2019年11月15日 (金)

ミュージカル「ファントム」   #ファントム #赤坂ACTシアター #城田優

_20191115_100837768x970 赤坂ACTシアターで、ミュージカル『ファントム』を鑑賞しました。あの『オペラ座の怪人』と同じ原作(ガストン・ルルー)から作られたってことで、サブタイトルにも「もうひとつのオペラ座の怪人」とあります。

今回は15年ぶりの再演だそうで、城田優が主役(ダブルキャスト)と演出を務めています。で、観る前は「どうせ本家『オペラ座の怪人』のパチモンだろう」ぐらいの気持ちでいたのですが、いやー、なかなかどうして、楽しめました。小生は以前ニューヨークのブロードウェイで『オペラ座の怪人』を観ておりますが、あれと比べても勝ってるんじゃないでしょうか(まあ好き好きですが)。こちらの方が明るくて笑える場面も多くて、ラブロマンス的場面も多いのです。『オペラ座の怪人』は、何しろ暗くて悲痛ですから。

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その点『ファントム』は、通俗の良さで引っ張っていきます。わかりやすい筋立てと、笑いとロマンスと紅涙を絞る終幕。なんだかんだ、終盤は感動します。周囲にも泣いてる人が結構いました、ってゆーか大江戸自身、涙腺に来ました。

で、思ったんですが、この話って歌舞伎になりますよね。『芝居小屋の怪人』みたいな…。色恋と親子の情愛と因果のある悲劇で。大衆受けしそうな演出も、いろいろと歌舞伎的でしたし…。 1幕目の最後で、『オペラ座』のようにシャンデリアこそ落ちて来ませんでしたが、城田優がワイアーでスーッと落下して来ました。

20分の休憩を入れて3時間ちょうど。カーテンコールでは、2回目にスタンディングオベーションになり、力強い拍手が鳴りやまず、3回目には城田優が「やったぜ!」って感じで拳を突き上げていました。まあ、商業演劇としてなかなか良く出来ていると思いましたよ。でも小生の好きな翻案は、もちろん映画『ファントム・オブ・パラダイス』ですけどね。

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2019年11月 8日 (金)

「バスキア展」@森アーツセンターギャラリー   #バスキア展 #バスキア

_20191108_2242111024x1045 六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで、『バスキア展 MADE IN JAPAN』を観ました。夜の6時過ぎに着いたので、前売りチケットを交換するまでに5分、52階フロアに上がってから入口前で5分少々待った程度で、かなりスムーズに入場できました(実は先週土曜の夕方に来た時、60分待ちだったのであきらめたのです)。

_20191108_2233501280x874 大江戸は昔からジャン=ミッシェル・バスキアが大好き。1997年に今はなき新宿の三越美術館でやった展覧会をはじめ、いろいろ観てます。だから、この展覧会のコピーに「日本初となる本格的な展覧会」って書いてあったのが、ちょっと遺憾であります。 

今回の展覧会はサブタイトルにある通り、「日本」という切り口で編集したもの。メイン・ビジュアルに使われているのは、あの元ZOZOの前沢友作氏が123億で購入した作品です。やはり本展中でも1,2を争うパワフルネスを持っています。

_20191108_2238281024x1204 会場には大き目なバスキア作品が並び、その多くはキャンバスむきだしです。ま、バスキアの絵に額やガラスが似合わないことは言うまでもありませんが…。

_20191108_224058768x1047 ただ、全体的には意外とパワーを感じる作品、ワイルドに圧倒してくる作品が少なかった印象。美術館のスペース内で行儀よくなってしまったのか、日本切り口の作品が多いのでおとなしくなったのか…。ちょっと残念。本当はもっと倉庫だとか廃墟だとかでやれば、良かったんじゃないでしょうかねえ。この会場、明るすぎるし。バスキアの作品から放射されるパワーは、本来こんなもんじゃないのだぞ。

どうでもいいけど、(「YEN」とか「¥」とか書いてある作品はいくつもありましたが)日本語で「トーヨーのおりがみ」なんて書いてある作品もあったりしました。

 

_20191108_223952768x1277 あとは彼がいろいろな言葉や走りがきの絵を書き止めていたノートのページだとか、生前のバスキアの映像なんかも。

入場料が当日2,100円、前売り1,900円と強気設定なのですが、その代わり入場者全員に音声ガイド端末が配られました。常日頃音声ガイドとは無縁な大江戸も、今日は聞きながら歩いておりました。音声ガイドの声は吉岡里帆。なぜ『バスキア展』に吉岡里帆?? けっこう謎です。

 

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2019年11月 4日 (月)

雅叙園百段階段のいけばな展   #雅叙園 #いけばな百段階段 #百段階段

_20191104_2103021024x546 目黒の雅叙園観光ホテルに、『いけばな×百段階段2019』というイベント(展覧会)を観に行って来ました。ここで毎年開催されるようになって7年目だとかで、すっかり根付いて支持されているようです。

_20191104_210132768x1226384x613 小生が雅叙園に来たのは、ホテルとして建て替える前のずっと大昔のこと。1階をちょっと歩いてみましたが、その頃からの美術品や意匠を現代感覚の中に配置して、独特の空間を作っています。いや、とにかくゴージャス。

展覧会場=百段階段に行くためにエレベーターに乗りますが、このエレベーターがまた巨大でゴージャス。外の扉も内側も螺鈿で装飾してあり、しかもドア高というか天井高というかが、やたらと高い。しかもエレベーターの定員が41名って、どんだけデカいんだ! まさに異世界に運んでくれる装置です。

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新しいビルの中に埋め込まれた百段階段とそこから入る各室は、そこだけが昔のままの木造建築。よく遺しましたねえ、これ。

 

 

_20191104_210152768x1134 そして階段の上も畳敷きの各室の天井も、ことごとく絵画がはめてあるのです。扇面のところもあれば、『千と千尋の神隠し』のような円形の箇所も。いやー、お見事です。

 

 

_20191104_210213371x625 いけばなも各流派が競い合って見事なのですが、この建物と相まってより素晴らしくなっております。でも、大江戸なんかはついつい建物の方に目が行ってしまって…。

 

 

 

 

_20191104_2106561024x576800x450 それぞれの絵をすっごい画家の方々が描いているんですよねえ。

 

太い丸柱に施された立体彫刻の人物に彩色が施されていたりして、あらゆる所に絵が入ってるようなトゥー・マッチな美学(華美の押し売りとでも申せましょうか)も、雅叙園の特徴だと言えるでしょう。日本的な削ぎ落としとかシンプル化とは無縁なのです。

 

_20191104_184053800x548 窓や障子などの工芸も、実に手が込んで素晴らしいものばかりですね。

それはそうと、百段階段って、99段なんですね。ところどころにナンバリングがしてあって、それでわかりました。

_20191104_205945768x1167 階段の途中には展示用の古いトイレ。和式で水洗なのですが、このだだっ広さときたら! なんか落ち着かないでしょうねえ。驚きつつ、笑っちゃいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2019年10月30日 (水)

「ドリーミング村上春樹」:さらっとした60分   #ドリーミング村上春樹 #村上春樹 #かえるくん

368445_001 映画『ドリーミング村上春樹』は、デンマーク人翻訳者の村上春樹作品との格闘を軸に、デンマークと日本での彼女を追った60分のドキュメンタリー。60分なんで、当日大人料金1,600円/特別鑑賞券1,300円と、通常料金より200円ほど低めの設定です。

ドキュメンタリーとはいえフィクショナルな要素も取り入れて、ちょっと不思議な作品です。かなりリアルな人間サイズの「かえるくん」(『かえるくん、東京を救う』)がところどころに登場しますし、ブリッジの向こうの空には二つの満月が浮かんでいます(『1Q41』)!。

 

368445_003 翻訳者のメッテ・ホルムさんの仕事を追ったドキュメンタリーとしては、結構中途半端です。作業の総てを網羅的に描くのでもなく、かといってそんなに深くまで掘り下げることもしません。翻訳の困難さや日本語の難しさを描く部分も、割と通り一遍でさらっとしてます。最後まで淡々とし過ぎていて、ラストなんかも「あれっ?本当にこれで終わりですかい??」って感じでした。

 

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(以降ネタバレあり) この作品、最後まで村上春樹は出て来ません。講演会で投影される画像だとか、新聞に載った顔写真だとか著書の表紙などに顔が写っている程度です。まあ、これはそんなもんだろうと思っていた通りなので、特段の肩すかし感はありませんでした。

ただ作品自体のありように疑問があるというか、「いったい何を描きたかったの?」って感じが拭えませんでした。村上作品にも大して迫っていかないし。「翻訳って難しいものです」と「謎のかえるくん」だけじゃ、しょうがないでしょ?

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2019年10月 3日 (木)

「天気の子」展@松屋銀座   #天気の子展 #松屋銀座 #新海誠 #天気の子ポンチョ

_20191003_1521251024x643 松屋銀座で『「天気の子」展』(~10/7)を観ました。残念ながら時間があまり無かったので、さらりと流し見といった状態でしたが、(映画を観ている者としては)なかなか引き込まれるものがありましたよ。そう言えばこの会場では、『「君の名は。」展』もやったよなあなんて思ったりなんかして。

絵コンテ、作画資料、キャラクター、美術などが多数展示されており、ところどころにスタッフの映像証言が挿しはさまれたりします。そして全体を通して新海誠監督のコメントがついているのが、楽しく読めるのです。もちろん場面映像もあって、そのクォリティーには改めてぶっとびます。

 

_20191003_1520221024x652 そして『天気の子』がいかに「東京の映画」なのかってことがわかって、改めて感心します。東京の風景を、これまでの新海作品以上に徹底的に美しく表現しています。スーパーリアリズム的に写実でありながら、きちんとコントロールして心情を映した、新海さんらしい表現になっているのです。この展覧会を観たら、もう一度映画を観たくなっちゃいました。

終わりの方には理科の実験的な気象コーナーがあったり、これまでの新海誠作品をたどるパネル展示があったりしました。

_20191003_152002768x1025 で、いつもながらの販売グッズの超充実ぶり! マニアだったら、あれもこれも欲しくなって、大変なことになってしまうでしょう。 その中でも大江戸が注目したのがこれ。「天気の子」ポンチョ! ポスターの図柄などにも使われた大空の絵柄=上半分の青空と、雲やら何やら…。しかも雨天の時に使えるわけですから、映画の内容にも合ってるし、MOMAの青空傘を連想したりもするし、いやー、これは名作です。買いませんが…。

 

 

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2019年8月29日 (木)

のんの初舞台「私の恋人」@本多劇場   #のん #私の恋人 #本多劇場 #3〇〇

_20190829_224047768x868 下北沢の本多劇場でオフィス3〇〇の『私の恋人』を鑑賞。 そうです。のん、初の舞台出演ってことで、話題の作品です。渡辺えりさん(『あまちゃん』のご縁ですね)が作・演出で、えりさんと小日向文世さんとのんさんが主演です。あとはダンサーというか「天使」の方々がいて、下手にはキーボードを弾く男性が一人。

一幕のみで、1時間45分ほどのシンプルな舞台でした。でも、その中で3人が30もの役を演じます=一人十役ずつ! そして、「音楽劇(ミュージカル)」です。結構ふんだんに歌が使われておりました。まあ歌なら、のんさんは歌手でもありますからね。曲によってはちょっとハラハラする歌唱もありましたが、おおむね良好。むしろ一番安心して観ていられたのは、ギター(アコギもエレキも)を実際に弾きながら歌った場面。のんも一番落ち着いてパフォーマンスしているように見えました。

_20190829_224318600x1023 思えば、『あまちゃん』や『ホットロード』の頃の彼女がTVのバラエティや情報番組に出た時の放送事故的な「言葉が出て来るまでに時間がかかり過ぎる」ことやコミュニケーション不全の様子を見たら、あるいはコンサートのMCの拙さを目にしたら、絶対「この子は舞台は無理だ」と思っちゃいますよね。私もずっと、そんな印象を持ち続けていました。でも大丈夫でした。のんちゃん、しっかりと芝居して歌って踊っていました。共演が渡辺さんと小日向さんなんだから、ちょっと見劣りしてもそれはしょうがありません。でも(ハラハラさせながらも)一番輝いていたのは、のんさんなんです(個人の感想です)。本多劇場の中ほどの客席から、いろんな役を演じる「ナマのん」を観られただけで、至福ってもんです。一番ステキだったのは、ネコの役かなあ。鳴き声が良かったです。

それにしても、内容がよくわからない芝居でした。かなり複雑で、どの人とどの人が時空を超えてどうつながってるかがわからないのです。パンフレットに関係図が載ってましたが、それを見てさえよくわからない(笑)。そもそもどういう話なのかが、わからなかったっす。セリフを歌にしちゃうと、とたんにわからなくなるんですよねー(内容が頭に入って来ないし、言葉も聞き取りにくくなるので)。

でも、(今よりも苦境にあったタイミングで)のんさんに声をかけてくれて、初舞台を実現させてくれて、ありがとうございました!渡辺えりさん。 そして、これからも時々のんさんの舞台が観られるといいなあ。

 

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2019年8月28日 (水)

「アートのお値段」:お金がアートを回す   #アートのお値段 #現代アートとお金

368439_001 映画『アートのお値段』は、現代美術の商業的側面をクロースアップしたドキュメンタリー。商業的に最も成功したアーティストの一人であるジェフ・クーンズと、商業的再生産の世界から離れて新たな創作に没頭しているラリー・プーンズという対照的な二人をメインに、多くの現役アーティストたちが登場します。アーティストのみならず、コレクターや評論家や美術商やオークション関係者らも登場し、それぞれの角度からアートとマネーの関係を語っていきます。これまでのアート・ドキュメンタリーにはなかったユニークな視点であると言えましょう。

 

368439_004 現代アートが投資の対象となっている現実をはっきりと伝えてくれます。分散投資によるリスクヘッジのために、銀行が美術品の購入を薦めているんだそうです。まあ今に始まった話ではなく、ワインだって芸術作品だって、高額なものはみんな投機の対象になりますからね。 それに「芸術作品が時を超えて残っていくためには、商業的成功が必要」という言葉が出て来るのですが、なるほどそれはそうですよね。

「複製品で満足できるのなら、美術作品の価値は?」と映画の作者に問われて、コレクターが「痛い所を突かれた」という感じになる場面も、そうだよねー、その問題は難しいよねー、と思わざるを得ませんでした。

 

368439_007 ラストのラリー・プーンズの新作展覧会のオープニングの模様に、この映画の作者は希望を見出しているように思えます。全盛期のドッツを使ったパターンを捨てて、カラフルな表現に挑んだ新作は、スクリーンを通しても確かに美しいものです(特段新しい表現ではないとしても)。カネから離れた純粋なアーティストの創作欲求から生まれた作品の成功を予感させて、映画は終わります。でもそのプーンズ作品とて、またもマネー・ゲームの波に飲み込まれて行くことだってあり得ます。いや、きっとそうなるでしょう。でもアーティストには、商業主義とは隔絶した反骨の部分も保っていてほしいなあと思う大江戸なのでした。ナイーヴ過ぎますかね?

 

 

 

 

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2019年8月27日 (火)

「塩田千春展」@森美術館   #塩田千春展 #塩田千春 #森美術館

_20190826_235753768x1280 六本木の森美術館で『塩田千春展 魂がふるえる』(~10/27)を観ました。

実は1週間ほど前の土曜に来たのですが、1時間待ちになっていて、時間の関係で出直しとなった次第。代休を取って、平日の昼間に再チャレンジです。

塩田さんは、小生が現代美術をあまりフォローしなくなってからメジャーになって来た人なので、ほとんど知りませんでした。ただ、この深紅が印象的な広告ビジュアルに興味を惹かれたのです。

 

_20190826_1615501024x628 10分ほど待って前売りチケットを当日券に引き換えてから会場へ。そこそこ入ってるけど、ゆったり鑑賞できる程度でした。こうでないとね。

 

Dsc_37281024x576 会場内は部屋をまるまる使ったような大型インスタレーションが多く、作品に飲み込まれたような印象。

上を見上げたり、赤い糸のそばを歩いたりしながらの鑑賞です。

Dsc_37291024x576 糸(というよりかは紐と言うべき太さですが)の先端はステイプラー(ホッチキスですね)で、壁などに固定されていました。赤は鮮烈。『ミクロの決死圏』のように、人間の体内組織を見ているかのようです。

Dsc_37301024x576 ある展示室では、ミニチュアの向こう側がガラス窓になっていて、眼下に東京の街が見渡せる趣向。森美術館の立地条件を取り込んだ創作となっておりました。

_20190826_161713800x508 赤と対比された黒。焼け焦げたピアノや椅子を黒い糸が覆うスペースには、不穏さが漂います。霊的な不気味さも。そしてアンセルム・キーファー的な感覚もちょっと。 _20190826_161802800x469

 

 

衣服や窓の廃材を使った展示や舞台美術の紹介の後に、最後の大部屋。

_20190826_1618271024x613 何百というスーツケース(トランク)が天井から赤い糸(紐)で吊り下げられて、揺れていました。

Dsc_37351024x576 壁面にはスーツケースと紐の影。紐はやや「赤い影」となっておりました。

一つひとつの赤い糸の先には、一人一人がいて、一人一人の人生があるってことなのでしょうか。

美しさと怖ろしさと神経症的狂気と孤高の神性。作家の精力と魂のこもった展覧会でした。

_20190826_161907768x1028 会場を出て展望デッキから見れば、おお、東京タワーって塩田千春の作品っぽいですね。

_20190826_1621201024x656 そして別の方角を見やれば、新宿のビル群と新宿御苑の手前に、新国立競技場がほとんど出来上がったような外観を呈しているのでありました。

 

 

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2019年8月16日 (金)

末廣亭で昇太師匠   #末廣亭 #末広亭 #昇太 #春風亭昇太

_20190816_003614800x429 夏休み時期に寄席に行くことが結構ある大江戸ですが、今年も新宿末廣亭の昼席に行ってまいりました。

今回の主任(トリ)は、春風亭昇太師匠。この6月に落語芸術協会の会長に就任したばかりですし、先ごろ結婚を発表したばかりでもあります。つまり、旬の人。だからかどうか、劇場内は大入り。12時の開演に30分ほど遅れて入りましたが、既に1階席は無く、2階に通されました。2階も中入り後にはほぼ満席。夏休みという事もあってか、小学生のお客さんも結構いましたよ。

2階はほとんどの席が畳敷きに小さな座布団なので、一人当たりのスペースが狭い中であぐらかいたり体育座りしたり立て膝立てたりしておりましたが、終盤は足腰痛くなって、まいりました。

_20190815_182220800x694 落語を中心に、漫談、曲芸、切り絵まで。若手から大ベテランまで(漫才はいつもべテランばっかり)出て来るのが末廣亭らしさ。やたらと面白いのから、そろそろ引退してもいいんじゃないの?って人まで揃ってるのも末廣亭らしさ。

いつも思うんですが、末広亭の音響ってなぜあんなに聞こえないの? 1階の前の方は地声でも聞こえるんですが、2階ともなると声の小さな噺家の時などは、本当に聞こえにくいのです。お年寄りなんか耳の遠い人が多いんだから、全然聞こえないと思いますよ。ステージにはマイクが立ってるし、そこを離れるとさらに小さな声になるので、どこかにスピーカーもあるんでしょうけれど、なんであんなに小さい音なのか不思議です。

さて、トリの昇太師匠、さすがに面白かったです。長い枕と現代ものの新作落語で、客席をドッとわかせてくれました。がっちり笑わせてくれました。いいなあ、東京の笑い。反吉本の大江戸としては、やはり東京の寄席がほっとするし、しっくり来るのです。

 

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2019年8月 9日 (金)

「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」   #マリアノフォルチュニ #フォルチュニ #三菱一号館美術館

_20190809_195011768x1211支援者の方から招待券をいただいたので、丸の内の三菱一号館美術館で開催中の『マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展』(~10/6)を観ました。

マリアノ・フォルチュニ(1871-1949)はイタリアの人ということもあり、パリで活躍した同時期のデザイナーに比べても、知名度は高くないと思います。しかしながら、「100年たっても、新しい。」という展覧会のキャッチ・コピーの通り、現代にも通用する普遍的かつ古典的なデザインとなっております。

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ヴェネツィアにあるフォルチュニ美術館の全面協力による大回顧展なんですが、この人ファッションデザイナーがメインではありますが、むしろ綜合芸術科というべき方のようです。絵画も写真も玄人ですし、舞台美術デザイナーでもあり、染色家でもあり、おまけにイケメンです。天はいろんな物を与えちゃったわけですね。

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なので、ファッションの展覧会なのかと思って行ったら、もちろんファッションは中心ですが、そんなに多数あるわけではなく、絵画や写真や型紙や布の下図や照明器具…といった多様な展示品が並んでいるのでした。

_20190809_1948021024x652 とは言え、印象に残るのはやはりファッション。特に彼の代表作「デルフォス」は、まさに「元祖・プリーツプリーズ」とでも呼びたい代物で、美しく染色した絹織物に細かいプリーツの加工を加えて、トンボ玉をあしらった細ーいドレス。目を近づけると、そのプリーツ細工の細かさと美しさに圧倒されます。そして、そのスリムで優美なシルエットや、足元に広がった裾の美しさにも。また、日本のきものからの影響にも、ちょっと驚きました。

赤レンガの三菱一号館は相変わらず良い雰囲気の入れ物ですね。建物自体がクラシカルで美しいし、天井は高いし、中庭の緑も爽やかですし。 革靴でピカピカにワックスのかかった板張りの床を歩いたら、コツコツと本当に素敵な音がするのです(あまり音を響かせないように配慮しましたけど)。あれは高級な響きですねえ。

 

 

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