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2025年1月31日 (金)

「室町無頼」:大泉洋じゃ無理だー    #室町無頼 #入江悠 #大泉洋 #時代劇

Muromachiburai 映画『室町無頼』は、大泉洋主演の時代劇アクション。そう聞くだけで嫌な予感なのですが、昨年『あんのこと』で力量を示した入江悠監督作品なので、観てみました。

うーーん、やっぱり大泉洋がミスキャストだあー。どうマジメに芝居してみても、コントにしか見えない―。しかもこれ、役柄的にはモロ三船敏郎じゃないですか。無理ですよー。じゃあ、誰が今ミフネを演じられるかというと、…いないんですよねー。50前後の役者でああいう「剛の者」をまっすぐに演じられる人って思い浮かびません。だってその世代で主役を張れる人って、旧ジャニーズ系(木村拓哉とか香取慎吾とか)か曲者オシャレ系(永瀬正敏とか浅野忠信とか)になっちゃいますから。阿部寛もう60歳だし。役所広司はもっと上だし。せめて、(タイプは違うけど)福山雅治が主役を張ったら、まだ良いものになれたんじゃないでしょうか。

東映が昨秋の『11人の賊軍』に次いで集団構想時代劇を公開ってことは意義深いと思うのですが、どちらも「これだよ!」と膝を打つには至りませんでしたねえ。本作は大泉が気になってしょうがない以外にも、みんなが終始叫んでいる印象でうるさい。役者の問題か、録音・整音の問題か、台詞が聞き取りにくい。色彩がみんな汚れ切っていて、楽しくない。そもそも物語に芸がなく、退屈…などなど問題箇所だらけです。

ガタイがデカくて野卑で3mの棍棒をぶん回す男のメイクがデーモン小暮閣下みたいでした。調べたら、この人「阿見201」という身長201cmのお笑いさんなのでした。面白いの連れて来ましたね。でもハリウッドだったら、もっとパンピンアイイアンな胸板のプロレスラーみたいなやつをキャスティングできるんでしょうね。そこらへんの差は、何につけてもありますねえ。

 

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2025年1月30日 (木)

「サイボーグ一心太助」:いつものバカ映画    #サイボーグ一心太助 #河崎実 #幸田町 

Isshintasuke 『サイボーグ一心太助』は、バカ映画の巨匠・河崎実監督の新作。なんと、愛知県幸田町町村合併70周年記念映画です。幸田町と川崎監督が組んで映画を作ったのは『超伝合体ゴッドヒコザ』『突撃!隣のUFO 』に次ぐ3作目なのだそうです。と言われてもそんな映画、大江戸でも知りませんって。そもそもこの作品だって、うっかりすると気づかないほどひっそりと公開されております。

幸田町は大久保彦左衛門ゆかりの地だそうで、本作にも彦左衛門の子孫が登場します。それはいいとして、なんで江戸っ子の代表みたいな一心太助?? しかも、なんでサイボーグ? まあ、このわけのわからないでたらめさこそが、いつもの河崎作品なのですけど(そこが素敵)。

その太助が、「べらぼうめ!」「てやんでい!」「唐変木」「おとといきやがれってんだ!」「恐れ入谷の鬼子母神」など生きのいい江戸弁を聞かせてくれるのが、個人的にはポイント高いです。でも何で愛知県で?

サイボーグの「ハート1(ワン)」の頭がちょんまげだし、月代(さかやき)入ってるし、はちまきしてるってあたりもいいですねー。もちろん、話のバカバカしさもいい。だけど、町の予算を使っているのだろうに、本当によくこんな企画が通りましたね。えらいぞ、幸田町!

本作の上映時間は71分。70周年記念で、「一」心太助だから? 意外とマジでそうかもしれませんよね。

 

 

 

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2025年1月29日 (水)

コンビニの袋入りチョコ菓子    #袋入りチョコ菓子 #とろけるショコラ #しみチョココーン #さくさくパフのコーンチョコ #ラングドシャチョコレート #クリスプクランチ #ザクザクやみつきクランキー #チョコフレークふあふあのやつ #一口ルマンドくちどけ

Dsc_22222_copy_588x938 コンビニで売ってる袋入りのチョコ菓子をご紹介。

まずはファミマの『なめらかなくちどけ とろけるショコラ』。これ、おいしい。確かになめらかなくちどけで、北海道のロイスチョコだとか、「銀座の石畳」みたいな感じなのです。低価格でお手軽にあの味に近いものが味わえるのですから、これは「買い」ですよね。

 

Dsc_2101_copy_700x828ファミマつながりで、こちらは『サクサクとろける しみチョココーン』。これもけっこういいんです。星型のコーンパフにちょこがしみてるんです。そのチョコの味がけっこうよろしくてですね・・・うん、最近のファミマ、ことチョコレート系に関してはかなりいいんじゃないでしょうか。

 

Dsc_22582_copy_588x863 で、対するセブンイレブンの『さくさくパフのコーンチョコ』はというと、うーん、チョコは悪くないのですが、コーンパフが大したことないというか、チョコとの幸福なマリアージュを表現できていないんですよね。ただチョコに負けてるだけというか…。ちょっと残念。

 

Dsc_2023_copy_289x480 セブンからもう一つ。『なめらかなくちどけ ラングドシャ チョコレート』。これは何というか…まじめなおいしさです。このチョコもラングドシャからはみ出すほど分量があって、いいんです。コンビニオリジナルスイーツのチョコレートって、昔に比べると相当進化しましたよねえ。生地とのマッチングもグッドです。

 

Dsc_20592_copy_649x742セブンイレブンからさらにもう一つ。『クリスプクランチ』です。クッキー、ワッフル、パフという「3つのザクっと食感」がチョコの中に入っているって寸法。なるほど、その通りです。手堅くおいしいです。ただ、教えてもらわなかったら、何が入ってるかはわからないですよね。

 

Dsc_2004_copy_396x600 では、コンビニオリジナル以外も行ってみましょう。ザクザクつながりで、ロッテの『ザクザクやみつきクランキー』。もはや「クラシック」とさえ言えるクランキーのザクザクタイプ。まあ、想像通りです。こちらのチョコはもう少しおいしいといいいんだけどなあ。

 

Dsc_2007_copy_800x600 で、こちらはザクザクとは反対に「ふわふわ」です。日清の『チョコフレーク ふあふあのやつ ショコラ』。日清シスコの「チョコフレーク」史上で最も薄いコーンフレークを、くちどけなめらかなチョコレートでコーティングし、表面にココアパウダーをかけて仕上げた期間限定の「チョコフレーク」だそうです。ふーん。

 

Dsc_22342_copy_459x477_20250129234801 最後に紹介しますのは、ブルボンの冬季限定『一口ルマンド くちどけ』。普通のルマンドみたいに細長くはなくて、丸っこい中にあのサクサクのルマンド生地の層が入っております。ま、悪くないけど、やっぱりルマンドは長い方がいいかなー。

 

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2025年1月28日 (火)

マクドナルド2連戦    #マクドナルド #スパチキ #ホットアップルパイ #ダブルチーズバーガー #ホワイトチョコミルクティーパイ

Dsc_21442_copy_985x1119 この1月はマクドナルドに2回行きました。もう長いこと、マックには年2‐3回しか行かないので、ほんっと久々のことです。

近年のマックは無人のセルフオーダー機から注文することが多いってことぐらい知っておりますが、今年の初マックは有人カウンターでした。

Dsc_21452_copy_1116x938 単品でスパチキとホットアップルパイとホットコーヒーを注文。えらく安く、確か460円とかで済みました。「なんかめんどくさいんで」って理由でセットメニューを注文しちゃうと、今は平気で800円、900円かかっちゃいますし、ポテトやドリンクが(大江戸にとってはトゥーマッチな)Lサイズだったりしますからねえ。ポテトをサラダに変更したりすると、もっと金額が上がりますし。なんだかんだ、単品オーダーの方が安上がりだったりします。

Dsc_2146_copy_1218x885 「スパチキ」は“Spicy Chicken”の略なのですね。これが200円程度と安い。でもフライドチキンのバーガーで、現在お高い野菜も入ってるし、けっこうしっかりピリ辛だし、なかなかコスパの高いお値打ち品なのでした。

久々に食べたホットアップルパイも安定のおいしさ。ブラックコーヒーに合うんだ、これが。

 

Dsc_22352_copy_732x1387 で、二度目のときはセルフオーダー機。この手の機械にもさすがに慣れてきましたので、落ち着いてオーダー。今度はダブルチーズバーガーとホットコーヒーと新発売の「ホワイトチョコミルクティーパイ」を注文しました。

Dsc_22362_copy_1032x636 ダブチは、近年では一番よくオーダーします。肉の分量がしっかりしているしチーズも2枚トロリで、テッパンですね。

Dsc_22392_copy_712x482 そしてホワイトチョコミルクティーパイは(ピンボケ写真で失礼)、ミルクティークリームとホワイトチョコクリームが同衾しております。しかし、場所によってはどっちかしかないし、そのマリアージュが絶妙かと言われると、・・・うーん、微妙ですね。むしろそれぞれの主張で終わっているのではないかと…。やっぱり、永遠の定番=ホットアップルパイは偉大ですねー。

 

 

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2025年1月27日 (月)

「MR. JIMMY ミスター・ジミー レッド・ツェッペリンに全てを捧げた男」:驚異の変人    #ミスタージミー #レッドツェッペリン #ジミーペイジ #ジミー桜井

Mrjimmy 映画『MR. JIMMY  ミスター・ジミー レッド・ツェッペリンに全てを捧げた男』は、予告編を見て「へー、そんな人が…」と興味を持ったのですが、いやー、予告どころの騒ぎじゃなくて、とにかく圧倒的な変人(←ほめ言葉)の常軌を逸した日常とその半生を描くドキュメンタリーでした。

大江戸はレッド・ツェッペリンにもジミー・ペイジにもさほどの思い入れはなく、映画『レッド・ツェッペリン狂熱のライブ』を観た程度ですが、本作の主人公のように全存在をかけた再現の追究って、対象となるアーティストでも成立する人と成立しない人がいそうですね。ポール・マッカートニーは成立しないけど、マイケル・ジャクソンは成立するだろう…とかね。

前半、ジミー桜井のさまざまなこだわりを追うくだりが圧巻。衣装やアンプやギターのピックアップへの細か過ぎるこだわり。何年何月何日の公演はこうだったという、バージョン違いの再現。ま、一般人の目からは「ビョーキ」としか思えないほどです。

(以降少々ネタバレあり) 中盤に、ジミー・ペイジ本人がジミー桜井の東京でのライブを見て賞賛してくれるというハイライト場面があります。普通の映画なら、この奇跡をもって「めでたしめでたし」となるのですが、本作ではそこから舞台がアメリカに移り、ちょっと辛いパートに入っていきます。トリビュートバンドであろうとも、「バンドの方向性に関する意見の違い」ってのは起きるんですね。まあ、これを見てると「ジミー桜井の病的なまでの終わりなき完全主義」について来られる人はいないよね、と納得できるし、そこが辛いんですけど。

こんな人生ってのもあるんですねえ。驚きました。

 

 

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2025年1月26日 (日)

「嗤う蟲」:村社会いやだー    #嗤う蟲 #城定秀夫 #内藤瑛亮 #村社会 

Waraumushi 映画『嗤う蟲』(わらうむし)ってタイトル、凄いですねー。読めない人が多そうだし、「虫」って字が4つも入っています。まあ、インパクトはあるけど。

田舎の嫌な部分をとことんぶつけてくる映画。先週公開された『サンセット・サンライズ』を観て、「お、田舎ライフってけっこういいじゃん」と思った都会人に冷水をぶっかけるような心理ホラーです。なにしろ脚本があの内藤瑛亮(城定秀夫監督との共同)ですから。『パズル』『許された子供たち』『ミスミソウ』などの嫌~な感じが、またも全編を覆っています。

村の旧態依然としたものの考え方に、「ガラパゴス化」という言葉を想わずにはいられません。外界とのやり取りがほとんどなく、内部で完結したようなこの村の閉鎖性が、現代的なものの考え方の流入を妨げているのでしょう。とはいえ、テレビもネットもあるだろうに、ここまでのヴィレッジ現象って、あり得ないのでは? と思っちゃいますよね。それにしても、近年こういう映画ってけっこう多いですよね。『楽園』『ノイズ』『ヴィレッジ』(藤井道人監督版)などなど。

深川麻衣、若葉竜也という二人が、なんか内にこもったダウナーな個性なので、今回の役にはぴったり。村人たちの中では意外と田口トモロヲが怖くなかった。もっと怪演しちゃえばよかったのに。むしろ杉田かおるの「太ったおばちゃん圧」が怖かったです。

(以降少々ネタバレあり) 最後にちょっと明るいニュアンスがついたのは、良くも悪くも城定秀夫が監督だからでしょうねえ。内藤瑛亮だけだったら、もっと後味の悪いラストが用意されたに違いありません。

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2025年1月25日 (土)

「雪の花 ーともに在りてー」:善意の美しい人々    #雪の花ともに在りて #雪の花 #小泉堯史    

Yukinohana映画『雪の花 ーともに在りてー』は、題材も描写・演出も、小泉堯史監督らしい作品。現代に、これだけ生真面目で古風な作品、道徳の教科書的な作品を作り続ける監督は、彼と神山征二郎の二人だけでしょうね。

いろんな困難や障害があっても最終的に正義が報われる話ですから、気分が良いのです。主人公だけではなく、あちこちの人物もそれぞれ心根の美しい人たちが出てきて、美しい行いをするという「善意の映画」。こういうの見ると「ケッ」と思ったり、もぞもぞしてしまう人もいるのでしょうが、大江戸は結構こういうの好きです。

でも作りがあんまりうまくないんですよねー、映画として。言葉で語っちゃうし、絵でわからせていく余情がないし、なんか映画ならではのコクがないのです。カット尻もやけに短くて余韻がないし、ショットのサイズもやけに全身がピッタリ入ったフルショットが多くて、なんか窮屈だし、風情ってもんが出ないのです。

まあ松坂桃李も役所広司も、これぐらいはできてあたりまえ。芳根京子は、どうにもセリフ回しがヘタで残念でした。むしろ宇野祥平、山本学、矢島健一といった地味目の方々が素晴らしかったです。

時代に取り残されたように見える作品ですが、でもこんな映画もあっていい。いや、こんな映画もなくてはいけない。美しい日本人がここにいる。そう思う大江戸です。

 

 

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2025年1月24日 (金)

へのへのもへじ    #へのへのもへじ #つるさんはまるまるむし 

Dsc_2149_copy_588x800 先日、町なかの公園で「へのへのもへじ」を見かけました。「おー、まだ生きてたんだー」って感じでしたね。どんだけぶりでしょう、「へのへのもへじ」なんか見たのは? 完全に忘れかけていましたね、その存在を。

Dsc_2149_copy_588x800_20250124233501 しかしまあ、誰が何を思ってこの電柱に描いたんでしょうねえ、今どき。謎です。

 

Dsc_22312_copy_497x558 懐かしかったので、自分でもかいてみました。あ、もちろん紙にですよ。うーん、こうして較べると、電柱の方は女性的ですね。

 

Dsc_22332_copy_367x416 そういえば「へのへのもへじ」のお仲間に「つるさんはまるまるむし」ってのもありました。何なんでしょうね、このおじさん顔。寂しそうです。

それにしてもこういうの、誰が何を思って作ったのでしょうか? 「へのへのもへじ」はその言葉には意味がなく、顔のパーツになるひらがな文字を集めただけです。一方「つるさんはまるまるむし」の場合は、言葉に一応の意味があります。でも「まるまるむし」って何だ?? 「つるさん」だってこのおじさんが鶴さんなのか? 、鶴さんなのだとしても、なんで「丸丸虫」なの??などと、疑問は尽きません。しかもこっちは、ひらがな、カタカナ、漢字の混交があります。不思議ですねえー。

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2025年1月23日 (木)

シュークリームが好き    #シュークリーム #ジャンボシュークリーム #とろ生カスタードシュー #なめらかカスタードのシュークリーム #ミルクシュークリーム #ライフプレミアム #アルパジョン #カワムラ

Dsc_1691_copy_746x600 3日連続のスイーツ特集。今日はシュークリーム。いいですよね。大好きです。

で大定番、コージーコーナーの『ジャンボシュークリーム』。安くておいしい定番商品。これ、1984年の誕生から40周年ってことで、昨年秋に味を変えたんですよね。どう変えたかというと「今回のリニューアルでは、シュー皮とカスタードクリームの原材料から製法まで見直しました。これにより、シュー皮は今までにない歯切れと口どけ、食感に。カスタードクリームはより口どけなめらかで、卵のコクとミルク感が際立つように。そして食べたときにシュー皮とクリームが一体となって、口の中でとけていく食感のよさをさらに実感していただけるようになりました。」ってことだそうです。 うーん、でも大江戸は硬めのこってりカスタードを愛する者なので、あまり好意的には受け取れませんねー。時代がそういう味を求めているのだとしたら・・・いやだなあ。

 

Dsc_1905_copy_336x600_1 ぼやいていてもしょうがないので、次はセブンイレブンの『とろ生カスタードシュー』。うーん、こちらも「とろ生」ですかあ。「とろりん」よりも「こってり」がいいんですけどねえ。いやな時代だなあ。

 

Dsc_1947_copy_800x600_20250123225001うーむ、こちらはスーパーのLIFEに置いてあった『Dolce Garden なめらかカスタードのシュークリーム』。こっちも「なめらか」かいー! 参ったなあ、この時代。「自家炊きカスタード使用」と書いてありますが、自家炊きったって、工場で作ってるんでしょうけどねえ。 で、これ「モンテール」さんの製品でした。

 

Dsc_1463_copy_729x600 LIFEのプライベートブランド「ライフ・プレミアム」の『ミルクシュークリーム』。「クリーム中にライフプレミアム牛乳30%使用」「ライフプレミアム北海道サロベツ豊富町厳選牛乳使用」と書いてあります。なんかありがたい感じですよね。

Dsc_14642_copy_800x600_20250123230801 パッケージ裏も誇らしげに、ライフプレミアム「厳選牛乳」の絵が入ってます。

 

Dsc_21072_copy_598x600 ところで、小田急線・梅ヶ丘駅の南口と北口駅前にそれぞれ、古くからの立派なケーキ屋さんがあるのです。こいつは南口のアルパジョンさんのシュークリーム。結構高くて(400円台だったかと思います)、外見も立派。でも味はお値段ほどでもなかったかな。

 

Dsc_21282_copy_632x600 で、こちらは梅が丘駅北口のカワムラさんのシュークリーム。実にオーセンティックです。

Dsc_21292_copy_800x554 そして、こちらの方が安いけど(200円台だったかと思います)、こちらの方ががカスタードがいい!  やはりシュークリームは庶民の味方ですね。

 

 

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2025年1月22日 (水)

2025新春スイーツ    #豪徳寺福まねこ #ユーハイムのキュート #堂島ロール #シベリア #ブランジェ浅野屋 #焦がしホイップアンドカスタード

Dsc_21202_copy_660x600 お正月あたりに食べたスイーツでございます。

これは梅が丘の南口駅前のケーキ屋アルパジョンで買った『豪徳寺 福まねこ』。豪徳寺は梅が丘の隣の駅名のもとになったお寺で、招き猫だらけで有名です。名前の割にはまったく猫じゃないじゃん、パッケージの絵だけじゃん、と思っていたのですが、もしかしてこれ「猫の手」の形??(違うよね) まあ、「マドレーヌ」って書いてある通りです。シンプルにおいしいです。

 

Dsc_2122_copy_366x600 ところで、大江戸の正月スイーツといえばバウムクーヘンってことになってまして、毎年このユーハイムの『キュート』ってのを買ってます。謎の習慣ですね。確か以前は『トゥルム』とかいうやつで、もう少し背が低かったはずです(その分、太かった)。 表面はホワイトチョココーティング。まあ、間違いのないおいしさであります。

 

Dsc_22172_copy_693x600 円柱つながりで、こんなのも買いました。『堂島ロール』のハーフサイズ。もうずいぶん前に流行った商品ですよね。これ、多くの水分を含んでいるタイプのクリームなので、通販がでいきないんですって。なるほど、確かにびしょびしょ感のあるクリームです。でも、超うまい! クリームもうまいが、カステラ生地もサイコーにうまい。さすがです。

 

Dsc_2132_copy_800x6003 カステラといえば、これ。はい、『シベリア』です。パッケージに「昔なつかしの」って書いてあります。懐かしいと思う人は、たぶん「いい年」です。

Dsc_2133_copy_800x6003 カステラの間に羊羹がはさまったビジュアルが、雪原を通るシベリア鉄道の線路のようだったので、この名前がついたのだと聞いたことがあります。ま、そんなうまいもんではありませんけど、なんかノスタルジックなお菓子ですよね。

 

Dsc_22192_copy_662x600 最後にこれはスイーツというよりパンの部類なんですが、ブランジェ浅野屋の『焦がしホイップ&カスタード』。なんかこんがりしたトップを蜜でコーティングしたブリオッシュみたいなパンの中に…

Dsc_22202_copy_800x533ホイップクリームとカスタードが二層で入ってます―。でもこれ、パンじゃなくてケーキのスポンジ生地に入れた方が絶対うまそうですー。でもまあ、こういうものもあっていい。みんなちがって、みんないい(©金子みすゞ)。

 

 

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2025年1月21日 (火)

年末~年始のコンビニスイーツ    #コンビニスイーツ #アップルパイ #いちごチョコがけツイストドーナツ #厚焼きスフレ #ラムレーズンバターサンド #カスタードプリン

Dsc_21232_copy_671x444 昨年末から今年初めにかけてのコンビニスイーツをいくつかご紹介。

一番手は(「トップバッターは」と書こうとして、やめました。「野球でもないのに野球用語を使うのはやめよう会」会長の大江戸です)セブンイレブンの『アップルパイ』。

Dsc_21242_copy_644x271 ほら、フィリングの煮りんごがぎっしり。ここがポイントです。パイ生地ばかりでフィリングをケチってるアップルパイほど悲しくて悔しいものはありませんからね。

 

Dsc_21302_copy_849x652 次に来るのはやはりセブンの『いちごチョコがけツイストドーナツ』。なんか見るからにおいしそうだし、キュートです。

Dsc_21312_copy_655x565 でもまあ、食べてみたら普通でした。基本、ねじりドーナツですからね。もっと甘い方に振り切った方が良かったかも。

 

Dsc_2017_copy_721x716_20250121224201 そしてローソンのウチカフェに移ります。一つ目は茨城県フィーチャーの『厚焼きスフレ 奥久慈卵の卵黄入りカスタードクリーム』(長っ!)。

Dsc_20182_copy_570x507 ふんわりしたスフレ生地って幸せですよね。その間にカスタードクリームが入ってるってことなんですけど、やけに白くて「これカスタードなの?」って感じ。へんなの。生地の方も色味ほどにはタマゴ感がなくて、ちょっと不満なのでした。

 

Dsc_21103_copy_675x568 ローソン・ウチカフェから二つ目の刺客は、『ラムレーズンバターサンド』。北海道産バター使用です。

Dsc_21112_copy_592x484 なるほど。マドレーヌ的な生地を使った小川軒レイズン・ウイッチのような商品ですね。でも、ラムレーズン好き、バタークリーム好きの大江戸の基準からすると、物足りなさは否めません。特にバタークリームのバター感がもっと濃厚であってほしいところです。

 

Dsc_21862_copy_740x447 最後もウチカフェ。『卵・牛乳・砂糖のみで仕立てた カスタードプリン』。うん、これは間違いのない本格派です。濃さも、適度な硬さも、申し分なし。凄さは感じないけど、普通にちゃんとおいしいプリンってのは、こういうもんです。きちんとした「基準点」として評価したい商品なのです。

 

 

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2025年1月20日 (月)

「デヴィッド・ボウイ 幻想と素顔の狭間で」:ファン・ムービーでした    #映画デヴィッドボウイ #幻想と素顔の狭間で #デイヴィッドボウイ  #デヴィッドボウイ #アンジー

Davidbowie_gensou 映画『デヴィッド・ボウイ 幻想と素顔の狭間で』は、たった64分のドキュメンタリー。2007年の作品だそうでです。

これ、相当コアなファン向けですね。大江戸はまあボウイは好きですしカッコいいと思いますが、特にファンを名乗るほどの者でもありません。一方で、本作はかなりコアなファン向けで、ファン・ミーティング用の蔵出し映像とでもいった趣き。なので、小生ごときが観て面白く感じられる代物ではありませんでした。てか、動画サイトで見れば十分って感じですよね。画質も音も粗いし。大江戸の場合、鑑賞前にはあまり作品情報を入れないようにしているので、たまーーにこんな事も起こってしまうのです(逆に言えば、ほとんど起こらない)。

何と言ってもかんと言っても、冒頭から出て来るアンジー(最初の妻)の迫力というか「圧」にやられます。この人の「ジャイアン」ぶりに、かなり辟易いたします。これがあのストーンズの『悲しみのアンジー』の人なんですかい??と思っちゃいます(調べてみると、どうも彼女のことじゃないみたいですね。キース・リチャーズがそう証言しているようです)。「悲しみ」なんて言葉は辞書になさそうな人ですもんね。

終わり方も「え??」って感じに突然ぶった切られます。いろいろと甘やかしてはもらえないようです。

 

 

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2025年1月19日 (日)

「敵」:老いることの不安と恐怖    #敵 #吉田大八 #長塚京三 #筒井康隆 #瀧内公美 #四宮秀俊

Teki映画『敵』の広告等の題字は、「敵」という漢字の左側を反転させて違和感を与えております。なかなか有効なタイポグラフィーです(ただ、映画本編のメインタイトルは普通の字が出ておりました)。

大江戸の中では、吉田大八監督は低迷期に入ったものと考えておりました。だって、『美しい星』(’17)とか『騙し絵の牙』(’21)とかはかなりの失敗作でしたからねえ。でもこれは良いです。かなり良いです。

モノクロ画面の中、丁寧に描かれる元大学教授の端正な生活。その「規範」的なリズムが、どんどん混迷を極めていく異次元的描写の怪異な魅力と緊張感。いわゆる老人の「せん妄」状態のように、幻覚、幻聴、妄想が頻発して、現実と混濁していきます。そのシュールリアリスティックな恐ろしさ。それがアンソニー・ホプキンス主演の『ファーザー』のような方向ではなく、もっと生々しく、もっとアナーキーな方向に旋回していきます。観ていて、映画的な面白さを十分に感じると共に、嫌な緊張感が胸にたまっていく作品です。ある意味、老いていくのが怖くなる作品ですし、原作の筒井康隆も監督の吉田大八も、その不安を掘り下げていった作品なのでしょう。

久々に長塚京三を見ましたが、1945年生まれだというので今年で80歳なのですね。ちょっとびっくり。こんな風にインテリでダンディーな感じをナチュラルに醸し出せる俳優は、なかなか貴重です。 瀧内公美もハマってました。彼女の変化が、恐ろしくも切なかったですねえ。

『ドライヴ・マイ・カー』や『違国日記』などの撮影監督=四宮秀俊によるハイコントラストのモノクロ撮影も、この夢幻的な作品世界の醸成に大いに寄与しておりました。

 

 

 

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2025年1月18日 (土)

「サンセット・サンライズ」:笑えて、気持ちがいい    #サンセットサンライズ #宮藤官九郎 #岸善幸 #菅田将暉 #井上真央 

Sunsetsunrise 映画『サンセット・サンライズ』は、売れっ子・宮藤官九郎の脚本を「なぜ、この人がコメディーを?」って感じの岸善幸監督が菅田将暉主演で映画にしました(原作は楡周平)。正直、ポスターも予告編もそんなに面白そうではなかったのですが、観てびっくりの面白さ。さすがはクドカン先生です。

コロナ初期の2020年からスタートする物語ですが、早くも忘れかけていたあの時代のあれこれを思い出しました。過剰な警戒とか、2mのソーシャル・ディスタンスとか、フェイスシールドとか、クシャミするとみんなが恐れるとか…。今では笑い話ですが、当時は変な情報に振り回されてみんな必死でしたからねえ。そんな事実の記録としても、貴重な映画です。

菅田将暉は何をやっても達者にできちゃうし、本作では彼がおいしそうに食べる場面が『劇映画 孤独のグルメ』に勝っていました。彼と竹原ピストルら「モモちゃんの幸せを祈る会」の面々が“もてなしハラスメント”(?)でやりとりする場面のおかしさと「うまそう!」感がもうサイコーです。

他の役者陣もいい芝居していて、井上真央も小日向文世も自己ベスト級では? 井上真央のマドンナとしての素敵な存在感が、作品に説得力を与えておりました。 そして頭悪そうなヤンキー崩れを演じる三宅健と、あまりのおばさんっぷりにびっくりの池脇千鶴には、わが目を疑ってしまいましたよ。

コロナや震災を絡ませながら、こんなに笑えて気持ちのいいラストを迎えられる作品を書けるクドカンさんは、やっぱりエライなあ。まあ、2時間19分はちょっと長過ぎるけどね。あ、彼の故郷=宮城県のお話でもあります。

 

 

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2025年1月17日 (金)

デイヴィッド・リンチ死す    #デイヴィッドリンチ #デビッドリンチ #裕木奈江 #ブルーベルベット 

Dsc_22082_copy_1106x820 デイヴィッド・リンチが亡くなりましたね。享年78。RIP. 『イレイザーヘッド』『エレファントマン』『ブルーベルベット』『ワイルド・アット・ハート』『マルホランド・ドライブ』『インランド・エンパイア』・・・そしてもちろん『ツイン・ピークス』。ああ、赤い部屋でくねくね踊る小人…。

唯一無二の人でした。多くの追随者を生みながら誰も真似することができない、あのリンチ・ワールド。その闇と狂気と歪んだ笑い。そして重工業感。映画監督のみならず、アートの人でもあり、あ、映画俳優でもありました。

Dsc_2209_copy_1600x1150 1991年に当時表参道にあった東高現代美術館『デビッド・リンチ展  David Lynch: Paintings and Drawings 』にも行きました。彼の絵画の凄さに衝撃を受けましたね。

小生のごひいきである裕木奈江を『インランド・エンパイア』で使ってくれたことにも、イーストウッドが『硫黄島からの手紙』で彼女を使ってくれたことと同じく感謝しております。リンチはその後、『ツイン・ピークス The Return』でもNaeを(誰だかわからないような特殊メイクで)使っておりました。今、奈江さんのインスタを見たら、やはりリンチを追悼して2ショット写真をアップしていました。

晩年は映画を作らなくなってしまったけど、俳優としては一昨年日本公開のスピルバーグ作品『フェイブルマンズ』にジョン・フォード役で出て、名演でした。なにしろその年の大江戸の助演男優賞でしたから。

2月7日から新宿のシネマカリテで『ブルーベルベット』の4Kリマスター版を公開するそうです(これは逝去の前から決まっていた)。久々に観てみようかな。

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2025年1月16日 (木)

京王の駅弁大会で(甘いのも)    #駅弁大会 #京王百貨店 #うなぎ飯 #うあなぎまぶし #大舘の鶏めし #ぴよりん弁当 #生カステラ  #マルセイバターサンド

Dsc_2162_copy_836x659 新宿の京王百貨店で毎年この時期恒例の「駅弁大会」をやってますね(~1/22)。正式名称は「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」。今回大江戸が2回に分けて買ったのはーー

じゃーん。「うなぎ飯」(浜松)と「うなぎまぶし」(豊橋)。静岡と愛知の対決でもあります。うなぎ飯の掛け紙は復刻版なのだそうです。

Dsc_2163_copy_728x583 でもどちらも「そこそこ」でしたー。うなぎは小さく切り刻んだものですし、そのお味も今一つ。ちゃんとしたうなぎ弁当の方がおいしいに決まっていますけど、今ではべらぼうに高いんでしょうね。

 

Dsc_21922_copy_682x985 そこ行くと、こちらはリーズナブル価格。秋田県は大舘駅の「鶏めし」。北九州は折尾駅の「かしわめし」を愛する大江戸としては、ほとんど期待せずにハードルを下げて食べたのですが・・・

Dsc_2193_copy_626x925 これが意外とおいしかった(写真はさやいんげんが1本へんなところに行っちゃってますね)。鶏スープで炊いた茶色のごはんがおいしいし、鶏肉を煮たのも(ついでに栗も)おいしいです。その他の煮物は、あんまり小生の趣味じゃなかったけど、おやー、ハードルは下げておくものですね。拾い物に思えました。

 

Dsc_21892_copy_658x840 で、こっちがかわいい『ぴよりん弁当』(名古屋駅)。ひよこをイメージしたかわいいお顔が見えてるよ♪ 

Dsc_21902_copy_654x873 そして名古屋名物のえびふりゃーも入ってます。タコさんウインナーも入ってます。お子様ランチっぽいですよね。オムライスになっているぴよりんの顔。黒い目は、なんとタピオカでした。

 

Dsc_2164_copy_658x869「全国うまいもの大会」というくくりでは、甘い物も売っております。こちらは長崎は森長さんの「生カステラ プレーン」。ミニサイズです。

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過去にも生カステラは食べたことがありますが、こいつは、うーん、今一つでしょうか。もっとおいしい生カステラを食べたことがあります。でも悪くはないんですけどね。

 

Dsc_21942_copy_721x716 そして絶対間違いのないテッパンスイーツがこちら、北海道の「マルセイバターサンド」。大江戸は北海道展でもお菓子のイベントでも、こいつが出てるとほぼ買っちゃうんですよねー。

Dsc_22022_copy_686x393 だって、バタークリームがすっごくおいしくて、それとレーズンとのハーモニーが最強なのです。それを包み込むクッキー生地との相性も、もちろん最高。レトロなパッケージデザインと、この朱色もキュート。ほんとに「間違いのない」名品なのです。

 

 

                                                                                        

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2025年1月15日 (水)

恵比寿のシャンデリア(今冬は終了)    #恵比寿ガーデンプレイス #バカラエターナルライツ #恵比寿のバカラシャンデリア

Dsc_2179_copy_768x966去る12日(日)にYEBISU GARDEN CINEMAに行った帰り、駅に向かおうとすると、おお、今年もまたありました。年末年始の恵比寿名物、バカラのシャンデリア!

Dsc_2180_copy_734x1024 ほんとに冬の風物詩として定着しましたね。三越の閉店などいろいろと様変わりして、ガーデンプレイスの人手って昔に比べるとちょっと寂しい気がするのですが、それでもこいつが続いているのは嬉しいですね。

Dsc_21832_copy_704x1024 近寄って見ると、やっぱり大きいです。壮麗です。バカラの歴史と実力です。人を魅了するものがあるのです。もちろん白一色だからこその品格も。

Dsc_2185_copy_768x576 冬のピンと冷たい空気の中、夜の闇の中に浮かび上がるこの白い光の美しさ。大江戸は寒いのはキライですけど、この光はやはり寒さの中だからこそですよね。

Dsc_2184_copy_768x576 その後ろ、駅側の坂の両側にイルミネーションを施した並木があるのもいいですよねえ。ガーデンプレイス、やっぱりいいなあ。

Dsc_21822_copy_768x599 ただこの「バカラエターナルライツ」、大江戸が見た翌日(13日)までで終了してしまいました(11月9日からやっていたのですね)。今回で25回目だったそうです。うん、「続けることに意義がある」の典型ですね。

 

 

 

 

 

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2025年1月14日 (火)

「エマニュエル」:どこに需要があるの?    #エマニュエル #オードレイディヴァン #ナオミワッツ

Emmanuelle映画『エマニュエル』は、半世紀前(!)の大ヒット作『エマニエル夫人』(1974年)の(何度目かの)リメイク。ただ、監督が『あのこと』のオードレイ・ディヴァンですから、「ソフトポルノ」から現代の女性の物語へと大きく変化しているのは大前提だと思って観に行きました。

で、やっぱり現代の物語で、全編のほとんどが香港のホテルを舞台にしています。大江戸は旧作を観ていないので比較できませんが、有能な職業人としてのエマニュエルと自然な行為としての「快感の探求」を描いておりました。

ただこれ、失敗作ですよねー。オシャレなホテルとオシャレな映像とオリエンタリズム。そんなムードばかりで、内容的にはかなり「かったるい」ものとなっております。もっとフェミニズム的メッセージを打ち出すのかと思ったら、そうではなくてある意味肩すかし。中途半端だなあ。これ、どういう人に需要があるんだろう?っていう企画でもあり、場内はやけに中高年男性客が多かったのです。

なんかナオミ・ワッツを久しぶりに見ました。もう56歳かあ。確かにオトナになりましたねえ。そして、「香港と言えばこの人」のアンソニー・ウォンも出ていましたー。

 

 

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2025年1月13日 (月)

「レッド・サン」(1971年):世界のミフネ    #レッドサン #チャールズブロンソン #アランドロン #三船敏郎 #世界のミフネ 

Redsun 映画『レッド・サン』(1971年)の4K デジタルリマスター版リバイバル上映を観ました。これ、小生は初めての鑑賞(TV放映なども見たことなし)。こういう娯楽作をそれなりの大きさのスクリーンで観られるのはありがたいです(YEBISU GARDEN CINEMAで鑑賞)。アラン・ドロン追悼と共に、『SHOGUN』の反省以上前に世界にサムライをアピールした国際派=世界のミフネってことなんでしょうか。

大作風にしてありますが、これって結構B級というかキワモノ感ありますよね。西部劇なんだけど、キャストがブ男のチャールズ・ブロンソン、フランス人のアラン・ドロン、日本のサムライ=三船敏郎ですから。それとも「多様性」の先駆け?

アラン・ドロンが悪役で、ブロンソンと三船が最初は反目していたものの次第にバディものの様相を呈していくという、ありきたりな筋立てです。その描写も粗雑で、まあテレンス・ヤング監督(初期の『007』シリーズや、『バラキ』『アマゾネス』など)だからしょうがないかって感じ。必然性もなくヌードになるウルスラ・アンドレスなんかも、いかにもあの時代の娯楽映画ですね。ただ、モーリス・ジャールの音楽だけが、妙に大作、名作感を出していて、ある意味ミスマッチだったりします。

でも三船敏郎が他の二人に伍して一歩もひけをとらない堂々たるスターっぷりを見せてくれるのは、日本人として誇らしいですね。英語も堂に入っているし、仕種や所作もちゃんと侍らしくなっていますし。

(以降少々ネタバレあり) それにしてもあのラスト、どうやってあんな高い所に結びつけたのでしょうか?  投げたんじゃ無理だよなー。謎です。

 

 

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2025年1月12日 (日)

「劇映画 孤独のグルメ」:正月気分でお気楽に    #孤独のグルメ #劇映画孤独のグルメ #松重豊 

Kodoku この年末~年始のテレビ東京は、『劇映画 孤独のグルメ』のプロモーションで松重豊さんが出ずっぱり。そもそも年末にはえんえんと『孤独のグルメ』の再放送をやっていて、これが大掃除しながら見るとはなしにチラチラ見るのに最適。「あ、この回は昔見た」とか思いながら、ついつい見ちゃってました。

さて、松重さんが初監督(脚本・製作も)まで務めたこの映画版ですが、さすがにテレ東開局60周年記念&『孤独のグルメ』10周年記念だけあって、パリや韓国にまでロケしちゃってます。まあ、確かに街場の飲食店にいつものように行って食べてるだけじゃ、映画になりませんもんねえ。

パリの「グルメ」ものとして『グランメゾン・パリ』と競うのかと思ったら、パリは序盤だけでした(終盤にもちょっとだけ)。予告編やCMでは、エッフェル塔前で腹を減らして佇むシーンが使われていたけど、映画の中ではがぶん5回の「腹が減った」シーンがありました(しかもそのうち1回は3段階で小さくなるのではなく、4段階でした!)。

大冒険?を含む「幻のスープ」探しの物語として、まずまずの出来。オダギリジョーのラーメン屋は、東銀座のマガジンハウス裏あたりですね。五郎さんもいつもほどには大量食いしていませんでした。

気楽に観て、その後で食事に行くのにちょうどいい映画。これは第2作ができても、おかしくないですねえ。何なら毎年、正月映画にしちゃうとか…。

 

 

 

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2025年1月11日 (土)

「キネマ旬報の100年」    #キネマ旬報の100年 #キネマ旬報 #キネ旬 

Dsc_2178_copy_568x766 昨年7月に出たムック『キネマ旬報の100年』をベッドサイドに置いて、寝る前に読んだり読まなかったりしながら、半年がかりでようやく読了。表3の前のページのノンブルが394なので、約400ページですが、さすがにかかり過ぎですよね。

これ、新たなインタビューや対談もあるのですが、あらかたのページは過去の『キネマ旬報』に載った記事をそのまま転載したもの。なので、古い時代の記事ほど文字の級数が小さくて、1ページ読むのにけっこう時間がかかるってこともありましてね。

やはりハイライトは白井佳夫・元編集長(昨秋亡くなりましたね)へのロングインタビュー、および元編集部員の植草信和、原田雅昭氏の対談でしょうか。『キネマ旬報』が業界誌から方向転換して部数を伸ばした時代の熱とゴタゴタが感じられました。

ほかにも、淀川長治さんの懐かしい「淀川節」だとか、和田誠×三谷幸喜対談だとか、高倉健ロングインタビューだとか、面白い記事がたくさん。それにしても、和田さん、小林信彦さん、芝山幹郎さんらの博覧強記ぶりには驚かされます。特に、ビデオ以前、PC以前の時代の方々の記憶力の良さには感心することしきりでした。

連載記事の数々も懐かしかったです。ほかにも三留まゆみさん、田口トモロヲさん、竹中直人さんらの連載を入れてほしかったところですが、まあしょうがない。

雑誌が売れない厳しい環境の今、『キネ旬』も昨年から上旬・下旬の旬報だったはずなのに(その昔は中旬にも出ていたとか…)月一回発行の月刊誌になってしまいました。でも名前は変わらず。まあ、「旬(しゅん)」の映画を知らせる雑誌だと思えばいいのでしょうかね。これからも、何とか生き残ってほしいものです。皆さんも『キネマ旬報』を買ってあげてくださいね(今は電子版もあります)。

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2025年1月10日 (金)

2024邦画トップテン    #2024日本映画トップテン #2024邦画ベストテン #ミッシング #石原さとみ #吉田恵輔 #2024映画ベストテン

Missing 新年恒例、大江戸時夫の2024映画トップテン。

昨日の洋画篇に続いて、おまちかね邦画篇。こんなに早く発表できるのは、大江戸史上初めてのことです。邦画洋画ともに、「落穂拾い」すべき作品がそんなになかったからかな。

(  )内は監督名です。

 

1.ミッシング(吉田恵輔)

2.ぼくのお日さま(奥山大史)

3.正体(藤井道人)

4.デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(黒川智之)

5.夜明けのすべて(三宅唱)

6.違う惑星の変な恋人(木村聡志)

7.あんのこと(入江悠)  

8.辰巳(小路紘史)

9.ゴールド・ボーイ(金子修介)  

10.碁盤斬り(白石和彌)  

次点.悪は存在しない(濱口竜介)

<その他の記憶すべき作品>  ブルーピリオド   違国日記   ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re:   雨の中の慾情   Cloud クラウド   お母さんが一緒   まる   ラストマイル   アングリースクワッド   侍タイムスリッパ―   ナミビアの砂漠   ルックバック   傲慢と善良   室井槙次 敗れざる者   推しの子 The Final Act   どうすればよかったか?   

   

監督賞:吉田恵輔(ミッシング)  

脚本賞:吉田恵輔(ミッシング)  

撮影賞:奥山大史(ぼくのお日さま)

美術賞:磯貝さやか(雨の中の慾情)

主演女優賞:石原さとみ(ミッシング)

主演男優賞:草彅剛(碁盤斬り)

助演女優賞:森田想(辰巳)

助演男優賞:倉本朋幸(辰巳)

新人賞:齋藤潤(カラオケ行こ!)、青山フォール勝ち(お母さんが一緒)

旬の人賞:河合優実(あんのこと、ナミビアの砂漠)

怪作賞:スマホをなくしただけなのに 最終章 ファイナル ハッキング ゲーム(驚愕のラスト!)

ドイヒー賞:熱のあとに   変な家   温泉シャーク   レディ加賀   もしも徳川家康が総理大臣になったら   箱男   BISHU 世界でいちばん優しい服   カーリングの神様   ルート29 

 

ここ数年にわたる日本映画の豊作がまだ続いています。今年も10本に絞ることは、困難を極めました。一方でドイヒー映画もやたらとあったけど。

『ミッシング』の石原さとみは、日本映画史における女優演技の頂点とも言えるほどの凄さ。観ていて息が止まったり、体が硬直したり、涙が出たりしました。そこで描かれた現代日本のさまざまな「病」にも、深く揺り動かされました。吉田恵輔も、さらに一段階アップして「名匠」の域に達しております。

『デデデデ』も『室井槙次』も、二部作の前編は素晴らしかったのに、後編でのあまりの失速に唖然。逆に『ぼっち・ざ・ろっく!』は二部作の後編の方が良かったという稀有な例です。

監督たちも、気づかぬ間に若い人が増えてメンバーが入れ替わりましたね。奥山大史をはじめ、今後に大きな期待を持てる人が何人もいます。一方で、10位内に女性監督がひとりもいなくて我ながらびっくり。作品はそれなりにあったけど、たいがいは出来が悪かったという…。数年前の勢いはどうなってしまったのでしょう? アニメの勢いも、少しおとなしくなった年でした(興行成績は別として)。

 

(洋画篇はこちら ↓ )

2024洋画トップテン    #2024外国映画トップテン #2024洋画ベストテン #哀れなるものたち #ヨルゴスランティモス #2024映画ベストテン: 大江戸時夫の東京温度

 

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2025年1月 9日 (木)

2024洋画トップテン    #2024外国映画トップテン #2024洋画ベストテン #哀れなるものたち #ヨルゴスランティモス #2024映画ベストテン

Aware はい、お待たせしましたー! 

恒例、大江戸時夫の年間映画トップテン。いつもよりちょっと早めです。

2024年の公開作の中から、まずは外国映画篇を発表します。

(  )内は監督名。

 

 

 

1.哀れなるものたち(ヨルゴス・ランティモス)  

2.オッペンハイマー(クリストファー・ノーラン)  

3.ソウルフル・ワールド(ピート・ドクター)  

4.ロボット・ドリームズ(パブロ・ベルヘル)  

5.インサイドヘッド2(ケルシー・マン)  

6.リスト(ホン・サンス)   

7.シビル・ウォー アメリカ最後の日(アレックス・ガーランド)  

8.ARGYLE アーガイル(マシュー・ヴォーン)  

9.ドリーム・シナリオ(クリストファー・ボルグリ)  

10.アプレンティス ドナルド・トランプの創り方(アリ・アッバシ)  

次点.DOGMAN ドッグマン(リュック・ベッソン)

<その他の記憶すべき作品>  インフィニティ・プール   ありふれた教室   至福のレストラン 三つ星トロワグロ  蛇の道   コット はじまりの夏   時々、私は考える   パスト・ライブス/再会   トラップ   クラブゼロ   WALK UP       

監督賞:ヨルゴス・ランティモス(哀れなるものたち)  

脚本賞:トニー・マクナマラ(哀れなるものたち) 

撮影賞:ロビーライアン(哀れなるものたち)  

美術賞:ショーナ・ヒース、ジェームズ・プライス(哀れなるものたち)

衣装デザイン賞:ホリー・ワディントン(哀れなるものたち)

音楽賞:ジャースキン・フェンドリックス(哀れなるものたち)  

主演女優賞:エマ・ストーン(哀れなるものたち)  

主演男優賞:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(DOGMAN ドッグマン)  

助演女優賞:フローレンス・ピュー(オッペンハイマー)  

助演男優賞:ジェレミー・ストロング(アプレンティス ドナルド・トランプの創り方)  

新人賞:ケイリースピーニー(プリシラ)

怪演賞:ミア・ゴス(インフィニティ・プール)  

ドイヒー賞:ジャン・リュック・ゴダール 遺言 奇妙な戦争   ゴジラ×コング 新たなる帝国   キラー・ナマケモノ 

 

前年同様、中心となったのはアメリカ映画で、10本中7.5本はアメリカ映画と言っていいもの(『ロボット・ドリームズ』=スペイン、『リスト』=韓国、『アーガイル』=英米合作なので半分。  厳密に言えば『哀れなるものたち』だって米・英・アイルランド合作ですが、大江戸の主観です)。「アメリカ映画の地盤地下」とか言われますけど、大江戸はそう思っていません。とはいえ日本における米映画興行成績の崩壊ぶりは凄まじく、そのあおりを食って『ウルフズ』や『陪審員2番』が配信オンリーとなってしまったことは、返す返すも残念無念です。

そんな中、革命的に気を吐いたのが『哀れなるものたち』。映像、色彩、美術、衣装、音楽など各パートがことごとく図抜けていたため、部門賞総なめとなりました。こんなこと、大江戸史上初めてです。やはり現代の映画表現の最高峰であり、人間のイマジネーション、美的クリエイションの極致だと言えるでしょう。ただただ凄かったです。

3,4,5位とアニメーションが3本入ったのも、かつてなかったこと。そしてアメリカ映画強しといえども、監督はいろんな国の出身者が務めているあたり、やはり世界の映画は変わってきておりますね。

『キネマ旬報ベストテン』に送ったテンですと、9位に『ショーイング・アップ』(ケリー・ライカート)を入れて『ドリーム・シナリオ』を落としましたが、大江戸のテンは毎年きっちり1/1~12/31の公開作で選んでますので、こんな感じです。

(邦画篇はこちら ↓ )

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2025年1月 8日 (水)

「ルート29」:自主映画じゃないんだから    #ルート29 #綾瀬はるか #森井勇佑 #相米慎二

Route29 映画『ルート29』は、デビュー作『こちらあみ子』(2022年)が好評だった森井勇佑監督の第2作。ですが、大江戸は前作を観ておりません。でも、本作を観て「観なくてもいいや」と思った次第。

だって、あまりにも自慰的なんです。独りよがりの表現が多いのです。自主映画じゃないんですから、もう少しお金払って観る人のことも考えてください。綾瀬はるかの事務所もよくOKだしましたね、これに。まあ、「変わりたい」「脱皮したい」というご本人の意思なんでしょうか。

子どもを扱った映画であり、長回しも多いのですが、だったらもっと相米慎二を観て勉強していただきたいものです(最近、相米さんのリバイバル上映が多いですし)。あ、そういえば唯一良かった終盤のアレは、相米の『翔んだカップル』における「クジラのバルーン」ですよね。

長回し以外に特徴的なのは、森の緑などグリーンの美しさ。そしてカメラの横移動。横移動といえば、綾瀬はるかの走りを追う横移動撮影がありましたが、彼女がなかなか良い走りをしていました。日頃から走っているのだろうと感じました。

高良健吾、河井青葉らも変な演出のおかげで全滅。市川実日子だけはさすがにしっかりと役を全うしておりましたが、あの役は何もしなくてもうまく見えちゃう儲け役ですからね。

あ、ちなみに√29=5.38516…だそうです(そっちのルートじゃなくて、山陽と山陰を結ぶ国道29号線ですね)。

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2025年1月 7日 (火)

マーロウのプリンとボーロ    #マーロウ #プリン #カスタードプリン #ストロベリーチーズプリン #葉山ボーロ

Dsc_21542_copy_600x674 あの葉山やら横須賀やらでプリンが有名なマーロウのスイーツをいただきました。

まずは定番の『カスタードプリン』。はい、このフィリップ・マーロウの絵が入ったガラス容器ですね。この容器、目盛りも入っていて、食べた後は計量カップとして使えるのがいいですね。見ての通り、200ml以上たっぷり入っております。

Dsc_21552_copy_600x796 しっかりしたプリンらしいプリン。安定のおいしさですね。ただ、濃厚カスタード好きの大江戸としては、もっとタマゴ感の強いコク深いやつが好きなんですよ。

 

Dsc_21472_copy_600x735 で、こちらは季節の味『ストロベリーチーズプリン』。うわ、目にも鮮やかな赤ですね。で、見た通り、名前通りの味。なんか主張が強いタイプです。悪くはないけど、好みからすると今一つかな。

 

Dsc_2160_copy_600x800 そしてこいつが、むしろプリンよりもおいしかった『葉山ボーロ』。じゅわっと水分含有量の多い焼き菓子。中には何も入っておらず、生地のおいしさで勝負です。で、勝負に勝ってます。これは食感といい、風味といい、焼き菓子界のトップクラスです。あー、おいしかった。おまけにグルテンフリーだなんて、最高っすね。

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2025年1月 6日 (月)

「どうすればよかったか?」:時間の重さと家族の厄介さ    #どうすればよかったか #藤野知明

Dousureba 映画『どうすればよかったか?』は、正月早々観るには重過ぎる作品ではありますが、観ることを避けてはいけない作品でもあります。意外とヒットしているようで、現在都内7館で公開中。大江戸がテアトル新宿で観た回も結構混んでいました。

公式サイトには「20年にわたって、カメラを通して…」と書いてありますが、姉が統合失調症を発症してから約40年にもわたる記録でもあります。その歳月の積み重なりの持つ重み。見てはいけないものを見るような気になるドキュメンタリー。味わいは、とても苦いものです。

この映画を観て、「弟が撮ってるだけじゃなくて、もっと行動を起こすべきなんじゃないか」と批判する人もいることでしょう。でも大江戸は、私たちが評論家的にああだこうだ言ってはいけないのだろうと思っています。何しろ2時間弱のこの映画の外に、約40年の長大な時間が流れているわけですから。しかもきちんと対象を撮影することが困難だった環境下での限られた撮影素材の積み重ねしか、私たちは観ていないのですから。

冒頭の字幕にも出て来ますが、藤野知明監督は誰が悪いとか統合失調症とは何ぞやとかを描きたかったわけではなく、これを観て一人一人に考えてもらいたかったのでしょう。答えの出ない「どうすればよかったか?」という問いに対して…。 それにしても、家族ってやつはつくずく厄介でめんどくさいものですねえ。

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2025年1月 5日 (日)

「ペパーミントソーダ」(1977年):時代のタイムカプセル    #ペパーミントソーダ #映画は時代のタイムカプセル

Peppermintsoda 映画『ペパーミントソーダ』は、1963年のパリを舞台にした1977年作品の日本初公開。作品自体は今も古びていないのですが、学校や人々の描写を見るとやはり隔世の感がありますね。映画っていう媒体はやはり「時代のタイムカプセル」として、貴重ですよね。

リセの先生たちが、とにかくおっかない! みんな苦虫を嚙みつぶしたような顔をして、威圧的に怒ってばかりいます。あれは、今じゃアウトだよなー。でも自由で個人主義のフランス娘たちを教えるには、あれぐらいでないとなめられちゃうのかなー。親もかなり横暴だったりするし(娘に来たラブレターを、自分で破かせるとか…)。それに限らず、全編を通して現在の視点から見るとアウトな事ばかりでした。60年で世の中とか価値観とかって、ガラッと変わっちゃうものなんですね。

でも生徒たちが委縮してるかというとそんなことなくて、怒られてもケロッとしてるし、隙あらばプチ悪いことをしようとするし、まあ環境適応しているのですね。それを考えると、現代のティーンエイジャーの方が格段に優しく大切にされているのに、ちょっとのことで心折れたりしちゃって、とにかく打たれ弱いという・・・行く末が心配です。

それはともかく、本作の映像は今も新鮮。霞のかかったシャーベットカラーを多用した色彩感覚の良さをはじめ、フレンチなオシャレ感が充満しています。ウェス・アンダーソン監督がこの映画を好きなんだそうですが、なるほどですね。

 

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2025年1月 4日 (土)

「グランメゾン・パリ」:成長しない俺様シェフ    #グランメゾンパリ #木村拓哉 

Grandmaisonparis 昨日、『クラブゼロ』を観て、食に対する真っ当な感覚を嫌な感じに揺さぶられてしまったので、自分のリハビリのために続いて『グランメゾン・パリ』を観ました。もう一つの鑑賞理由としては、間もなく公開の『孤独のグルメ』も「食とパリ」なので、比較のために観ておいたって寸法です。

このドラマは放映時に見ておりましたが、美点はあるものの主人公(木村拓哉と鈴木京香)のキャラクターに共感できず、まあこんなもんだよなと大して評価しておりませんでした。で、(昨年末のスペシャル版は見逃がしたのですが)パリを舞台にした本作では鈴木京香のキャラは良くなっていたものの、尾花シェフはますます手の付けられない俺様になっていて不快なほどでした。あれじゃあ、全員辞めても不思議ではありません。そういうヤツが反省してチームプレイや信頼を学んで…って、ありきたりですし、「今さらかよっ!」って感じ。借金取りや放火などの輩が手ぬるくて、その上マヌケでってあたりも含めて、ストーリーは難点だらけです。この作品をフランスで公開するってニュースを目にしましたが、「恥ずかしいから、やめてくれー」ですね。

でも、クライマックスの料理の描写だけはおいしそうだし、目にも美しくて何より。ただ、調理場面の映像が少な過ぎるので料理のダイナミズムや感動が表現できておりません。そして、この人たち、「おいしいものを作る」「お客様に喜んでいただく」ってことよりも何よりも「三ツ星獲るぞ!」ってことにギラギラし過ぎていて、その姿勢って違うんじゃない?って思わずにはいられないのです。 木村拓哉をはじめ、キャストの皆さんのフランス語は、努力が偲ばれるものでしたけどね。

 

 

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2025年1月 3日 (金)

「クラブゼロ」:嫌な感じの心理ホラー    #クラブゼロ #ジェシカハウスナー #ミアワシコウスカ 

Clubzero 映画『クラブゼロ』は、何とも不穏で不安で嫌な感じが終始続く作品。でも、脚本&監督のジェシカ・ハウスナーがミヒャエル・ハネケに師事したと知って納得。なるほど、それならね。

で、師匠譲りの心理ホラーでした、いや~な感じの。それがずーっと続くので、気が滅入ります。(以降少々ネタバレあり) 高校生たちが、ミア・ワシコウスカ演じる先生にいとも簡単に洗脳されてしまうので、実にやきもきします。みんなが心酔し切ってしまうので、実にもやもやします。

とにかく、この先生の実像がよくわからないことが、最高にもやもやするのです。いったい何のために、こんなことをやっているのか? そもそも彼女自身も食事をしていないのか? 最後にいったいどうなってしまったのか? そこらが明確に示されないため、観客は宙ぶらりんのまま。非常にもやもやします。どうしてくれるんだ、この気持ち?

それにしても、ミア・ワシコウスカって『アリス・イン・ワンダーランド』の頃から、顔がゴツゴツしてるし、アゴが二つに割れてるし、よくこれでアリスなんかやってるよなと思っていたのですが、ようやく年齢が追いついて来たって感じ。調べたら、なんと35歳になったようです。これから中高年になるにしたがって、本領発揮するタイプの人なのかも知れません。

不思議な色彩感覚の映像センスは感じられますが、いやー、とにかく嫌な感じです。神経すり減ります。まあ、心に波風を立てる「心理ホラー」としての目的は達成できてるってことなんですけど…。

あまりにも「食べる」ことに関する常識をネガティブにズタズタにされてしまったので、自分のリハビリのためにこの後に『グランメゾン・パリ』を観に行った大江戸なのでした。

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2025年1月 2日 (木)

「I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ」:本当に映画好きなの?    #ILikeMovies #アイライクムービーズ #映画オタク #チャンドラーレヴァック

Ilikemovies 今年の初映画は、『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』です。いいタイトルではありませんか。でも、あんまり好きにはなれなかったかな。

とにかく、この主人公男子があまりといえばあまりの性格で…。精神的な問題を抱えているようではありますが、あまりにも自己中心だし、根拠のない自信が凄いし、他人に迷惑をかけても謝ることがないし。観ていて、周囲の人たちに同情してしまいます。

そして、彼が映画オタクなのですが、どうも映画への愛が感じられません。むしろ、「この映画を好きなボク」をナルシシスティックに好きなだけという自己愛に思えてしょうがありませんでした。なにしろこの作品中で取り上げられている映画って、いわゆる「クラシック」がないんですよね。物語の年代設定は2003年なのだそうですが、もう少し映画史的な広がりがあってしかるべきなのでは? あるいはその欠落によって、この主人公の欠陥を表現したかったのでしょうか? なにしろキューブリック好きだという設定にしては、言及される作品って、『シャイニング』『フルメタル・ジャケット』『アイズ・ワイド・シャット』と晩年の3作品だけですし。とにかく1970年代以前の作品はこの世に存在していないかのごとくです。レンタルビデオ店の客にも「古い映画は好きじゃない」的なことを言わせていましたが、それってやっぱりこの作品の監督(チャンドラー・レヴァック)の本心なのでしょうね。

そもそも映画が大好きって言ってる割には、レンタルビデオ(とTVの『サタデー・ナイト・ライブ』)のことばかりで、映画館での鑑賞場面は、「ポップコーン食べるため?」みたいな1場面だけ。そこらへんも大江戸的には気に入らないところです。

 

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2025年1月 1日 (水)

今日の点取占い331    #点取占い #点取り占い

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本年も『大江戸時夫の東京温度』をよろしくお願いいたします。

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