「BISHU 世界でいちばん優しい服」:ありきたりの話、類型的な人物 #BISHU #世界でいちばん優しい服 #映画尾州
映画『BISHU 世界でいちばん優しい服』は、毛織物産地として名高い尾州(愛知県の一部と岐阜県の一部)の織物工場の一家とその周辺を舞台にしたご当地映画。機織りの場面や服作りの場面も描かれております。そこに発達障害の主人公を絡ませたところがユニーク。
でもとにかく脚本がありきたりで、まいっちゃいます。何から何までありがちで使い古されたようなお話です。キャラクターも類型的過ぎて・・・ただ意地悪で性格悪いだけのファッション科の生徒だとか、ただただ頑固な父親だとか、ちょっと恥ずかしいほどです。発達障害の絡ませ方も、あれでいいんでしょうか?
(以降少々ネタバレあり) そして肝腎のデザイン画が「え??」と思っちゃうほど大したことないのです。ファッション界の人やデザイナーがみんな「すごい」「世界に出られる」みたいなことを言うんですけど、いえいえ、あれぐらいファッション系の学校にいる生徒ならたいてい描けますけど。まあ、完成した作品はそれなりに良い仕上がりになっていましたけど、ベルト代わりの青いリボンがなんか残念な感じでした。
これだったら、もっと毛織物の製造過程だとか生地のバラエティーや美しさだとか、デザインから服作りに至る過程だとかをしっかり描いてくれた方が、興味深く観られる作品になったのではないかと思います。むしろそこを発信すべき作品なんでしょうに…。
それにしても、なんでわざわざローマ字の「BISHU」? なんか「美酒」かと思っちゃいそうです。まさかBiSHのファンが間違って来てくれることを期待したわけじゃないですよね。
| 固定リンク
« 「室井槙次 敗れざる者」:意外に面白かった #室井槙次敗れざる者 #室井槙次 #柳葉敏郎 #踊る大捜査線 | トップページ | 「死に急ぐ鯨たち・もぐら日記」by安部公房 #死に急ぐ鯨たち #もぐら日記 #安部公房 »
コメント