「僕はイエス様が嫌い」:ささやかで聖なる映画 #僕はイエス様が嫌い #奥山大史 #ぼくのお日さま #聖なる映画
映画『僕はイエス様が嫌い』は、先頃公開された『ぼくのお日さま』で瞠目させられた奥山大史監督が、大学の卒業制作として作り、2019年に劇場公開されたデビュー長編の再公開。大江戸は未見だったので、ありがたかったです。新宿kino cinemaさん、サンキュー。
こちらも『ぼくのお日さま』同様、スタンダードサイズの画角で、映画的センスにあふれた静かな小品。「ささやか」ということの良さにあふれています。
これが卒業制作だとは、ただ驚くばかりですし、いくつもの映画賞で受賞し劇場公開されたたのもむべなるかなです。外国映画にも日本映画にも、数年に1本ぐらい「聖なる映画」とでも呼ぶべき作品が出て来ると思っている大江戸ですが、奥山監督の2作品はまさに「聖なる映画」。アッバス・キオロスタミ作品のような、聖なる子ども映画になっております。
見事に美しい構図、色彩設計、音楽の効き方なども、『ぼくのお日さま』と共通する部分です。監督・脚本・撮影・編集を兼ねているのも同じ。それによって、完全に精緻なコントロールがなされてきた奥山映画ですが、今後もっと規模が大きくなって、分業となったときに、どうなっていくのかが楽しみでもあります。監督自身がインタビューで答えていたように、『イエス様』『お日さま』とホップ・ステップで来ているので、ジャンプがどうなるのかを刮目して待つといたしましょう。
この監督、なんと、あの奥山和由プロデューサーのご子息と知ってびっくり。さらに言えば、元・松竹社長の奥山融さんのお孫さんです。うーん、サラブレッドなんですねえ。
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