「野火」(1959年):虚無と飢えの反戦映画 #野火 #市川崑 #船越英二 #終戦80周年記念企画
映画『野火』(1959年)4K版が、戦後80周年で再上映中。2015年の塚本晋也版は観てますが、こちらの市川崑版(モノクロ)は初めての鑑賞。
もちろん同じ話なのですが、塚本、市川の個性の差ってこともあり、結構違う印象。剛と柔というか、肉食系と草食系というか、それぞれの表現で戦争と飢えの悲惨さに迫っています。
(大江戸の塚本版レビューはこちら ↓ )
こちらの市川版は、主演の船越英二の表情が示す通り、「虚無」の映画。兵士たちはただただ過酷な状況に放り込まれた被害者であり、命をつなぐのに精いっぱい。当然戦う意志も気力もなくなっています。 後半に出て来た兵士たちが久々に塩をなめて、「うまいなあ」と涙を流すシーンにも驚いてしまいます。
あと、履き古した靴を脱ぎ捨てると、次の兵士が「自分が履いてるのよりはましだ」と履き替えるという描写が何人も続くあたりは市川崑らしい、というか、和田夏十(脚本)らしいところでした。
ラストシーンのむなしさに、本当に辛い気持ちになりました。終戦80周年記念企画として、『ジョニーは戦場へ行った』と本作をリバイバルしてくれた角川さんの英断に賛辞を送りたい大江戸です。願わくは、多くの若い人に観ていただきたいなあ。
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