「マルホランド・ドライブ」(2001年):意味不明でも面白い #マルホランドドライブ #デイヴィッドリンチ #21世紀最高の映画
先頃亡くなったデイヴィッド・リンチ監督の『マルホランド・ドライブ』(2001年)の4Kレストア版が上映中ってことで、追悼の意を込めて行ってきました。昨年秋にごく小規模に短期間公開されていたのは知っていましたが、観ることができなかったので、ようやくってところです。
2002年の日本公開時に観たっきりなので、いい感じにほば全部忘れちゃってました。リンチの新作を観るかのようで、新鮮新鮮。そしてやっぱりわけわかんない。いやー、リンチの夢を映画化したようなものなんだろうから、他人がわかろうったって無駄なんだと思いますけど、それにしても理解を拒絶する作品ですねえ。今やネット上には、様々なもっともらしい解釈が出ていますけど、それとてリンチの脳内にどれだけ肉薄しているのかというと、いささか疑問です。っていうか、まともに解釈しちゃいけないんじゃないかな、この変な作品。そんなんでも面白いんです。
けっこうコメディーだったりもします。リンチ流のヘンテコなおかしみがそこかしこに。ただ劇場以内は、なんか笑っちゃいけないような空気が満ちておりまして…。この雰囲気はエンドロール終了後、場内が明るくなったときにもありまして・・・ほとんどの人から「当惑」の空気が漂っておりました。
それにしても英・BBCが選ぶ「21世紀最高の映画100本」の第1位に選ばれたり、英国映画協会が2002年に発表した「史上最高の映画100本」で8位になったりと、ずいぶん偉くなったもんです。久方ぶりに会った知人がやけに出世していたような感じで…。そういった評判を知って観に来た人が、当惑して途方に暮れたって構図ですね、おそらく。
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