「グランメゾン・パリ」:成長しない俺様シェフ #グランメゾンパリ #木村拓哉
昨日、『クラブゼロ』を観て、食に対する真っ当な感覚を嫌な感じに揺さぶられてしまったので、自分のリハビリのために続いて『グランメゾン・パリ』を観ました。もう一つの鑑賞理由としては、間もなく公開の『孤独のグルメ』も「食とパリ」なので、比較のために観ておいたって寸法です。
このドラマは放映時に見ておりましたが、美点はあるものの主人公(木村拓哉と鈴木京香)のキャラクターに共感できず、まあこんなもんだよなと大して評価しておりませんでした。で、(昨年末のスペシャル版は見逃がしたのですが)パリを舞台にした本作では鈴木京香のキャラは良くなっていたものの、尾花シェフはますます手の付けられない俺様になっていて不快なほどでした。あれじゃあ、全員辞めても不思議ではありません。そういうヤツが反省してチームプレイや信頼を学んで…って、ありきたりですし、「今さらかよっ!」って感じ。借金取りや放火などの輩が手ぬるくて、その上マヌケでってあたりも含めて、ストーリーは難点だらけです。この作品をフランスで公開するってニュースを目にしましたが、「恥ずかしいから、やめてくれー」ですね。
でも、クライマックスの料理の描写だけはおいしそうだし、目にも美しくて何より。ただ、調理場面の映像が少な過ぎるので料理のダイナミズムや感動が表現できておりません。そして、この人たち、「おいしいものを作る」「お客様に喜んでいただく」ってことよりも何よりも「三ツ星獲るぞ!」ってことにギラギラし過ぎていて、その姿勢って違うんじゃない?って思わずにはいられないのです。 木村拓哉をはじめ、キャストの皆さんのフランス語は、努力が偲ばれるものでしたけどね。
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