「大いなる不在」:認知症と父子をめぐるドラマ #大いなる不在 #認知症映画 #森山未來 #藤竜也 #近浦啓
映画『大いなる不在』は、82歳の藤竜也が認知症の元教授を演じるドラマ。その息子を演じるのが森山未來で、ある意味二人の対決のドラマでもあります。
近浦啓監督の長編第2作(脚本・編集も)。大江戸はこの人の作品を初めて観ましたが、とにかく時間を縦横無尽に交錯させたりして、わかりにくい。それが作家性なのかも知れませんし、それによって認知症のミステリアスな世界を増幅させているのかも知れませんが、うーん、あまり成功しているようには思えませんでしたねー。おまけに、テンポがゆったりし過ぎていて、さすがにしんどい。後半などは特にスローになってしまって、この2時間13分はきついです。2時間以内に収めるべきです。
そして藤が演じる男が、なかなか共感を呼びにくいというか、かなり嫌な感じのじいさんなので(認知症を患う前から)、そのさまを見ているのも結構しんどかったりします。森山未來の立場になって、辟易してしまうのです。
それでも主演のふたりのみならず、真木よう子、原日出子、神野美鈴といった脇の人々がしっかり演じているので、画面はしまっております。三浦誠己さんは相変わらずうまいなあ。
(以降ネタバレあり) エンドロール前のラストカットで佐野元春&ザ・コヨーテバンドの『今、何処』がかかったので、ファンとしては不意を突かれて驚きました。でもなぜ? 確かに「ここ、どこ?」と言ってるけど…。特にぴったりとは思えなかった、いや、違和感の方が大きかったなあ。
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