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2024年5月 8日 (水)

「辰巳」:演出の力、役者の力、映画の力    #辰巳 #映画辰巳 #小路紘史 #遠藤雄弥 #森田想 #倉本朋幸 

1_20240508135601 映画『辰巳』は、小路紘史(しょうじひろし)監督によるハードな裏社会物語。熱量高く、ハードです。そして、極めて質が高い作品です。でも自主映画なんです。完成までに8年かけたのだとか。

この監督の第一作『ケンとカズ』は、評判が良かったようですが、大江戸は観落としてます。 でも本作を観ただけでも、あっと驚く才能であり、パワフルかつ緊密な演出力が見事です。よく考えればきっと低予算なのに、それをみじんも感じさせないクォリティの高さ。いやあ、凄いですよ、『辰巳』。

映像も音響も何もかもが高レベルなのですが、とりわけ役者たちがスゴイ! 俳優陣のツラ魂がハンパありません。辰巳役の遠藤雄弥がこんなに良い役者、カッコイイ役者だとは気づいておりませんでしたし、野獣のような少女役の森田想(こころ)には圧倒されました。しかし、一番驚愕したのは狂犬のようなチンピラ役の倉本朋幸。狂気と暴力性の塊で、マジ怖くて近寄りたくない感じ。観る者に「こいつを殺せ!」という暴力的衝動を抱かせるような、只ならぬ演技でした。そして、この人が実は劇団の主宰者にして演出家だと知ってびっくり。大江戸の今年の助演男優賞はほぼ決まりです。

これ、国際的にも評価される作品だと思います。タランティーノとかが観たら、熱狂するのでは? そしてテイストがインターナショナル。監督が日本的なものを排除していったそうですが、なるほどです。最後の1/4ぐらいは、なんかアメリカン・ニューシネマみたいなテイストがにじんでいました。あとはベッソンの『レオン』とかカサヴェテスの『グロリア』みたいでもありましたし。

ハードで、怖くて、揺るぎなく、美しくもある。実に「映画」です。今年の収穫とも言える1本でしょう。

 

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