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2024年12月 7日 (土)

「雨の中の慾情」:奇天烈で面妖でパワフル    #雨の中の慾情 #片山慎三 #成田凌 #つげ義春 

Amenonakanoyokujou 映画『雨の中の慾情』は、『岬の兄妹』『さがす』の異才・片山慎三監督による骨太の力作にして怪作。このゴリゴリのパワーは、やはり片山監督ならではです。

映像の画力が只事ではありません。映画の絵としての良さ、そして美しさと異様さ、独特の色彩。台湾ロケをたっぷり行っているのですが、昭和レトロ感漂う美術と共に、圧巻の絵作りとなっております。

つげ義春の同名原作に、他のつげ作品を混ぜ合わせて作り上げたそうです。ただ、つげ義春テイストよりも明らかに片山慎三テイストの方が勝っています。やけに力強いのです。なので主役に成田凌を持ってきたのでしょう。この人の「力弱さ」でバランスを取るわけです。毒消しですね。

それにしても、かなりぶっ飛んだ奇天烈で面妖な映画です。中盤以降は時制が入り乱れ、終盤にはしっちゃかめっちゃかになっていきます。(以降少々ネタバレあり) そして圧巻の戦場描写も!あの移動撮影! これが効いて、作品が深く大きくなりました。 でも、恋愛映画にして犯罪映画にして戦争映画、ポルノ映画風でありながら純文学映画風でありながら娯楽映画風な芸術映画って…。いやー、様々なジャンルを行き来しながら、不可思議な地点に到達していく映画です。

この作品、年間ベストワンに推す人が多そうな気がします。それだけ超越したものがあるのです。でも、大江戸も一定の評価はいたしますが、さすがに第1位にはしないかな…。

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