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2024年5月19日 (日)

「ソイレント・グリーン」(1973年):現代を予測していたSF    #ソイレントグリーン #チャールトンヘストン #チャックコナーズ #シネマート新宿

Dsc_1322_copy_578x768 映画『ソイレント・グリーン』(1973年)の時ならぬ再公開を、シネマート新宿で観ました。ここの劇場は近年、『マッド・ボンバー』だとかフリードキン版『恐怖の報酬』だとか『未来惑星ザルドス』だとか『ザ・ドライバー』だとか『バニシング・ポイント』だとか、びっくりするような’70年代作品の単独リバイバル(新宿ローヤル的な作品群ですね)をやっていて(しかも23区内では単館で)、本作もそれに連なるもの。大江戸は(ずっと前から気になっていたのですが)初見です。

Dsc_1324_copy_573x768 舞台となっているのはなんと2022年の人口過密なニューヨーク。この半世紀前の作品が、半世紀後の未来を描いていたってことですね。今回の宣伝コピーも、「もう、人間がいっぱい…」。アパートの階段いっぱいに人が寝ていて、人間を踏み分けながら出入りするって…ほとんどギャグです。警察が暴動を制圧する車もショベルカーで、人間をすくって荷台に放り込むって、…やっぱりギャグにしか見えません。

Dsc_1329_copy_485x765 それにしても、原題を予言している部分が多々あります。人口問題、エネルギー問題、地球温暖化、環境破壊、貧富の格差、食糧問題、安楽死などなど。アメリカのSF作家ハリイ・ハリスンの小説『人間がいっぱい』が原作なのだそうですが、確かに優れたSF は未来を予言しますからねえ。

Dsc_1327_copy_565x765 その割には、プロダクション・デザイン(美術)や衣装が雑というか、ちゃんと仕事してないというか、ほとんど’70年代感覚なので、「おいおい!」と思ってしまいます。

Dsc_1325_copy_1280x7653 “聖人”チャールトン・ヘストンがやけに生臭いダーティー・コップだし(イメチェンを図ったんですかね?)、温暖化とエネルギー枯渇のせいで庶民の家は常に暑くて汗だらだらだし、(知ってたけど)あの結末だし、何とも気分のよろしくないディストピアものでした。

Dsc_1326_copy_559x768 17日公開で19日に行ったら、すでに入場者プレゼント(まあ、ステッカーとチラシですけど)は終了してました。はえーよ! でも、「ソイレントなグリーンクッキー」(500円)は販売してました。買いませんでしたけど。

Dsc_1330_copy_1024x768 シネマート新宿さんは、いつも工夫を凝らしたディスプレイや企画で映画ファンを楽しませてくれますが、今回もなかなかでした。’70年代調の新聞広告を作って貼りだしてあるし、人間がいっぱいの写真パネルを掲出してるし、ソイレント・グリーンを胸に入れたTシャツも販売してるし。

Dsc_1328_copy_1024x663 中でも笑えるのはこれ。(たぶんプラスティック製の)ソイレント・グリーンが箱の中にたまってて、それを右脇のベルトコンベアーに置いて流せるという、映画のワンシーンの再現おもちゃ。それで?と言われれば、それだけのことでしかないんですけどね。その意味のなさが大好きです!

あ。この映画、チャック・コナーズも出ているのですが、ここの男性用トイレって、入口に彼の顔が出ているのです(下の記事参照)。何とも言えませんね。

「未来惑星ザルドス」:世紀の哲学的怪作    #未来惑星ザルドス #ショーン・コネリー #シネマート新宿 : 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

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