「愚か者の身分」:闇ビジネスの地獄 #愚か者の身分 #永田琴 #北村匠海
映画『愚か者の身分』は、闇ビジネスに関わる若者たちの地獄を描いた作品。広告ビジュアルなんかよりもだいぶダークでバイオレントでした。脚本は向井康介。監督は永田琴。
貧困の中で、底辺の連中が悪あがきするブラックでハードな展開ってことで、やはり今年公開された『悪い夏』(城定秀夫監督)と通じるものがあります。どちらも甲乙つけ難い良作です。そして両作とも向井康介脚本で、主演が北村匠海だという…。心のキレイなやなせたかし先生を演じた割に、闇落ちキャラなんすかね。あ、木南晴夏も両作に出てますね。
北村匠海と弟分の林裕太と先輩の綾野剛の3人が、それぞれ見事な好演。韓国の釜山映画祭で3人に対して演技賞が贈られたというのも、むべなるかなです。
この作品、とても教育的だと思うのです。これを観たら、うかつに闇バイトとかに手を出すことがなくなるんではないかという…(こわいもんね)。ああいうのに手を出しちゃう人って、「もし失敗したら、こういう事になる」「そうすれば、次はこうなるかも」という想像力が決定的に欠如してるんですよね。その悲劇を強度の高いビジュアルで見せてくれる映画って、貴重です。学校で多くの生徒に見せてもらいたいぐらいです。よく考えるといろいろツッコミ所もあるのですが、パワフルで現代を活写した社会派エンタテインメントになっています。
永田琴監督って、これまで「名刺」となるような代表作がなかったと思うのですが、本作がそれになりましたね。まさかこういう方面に資質があったとは…。 あと、矢本悠馬がいつもの彼とは違って、妙にシブい男になっていて、場面によってはカッコ良かったりするのに驚きました。
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