「ヒンド・ラジャブの声」:この世界の現実 #ヒンドラジャブの声 #ガザのジェノサイド #6歳の少女の声
映画『ヒンド・ラジャブの声』は、2024年1月29日の実際の音声記録を使いながら、俳優たちが演じるという独特なかたちの作品。今もなお続くパレスチナ・ガザ地区のジェノサイドを告発し、多くの人々に訴えかける手段としての映画と言えるでしょう。
ですから、一つの映画作品としては(テクニックや演出効果や物語の構成など)、それほど秀逸なものではないかも知れません。でもこの作品は、そんなことなんかどうでもいいという地点に立っています。とにかくあの日に実際あった出来事=この世界の現実を、できる限りそのまま再現して、人々に届けたいという強い意志によって作られ、公開されています。
実際、小生もそうですが、これを観る前と後とではスタンスが変わってきます。恥ずかしながら「他人事」に近い領域の問題だったことが、だいぶ「自分事」に近寄ってきます。へたすれば、「明日は我が身」なのですから。
ハリウッドの映画人たちも同じ思いだったのでしょう。本作のエグゼクティブ・プロデューサーには、ブラッド・ピット、ホアキン・フェニックス、ルーニー・マーラ、アルフォンソ・キュアロン、ジョナサン・グレイザー、マイケル・ムーア、スパイク・リーと、そうそうたるメンバーが名を連ねています。そこに少しだけ希望を見る思いがします。
(以降ネタバレあり) でもこの悲劇は、このほかにもいくつもいくつもあるうちの1つに過ぎません。今現在もその数は増えているわけです。暗澹たる気持ちになります。せめて、「武器を売る国になって栄えよう」などという考えに与(くみ)する人が減ってほしいと願わずにはいられません。
| 固定リンク | 0
« 「私はあなたを知らない、」:家族と死とミステリーと救いと #私はあなたを知らない #中野量太 #坂口健太郎 | トップページ | 「オデュッセイア」:本物の映画の力 #オデュッセイア #クリストファーノーラン #IMAX #グランドシネマサンシャイン池袋 »


コメント