「I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ」:本当に映画好きなの? #ILikeMovies #アイライクムービーズ #映画オタク #チャンドラーレヴァック
今年の初映画は、『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』です。いいタイトルではありませんか。でも、あんまり好きにはなれなかったかな。
とにかく、この主人公男子があまりといえばあまりの性格で…。精神的な問題を抱えているようではありますが、あまりにも自己中心だし、根拠のない自信が凄いし、他人に迷惑をかけても謝ることがないし。観ていて、周囲の人たちに同情してしまいます。
そして、彼が映画オタクなのですが、どうも映画への愛が感じられません。むしろ、「この映画を好きなボク」をナルシシスティックに好きなだけという自己愛に思えてしょうがありませんでした。なにしろこの作品中で取り上げられている映画って、いわゆる「クラシック」がないんですよね。物語の年代設定は2003年なのだそうですが、もう少し映画史的な広がりがあってしかるべきなのでは? あるいはその欠落によって、この主人公の欠陥を表現したかったのでしょうか? なにしろキューブリック好きだという設定にしては、言及される作品って、『シャイニング』『フルメタル・ジャケット』『アイズ・ワイド・シャット』と晩年の3作品だけですし。とにかく1970年代以前の作品はこの世に存在していないかのごとくです。レンタルビデオ店の客にも「古い映画は好きじゃない」的なことを言わせていましたが、それってやっぱりこの作品の監督(チャンドラー・レヴァック)の本心なのでしょうね。
そもそも映画が大好きって言ってる割には、レンタルビデオ(とTVの『サタデー・ナイト・ライブ』)のことばかりで、映画館での鑑賞場面は、「ポップコーン食べるため?」みたいな1場面だけ。そこらへんも大江戸的には気に入らないところです。
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