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2024年3月31日 (日)

「オッペンハイマー」:オトナの人間ドラマ    #オッペンハイマー #クリストファーノーラン #IMAX #アイマックス 

1_20240331213001 長く公開を待ち望んだ『オッペンハイマー』をようやくIMAX GTテクノロジー@グランドシネマサンシャイン(池袋)で鑑賞。1:1.43の画角のガチIMAXなので、印象としては巨大スクリーンがむしろ縦長ぐらいに感じられるのです。これで、クリストファー・ノーラン作品は、『ダークナイト』『ダンケルク』『テネット』『オッペンハイマー』と、4作連続ここで観ています。今回も、プラス800円の特別料金に値する映像体験(音響も)でした。

会員先行販売の開始時間(夜9時)から熾烈な席取り競争に参戦したものの、「只今大変つながりにくくなっております」みたいな表示が出て、なかなかつながらず、「チケットぴあでコンサートのチケットを取る時」状態になっておりました。それでも20分ぐらいでつながったのですが、今度は(たぶんタッチの差のタイミングで席を取られて)何度もエラーになってしまい、やり直し。9時半過ぎにようやく後ろから2列目を確保できました。あとは前から5列目ぐらいになってしまっていたので。

ガチIMAXは日本に2館、東日本に1館だけなので、その魅力を知ってる人たちでどうしても激戦になってしまいます。本当はTOHOシネマズさんとか大手が新設してくれればいいのですが、それをやると自社の一部劇場でやっている(1:1.43ではない横長の)IMAX(口の悪い方々は「ニセIMAX」とか「LIEMAX」とか言っているようですが)を自ら否定してしまうことになるので、できないんでしょうね。今のやつでIMAX特別料金を取っているわけですし。

いずれにせよ本作はアクション映画でもスペクタクルでもないので、視覚的興奮でわくわくしたり圧倒されたりする場面は、ほとんどありません。核兵器のエネルギーを表現するための炎の映像や、中盤の爆発実験シークェンスぐらいでしょうか。確かにそこらは、圧倒的な迫力です。でも大学構内の風景や砂漠の町の風景も、大画面の中で実に魅力的なのです。ああ、こういう作品を見せながら、スマホで映画を見る人を一人一人説得して善導したい、そんな気分です。

それはともかく、かなりオトナの映画でした。日本のメジャー系大作のようにわかりやすさを旨としておりませんし、台詞ですべてを説明するようなレベルの低い表現ではありません。しっかり聞いて(字幕を読んで)、頭を働かせて考えないと(いや、考えてもかな)理解できない部分は多いと思います。台詞の分量もハンパなく多いです。時制だって、いろいろと交錯します。でも面白い。面白いと言ってはちょっと違うかな。映画の密度の高さで、映画ならではの感銘を与えてくれるのです。こういう作品をアカデミー賞に選ぶって、やっぱり大したもんです(昨年の『エブエブ』の揺り戻しか?)。

役者ではキリアン・マーフィー(オッペンハイマー)はもちろんのこと、フローレンス・ピューも印象的。ロバート・ダウニーJr.はそんなに凄い芝居ではないのですが、これまでの(アイアンマン的な)印象とあまりに違うのでオスカー助演男優賞に輝いたのでしょうね。

大江戸としては『ダンケルク』の方を高く評価します。でも、『オッペンハイマー』の方がはるかに「人間を描いた作品」なのでありました。

 

 

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2024年3月30日 (土)

ベレーザ、マイナビ仙台に快勝    #日テレベレーザ #ベレーザ #beleza #ベレーザ対マイナビ仙台 #北村菜々美 

Dsc_1038_copy_768x482 いきなり夏がやって来たかのような暑さの味の素フィールド西が丘で、WEリーグ 第13節、日テレ東京ヴェルディベレーザ対マイナビ仙台レディースを観戦。気温は25℃ぐらいだったはずですが、照り付けるバックスタンドの体感は30℃以上! 今日もハットとサングラスとビールの日でございました。

Dsc01452_20240330235101 それにしても3週連続のホーム開催なのですが、キックオフ時間が1時、2時、3時と変化していたのは、なんか実験でもしていたのでしょうかね? それぞれ900人台、1,000人台、800人台と非常にもの足りない動員だったのが、「ほんとにどうしたらいいんだろう?」って感じです。

Dsc01466_20240330235101 でも結果はベレーザが3−0で勝利し、3連勝。前節、宮川麻都が左鎖骨を骨折してしまい、長期離脱となりましたが、移籍加入組の鈴木陽(はるひ)と神谷千菜(ちいな)が本格的にフィットしてきたようで、何よりです。今日も鈴木はパワフルなゴラッソを決めてくれましたし。

Dsc01468_20240330235201 それにしても今日の先発メンバーの攻撃陣は、神谷、鈴木陽、藤野、山本、北村を前の方に並べて、脅威だけど渋滞気味(木下や菅野も上がって行くし)。藤野なんて居場所に困って、ボランチにまで落ちてきてプレイしてました。

Dsc01465_20240330235201 北村菜々美選手に関しては、本日は3‐0となって試合の大勢が決した72分にピッチを去りました。おかげで久々に柏村菜那選手も出場できました。今日の北村さんは、左ウイングバックで先発し、時間帯によってはインサイドハーフの位置でプレイを続けていました。特段悪くはないし、いつも通り良いパスやクロスを放っていたのですが、いつもより少々ミスが多かったと思います。点にも絡めなかったし。

Dsc01453 前節に続いて、今日も北村さんがフリーキック時に木下選手と並んでボールの前に立つ場面がありました。今日は木下が蹴ったけど、いろいろとプレイの幅が広がっていて良き。

 

Dsc_1041_copy_768x537 3連勝してもまだ4位。リーグ前半戦途中からの失速が悔やまれます。もう、あとは全勝しかないですね。Dsc_1043_copy_768x533

 

 

Dsc01483 今シーズンのベレーザは、試合終了後に選手たちが客席越しにサイン会をしてくれるのです。小生も一度北村さんにユニフォームにサインをしてもらいましたが、また行くのは結構勇気が必要でして、…遠くから見守っております(けなげですね)。

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2024年3月29日 (金)

「ZOO」(1985年):至高の変態映画    #ZOO #ピーターグリーナウェイ #マイケルナイマン 

Flyer_1  シアター・イメージフォーラムの特集「ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ 美を患った魔術師」の1本、『ZOO』(1985年)を鑑賞。無修正版です。これで今回の4作品をコンプリートです。

4作の中ではこれだけ初見。なんか観る機会がなかったんですよね。で、・・・聞きしに勝る変態映画の頂点。うむむ、これはすごいです。変な映画しか作らないグリーナウェイの中でも、1、2を争う変な映画。動物の腐敗と、双子と、白黒と、シンメトリー。そして赤もブルーも美しい映像美。フェルメールにカタツムリ。後にも先にも、こんな映画を作れるのってグリーナウェイだけでしょう。恐れ入りました。忘れられない映画体験(人によっては、トラウマ)になること、確実です。

ああ、そしてまたもマイケル・ナイマン! その日も翌日も、頭の中で鳴り続けるあの曲、この曲。グリーナウェイとナイマン、二人の天才の化学反応のすさまじさ!

やっぱり現代の若きシネフィルたちにも、もっと観ていただきたい作品ですね。まあ、それで変な方向に道を踏み外しても、責任はとれませんけど…。

 

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2024年3月28日 (木)

「瞳をとじて」:時の過ぎゆくままに    #瞳をとじて #ビクトルエリセ #アナトレント 

1_20240328224601 映画『瞳をとじて』は、『マルメロの陽光』以来31年ぶりというビクトル・エリセの新作。さすがに、映画に格調がありますね。

ここのところ高齢に達した世界の巨匠たちが、映画に関する映画を撮っているのですが(チャン・イーモウの『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』とかスピルバーグの『フェイブルマンズ』とかウディ・アレンの『サン・セバスチャンへ、ようこそ』とか…)、これもその一本。やはり、フィルムからデジタルへの交代、映画館から個人視聴への流れを前にして、改めて自分にとっての映画というものを見つめ直し、総括しつつ、下の世代へ伝承しているのでしょうね。

やはり序盤と終盤に出て来るアナ・トレント(『ミツバチのささやき』のアナ!)がすべてをさらっていきます。半世紀の時の流れを経て、それでもやっぱり変わらない面影。それを目にした誰もが、時間や人生というものに関して思いを馳せることでしょう。

本作での役名も「アナ」となっているアナ・トレントが「ソイ アナ」(私はアナよ)と二度言う場面には、大きな感銘を受けました。受けますよね! だって、『ミツバチのささやき』の有名なセリフですもんね。

現在83歳のビクトル・エリセ。超寡作なだけに、次回作はもうないのかも知れません。でも、この作品を観る限り、まだまだ全然やれちゃいそうなんですけどねえ。 「顔」の映画でもありました。

 

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2024年3月27日 (水)

どうしょくぶつしりとり:その5    #どうしょくぶつしりとり #春の風物詩しりとり ##明石幼稚園 #かつおたまじゃくしろつめくさやえんどうぐいすみれんげんごろう

Dsc_1027_copy_800x600 まだまだ続きそうです。動植物その他のしりとり@中央区の明石幼稚園外側の植え込み。

(これまでのはこちら ↓ )

どうぶつしりとり    #動物しりとり #明石小学校 #ぶたぬきつねこあらくだんごむしかぴばらっこ: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

どうぶつしりとり:その2    #動物しりとり #明石小学校 #きつつきつねことりすずめだかぶとむしかめ: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

どうしょくぶつしりとり:その3    #どうしょくぶつしりとり #動物植物虫魚しりとり #明石小学校 #かきくりんごすもすすきりぎりすずむししゃもみじ : 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

どうしょくぶつその他しりとり:その4    #どうしょくぶつしりとり #冬の風物詩しりとり #明石幼稚園 #明石小学校 #たこたつららいちょうめきゃべつばきたかぜ: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

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今回も前回同様の短めな区間を、左から右へと進みます。

 

かつお →

 

 

Dsc_1029_copy_623x600 おたまじゃくし →

 

 

Dsc_1030_copy_625x600 しろつめくさ →

 

 

Dsc_1031_copy_577x600 さやえんどう →

 

 

Dsc_1032_copy_621x600 うぐいす →

 

 

Dsc_1033_copy_619x600 すみれ →

 

 

Dsc_1035_copy_562x600 れんげ →

 

 

げんごろう

 

はい、以上です。前回の「冬の風物詩」の後を継いで、今回は「春の風物詩」のようでしたー。地色もほんのり桜色。ちょこちょこ工夫してますねえ。

次は夏ごろかなあ。

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2024年3月26日 (火)

「四月になれば彼女は」:絵は美しいけれど…    #四月になれば彼女は #四月に慣れバカの女は #川村元気 #山田智和 #森七菜 

1_20240326203601 今、『四月になれば彼女は』と変換しようとしたら、「四月に慣れバカの女は」と出ました。なかなかすごいと思います。

というわけで、川村元気の恋愛小説を映画化した本作。監督は米津玄師の『Lemon』などMV界の名作を作って来た山田智和で、初の映画演出。まあ、確かに圧倒的な風景で美しい絵作りをしています。冒頭のウユニ塩湖の白と空の青と森七菜の赤い服のコントラストの美しさなんか、もうそれだけでこの映画を観た価値があるってところ。

東京の街のちょっとした風景も、素敵な感覚で撮られています。撮影は今村圭佑。この人もMVやCMを多く手掛けて来た人なのですね。でも映画も、『新聞記者』『百花』『リボルバー・リリー』などいろいろ撮ってます。

そんなわけで「絵」は万全なのですが、脚本と演出が今一つ。なんか表層的というか、作り物めいて感じられました(まあ、作り物には違いないんですけど)。「そんなことで悩むなよ」とは思いますが、心の病気なのでしょうがないことです。それはわかっちゃいるんですが、どうも登場人物たちの行動にリアルな人間の息吹きが感じられないというか、映画としての腰が弱いというか…。

(以降ネタバレあり) 別に「死病」を持ち出さなくてもいいじゃないと思うのですが、日本映画ってホントに昔っから死病映画が好きですねえ。安直だぞ。 でも、終盤の森七菜が後ろを向いて「わかってましたよ、なんとなく」とか言う場面だけはやけに良かったのです。本作の森七菜は全身の芝居はいいのに、顔の芝居にはテレビドラマの癖がついていて、紋切り型。笑顔はCMの癖がついているように見えました。だから、このシーンも後ろ向きで顔が見えない芝居だからこそ、感動的だったのだと思います。一度、ありきたりの芝居に厳しい監督に使ってもらえるといいのですけどねえ(往年の相米慎二監督のような)。

サイモン&ガーファンクルのあの曲は流れませんでしたー。

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2024年3月25日 (月)

U-23日本のマリ戦とウクライナ戦    #サッカーオリンピック代表候補 #アンダー23男子代表 #日本対マリ #日本対ウクライナ #田中聡

サッカーU-23男子代表の強化試合2連戦、対マリ(3月22日・京都)、対ウクライナ(きょう25日・北九州)をテレビ観戦。

 

1-3で敗れたマリ戦ですが、開始2分にのゴールで先制した時には、マリをフルボッコにして勝つんじゃないかと思っていたら、さすがはパリ五輪出場が決まっているチーム。リーチが長いのもさることながら、90分間勤勉にプレスをかけ続けることができる体力と規律に感心しました。

一方の日本代表は、アナウンサーや解説者はしきりに持ち上げるんだけど、実際のところみんな小粒。過去のこの世代と比べても、そうだと思います。頭抜けた選手がいないし、ディフェンダーがみんなパッとしないし。こりゃオーバーエイジ3人使わないとダメだな。

 

そして今日のウクライナ戦は、前半は0-0。後半、48分と76分のゴールで、日本が2-0勝利。まあ2試合の合計で日本3-3相手国なので、あまり褒められたものではありませんね。特に前半はオリンピック出場枠18人(うちオーバーエイジ3人まで使えるので、たぶん実質的には15人の狭き門)を目指す選手たちがとにかく自分でシュート打って決める意識が高かった(高過ぎた)ようで、無理なシュートを打っては外すことの繰り返しでした。パス出した方が得点の確立が高いだろうときにも、とにかく自分で打っちゃってましたからねえ。

でも、圧倒的に違いを見せた今日のヒーローは、67分に交代出場した田中聡(湘南ベルマーレ)! チームではアンカーなのですが、インサイドハーフの位置で攻守に活躍し、見事な2点目のゴールを決めました。左足からの見事なシュートがネットに収まった時には、興奮しました! 「ウチの子が!」って感じでした。ゴール以外にも、いくつものナイスプレイを見せて、誰よりも輝いておりました。ただ、4月の最終予選とか夏のパリ五輪とかに行かれちゃうと、湘南的にはかなり痛いんですけどね。

 

Dsc_1026_copy_800x652 それはそうと、今日のTBS(1試合目は日テレ)では、サッカー用語の解説が。画面の左上にちょくちょく出ておりました。フリーキック、コーナーキック、スリーバック、フォーバック、サイドチェンジなどの基本用語がコンパクトに説明されておりました(リモコン操作で、消すこともできます)。サッカー・ファンも固定化、高齢化し始めていて、若い層、ライト層の開拓が必要だそうですから、こういう試みも必要なんでしょうね。Dsc_1027_copy_800x531

 

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2024年3月24日 (日)

ベレーザ、久々のホーム勝利!    #ベレーザ #日テレベレーザ #beleza #ベレーザ対サンフレッチェ #北村菜々美 

Dsc_1026_copy_836x574 WEリーグ第12節の日テレ東京ヴェルディベレーザ対サンフレッチェ広島レディースを、味の素フィールド西が丘で観戦。激暑、激まぶし!だった前週(セレッソ戦)とは違って、曇り空で寒からず暑からずまぶしからずの観戦日和。

Dsc01415_20240325000901 ベレーザは前半8分に北村菜々美のゴールで先制! 北村としても、昨年11月26日の仙台戦以来久しぶりの得点です。ミドルレンジから、(球速はなかったけど)ゴール右下隅を狙った「らしい」ゴールでした。

Dsc01418 サンフレッチェは、前線からがんがんプレスをかけてくる相手ではないので、ベレーザとしてはやりやすい相手でした。しかし、左ウイングバックの中嶋淑乃がボールを持つと、快速で駆け上がったり、仕掛けてクロスを上げたりするので、そこはちょっと脅威でした。

Dsc01426 76分にベレーザのGK野田にな(今シーズンは日本代表の田中桃子ではなく、野田の方が正GKです。大江戸は田中の足元の不器用さには批判的なので、これでいいのだと思っております。今日は今一つでしたが…)が、広島のFW上野を倒してしまいPKで同点に。

Dsc01432 しかし、試合終盤88分に鈴木陽(はるひ)がなでしこリーグからの移籍後初ゴール! 結局これが決勝点となり、ベレーザが2-1で勝利しました。このゴールは、ベレーザにとってWEリーグでの100ゴール目ということでした。てことは、北村さんは99本目だったってことですね(惜しかった!)。

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北村さんは今シーズン、指差しで味方に指示を出す場面が増えました。これまでも結構やっていましたが、チーム内の年長者になり責任感が強くなったのか、今期は格段に多くなっていますね。

Dsc01440 一方で、インタビューの受け答えは相変わらずほんわりしていて、年下の選手の方が適格に答えてたりしますよね。まあそのあたりも「らしさ」なんですが…。

Dsc_1033_copy_796x574 ベレーザは今シーズン、ホームで勝ったのが開幕戦以来ってことで、北村さんはインタビューの際にサポーターの方を向いて「お待たせしましたー」とおっしゃってました。

Dsc_1031_copy_766x574 今期4得点目で、山本柚月と並んでチーム内のトップスコアラーです。北村さんは昨シーズンもその前のシーズンも4得点だったのですが、遠慮しないでもっと取っちゃえ取っちゃえ!(最近の試合ではフォワード登録ですしね)Dsc01444

 

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2024年3月23日 (土)

閉場間近の下高井戸駅前市場    #下高井戸駅前市場の最後 #下高井戸 #下高井戸駅前市場 

Dsc_1014_copy_1024x768 京王線・下高井戸駅前(北側)に長年君臨してきた「下高井戸駅前市場」が、いよいよ終焉の時を迎えようとしています。数日前に南側の下高井戸シネマに行ったついでに、最後の様子を見て来ました。

Dsc_1012_copy_1024x768 と言っても、実は大江戸はこの市場にはほとんど縁がなく、昔一度覗いたことがあるぐらい。

それでも、世田谷区で昭和から続く古典的な駅前市場がなくなってしまうということにおいて、十年ほど前の下北沢駅前市場( ↓ )と共通する寂しさを感じてしまったので

Dsc_1009_copy_1005x768 地下化なった下北沢駅と駅前市場の最期: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

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入口は、まず踏切正面にゲートがあります。市場を構成するいろんなお店の名前が出ているのですが、もう既にほとんどのお店はシャッターを下ろしてしまいました。

Dsc_1004_copy_1024x768 その2-30m右側に、もう一つの入口があってですね、こちらにも店名ボードが。しかも、なぜかその上に野球のキャッチャーの絵が!(だいぶ薄れておりますが)

Dsc_0993_copy_1024x768_20240323220701 これは何なんでしょう?謎が深いですね。

Dsc_0992_copy_1024x666 そして、その下には金魚池。これはいいですね。お買い物のひととき、心休まる眺めであります。

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今残ってる店は、金魚池そばの時計&宝飾品の店、その先の花屋、そして踏切そばの魚屋と豆腐屋、これだけです(見た時に開いていたのは、その4店でした)。

Dsc_0995_copy_1024x768 花屋さん。ここだけがオシャレな雰囲気でした。いいお店ですね。

Dsc_1001_copy_1024x768 奥に行くまで、シャッター通りになっております。

Dsc_1000_copy_1024x768 奥(見かたによっては「手前」とも言う)では、魚屋さんと豆腐屋さんが絶賛営業中でした。

Dsc_1002_copy_1024x768 看板を見ると、もとは魚屋さんがいくつも入っていたことがうかがい知れます。市場の賑わいや匂いが、頭の中で想像できます。

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このお肉屋さんは、有名だったような記憶があります。もう閉まっちゃってて、残念であります。

Dsc_1007_copy_587x768 その横にこんな小さな掲示がありました。「下高井戸駅前市場 閉場挨拶」です。令和6年3月31日をもって閉場と書いてあります。昭和31(1956)年から営業し続けてきたのですね。68年ですかあ。

Dsc_1008_copy_568x768 小さかったけど、昔の写真も出ていました。

Dsc_1006_copy_587x768 閉場後はすぐ4月1日から解体工事に入るみたいですね。後期は8月31日までと、工事の掲示板に書いてありました。

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跡地はどうなるのでしょうか? 無責任な立場としては、ゆとりのスペースにでもなってくれるといいんですけど、まあおそらくは普通の何てことのないビルになったりしちゃうんでしょうねえ(←この嘆きが裏切られることを、切に願います)。

 

 

 

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2024年3月22日 (金)

「デューン 砂の惑星 PART2」:好みじゃないんです    #デューン #デューン砂の惑星 #ティモシーシャラメ 

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映画『デューン 砂の惑星 PART2』は、2021年の「PART1」の続編。2本合わせて5時間を超えるのですが、そういう長く続くサーガって、大江戸はあまり好きじないんですよねー、『スター・ウォーズ』も『ハリー・ポッター』も『ロード・オブ・ザ・リング』も。結局こいつにも、興味をそそられることはありませんでした。英雄とか救世主とか神話ってやつにも、興味がわかないんですよねー。

なので、せめてとんでもないスペクタクルでも見て楽しみたいと思うのですが、意外と多くはないんです、そういう場面。サンドワームのバカでかさを示すような映像を、もっと見たかったなあ。

決闘なんかも結局ナイフの対決に収斂されていくあたりが、妙に古典的というか何というか、心揺さぶられませんでしたねえ。 関係ないけど、ティモシー・シャラメは山田涼介、ハルコンネン男爵はマツコ・デラックスが、日本版キャストだなと夢想しておりました。

「PART1」の最後に、背景や人物の紹介が済んで、さあこれから面白くなるのだろうと思ったのですが、残念ながらそうはなりませんでしたー。大江戸的には、(世間的には失敗作と言われている)デイヴィッド・リンチ版の『デューン 砂の惑星』の方がチャーミングに思えてなりませんでした。

そして、「PART1」のエンディングのように明らかな「つづく」ではありませんが、十分に続編の可能性を感じさせるラストなのでありました。

 

(「PART1」のレビューはこちら ↓ )

「DUNE デューン 砂の惑星」:真面目さと格調   #DUNE #デューン砂の惑星 #ティモシーシャラメ #ドゥニヴィルヌーブ: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

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2024年3月21日 (木)

日本、北朝鮮に物足りない勝利    #日本対北朝鮮 #ワールドカップ二次予選 #鄭大世 

FIFAワールドカップ二次予選の日本対北朝鮮@国立競技場をテレビ観戦(裏では大谷翔平をやってましたが)。

まあ、直近のFIFAランキングで日本が18位なのに対して、北朝鮮は114位ですから、怪我人や出場できない選手がいても、まったく問題なしと思っておりました(女子はマジ強いんですけどね)。案の定、開始2分で日本が先制。これは何点取れるのかなあと思わせる展開。

ところがっ! その後の90分以上得点することができず、1-0で終了。うーん、勝つには勝ったけど、何ともじれったい試合でありました。ポゼッションして、それなりにチャンスは作っているのですが、最後の最後で決められないんですよねー。

・前田大然がスキンヘッドではなくなって、金色の短髪になってました(なんでも娘さんからスキンヘッドがダメ出しされて、南野みたいな髪型を希望されたのだとか)。

・前田も田中碧もやけに進化しておりました。「男子三日会わざれば刮目して見よ」ってやつですね。

・鄭大世(チョン テセ)氏の解説がやけに良かった。経験に培われたクレバーな分析と、適切な指摘。

・リバプールで連戦をこなし続けている遠藤航を先発から外し、後半途中からの出場にできたのは、次戦を考えても有効。遠藤を酷使し過ぎてパフォーマンスが落ちてしまった試合ってのが、過去に何度かありましたからね、

・鈴木彩艶、板倉、菅原と、アジアカップ敗戦の戦犯扱いにされた選手たちを「信頼してるんだよ」とばかりに先発で使うあたりが、森保らしいマネージメント(良さも悪さもありますが)。監督批判とかマスコミが曲解報道した守田を先発させたのも、それに近いものがありますね。「干したりしないよ」って感じですね。

でも肝腎なのは26日の敵地・平壌での次戦!と思っていたら、ひとまず中止になっちゃったようです。まったく、いろいろやらかしてくれるよなー。で、どうなるんでしょうかねえ?

 

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2024年3月20日 (水)

「ナイアド ~その決意は海を越える~」:ありえない実話の凄さ    #ナイアド #ナイアドその決意は海を越える #アネットベニング #ジョディフォスター 

1_20240320220801 映画『ナイアド ~その決意は海を越える~』は、アカデミー賞主演女優賞(アネット・ベニング)と助演女優賞(ジョディ・フォスター)にノミネートされたネットフリックス作品。これ、たまたま上映作品と時間のサイトを見ていたら、下高井戸シネマでやってることに気づき、「ん?アカデミー賞のアレだよね?」と思ってポスター・ビジュアルをよく見てみると「一部劇場にて10月20日(金)公開」と書いてあるじゃありませんか。「え??」と思ってさらに調べてみると、やはり都内でもいくつかの劇場で上映していたようです。うわー、知らなかったー。ネトフリ作品の劇場公開はありがたく、どんどんやってほしいのですが、あまりにも一般への告知がないもんで、そこ何とかならないもんですかねえ。都内で公開される映画にはけっこうアンテナを張ってる大江戸が気づかなかったぐらいなので、相当なもんですよ。でも『キネマ旬報』ベストテンの一覧表を見てみたら、確かに162位に入ってました(1人が「1点」入れたのみでした)。

てなわけで、休みの日の早起きは苦手なんですが、朝9時半の回しか上映してない下高井戸シネマに行ってきましたよ。もうここで1週間やってるのが、劇場では最後のタイミングかも知れないので…(あ、大江戸は「映画館原理主義者」で、配信を見ない、認めないものですから)。いやー、行って良かった。なんか、スゴイ映画でした。

だって、60歳過ぎてから4年間にわたる主人公の無茶な挑戦が、あまりに破天荒で危険すぎてありえないのです! 不眠不休で50時間も60時間も泳ぎ続けるなんて! 天候、海流、水温、サメ、毒クラゲ、疲労、筋肉痛、嘔吐、幻覚…もう、死ぬより辛そうで、観ているだけで辛い気持ちになってしまいます。しかもこの主人公、エゴが強すぎてかなりめんどくさい人でして…。

なので、ジョディ・フォスター演じる主人公の親友の方に感情移入して観ておりました。ジョディのファン歴が長い大江戸ですが、今回の彼女の大きな黒ぶちメガネ、いいですよー。『アバウト・ライフ』のダイアン・キートンもそうですけど、さっぱりした顔の人ってああいうメガネが似合うんです。

本当に信じられないストーリーでした。あきらめないんですよねー。なんだろ、あの頑固さ。アメリカ人って、自然とかのように抗っても仕方がないものにチャレンジして組み伏せるみたいな話が好きですよねえ。この主人公の「正気の沙汰でない」あきらめなさには、さすがにうんざりしたのですが、 最後はやっぱり感動しちゃいましたね。

この監督夫妻(エリザベス・チャイ・バサルヘリィ、ジミー・チン)って、あの『フリー・ソロ』(2018年)を撮った人たちだったんですね。あれも、ありえないような無茶な挑戦の話でしたもんねー。納得納得。

※てなわけで、昨年の大江戸ベストテンの「その他の記憶すべき作品」の中に本作を加えさせていただきます。

 

 

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2024年3月19日 (火)

「アバウト・ライフ 幸せの選択肢」:応援したいタイプの作品だが…    #アバウトライフ幸せの選択肢 #アバウトライフ #スーザンサランドン #ダイアンキートン    

1_20240319165801 映画『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』は、なんか手垢のついたような邦題ですが、原題は、“Maybe I Do”。うーん、確かにこれは邦題つけないとしょうがない感じですね。

今日では珍しいオールド・ハリウッド的なオールスター・コメディーといった趣き。世が世なら、日比谷スカラ座系とか東劇・渋谷東急系系とかで公開されたであろう作品です。で、世が世ならそこそこの観客を集めもしたのでしょうが、現代においては東京でも小ぶりの劇場数館での公開(小生はYEBISU GARDEN CINEMAでの鑑賞)。それでも配信スルーじゃなかっただけ、ましってもんでしょう。

舞台劇のような空間限定、登場人物限定のつくり。なので、役者が重要。てなわけで、年を重ねて仕事が減ったビッグネームが集結しました。大江戸は若き日のスーザン・サランドンとダイアン・キートンはそれぞれ大好きなので、まあ嬉しいような哀しいような微妙な心情で観ておりました。 あと、本当の主役であるはずの若い二人に、存在感がなくてねえ…。

(以降少々ネタバレあり) 全体的にテンポが良くなく、演出下手な作品なのですが、中盤にあっと驚く展開(とはいえ、「やっぱりね」って感じですけど)があり、そこのあたふたぶりがやけにおかしくて、最大の見せ場でした。その後はまたぐだぐだと、切れ味悪くなって、大したことのない結末に至ったのが残念です。本当は応援したいタイプの作品なので、もう少しいい脚本だったら良かったんですけどねえ。

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2024年3月18日 (月)

「変な家」:変な映画(ひどい映画)    #変な家 #映画変な家 #佐藤二朗 

1_20240318223601 映画『変な家』は、雨穴(うけつ)による小説(もとはネット動画)の映画化。約1年前に載せた小説版のレビューはこちら( ↓ )ですが・・・

「変な家」:キャッチーだけど…    #変な家 #雨穴 : 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

いやー、さすがは大江戸! いいこと言ってるじゃないですか。「これの映画化ねえ…。だいたいどんな感じか見えるようですね。作る人も、観る人も、お疲れさまです、と今から言っておきます」ですって。まさにその通りでした。いや、実の所もっと輪をかけてドイヒーかも。

これ、映画を観た後で大もとのYouTube動画を見たんですけど、出来の良さ順でいうと、動画>小説>映画でした。映画版はもともとの「不動産ミステリー」部分がほとんどさらっとした扱いになっていて、後半のおどろおどろしい(バカバカしい)展開をメインにしているという愚かな趣向。まあ、佐藤二朗をキャスティングした段階で、もう真っ当な映画にするのはあきらめたって事なのでしょうか。それにしても、この作品の一番マシな部分を申し訳程度にしか扱わないなんて、どうかしています。

(以降ネタバレあり) で、バカみたいな怪奇映画の様相を呈する後半は、ほとんど見るに堪えません。小説において(特に)ダメだった部分が、更に増幅されたと申せましょうか…。実写なんで、よけい「そりゃ、ありえないだろ」って感じに、噓っぽさが際立ってしまってます。根岸季衣がレザーフェイス化するに至っては…、嗚呼、いたたまれないほどのセンスなのでした。

 

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2024年3月17日 (日)

湘南、浦和と殴り合いの4-4ドロー    #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #湘南浦和 #鈴木章斗 #ルキアン #田中聡 #山本修斗 

Dsc_0977_copy_1024x495 レモンガススタジアムで湘南ベルマーレ対浦和レッズ。昨日のWEに続いて、今日はJ観戦。暖かいけど、風がけっこう吹いてます。

Dsc_0978_copy_1024x768 いつもながらレッズとの対戦だと、ホームでも客席の半分(以上?)は赤い人たち。なんか、嫌な「圧」が凄いんです。

Dsc_0983_copy_783x768 試合はまさに「殴り合い」。取ったり取られたりのシーソーゲームの果てに、4-4の引き分けで両チーム勝ち点1を分け合いました。

Dsc_0979_copy_1024x671 今日は湘南の2トップ=ルキアン、鈴木章斗が2点ずつ。ルキアンは移籍後ようやく得点をゲットできましたし、後半開始早々の章斗のミドルシュートは「ストライカー覚醒!」って感じでした。

Dsc_0975_copy_524x768 そして、U-23代表に選ばれた田中聡は、「無双」状態でした。ボール奪取にボールキープに絶妙のパスにゴールのお膳立てまで。特に章斗の1点目を生んだペナ内でのサトシ・ルーレットからのシュートは見事でしたね。

Dsc_0985_copy_1024x755 でも4‐4って、観てる分には面白いけど、バタバタして雑な試合でもありました。レッズがやけに前線からのハイプレスをかけてくるので、湘南のGKやDFがミスしたりボールを奪われたりすることが多かったですねえ。でも、勝てた試合でした。いつもながら、山口監督の交代選手投入が、少しずつ遅いのです。まあ、サポーターの多くからは、堅守浦和相手に4点取ったことに満足しているような空気が感じられれましたが…。

 

Dsc_0987_copy_1024x675 試合終了後には、山本脩斗の引退セレモニーが行われました(開幕戦のコバショーのセレモニーに続いて)。磐田、鹿島、湘南と渡り歩き、鹿島時代には日本代表も1キャップだけ経験しました。

Dsc_0990_copy_948x768 スピーチの後に、ご家族も合流。 これからはアントラーズの強化スタッフとして、第2のサッカー人生を歩むようです。お疲れさまでございました。Dsc_0988_copy_1024x752

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2024年3月16日 (土)

ベレーザ、新顔セレッソと残念なドロ―    #日テレベレーザ #ベレーザ #beleza #ベレーザ対セレッソ #北村菜々美 #WEリーグ

Dsc01373 ウィンターブレイクを挟んで、1月日以来久々のホームゲームの日テレ東京ヴェルディベレーザ。本日は味の素フィールド西が丘に、今期からWEリーグ加入のセレッソ大阪ヤンマーレディースを迎えての一戦。セレッソといえば北村菜々美選手の古巣。そういった点でも、楽しみな対戦なのです。

Dsc01374 現在のベレーザはやたらと若いチーム。でもセレッソは更に若いチームでして。ここのところ先発メンバー中(村松に次いで)2番目に年長だった北村さん(24歳)ですが、今日は岩清水が3バックの真ん中で先発したので、3番目になりました。

Dsc_0977_copy_1024x684 13時キックオフで、午後の日射しがめっちゃ暑かったです(まあ、寒がりの大江戸としては助かるんですけど)。これはもうビール日和!

Dsc_0979_copy_1024x608_20240316224801 試合は(桜とは似ても似つかず)めちゃくちゃ濃いピンクのセレッソが、21分に先制。とにかく前線からのハイプレスや複数名で囲むボール奪取が効いてました。ベレーザのビルドアップを途中で断ち切って、素早く攻撃に転じていました。

Dsc01383 これだけベレーザがボール回しに手こずるのも、珍しいこと。前半をリードされて終え、戻る時の北村さんたちの厳しい顔つきといったら…

Dsc01391 後半は岩清水に代えて池上を入れたことも含め、かなり改善され、相手コートでプレイができるようになりました。

Dsc01395 61分に池上が左サイド奥まで上がってクロス。山本柚月が決めて、1-1。結局そのままドローで終わりました。うーん、惜しいシーンも多かったんですけどねえ。

Dsc01400 今日の北村さんは、最近の試合同様、「悪くないんだけど、目覚ましい活躍もできていない」って感じ。古巣相手にカッコいいとこ見せてほしかったんですが…。

Dsc_0984_copy_844x684 ベレーザは12月以降の6試合で、たったの1勝。順位は4位で、3位新潟との勝ち点差も6にまで広がってしまいました。うーん。

Dsc01403 今日の観客数は990人。この試合が1時からだいたい3時まで。で、今日は4時キックオフでヴェルディが味スタで試合。こっちが終わってからだと、ちょっと間に合わないんですよねー。時間をずらすとか、こっちの試合も味スタでやるとか、何とかできなかったんでしょうか?

Dsc01378 それはそうと、今日の北村選手は前半、相手ゴールそばのフリーキックの場面で木下と並んでボールの前に立ち、蹴りました。大江戸も見たことがないほどの珍しいシーン。キック精度高いんだから、もっとどんどん蹴ればいいと思っていたんですよ。これからもやっちゃえ! そして北村さん、試合終了後に(ベレーザのサポーターへのサインサービスを早めに切り上げて)セレッソのサポーター席にご挨拶に行っておりましたー。

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2024年3月15日 (金)

「英国式庭園殺人事件」(1982年):ミステリーと言う勿れ    #英国式庭園殺人事件 #ピーターグリーナウェイ #マイケルナイマン #####

2e5c5775ddaa13a4映画『英国式庭園殺人事件』(1982年)を、シアター・イメージフォーラムの特集上映『ピーター・グリーナウェイ・レトロスペクティヴ 美を患った魔術師』で再見。これ、最初に言っちゃっていい、いやむしろ言った方がいいと思うのですが、このタイトルを見て謎解きミステリーだと思って観に行くと痛い目に遭う作品です。何かが解明されるような作品ではありません。ちなみに原題は、“The Draughtsman's Contract”=「画家(製図家)の契約」ですね。

やっぱり「ビジュアル命」の作品。衣装にヘアメイクに美術に、こだわりの構図。庭園の緑が美しい撮影も魅力的。黒緑の彫像男、いったい何なんでしょう?? 初めて観た時には、あの彫像男のラストに絶望したものです=わ、わかんない…と。

確かに何が何だかわからない作品。難解というのでもないですね。だって、そもそも「解」などないのですから。手強いことこの上ない作品です。というわけで、とにかく眠くなります。シーンの途中までしか集中力が続かずに、隙あらば睡魔が襲ってくるのです。スイマーが襲ってくると、こわいですね。

そしてマイケル・ナイマン! この音楽が鳴れば無敵。そして、観終わってからも頭の中で鳴り続けます。

ああ、ピーター・グリーナウェイ、やっぱりヘンな人、ヘン過ぎる人です。でも今の映画界には、こういうヘンな人がほとんどいないので(ラース・フォン・トリアーとヨルゴス・ランティモスとデイヴィッド・クローネンバーグと…、なーんだ、そこそいるじゃん)貴重なのです。

 

 

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2024年3月14日 (木)

和田堀給水所2024年3月の様子    #和田堀給水所 #代田橋 #歴史的建造物     

Dsc_0959_copy_1024x768 当ブログで継続的にご紹介している和田堀給水所(京王線代田橋駅・目の前)更新工事の最近の様子。

Dsc_0958_copy_1024x768 (前回までのレポートはこちら ↓ )

和田堀給水所が建て替えられるのですね: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

和田堀給水所の近況   #和田堀給水所 : 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

和田堀給水所2021年2月の様子  #和田堀給水所 #代田橋 #歴史的建造物: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

和田堀給水所2023年8月の様子    #和田堀給水所 #代田橋 #歴史的建造物 : 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

Dsc_0956_copy_1024x636 駅の前のフェンスの向こうはやけにがらーんと何もなくなっちゃいましたねー。でも左手奥には新たに建てられた建物がちょっと見えています。その建物はこの中央に見えるもの。この写真は東門のあたり(井の頭通りがクランクしている側)から撮ったものです。

Dsc_0954_copy_807x768 さらに寄るとこんな感じ。図面によると、ポンプ所かと思われるのですが…。

 

Dsc_0955_copy_1024x754 その手前にはこんなレトロ・キュートな小屋がありました。おお、窓の周りの意匠とか、平らな屋根の下部の装飾とか、やけに小さなお姿とかが良いではありませんか。カワイイ! そして、シンメトリーの美❕ 見ようによっては、2階建てが地面にめり込んじゃったみたいな雰囲気でもありますし。

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そのまま、いつもとは逆方向に南側に回り込んでいくと、お知らせが掲出されておりますね。「完了予定」の欄に上から「令和7年7月18日」と書いてあります。半年前に見たときには、今年の2月29日が完成予定だったのですが、またも伸びたようですね。

Dsc_0952_copy_1024x720 コロシアムのような1号配水池の裏手には、3階建てのプレハブ宿舎のようなものが建っておりました。工事関係者の宿舎なのでしょうか?

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その配水池を京王線の線路に近い北西側から見ると、こんな様子。周辺はみな工事、工事、工事ーコーナーです。←笑う所

Dsc_0949_copy_1024x708 北門の格子の間から撮るとこんな感じ。うーん、いよいよ本丸に迫って来たってところでしょうか?

Dsc_0946_copy_1024x668 その問いには、北門は答えてくれません。来年7月までの間、ちょっと目が離せないかも知れませんね(それとも、また伸びるのか?)。

 

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2024年3月13日 (水)

アマゾンの「空気運んでる」問題    #アマゾン #amazon #がまんも大切 #アマゾンが空気運んでる

Dsc_0967_copy_768x989 アマゾンのお届けって、とにかく中身に対して箱がバカでかくて驚き呆れるってのが、昔からありますよね(まあ、他の通販サイトも大なり小なりそういうところはありますが)。

で、今日届いたブツに、久々に呆れました。この写真の箱(325×242×32㎜)に入っていたのは、ボールペンの替え芯一つのみ。箱の右下部にあるのが、芯のパッケージですが、ご覧のとおりの小ささ(165×56×7㎜)。あとは緩衝材としての紙が入ってましたが、「ほぼ空気」を配送してくれた感じ。

小さい封筒に、厚紙か何かと一緒に入れてくれればそれで済むのですが、なんてもったいない! でも翌日配達だったのですが、郵便だと翌日には届かないからとか、そういった理由でこうなってるんですかねえ?

便利さと地球環境の問題、もう少し考えた方がいいんじゃないでしょうか? そして我々ユーザー側も、「便利は嬉しいけど、がまんすることも時には大切」ってことを念頭に置いた方がいいなじゃないでしょうかねえ(今日はまじめです)。

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2024年3月12日 (火)

「数に溺れて」(1988年):1から100までの奇想    #数に溺れて #ピーターグリーナウェイ #サッシャビエルニ― #マイケルナイマン 

1_20240312210301 映画『数に溺れて』(1988年)を、シアター・イメージフォーラムの特集上映『ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ 美を患った魔術師』で鑑賞。公開時に観て以来の2度目です。

「奇想の」と言える、相当ヘンな作品。まあ、グリーナウェイは基本ヘンな映画しか撮ってないんですけど、それにしてもどうかしています。

何と言っても気になるのは、画面のどこに(どのような方法で)1から100までの数字が出ていたか(あるいは隠されていたか)。何かに数字が書いてある場合はわかりやすいのですが、気づかぬうちにだいぶ数字が飛んでいて、どこに出てたんだ??と思うことがしばしば。「自転車が(タイヤ二つで)8、その隣にいる人物が移動するたびに1の桁が増えていく」みたいなのもありましたよ(そういうことですよね?)。どっかのサイトに1~100までの種明かしが出ていないかなーと思って、検索してみましたが、残念ながら小生には見つけられませんでした。

いつもながら、サッシャ・ビエルニーの撮影が素晴らしく、あの横移動に加えて本作では「赤」の使い方がとても印象的です。そしてマイケル・ナイマンも!

女たちは自由で元気。男たちばかりが滅んでいく。そんな映画です。

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2024年3月11日 (月)

「プロスペローの本」(1991年):グリーナウェイ美学との再会    #プロスペローの本 #ピーターグリーナウェイ #マイケルナイマン

P 映画『プロスペローの本』(1991年)を、シアター・イメージフォーラム(渋谷)の特集上映『ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ 美を患った魔術師』で観ました。初公開時に2度観て、その年のベストテン第1位に選び、今回が多分3度目の鑑賞です。

グリーナウェイ4作品の特集とは、良いことをやってくれますね。昨今の「個性の薄い」映画監督に飽き足らない気がしていて、強烈な美学を欲していたんですね、大江戸は。

CGが今ほどには多用されていなかった時代なので、この作品もほとんどCGなしだと思います。むしろ単純な合成をちょっと使うか、あとは実際のままに撮った映像。それでこの絵作り、この壮麗な美学ですから、凄いですよねえ。

今回の特集上映では「無修正」も売りの一つなのですが、この作品、そもそも裸の老若男女が大量に出ているのでありまして、最初から最後までほとんど共同大浴場状態。これ、初公開時には修正するのが大変だったろうなーと、今更ながら思いました。オープニング場面から、タイトルバックの延々と続く横移動を観るだけでも、どんだけ裸の人がいて、どんだけブラブラしてるのを見せられたんだろ?と、ちょっと胸焼け気味になりました。

そしてマイケル・ナイマンの音楽! グリーナウェイの映像にナイマンの音楽が重なって初めて、この美と狂気の世界が屹立するのです。やっぱり、圧巻でした。あと、ワダエミの衣装ももちろん見事なのです。

長年鳴りを潜めていたグリーナウェイですが、新作の情報もあるようで楽しみですよね。ただ、『ピーター・グリーナウェイの枕草子』みたいなトンデモ・ドイヒー映画も作った後なので、過度に期待せずに待つといたしましょう。

 

 

 

 

 

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2024年3月10日 (日)

「ゴールド・ボーイ」:意想外の面白さ    #ゴールドボーイ #岡田将生 #金子修介 #柳島克己 #羽村仁成 #星乃あんな

1-1_20240310213601 映画『ゴールド・ボーイ』は、世を売を大きく上回って面白かったのです。だって、このタイトルと過去のポスターデザインだと、ほとんど期待できない感じじゃないですか。でも、先入観ってのは、時として破られるものでございます。中国の小説が原作だそうですが、いやー、後半の展開の見事さには惹きつけられました。

出だしはなんか「火曜サスペンス劇場」のようで(「火サス」見たことないけど)、まあありがちな話かなと思っていたのですが、とにかく後半には次々と意外なことが起こって、驚くやら感心するやら、大したもんでございました。ただ、ネタバレ厳禁の作りでもあるので、ほとんど何も言えませんー。

Y'sに身を包んだ岡田将生が、いつも以上にほんとカッコいいんですよー。だけど○○が××で・・・。いやー、△△で印象的でしたー。 ←ほとんど言えない

対する子供たちも、きっとこれから伸びていくんでしょうねえ。各方面で評判になっている羽村仁成くんは、やはりなかなかのもんです。そして、星乃あんなちゃんも達者ですし、少女時代の宮崎あおいを思わせるような表情を見せております。 この子らにとっての『ゴールド・ボーイ』は、岡田将生にとっての『天然コケッコー』のような「原点」になっていくのでしょうね。

2022年の『百合の雨音』があまりにドイヒーだったので、もう終わったかと思ってしまった金子修介監督ですが、本作でやや見直しました。そして、柳島克己の撮影が、特にクレーンや移動の使い方が良くて、撮影所の映画作りを知ってる撮影監督ならではの力を存分に発揮しておりました。 でも音楽は、マーラーを持ち出して来たのがちょっと大仰でしたねえ。この作品にマーラーは、やはり合わないもんねえ…。

 

 

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2024年3月 9日 (土)

「DOGMAN ドッグマン」:ベッソン復活の娯楽作    #DOGMAN #ドッグマン #リュックベッソン #ケイレブランドリージョーンズ

1_20240309221901 映画『DOGMAN ドッグマン』は、低迷が続いていたっていうか、21世紀になってからろくな映画を作ってなかったリュック・ベッソン起死回生の良作。これ、やけに面白かったです。

アクションやバイオレンスも、ユーモアも、『レオン』を髣髴とさせます。まあ、少女は出て来ないし、悪役は大したことないんですけど…。ベッソン、まだ64歳なんですね。そりゃあ、まだ枯れる年でもありませんもんね。

とにかく、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ演じる主人公が魅力的。その哀しさや屈折や狂気を「もう一人のジョーカー」的に表現して、目が離せません。この人、『アンチヴァイラル』『ニトラム NITRAM』など、癖ツヨですごいんです。大江戸的にはホアキン・フェニックスなんかよりケイレブだと思っております。本作でも、エディット・ピアフ、マレーネ・ディートリッヒ、マリリン・モンローにまで扮しておりますし。

『バリー・リンドン』でレディ・リンドンを演じたマリサ・ベレンソンも出てるんですよねー。久々に聞いた名前なので、びっくりしました。シャネルスーツに身を包んだ金持ちばあさんの役。うーん、時間というものは残酷なものでございます。

面白さ抜群の娯楽作に仕上がっておりましたが、あの中途半端なラストを見せられちゃうと、これは続編が観たくなりますね。作ってほしいなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2024年3月 8日 (金)

日本アカデミー賞雑感    #日本アカデミー賞 #岸井ゆきの #山崎貴 #浜辺美波 #ゴジラマイナスワン

毎年あーだこーだ文句言いながら見ている『日本アカデミー賞』。今年も見ちゃいましたよー。

いつもながら、俳優賞に絞ってる(片寄ってる)番組なのです。男女の新人賞、助演賞、主演賞をたっぷりやって、あとは作品賞だけ。その他の賞のダイジェストは、ほんの少しだけ。画面に出ているお名前さえ読み切れないぐらいのスピードで終わっちゃいます。まとめて紹介するときの「○○賞はこちらの方々」っていうの、嫌ですねー。本当は、これらの各賞を紹介してからでないと、安藤サクラが言ってた「『ゴジラ』強いですね」とか、役所広司が言ってた「やっと『ゴジラ』の牙を抜いたような気がします」とかがわからないんですけどね。

それはともかく、岸井ゆきのがあまりに緊張しながらのヘタな司会だったので驚いてしまいました。あれだけ演技うまいんだから、司会者役を演じればいいのに。『怪物』の子役二人の立派なスピーチに較べて、えらくドイヒーでした。

安藤サクラや浜辺美波は果たして主演なの?って思いとか、なんで安藤さんがダブル受賞?とか、『怪物』で助演女優賞なら田中裕子も入ってるべきじゃないの?とか、いろんな思いがあります。

でも『ゴジラー1.0』が作品賞を含む8部門を獲得したので、なんだか丸く収まりました。本場アメリカの「アカデミー賞」(視覚効果賞でノミネート)を前に、景気つけた感じです。なのに、山崎貴監督は監督賞にノミネートされず(『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』の成田洋一なんていう、知らない人が入ってるというのに…)。一方で、山崎貴が最優秀脚本賞に選ばれたってのが、一番のぶっとびでした。『ゴジラー1.0』の欠点は脚本だとか、山崎は他人に脚本頼んだ方がいいとか、いろいろ言われていたのを知ってるだけに、かなり驚きました。 『PERFECT DAYS』にも、ヴィム・ヴェンダースの監督賞と役所広司の主演男優賞を与えて、バランス取った感じ。

最優秀外国作品賞は、『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』。日本アカデミー賞らしい娯楽大作の選出となりました。前年は『トップガン マーヴェリック』だったので、2年連続のトム・クルーズ作品ですよ。すごいなあー。

まあ、全体を通して浜辺美波がキラキラしていて、日本アカデミー賞や女優ってものの華やかさを体現していたのが結構でございました。

 

 

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2024年3月 7日 (木)

バターのアイスやお菓子がみんなイマイチ    #モウプライムバタークッキーアンドクリームチーズ #ガーナ香ばしアーモンドチョコアンド発酵バタークッキー #アルゴートサブレ発酵バター

Dsc_0774_copy_654x620 近頃食べたバター関連のお菓子やアイスを3つ。バター礼讃派の大江戸ですが、なんかどれもイマイチでした。

まずは森永の『MOW PRIME バタークッキー&クリームチーズ』。何と言っても「プライム」ですよ。そして、バタークッキー&クリームチーズ。いかにも魅力的ではありませんか。ザクザクのナッツ…かと思ったらバタークッキーを砕いたものが、上にかかってますし。「北海道産クリームチーズ使用」とも書いてあります。

Dsc_0775_copy_800x582 でもねえ、これがイマイチだったのですよ。もちろんダメダメではないのですが、アイスにしてもクッキーにしても中ぐらい。なんかパッとしないんです。もう一度食べようとは思わないような感じです。うーむ。

 

Dsc_0740_copy_1024x1365 で、こちらはロッテの『ガーナ 香ばしアーモンドチョコ&発酵バタークッキー』。写真の左側がクラッシュドアーモンドまぶしのチョコレートでコーティングしたバニラアイス。右側が発酵バタークッキーでサンドイッチにしたバニラアイス。なぜかそれをナイフと取っ手のように連結させた商品です。でもねえ、お味の方はどうってことない感じ。ちょっと肩透かし。まあ、ガーナだし、しょうがないところですかねえ。

 

Dsc_0931_copy_768x10243 そして最後に、ブルボンの『アルフォートサブレ 発酵バター』。ご存じアルフォートのシリーズで、発酵バターを使ったサブレにミルクチョコを合わせたもの。まあ、格安な値段を考えれば悪くないんですけど、特に良くもないという…。

バターを使えば必ず良くなるってもんでもないんですねえ。まあ、バターの質や使う量によるってことは、当然想像がつきますが…。もっとベターなバターがいいな。

 

 

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2024年3月 6日 (水)

「ジャン=リュック・ゴダール 遺言 奇妙な戦争」:さすがはゴダール    #ジャンリュックゴダール遺言奇妙な戦争 #ゴダール    

1_20240306145901 映画『ジャン=リュック・ゴダール 遺言 奇妙な戦争』は、ゴダールの遺作となった20分の短編。このぐらいの長さの短編作品が、何かの同時上映ではなく単独で普通の映画館にかかるというのは、類例が思い浮かびません。初めてのケースかも知れません。さすがはゴダール。

観る前から「絶対ちんぷんかんぷんだろうなあ」と思ってましたが、予想の斜め上を行きましたねえ。ほぼ静止画や文字をつなげただけで、音も入ったり入らなかったり。何が何やらさっぱりわからず、わてほんまによう言わんわって、『買い物ブギー』ですね、ほとんど。さすがはゴダール。

仕事帰りに新宿の武蔵野館で観たのですが、予告なしでいきなり始まって、たったの20分。パッと短時間で観られて帰りも遅くならず、いいですね。なので、鑑賞料金も1,000円均一。でも考えてみると、20分だったら500円も払えば十分ですよね(入場者にはポストカードをくれましたけど、そんなのいらないし)。まあ、お香典代わりだと思って、自分を納得させました。

20分しかない作品なのに、残り3分ぐらいで入って来たお客さんがいて、びっくりしました。あの人はこの奇妙過ぎる3分間に何を思ったのでしょうか。まあ、20分観ても同じって考え方もありますけど。そう思わせるあたりも、さすがはゴダール。

最後まで大江戸とは相容れることのない、訳のわからない作品ばかり作る、でも世界中に多くのシンパがいる、唯一無二の映画監督でありました。さすがはゴダール。なむなむ。

 

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2024年3月 5日 (火)

佐野元春「今、何処 」ツアーのライブフィルム上映    #佐野元春 #今何処ツアー #コヨーテバンド 

「佐野元春&THE COYOTE BAND ライブ・フィルム 『今、何処 TOUR 2023.9.3 東京国際フォーラム』 一夜限りのプレミア上映」という長い名前のイベント上映に行ってきました。会場は新宿バルト9のシアター9。

上映前に佐野元春とコヨーテバンドの高桑圭、深沼元昭によるトークショーありってことで(ぴあでチケットを買った時点では知らなかったのですが、発券したら券面に書いてありました)、喜び勇んで行きました。席はシアターのちょうど真ん中あたり。トークショーは37分ほどと結構たっぷり。このライブ映画の那須監督も飛び入り参加で、作品の裏側のお話も。MCの方が映画もわかってるライターさんだったので、21台の4Kカメラのうち1台はアナモフィック・レンズをつけて撮っていた(メインで佐野を押さえているやつ)とか、プランも編集も佐野さんの考え方がばっちり入っているとかのお話もありました。佐野さんは、やっぱり若々しくて(まもなく68歳なのに!)、チャーミングな方でした。もちろん、あのしゃべり方!も変わりません。

Dsc_0933_copy_600x889 昨年のこのツアー、大江戸は「どうしようかなあ」と考えていて、結局行きませんでした。数年前の東京国際フォーラムは行っておりますが、アルバム『今、何処』(+『ENTERTAINMENT!』)をがっつり聴かせて、その世界を構築しているツアーだったのですね。トータルアルバムとして完成度が高い『今、何処』ですが、ライブだと同じような印象の曲が続く感じになってしまって、ちょっと面白みに欠けますね。(名盤ライブみたいな例はありますが)ライブの場合は、もう少し曲調のバラエティがないと、ちょっと辛い気もいたします。

この映像作品自体は、トークショーの時にMCの方が「普通のライブ映像とは全然違う」「1本の映画作品である」「『ラスト・ワルツ』や『ストップ・メイキング・センス』にも匹敵する質の高い作品」などとさんざんハードルを上げたので、いざ観てみると、「そうかー? 割と普通じゃないかー?」と思ってしまった大江戸です。まあ、ピンボケ映像や急激ズームなど、普通のライブ動画だったら必ずボツにして別のテイクを使うであろうカットを使っているあたりが、普通とは違っておりましたけどね(作家性と言えるのでしょうか?)。でもまあ、全体的に編集はきっちり勘所を押さえていて、悪くありませんでしたよ。

コヨーテバンドって、なんか実にオトナでして、『七人の侍』の宮口精二みたいな無口で高度な職人的剣豪が5人(+佐野さん)揃ってるって感じ。その「隙のない感じ」が、やや面白みに欠けると言えば言えるところです。小生の好みからすると、もう少し隙があった方が(あるいは子供っぽい方が)いいなあ。

佐野さんの歌は近年のライブだと声が出ていないように聴こえたのですが、この映画だとサウンドをしっかり整えているので、ちゃんと声も出ていることがわかりますし、楽器ごとの分離も良く、クォリティの高い音で楽しむことができました。

終盤やアンコールでは昔の曲もやりましたが、『sweet 16』が良かったですねえ。好きな曲ではありましたが、あそこまで良いとは。『約束の橋』よりも『アンジェリーナ』よりも、本日のナンバーワンでした。

約1時間50分。「拍手しても、声援を送ったり声を出したりしてもいい」と前説で言っていたのですが、そこは日本人、客席は曲の間のパラパラした拍手程度で静かに鑑賞しておりました。でもエンドクレジットの最後には、満場の拍手が起きておりましたよ。本日の入場者へのおみやげは、佐野元春のモノクロポートレイトの布製ステッカーでした。 で、この映像作品、Blu-rayとDVDが明日発売されるのだそうです。

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2024年3月 4日 (月)

新富町「萬栄咖喱 」の甘辛黒カレー    #萬栄咖喱 #萬栄カレー #黒カレー

Dsc_0922_copy_564x1024 「萬栄咖喱(まんえいカレー)」というお店が昨年8月に、中央区・新富町にオープンしました。小生は昨秋知って、そのうまさに感激して何度か行っているのですが、なかなか他所では食べられない味ですよ。このブログで、飲食店レポートなどめったにしない大江戸ですが、こればかりは書いておかねば!

そもそもこのお店は大阪発祥。食品の総合卸問屋さんが、店内のレストランで出すカレーが看板メニューになって…って話だそうです。もちろん東京初出店。黒を基調とした店舗デザインも、カッコいいのです。

Dsc_0921_copy_768x595 基本的に「萬栄プレミアムカレー」(1,000円)という黒カレー一本で勝負してます。トッピングを加えた「萬栄プレミアムカツカレー」「萬栄プレミアム野菜カレー」がそれぞれ1,300円(あとは期間限定メニューがある時も)。まあ、やや高めではあるのですが、何せ普通のスタンドカレーとは違います。十分値段に見合う味だと思っております。

アラジンの魔法のランプを切ったような、あのシルバー容器にカレーが入っているタイプです。カレーはかなり黒いです。ターメリックライスは黄色いです。福神漬ではなく、「すぐき」の漬物だってのもオシャレですね。カレーには、小さく刻んだ牛肉が入っております。

Dsc_0684_copy_600x421 甘いです! 辛いです! 甘辛いです! 甘さはかなり甘いし、辛さもかなり辛いという、何とも不思議な味覚体験。辛いの苦手な人にはちょっと厳しいかもですが、大江戸にはちょうど良くって、魅惑のおいしさに陶然となりました。いやいや、これはスゴイ!

カツカレーも、トンカツがしっかりしてておいしいし、野菜カレーは、パプリカとかズッキーニとか蓮根とか野菜のチョイスがオシャレで、それを軽くソテーしてあります。どちらも黒カレーとの相性が良いことは、言うまでもありません。チーズとかタマゴとかのトッピングもありますよ。

Dsc_0923_copy_768x1013 で、先日はお土産用のレトルトを買いました(650円)。このポスターみたいなパッケージです。これまたレトルトとしては高めのお値段ですが、いえいえ、お店のカレーとまったく同じものが入っているので、それぐらいになるのは納得です。家では白いご飯や福神漬と合わせるわけですが、そんなことにはびくともせず、堂々たる甘辛のスーパー黒カレーなのでありました。

 

 

 

 

 

 

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2024年3月 3日 (日)

「コヴェナント 約束の救出」:恩義ある戦い    #コヴェナント #コヴェナント約束の救出 #ガイリッチー #恩義    

1-1_20240303000501 映画『コヴェナント 約束の救出』は、原題が“Guy Ritchie’s The Covenant”です。なんかスゴイですね。ガイ・リッチー初の戦争映画でもあります。

いつものガイ・リッチーとはまるで違って、VFXたっぷりのポップで派手な絵作りは封じています。古典的なしっかりした映画。昔ながらの映画らしい映画です。なーんだ、ガイ・リッチーこういうのも作れるんですね。あるいは、「成長」と呼ぶべきか。

アクション描写の迫力やキレの良さはさすが。で、話としては実にシンプルに「恩義」を返す物語なのですね。義理人情ではなく、自分のために命懸けの行動をしてくれた人への、返すべき「恩義」。そのために、命の危険を承知で突き進む主人公。かなり胸アツなのです(『キネマ旬報』に秋本鉄次氏が『米軍残侠伝・アフガン仁義』と書いていたのには、笑いました)

でも、いろいろ政治的に考え出すと楽しめない作品でもありますけどね。ゲームのように、良心の呵責なくどんどん人を殺していきますし。タリバンは、昔の西部劇のインディアン扱いですし。まあ、割り切って娯楽映画として鑑賞するのがよろしいのではないでしょうか。

アフガン人通訳を演じたダール・サリムが、リーチ・マイケル風で、頼りになって、なかなかの儲け役でした。

 

 

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2024年3月 2日 (土)

「ARGYLLE アーガイル」:超エンタテインメント・アクション!    #ARGYLLE #アーガイル #マシューヴォーン #ブライスダラスハワード 

1_20240302224601 映画『ARGYLLE  アーガイル』は、『キックアス』や『キングスマン』シリーズのマシュー・ヴォーン監督の新作。いやー、今回もアクションたっぷりの見事なエンタテインメントで、139分楽しませていただきました。

とにかくぶっとんだプロットです。誰にも想像できない展開が次々と発動して、観ていて驚きっぱなし。とにかく一番ありえないアイディアだけをつなげていったみたいな作品です。相当クレイジーで、でもクレバーな脚本だと思います。

それにしても、主役のブライス・ダラス・ハワードがかなり太くなっちゃってて、びっくり。特に下半身の太さは、女優でこんな人はちょっといないんじゃないかってほどに堂々たるものでした。うーん、これも多様性かあー? (以降少々ネタバレあり) 彼女がアクションを見せる後半では、吹き替えや映像マジックも大活躍。スケートまで使うとは、さすがはアクションをコレオグラフィーのように撮る監督=マシュー・ヴォーンですね。

本当に全編を通して、彼らしいポップで奇抜なアクションがたっぷり。 オープニング早々のカー・チェイスの激しさは圧巻でした。今どき「これまで見たことのない」カー・チェイスを披露するという難事を成し遂げています。 そして終盤のカラフルな煙の中でのダンスのようなアクションは、まさにマシュー・ヴォーン。『キングスマン』の一作目を思い出しました。

後半、多少のダレ場がなくはないですが、そんなには気になりません。それよりも、この面白さを評価するべきだと思います。 でも、エージェント・アーガイル(青蛙ではない)を演じたヘンリー・カヴィルの角刈りが変だったなあ。ほとんどミルクボーイ内海でしたよ。

 

 

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2024年3月 1日 (金)

「ネクスト・ゴール・ウィンズ」:ゆとりですがなにか    #ネクストゴールウィンズ #タイカワイティティ #サッカー映画 #マイケルファスベンダー 

1_20240227140401 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』は、FIFAランキング最下位のダメダメチーム=アメリカ領サモア代表の奮闘を描く、事実に基づく娯楽作。監督が『ジョジョ・ラビット』などのタイカ・ワイティティだというので、それなりに期待しちゃいます。

で、まあそれほどの名作ではなかったけど、十分に楽しめる作品に仕上がっていました。サモアの気候や人々のゆるーい感じが、映画全体に行き渡っておりまして、それがいい感じにこの作品に「ゆとり」を与えているのです。

なんか定番の「ダメダメスポーツチームの奮起大勝負もの」なわけですが(『がんばれ!ベアーズ』や『クール・ランニング』のような)、あんまり勝負や試合に関して、あるいはその準備としての猛練習にフォーカスしたりもしない、つまりガツガツしない「ゆとり」があるのです。

主人公(マイケル・ファスベンダー)と別居中の妻の関係も、あまり掘り下げないし、サッカーの試合も「そこそこ」の描写で、名場面には持って行かないし…。すべてにわたって、「まあ、これぐらいでいいんじゃないの?」って感じの「ゆとり」があるのです。そもそも、もともと「勝つぞ!」ではなく「ワン・ゴール」だったわけですし。

(以降ややネタバレあり) そういった気持ちのゆとりが、サッカーの勝負に良い結果をもたらしたようなところもありますね。でも、このゆとりが映画に良い結果をもたらしたかどうかは、ちょっと微妙な気もいたします。とはいえ、タイカ・ワイティティ監督自身による脚本は、(プロット自体は平凡ですが)秀逸なダイアローグにあふれておりました。

 

 

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