「おんどりの鳴く前に」:村の腐敗の泥沼話 #おんどりの鳴く前に #嗤う蟲 #甲本雅裕
ルーマニア映画(ブルガリアとの合作)『おんどりの鳴く前に』は、地味で風変わりな作品。でも広告には「今年最高のラストシーン!」という評が使われているので、惹かれますね。
で、今年最高かどうかはわかりませんが、確かにラスト(というかクライマックス)にはインパクトがあります。ただそこに至る以前は、かなりスローで静かでまいりました。もうちょっとテンポ上げてくれよと思いましたが、あくまでもゆっくりと地味に物語が進んで行きます。正直かなり退屈と言えます。
で、先日観た日本映画『嗤う蟲』同様に「田舎の村ぐるみの腐敗の泥沼」のお話でした。『嗤う蟲』のときにも「近年こういう映画が多い」と書いたのですが、それって日本だけじゃなくて世界的な流行なんですかね? 本作も含めどの作品でも「村人たちが生きていくため」という錦の御旗を掲げ、村ぐるみの不正が行われているという構図。これってやっぱり現在の世界を反映していると考えるべきなのでしょうね。
(以降少々ネタバレあり) ラスト(クライマックス)の銃撃戦の何ともマヌケなオフビート感覚とリアルさ。そこはやっぱり本作最大の美点です。この情けない警察官(ユリアン・ポステルニク)が、その場面だけは「(西部劇の)正義の保安官」になっちゃってましたから。この警察官の人、日本版を作るんだったら、大江戸のイメージキャストとしては甲本雅裕です。
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