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2025年2月 5日 (水)

「映画を愛する君へ」:個人映画過ぎて…    #映画を愛する君へ #アルノーデプレシャン #映画の映画

Filmlovers『映画を愛する君へ』は、ポスター等に「アルノー・デプレシャン監督の自伝的映画」と書いてある通りの作品。このタイトルだと、観ないわけにはいきませんよねえ。ただ、あまりに自伝的過ぎて、一般的普遍性を欠いておりました。

確かに『ナポレオン』(アベル・ガンス版)とか『大人は判ってくれない』とか『ひなぎく』とか『叫びとささやき』とかのフッテージを使って、映画ファンの記憶に訴えかけるものになっていなくもないのですが、扱われた作品が思ったよりも少なめだったし、後半はやけに『ショア』(ホロコーストの証言集的な超長編映画)のことばっかりだし。要は面白くない。子供時代や青年時代の思い出を再現したドラマに、さほどの感興がない。といったわけで、残念な出来でした。ほとんど「個人映画」ですね、これは。むしろ「備忘録」のような…。

近年、巨匠・名匠たちの「映画をめぐる映画/映画体験を回顧する映画」が数多く作られています。スティーブン・スピルバーグ『フェイブルマンズ』、チャン・イーモウ『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』、ウディ・アレン『サン・セバスチャンへ、ようこそ』、ビクトル・エリセ『瞳をとじて』…。それらと較べても本作は、一本の映画作品としての力が弱いと言わざるを得ません。そこは残念。でもこういった作品が続々と作られるってのは、やはり「映画館で映画を観る時代」が変化しつつある状況を受けての危機意識だったりノスタルジアだったりするのでありましょう。サム・メンデスの『エンパイア・オブ・ライト』なんかも、そうですよね。

 

 

 

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