (火)

「キネマ旬報」2023ベストテンの発表    #キネマ旬報 #キネ旬ベストテン #2023年キネマ旬報ベストテン

Dsc_0807_copy_600x809 『キネマ旬報』の2023年ベストテンと各賞が発表されました。定期購読なんで5日発売の今号が週末金曜(2日)には届いていたのですが、中に入っていた紙に「2月5日の情報解禁」って書いてあったので、待ってました(今日は6日だけど)。

昨年は2月1日にYouTubeで受賞式のライブ配信をしてくれて、その中でベストワン作品と各個人賞の発表があったのですが、今年の受賞式は18日に開催&配信されるのだそうで、違うやり方ですね(ネットや新聞のニュースでは、ベストワンと各賞は1日&2日に出ていましたが)。

ここ数年、大江戸のベストテンと『キネ旬』ベストテンは、洋画は結構共通しているのに邦画はほとんど合致しないって傾向がありましたが、今年もそれは続いております。まあ、でも理解はできます。今年はベストテン級の作品がかなりありましたが、誰もが認める一強がなくて、いろんな所のベストテンでも1位が分かれる結果になっています。『キネマ旬報』では『せかいのおきく』だったんですね。でも『PERFECT DAYS』と僅差ですね。監督賞はヴィム・ヴェンダースに行きましたね。

社会派の力作が多かったのも特徴。『福田村事件』『月』『怪物』など、10作中6作がこれに該当すると大江戸は思っております。良い傾向です。日本映画に足りなかった部分が一気に噴出してきました(ベストテン圏外にも多いし)。

個人賞はまあ順当。助演女優賞の二階堂ふみは、他のいろんな賞でも受賞してますけど、『月』の彼女はそんなに素晴らしかったかなあ。彼女の標準的レベルではないかなあ。

外国映画では『TAR ター』の1位、よしっ! 4位『EO イーオー』、5位『フェイブルマンズ』にも納得です。ただ、「えー?これが入るの?」って作品が6~10位に来ていたことも確か。

(ちなみに大江戸の2023年邦画/洋画トップテンはこちら ↓ )

2023邦画トップテン    #2023日本映画トップテン #2023邦画ベストテン #ちひろさん #今泉力哉 #有村架純: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

2023洋画トップテン    #2023外国映画トップテン #2023洋画ベストテン #フェイブルマンズ #スピルバーグ: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

 読者のベストテンも、外国映画の方はいちおう納得。でも日本映画の1位が『Gメン』(岸優太主演)なんで、ひっくり返りましたー。そりゃ、大江戸もこの作品の吉岡里帆に「怪演賞」を差し上げましたけれど、作品としてはねえ…。思ったよりは面白かったけど、(「読者の」とは言いながら)これが天下の『キネマ旬報』で『福田村事件』『怪物』『ゴジラ-1.0』を押さえて第1位とは…、絶句。ちなみに評論家が票を投じた138作品の中には入っておりません。誰一人、1点たりとて入れてません。数年前の『天外者』(三浦春馬主演)と同じパターンですね。うーむ。ちゃんと本誌を買って投票用ハガキをゲットして、ちゃんと10作品選んでレギュレーションを満たしているのでしょうから、これ以上書くと問題が多いのでしょうが、個人的には忸怩たる思いがありますね。人気投票じゃないんだから。

まあそんなこんなで、これを読んで気になった方はぜひ『キネマ旬報』を買って、いろいろご確認ください。大江戸は『キネ旬』とは一切無関係(読者なだけ)です。でも出版不況が続く中、昨年から月2回発行→月刊化せざるを得なかった事実が示す通り、なかなか苦しいと思うのですよ。みんなで応援しようではありませんか。ちなみに今回からベストテン号は「増刊」扱いとなっております。

(追記) あまりに当然のように『PERFECT DAYS』が2位に入っていたり、主演男優賞や監督賞を取っていたので忘れてましたが、大江戸は以前「『PERFECT DAYS』は12月22日公開で、今回のベストテンは21日までが対象なので、来年送り」とか書いて嘆いておりました。でも「読者投票のご案内」をよーく見返すと、「『PERFECT DAYS』の一般公開は12月22日ですが、10月に東京で7日間以上、先行上映されたので、今年度の対象となります」って書いてありましたー! でも、あの書き方じゃ見落としちゃうよー(責任転嫁)。作品リストも12月に入ってないのは確認していたのですが、まさかの10月に入ってました。そもそも東京在住なのに、10月にやったこと知らなかったし。評論家の第2位なのに、読者の方だと11位だったのはやっぱりわかりにくさが影響したんじゃないのかなー。てか、(何度も繰り返すけど)わかりやすく12月31日で切ればいいって話なのに。

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コメント

こんにちは。
「Gメン」の読者選出1位、私もひっくり返りましたよ(笑)。
主演が旧ジャニーズ出身なので、また2017年の「忍びの国」ベスト2位同様(これも評論家選出で0点)、ファンの大量投票なんでしょうね。キネ旬1月号を買えば(又はWEB購読すれば)誰でも投票出来るから、ルール違反じゃないんでしょうけどね。
あ、それから「PERFECT DAYS」が読者選出でも11位に入ってましたね。12月22日一般公開だから対象外だと思ってましたが、選考基準をよく読み直すと、後ろの方で「(同作は)10月に東京で7日以上先行上映されたので対象となる」と書かれていました。これうっかり読み逃してました。大江戸さんもたしか「ショーイング・アップ」記事で対象外だと思われてたようですね。ややこしい。もっと選考基準の前の方で書いてて欲しかったですね。

投稿: Kei | 2024年2月 7日 (水) 12時03分

Keiさん、なるほど。 そうそう、「忍びの国」もそうでしたねえ。「普通の読者」としては、とてもやりきれないですね。
「PERFECT DAYS」の件は、そういうことでしたかー。なんだかなあ。

投稿: 大江戸時夫 | 2024年2月 7日 (水) 19時35分

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