「そして彼女たちは」:ダルデンヌ兄弟の成熟と滋味 #そして彼女たちは #ダルデンヌ兄弟 #十代の母親たち
映画『そして彼女たちは』は、ダルデンヌ兄弟(ジャン=ピエール・ダルデンヌ&リュック・ダルデンヌ)の新作。原題は“Jeunes Mères ”、つまり「若い母親たち」ってことですね。この人たちの作品は、暗くて重くていたたまれないことがほとんどてすが、常に厳しくこの世界の問題を描き出しております。
なので、観ている間は辛くて「早く終わってくれないかな」と思うのですが、最後にはほんの少しだけ希望の光めいたものが見えるのです。でも、兄弟が年を重ねたことによる「熟成」なのでしょうか、近年の作品は辛くても悲しくても、なんだか滋味がある、人間のやさしさや美しさがちょっとだけ感じられる、そのコクがいい感じに出て来ているように思うのです。ダルデンヌ兄弟が苦手だった大江戸も、ちょっとは好意的になってきました。
十代の若い母親たちが5人出て来て、それぞれのエピソードが互い違いに描かれるのですが、やはりそこに教育の無さとか親の問題とか薬物や貧困の問題とかが浮かび上がります。そして、「これってベルギーだけじゃなくて世界中の問題だよなあ」と思うわけです。社会と人間の影の部分を描くダルデンヌ兄弟。やはり現代の重要な作家には違いありません。
同世代である十代の男女に観てもらいたい作品です。これ観たら、避妊の大切さについて実感してもらえるのではないかしらん?
ついでながら、ベルギーの少女たちはそれぞれカラフルな服を着ていますね。黒と白ばっかり多い日本の若い子たちって不思議だなあと思ったりもしました。
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