2020年5月22日 (金)

銀座の映画館と歌舞伎座休館中   #銀座の映画館 #映画館休館中 #歌舞伎座休館中

15901539787398 昨日の有楽町・日比谷界隈に続いて、今日は銀座と東銀座の映画館の様子です。実はですね、昨日のは千代田区、今日のは中央区という明確な区分があったりするのです。

まずは丸の内TOEI1&2。ここの「TOEI」って表記、何年たっても慣れませんね。「都営?」って感じで(ま、それ言ったらTOHOシネマズだって、「当方」か?)。でもこの「1」の天井の高さは、今では都内一では?(個人の体感です) 昔ながらの映画館の良さを保っている劇場です。再開発計画があるようですが、少しでも長く今のままでいてほしいなあ。

15901540263200 正面券売所のシャッターは下り、正面入り口にはこのような貼り紙。ガラスには、マリオンと銀座の柳が映り込んでいます。「緊急事態宣言が解除されるまで」営業休止だと書いてありました。

15901539346226 続いてはシネスイッチ銀座。こちらも1&2ですね。1に降りる階段前のシャッターは下ろされています。2に続く階段の奥は、(このビルで働く人のためか)照明がついておりました。

15901539498397 貼り紙はこんな感じ。新宿も日比谷も有楽町も「当面の間」が優勢だったのに、銀座は「緊急事態宣言解除まで」が優勢(?)。地域の商業施設とかに合わせるというか、影響が出るのでしょうか?

シネスイッチ銀座(っていうか「銀座文化劇場」の時代ですが)で「もぎり」をしていた筋金入りの映画ファンの片桐はいりさんは、今の状況をどう感じていらっしゃるのでしょうか?

 

15901533965600 次は銀座と言うより東銀座と言うべきなんでしょうが、東劇です。閉まっているんだけど明かりが灯っていて、いいですね。

15901535756381 券売所のガラスにはこんな掲示。あ、このブルーは新宿や丸の内のピカデリーと同じタイプ、つまり松竹系のフォーマットってことですね。ただ、新宿も丸の内も青地に白抜き文字だけだったのですが、こちらは中央部を四角くくりぬいて、そこに赤文字を使っております。そして、ここ東銀座では「当面の間」ですね。

15901535842042 で、入口のガラス戸には別の掲示も貼ってありました。「東劇映画館 営業休止のお知らせ」です。実はここにも小さい字で「当面の間」と書いてあったりします。

 

15901535916253 さてさて、ここに来たら外すわけにいかないのが歌舞伎座。映画館ではありませんが、おまけです。

 

(夕方6時半ごろなのですが)こちらも明かりがついているのがいいですね。アフター3.11の日々は街中が真っ暗でしたが、今回の場合はそれがないのが救いではあります(その分長い長い休館になっておりますが)。

15901538331515 劇場手前に大きな立て看板。なんだろう?と見てみますと、歌舞伎座のシンボル(座紋)である「鳳凰丸」の写真です。

15901538073264 そこに添えられたのは、おめでたい鳳凰が歌舞伎座の座紋になったいきさつ。そして最後には「一日も早く平安の時が訪れることを祈っています。」とありました。

 

(日比谷・有楽町篇はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/05/post-bb69d4.html

(新宿篇1と2はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-4c301a.html

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/05/post-079db4.html

 

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2020年5月18日 (月)

東京のガウディー建築・続編!   #ガウディー #和泉のガウディー #東京の奇観

15891060227359 以前、杉並区和泉にガウディーのような怪異な建築があるというレポートを掲載しました。↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-1922.html

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その建物は11年後の現在も健在。

1階のデイリーヤマザキも変わりません。スバラシイです。

壁面の細かな細工とか、カラフルな色遣いも含め、見どころたっぷりです。

 15891061195240 ところがところが、この建物だけで満足してちゃいけなかったのです。

もっと早く気がつくべきだったのです。

 

 

この建物のある商店街を南側、つまり甲州街道に近い方に下っていくと、それはありました。

 

15891058506866 第2のガウディーです!!

15891057194422 いや、どっちが第1だか第2だかはわかりませんが、とにかくスゴイのがもう一つありました!

圧巻のファサード!

スゲーです!

15891057929564 この迫力! このクセ者感!

女の人の体、いったいどうなってんだ??

 

下から上まで、いろんな事やってあります。

 

15891056703321 集合住宅に違いありませんし、1階にも商店が入ったりはしておりません。

 

やっぱり基調はスペイン風なのでしょうか? 魔除けみたいな顔もついてます。

 

棕櫚(シュロ)も妙に似合うし。

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たぶん住民の方もアーティスティックな方が多いのでしょうね。外を向いた窓も、こんな感じに何かを表現、発信しております。

 

15891043298191 そしてゴミ捨て場にも、ユニークな掲示が…。監視カメラの横でトランプさんが不法投棄に警告を発しております。

 

15891059958358 と、こんな圧倒的に見どころたっぷりなデーハー建築なのですが、道を挟んだ斜め向かいにはこんな昔ながらの、いや昔すぎる感じの建物が。

いやー、穴場です。

 

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このそばには、鉄塔駒沢線が通っており、住宅街に突如高い鉄塔が出現したりもしております。

ぶらぶらする価値があるゾーンだと言えるでしょう。

 

そういえば、少し歩いて環七のそばまで行くと、おととし紹介した「マンホールだらけの小径」もありますぜ。↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-2372.html

 

 

 

 

 

 

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2020年5月13日 (水)

「茶聖」伊東潤:ドラマの深さと娯楽性   #茶聖 #伊東潤 #千利休 #利休と秀吉

15891977218311 この2月に刊行された伊東潤『茶聖』(幻冬舎)を読みました。本文7~519ページの長編。千利休と秀吉の確執をめぐるエンタテインメントです。これまで何冊もの利休小説を読んできましたが、本作はエンタテインメント性において一番かも知れません。

利休の行動原理を「(戦乱を遠避け)世の静謐を求める」ということに絞って、それゆえに秀吉と対立したという解釈が、これまでのどの解釈よりもわかりやすく得心できるものでした。それゆえに危険な橋を渡り、それゆえに命まで賭けたわけです。秀吉と利休の丁々発止のやり取り、言葉の裏の本心の読み合い、互いへのあてつけ…いやー、面白い。小説の力を見事に生かしました。これ、映画化されるんじゃないでしょうかねえ。人間ドラマの深さとエンタテインメント性がしっかり両立していますので。

難ありとまでは言いませんが、ちょっとどうかなと思ったのは、冒頭に切腹を持って来て、ラストがその手前まで(+数行の切腹後)という構成。普通に切腹ラストで良かったんじゃないかなあと思いました。

いずれにせよ、伊東潤さんの骨太にして流麗な筆でぐいぐいと引き込まれ、読み進みました。見事な「お点前」でした。

 

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2020年2月11日 (火)

「ミナ ペルホネン / 皆川 明 つづく」:泣ける展覧会   #ミナペルホネン #皆川明 #つづく #泣ける展覧会

_20200211_221632_convert_20200211222227 東京都現代美術館で開催中の展覧会『ミナ ペルホネン / 皆川 明 つづく』(~2/16)に行って来ました。終幕も近い会場はなかなかの混雑。祝日の夕方4時過ぎに行ったというのに、券を買うのに25分待ちでした。

Dsc_4148 会場は一部のみ撮影可。エントランスには、壁面いっぱいにクッションが貼りつけられています。カラフルなものもモノクロームなものもあり、動植物もちーふもあれば幾何学模様もあるというように、ここに皆川明さんのエッセンスが詰まっています。

 

Dsc_4151 続く見せ場は、「森」と題した部屋。高さのある壁面全体にずらりと展示された歴代のミナ(ペルホネン)の作品。

Dsc_4152 「壮観」とはこのことです。何百体あるのでしょう。そしてそのバリエーションの多さ。すごいなあ。継続の力ということでもあります。

 

_20200211_221456 皆川さんの発想の源泉や製作過程を探るためのあれこれの展示も、非常に興味深いものでした。

将来、簡素な宿を作りたいということで、その模型もあったりしました。

圧巻だったのは、ミナの愛用者15人の服が展示され、それに一人一人のその服の思い出が綴られているというコーナー。今は亡き親や妻への思いだとか、子供の小さい頃のこととか、皆川さんの創作のキーワードである「年月」が滲み出していて、感動します。ってゆーか泣けます。「泣ける展覧会」ってのも珍しいですけど、素直に感動して、服というものが人生に与える影響の大きさに感じ入りました。

最後のコーナーで皆川さんのインタビュー映像が流れていたのですが、そこについている日本語テロップに「的を得た」という表記があったので、あれまと思いました。正しく「的を射た」としておいて欲しかったですね。

Dsc_4155 会場出口が、ちょうど入口の所になっているという作り。これもまた「つづく」っていうことなんでしょうね。

 

 

_20200211_221714_convert_20200211222153 ついでに、通路で同時開催の『東京2020 公式アートポスター展』(~2/16)も観ましたが、うーん…。19組の国内外アーティスト(グラフィックデザイン、写真、画家、漫画家、書家など各方面の方々)による20作品ですが、力がないですねー(上から目線の物言いですみません)。いや、1964年東京五輪の時の亀倉雄策デザインによるポスターの凄さが頭にあるもんで、どうしても「違う」って感じが拭えないのです。だって、出品者のうち多くの人があまりオリンピック・パラリンピックに興味なさそうですし(少なくとも作品を見る限り)、単に自分の作家性の発露だったり、単に首をひねるような作品だったりで、「おお!」と思わせるものは一つとしてありませんでした。まあ、こういう他分野の人がポスターとしてのフレーム内に自分のアートをはめこむ形式が、近年のオリパラ・ポスターの傾向なのだそうですが、うーん、何かもったいないですよね。後世に残る傑作ポスターを生み出すチャンスだというのに…。そして、世界的にグラフィックデザインの力が落ちている時代なんだなあと、再確認したりもしてしまいました。

 

 

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2020年2月 2日 (日)

「東横デパートの思ひ出展」と渋谷東急プラザ   #東横デパート #東横デパートの思ひ出展 #ひばり号 #渋谷東急プラザ

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渋谷の東急東横店がまもなく85年の歴史を終える(食品売場だけは営業継続って書いてありますけど)ってことで、3/31まで『東横デパートの思ひ出展』(入場無料)をやってます。

 

_20200201_162749768x1246 第1会場は地下の東急フードショーの外側壁面を使った写真展です。1934(昭和9)年に開店して以来のこの店のあれこれを示す写真が貼られています。

開店の頃の渋谷は、まだ野っぱらだったことがよくわかります。「関東初の私鉄直営ターミナルデパート」だそうです。確かに関西には阪急があったわけですし、私鉄直営でないターミナルデパートとしては浅草の松屋(1931年~)があったわけですもんね。

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言うまでもなくもともとは「東横百貨店」という名称だったわけです。あ、東横はもちろん東京-横浜ね。

 

_20200201_1629421024x597 皆さん、懐かし気に、あるいは興味深げにご覧になっていました。

 

 

そして第2会場は、7階エスカレーター脇の特設スペース。

1951(昭和26)年からたった2年だけ存在した空中ケーブルカー「ひばり号」を再現しちゃいました。街の歴史好きの間では有名ですから、大江戸も写真は何度も見ております。本物よりだいぶ小さく作ってありました。

_20200201_162842600x987 '70年代ルックのマネキンも。

その他、包装紙やらTVCMやらジオラマやらポスターやらチラシやらいろんなものが歴史を物語っておりました。

_20200201_162909768x1139 こんなヌードのポスター(クリスマス・パラダイス)も! 解説を読むと、横尾忠則さんのディレクションで'71年に作ったものだそうです。どこがクリスマスやねーん!!

 

_20200201_1627181024x828 そういえば、第1会場の写真パネルにこういうのもあったんです。やはり横尾忠則さんによる’67年の外壁を使った大広告! こっちもヌード。あ、でもこっちは東急本店じゃないですか。なんで混ざってるの?へんなのー。

いやー、それにしても、今ならどっちも完全にアウトですよね。時代が退行したと言うべきか、そういうわけでもないのか…。いずれにしても、人々の寛容さがどんどん失われていくのは悲しいことです。

 

 

Dsc_41421280x720 3月いっぱいの東急東横店。その後には駅上のドーン!と圧倒的な再開発by東急グループが待っております。

そして、昨年11月のスクランブルスクエアに次いで、12月5日にオープンしていた東急プラザ。ようやく行ってまいりました。その上から東急東横店を眺めてまいりました。

 

 

_20200201_170325768x1168 入口のところは、先行の東急プラザ表参道原宿や銀座東急プラザ同様、エスカレーターでゆっくりのぼっていくエントランス。これ、テーマパークのアトラクションっぽいっすよね。

_20200201_170246768x1236 これまでの渋谷東急プラザの古めかしさと庶民感覚に較べると、ずいぶん垢抜けちゃったもんだなと感じずにはいられません。広々とした空間。飲食のスペースなんかも最近の東急の傾向で、日本離れしたゆったり感、大きさがあります。

 

入口入ってすぐに、BEAMS JAPANがあるあたりがナイスですし、全体的に日本の良い物をフィーチャーしております。

_20200201_1700591024x719 なんと「デジタル・ハチ公」なるものもありました。待ち合わせ場所なのだそうです。

そんなこんなで、「東急の渋谷」はこの後もどんどん変わっていくのでありましょう。

 

 

(昨年11月のスクランブルスクエア・オープン時の記事はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-35fd17.html

 

銀座線の新・渋谷駅と渋谷スカイの記事はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-56879b.html


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2020年1月15日 (水)

「特撮のDNA ガメラと大映編」 in 蒲田   #特撮のDNA #ガメラ #ガメラ展 #大魔神 #大映

_20200112_1313541280x760 先日、蒲田の日本工学院専門学校「ギャラリー鴻(こうのとり)」で開催中の展覧会『特撮のDNA 平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮』を観ました。昨年はゴジラでしたが、今年はガメラってわけです。

(昨年の『特撮のDNA』はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2019/01/post-5ca1.html

_20200112_131659768x1249 土曜の昼前に行きましたが、まあゆったり観られる客数。いきなりガメラさんがお出迎えです。

実は大江戸は、ゴジラよりもガメラの方が好き。「ゴジラ検定」中級は持っているものの、むしろ「ガメラ検定」できないかなあと思っていたりするのです。

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ガメラと言っても、今回の展覧会で中心をなすのはいわゆる「平成ガメラ」(1995~1999)の三部作。樋口真嗣らによる特殊造形の数々が展示されております。

ガメラヘッドもたくさん。

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ギャオスヘッドだってあります。なんか左官屋さんが使う道具みたいですね。

 

_20200112_1319181024x1495 そして、やっぱりガメラの全身着ぐるみの雄姿!タイプ違いがいくつかもあります。やっぱりカッケーです。

なにしろ金子修介監督による「平成ガメラ」は、大人の鑑賞に耐えるリアルな災害&戦闘シミュレーションとして、『シン・ゴジラ』の先駆的な役割を果たしておりましたからねえ。3作とも、素晴らしい出来で面白かったです。

 

 _20200112_134547800x780 場内にはこんな表示も! 「監視ガメラ」って…。

 

_20200114_1911461024x651 立体物ばかりではありません。シナリオだとか、朝日ソノラマのソノシート付出版物も。ここらへんの展示物は、昭和ガメラが中心です。

Dsc_40731024x576 プラモデルやソフビ人形もいろいろありました。

 

考えてみれば、「昭和ガメラ」関係の造形物って、残ってるわけもないんですよね。ゴムや糊が劣化して崩壊しちゃってるし。

_20200114_1913561280x720 でも、絵や写真やポスターはあるので、そこらに関してはバッチリ展示してありました。いいなあレトロで。怪獣の解剖図とかもありました(笑)。

 

 

Dsc_40711280x720 小生はバルゴン、ギャオス、バイラスが大好きなのです。特にバイラスのユニークな「イカ感」なんて、サイコーです。

 Dsc_40801024x18201024x1820768x1365 そして大魔神! ガメラに次ぐ大映の二番手はやはり、大魔神ですから。いやー、いいですね。ユニーク&パワフルです。

 

_20200114_2140421280x929 ポスターの復刻パネルには、大映の奇想特撮作品のもありまして、『鯨神』だとか『風速七十五米』(裕次郎より30mも多い)だとか『透明人間と蠅男』だとか『透明剣士』だとか『東海道お化け道中』だとか、タイトルを見ただけでわくわくしちゃうものが並んでおりました。

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そして最後に、大映のスタジオをミニチュアにした、このような展示物も。

この他にも、あれやこれや-レギオンやら妖怪百物語やらパイロン星人やら-もありました。おっと最後には、かわいいガメラの着ぐるみくんも会場内をうろうろして写真に収まっておりました。_20200112_130641600x952

なんだかんだ言って、やっぱり怪獣&特撮好きには堪えられない展覧会なのでありました。

 

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2020年1月 6日 (月)

展覧会『利休のかたち』&『茶の湯とデザイナーたち』@松屋銀座   #利休のかたち #茶の湯とデザイナーたち #松屋銀座

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松屋銀座で開催中の展覧会『利休のかたち 継承されるデザインと心』(~1/20)を年末に観ました。こういう(年末からの)正月展は、混む前の年末に観ておくに限りますね。会場造りは混雑を意識したのでしょうか、ゆったりとしていて、作品の間隔も広めに空いたものでした。

広告や会場入り口が独特な味のあるビジュアルですが、原研哉さんが手掛けたそうです。うーん、勇気を持って利休と勝負してますね。なかなかこうはできません、利休の名に臆してしまいますから。

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ただ、会場内はそのビジュアルとは離れて実にオーソドックス。利休以来の「利休好み」や「利休形」の茶器・茶道具を、スタンダードな見せ方で展示しています。また、千家関連の職人たちが利休のかたちとして造った作品も展示されています。

なので、基本的には「お茶」の世界の展覧会であり、棗(なつめ)や茶杓の微細な形の差を興味深く見つめる人でないと、ちょっとしんどいかも知れませんね。でも勉強になりますよ。

Dsc_4008768x1365 会場内で唯一撮影OKなのが、国宝「待庵」をその図面から実物大の立体で再現したコーナー。奥中央の竹の花器だけがリアルという風変わりな世界。待庵は映像でも紹介されていました。

作品や資料の数が約80件ということで、ちょっと物足りない印象。また、「デザイン」とうたっている割には、展示品のデザイン面からの分析やデザイン切り口の見せ方がもう少し欲しかったなと思いました。

 

_20200106_2225191024x1435 ところがどっこい、この8階会場の1階下のデザインギャラリー1953で開催していたのが、まさにデザイン寄りの小展覧会『茶の湯とデザイナーたち』(入場無料/~1/27)。こっちと合わせて観れば…、なるほど、デザインを切り口に現代と切り結んでおります。当代のデザイナーたちの解釈や思想が入った茶杓と香合。そこにはしっかり現代の視点からの「継承と創造」がありました。

必ずセットで観ることを、強くお勧めいたします。

 

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2020年1月 4日 (土)

「Wonderlust」展@パルコ・ミュージアム東京   #Wonderlust #ワンダーラスト #パルコミュージアム

_20200104_2349521024x1437 昨日は渋谷で東急陣営の渋谷スカイ(スクランブルスクエア)を紹介したので、今日はパルコ陣営のご紹介。と言っても、パルコはもう西武陣営じゃなくなっており、今度は大丸松坂屋傘下に入るのだそうですね。世の中変わっていきます。

さて、昨年11月に大改築オープンした渋谷パルコ。その4階に新装なったParco Museum Tokyo(パルコ・ミュージアム東京)の第2弾企画である展覧会『Wonderlust』に行って来ました。以前のパルコよりもぐっと若向きにしながらも、残すべきものは残し、ファッションブランドに関してはさすがと言うべきエクセレント・チョイスを果たしているこの渋谷店ですが、もともとあったミュージアムも残りました。

Dsc_40401280x720 Wonderlustとは、「旅への渇望、放浪癖、彷徨いたい衝動」のことであり、そこに「未来を恐れずに新しいスタートをきる」という意味を持たせているのだそうです。まさに、新生パルコと重ね合わせているわけですね。

入場料は500円。全展示物の半分ぐらいは入口付近のそとから丸見え。大胆と言えば大胆です。

_20200104_144838 参加アーティストの人選がスゴイです。上は83歳の田名網敬一から下は29歳の千葉雄喜まで、まあおじいちゃんから孫までって感じですね。’80年代のパルコ黄金時代を彩った山口はるみ、井上嗣哉、日比野克彦から、蜷川実花、グルーヴィジョンズ、山縣良和、森永邦彦まで、イラストレーション、グラフィック、立体、写真、アート、ファッションetc.と、各分野のクリエイターたちが1点から数点の作品を出品しています。

_20200104_144911 総勢12人(組)。まあ、顔見世興行的な展覧会ではありますが、あまりにも一人一人の個性が違うんで、何とも言えません。てゆーか、バラバラな印象。でも、その多様性がパルコらしいとも言えるでしょうか。

_20200104_144931  あっという間に見終えてしまい、物足りませんけれど、会場を出て同じフロアのテラスに出てみると、日比野克彦さんの大きな(段ボールの)船が展示されております。まあ、旅への渇望ってことなんでしょうね。

お客さんは数少なかった(むしろほとんどいなかった)けど、こういうパルコらしいことは、続けていただきたいと思います。儲からないのが文化ってもんですから。

 

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2019年12月 8日 (日)

「永遠の門 ゴッホの見た未来」:気持ちの良い催眠映像   #永遠の門 #ゴッホの見た未来 #ジュリアンシュナーベル #ゴッホ

4_20191208223101 映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』は、ジュリアン・シュナーベル監督がゴッホの晩年(と言っても37歳で亡くなっているのですが)を描いたフィクション。画家対画けど)。ゴッホって、よく映画になりますよねえ。それだけ世界中にゴッホ好きが多いのでしょう。

本作のゴッホは近年再ブレイク中のウィレム・デフォー。ゴッホの自画像には似ているような似ていないような…。しかも今年64歳のデフォーですから、(いくら人々の外見が昔と違っているとはいえ)無理があると言えばあります。

 

1_20191208224301 でも、この作品において、そんなことはどうでも良くなっちゃってます。ゴッホを通して世界の見え方を描くというか…。その「見え方」ってのは、ゴッホの見た目のようにしながらも、シュナーベルの視座なのかも知れません。美しい風景もあれば、足元を見つめる一人称映像もあります。映像のルックが独特で、非常に気持ちがいいんです。気持ち良すぎて、しばしば眠くなってしまいました。催眠効果のある映像なのかしらん。「詩」みたいな映画でした。

2_20191208224201手持ちカメラの多用で、揺れてる映像も多く、色も印象的な黄色を中心にコントロールされています。 あ、それと耳。片耳を切り落とした事件の後のゴッホは、あまり左耳を写さないような工夫をして撮られていますが、カットによっては、切り取った後の状態をCGIで作り出しています。現代ならではの映像処理ですね。

 

  (以降ネタバレあり) 牧師とのキリスト談義だとか、ピストル自殺との定説を覆す展開とか、自由に脚色しているのですが、脚本はなんと、ジャン・クロード・カリエール(!)とシュナーベルともう一人。カリエールって、ルイス・ブニュエルの『小間使いの日記』とか『昼顔』なんかを1960年代に書いてる人ですよ!それが半世紀以上も前のことなんで、ほとんど歴史上の人。今年88歳だそうです。驚きましたね。

 

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2019年11月25日 (月)

「マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画」@21_21デザインサイト #マル秘展 #秘展 #2121デザインサイト

_20191125_224355768x1385 六本木の21_21デザインサイトで『マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画』(~3/8)を観ました(正しくは「秘の字の周りに〇」のマーク)。松屋銀座での活動で知られる日本デザインコミッティーのメンバー26人が、創作の秘密を見せちゃいますっていう展覧会。

Dsc_39731280x720 40歳代から90歳代のメンバーたちーーグラフィック、プロダクト、インダストリアル、テキスタイル、建築、照明、評論など多彩な領域の第一人者たちが、日頃人さまに見せることのない創作の過程、創作の秘密を、さまざまなな資料で見せてくれるってんですから、これは面白そう!と期待しておりました。

 

Dsc_39611280x720 で、実際かなり面白く、まあ大江戸はここに展示された先生方のほとんどを(個人的にではなく)知っているので(濃淡の差はありますが)、興味深く観ることができました。

 

松屋銀座で開催された日本デザインコミッティー主催の歴代催事のポスターが展示してあったり、何人かの方々の創作風景が動画で流れていたりしまして…、大広間には26本の展示ケースに収められた日本デザイン界の貴重な資料がずらり。

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夕方に行ったので、あまり多くの観客はいませんでしたが、皆さん熱心にのぞき込んでおりました。並んでいる資料も、当然ながらその人その人でさまざまな個性が出ております。

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原研哉さんは、2020年東京オリンピック・エンブレムのコンペ出品作の創作過程を明かしていました。

 

 

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隈研吾さんは、高輪ゲートウェイ駅の駅舎の構想過程を展示していましたが、その下にはびっしりと殴り書いたノートの切れっぱしが。字は大きいんですが、ご本人にしか読み取れないような感じでした。

 

_20191125_2321161024x778 逆に佐藤卓さんのメモ帳には、とっても几帳面に小さな小さな、でも読みやすい文字でスケジュールが記されていました。

 

_20191125_2253161024x576 評論家の柏木博さんのノートのページが整然とずらりと貼られておりました。これにもびっくりですねえ。思わず読んでしまいます。

 

_20191125_2311481024x576 ノートと言えば、松永真さんは長年のノートに年月入りの黒い表紙をつけて、しっかりと保管してあったものを見せてくれました。今では懐かしい版下用の指定紙とかもありますし。

 

_20191125_2246481280x710 柴田文江さんのによるJINSのメガネの見本や、椅子のマケットも面白かったです。

 

_20191125_2318521024x576 そのほかにも皆さん、それぞれに面白くって、興味深くじっくりと1時間半ほど鑑賞いたしました。デザイン系の学生さんなんか、これすっごく勉強になりますよね。

 

_20191125_2311221024x616 会場の最後にはオマケ的に、ポッドキャストによるインタビューの紹介とか、有名デザイナーたちの有名な椅子のコーナー(自由に座れます)などがありました。写真の椅子は(左)剣持勇さんの「柏戸イス」と(右)岡本太郎さんの「サイコロ椅子」。大江戸も色々座ってみました。

_20191125_2310381280x865 そして最後には、松屋銀座のデザインギャラリーのDMハガキがファイルに入って見られるようになっていました。55年にもわたる何百回分の歴史を感じさせてくれます。

 

 

 

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会場を出ると、その反対側の棟に松屋のデザインコレクションのポップアップショップ(~1/13)が入ってました。日本デザインコミッティーのメンバーたちがセレクトした名品の数々を販売しておりました。こちらは午後6時まででした。

 

家に帰ってから気がついたのですが、この展覧会の展示って、年齢順に並べてあったのですね。一番手前が長老の永井一正さん、松本哲夫さんで 、一番奥が新参者の鈴木康広さん、田川欣哉さんという…。そこらもありそうでない、でも時代の流れを概観できるといった意味で、なかなかの発想だなあと思いました。

 

 

 

 

 

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