「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」:コメディー部分でぶちこわし #新米記者トロッ子 #新米記者トロッ子私がやらねば誰がやる #小林啓一 #藤吉夏鈴 #髙石あかり
映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』は、小林啓一監督の新作。『殺さない彼と死なない彼女』『君は光』と(大江戸の年間ベストテン上位に入る)青春映画の傑作を連打してきた小林監督だけに大いに期待しましたが、今回はそのレベルまでは届きませんでしたねえ。悪くないんだけど。今回は自分で脚本書いてないってこともあるのかなあ…。
告発と真実の物語として、堂々と社会派路線で作ってくれれば傑作になったかもしれないのに、変なコメディーの味付けをしちゃっているのがマイナスなのです。 (以降少々ネタバレあり) 高嶋政宏演じる理事長関係の件りがすべてやり過ぎちゃってて、ぶちこわしなのです。高島のコントみたいなどぎつい悪役芝居に、胸やけがしそうですもん。こんなんじゃなくて、もっと「表は善人そうな理事長が実は…」みたいにして、まじめなアプローチで描いていれば良かったろうに、つくづく残念なことです。ハリウッド映画なんか、シリアスなアプローチでも、ちゃんとエンタテインメントとして通用するものを生み出してくれるんですけどねえ。
でも主人公とその周りの女子たちの空気感はいいですよ。そこはやっぱり小林監督です。主人公の藤吉夏鈴(櫻坂46)なんか、地味~な顔で演技もまだまだなんですけど、ちゃんと主役になっていました(昔の裕木奈江っぽさも時々ありました)。 でももっと魅力的で演技もうまかったのは、新聞部長役の髙石あかり。この人は長く女優としてやっていけると思います。
『ブルーピリオド』や本作を観るにつけ、まだまだ文化部系青春映画の鉱脈ってあるなあと思った次第です。
テアトル新宿恒例の衣装や小道具の展示。今回はトロッ子ちゃんの学生服や、文芸部の万年筆などが並んでいました。
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