2022年1月 9日 (日)

展覧会「戦後デザイン運動の原点 デザインコミッティーの人々とその軌跡」    #戦後デザイン運動の原点 #デザインコミッティーの人々とその軌跡 #デザインコミッティー #川崎市岡本太郎美術館 #松屋

Dsc_00012向ヶ丘遊園前の駅から速足でてくてく15分ほど歩き、川崎市岡本太郎美術館で開催中の展覧会『戦後デザイン運動の原点 デザインコミッティーの人々とその軌跡』(~1/16)を観ました。ここを訪れるのは、以前ウルトラマンの展覧会に来て以来二度目です。

Dsc_0002 入口では太郎先生がマスク姿でお出迎え。岡本太郎の常設展会場を抜けると、この企画展の会場が現れます。「デザインコミッティー創立」「国際交流とデザインの普及」「サロンとしてのコミッティー」「デザインギャラリーの展開」の4章に分けた構成で、1950年代から今日に至る日本デザインコミッティー(初期は、国際デザインコミッティー)の活動とメンバーを通して、戦後日本のデザイン史を概観する試みです。岡本太郎も初期のコミッティー・メンバーだったってのが、ここでやる理由です。

それにしても太郎さん、異質です。コミッティーに「巾」をもたらしたという解釈もあるようですが、あくまでもデザインじゃなくてアートの人ですもんねえ。どうしたって、異物なのです。「坐ることを拒否する椅子」なども展示されていましたし、モダンデザインを否定するコメントも掲示してありましたが、モダニズムや機能性と真っ向から対立するこの人をよくメンバーにしていたものです。懐が広い組織だったのですね。

Dsc_0003 今に至るも名作デザインのロングセラーとしてそこかしこで見かける商品(バタフライチェアや白山陶器の醤油さしなど)も展示されていましたし、東京オリンピック(1964)もコーナーを設けてありました。展示会場は撮影禁止でしたが、イサムノグチの灯りのコーナーは撮影可でありました。

往時の日本のデザインが、どれだけ優れていたかの証左みたいな展覧会です。東京オリンピックなんて、今年そのまま使った方がよっぽど良かったろうにと思うようなデザインだらけです。どの作品も、どのデザインも、厳しく突き詰めて洗練を極めています。それに比べて、コンピューター(マック)という道具を手にして以降のデザインの質って…。どうしても、そういう事を考えてしまいますね。

デザインを集積した売場、デザインギャラリーの運営、デザイン展の開催と、デザインコミッティーを長年支え続けた松屋(松屋銀座)の存在も小さくはないなあと思いもしました。

Dsc_00052 展覧会図録が書籍スタイルで、カラー図版もふんだんにあるのに、税込1,200円と超お買い得。当然買いました。中にはこの展覧会の会場風景の写真も入っていて、きっと会期途中からの販売なのでしょうね(この後、香川県立ミュージアムに巡回予定)。

美術館を出た丘の上には、十数メートル規模の岡本太郎作品。壮大です。下の方が『ガメラ対バイラス』(大映)のバイラスを思わせます。そういえば、太郎先生は大映の『宇宙人東京に現わる』でパイラ星人をデザインなさってましたっけ。

 

 

 

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2021年11月12日 (金)

「庵野秀明展」@国立新美術館    #庵野秀明展 #エヴァンゲリオン #庵野秀明 

Dsc_0495_copy_767x576 「庵野秀明展」(~12/19)を国立新美術館で観ました。土日祝は常にチケットがすぐ売り切れてる状態だったので、代休が取れた平日のチケット(日時指定制)を取って、行って参りました。

Dsc_0496_copy_576x853 今さらながら、サブカルチャーがこれだけメインストリームになってる時代なのですね。てか、これだけ大きいハコじゃないと、対応しきれないですもんね(規模的にも、集客への対応力の面でも)。

Dsc_0499_copy_950x576 チラシの裏に「庵野秀明をつくったもの 庵野秀明がつくったもの  そして、これからつくるもの」というコピーが 出てましたが、まさにそういう展覧会でした。

Dsc_0501_copy_887x576 「をつくったもの」は、1960~70年代のテレビの特撮もの、ヒーローものが中心。それらのメカを含め、庵野少年が吸収し、庵野秀明を形作ったあれこれが展示(上映)されています。

湾曲した3m×15㎡の巨大分割LEDスクリーンに映っている、6~70代のテレビ番組のフッテージの数々が圧巻でした(撮影不可でした)。ああいうの見ると、「現代人はテレビの記憶でできてるんだなあ」と思わざるを得ません。そして、展覧会スタッフの裏の苦労を想像してぞっとするような労作でもありました。

Dsc_0500_copy_576x979 続いては、庵野さんの学生時代からの自主映画、自主アニメの数々。素顔の庵野さんがウルトラマンに扮する特撮ものとか、大きな注目を浴びたDAICONのアニメ作品とか。

Dsc_0502_copy_1024x576 それらを見て驚くのは、基本的に今の庵野さんとやってることがあまり変わらないこと。カメラポジションの低さと仰角で、怪獣の大きさを表現するとか、爆発描写の独創的なうまさとか、いやー、「栴檀は双葉より芳し」ってやつですね。

宮崎駿さんに大抜擢された『ナウシカ』での巨神兵崩壊シーンの原画下描きなどもあり、やっぱり画期的だなあと感心しました。

 

Dsc_0503_copy_576x854 そしていよいよ『エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン)』のパート。これは「TV版~旧劇場版」と「新劇場版」に分かれていますが、さすがに充実しています。

Dsc_0505_copy_576x689 あの初号機のパープルとライトグリーン(大江戸的にはサンフレッチェ対ベルマーレに見えなくもないのですが…)は、やっぱりキレイですね。

 Dsc_0504_copy_917x576 企画段階では『人造人間「エヴァンゲリオン」』(仮題)だったんですね。キカイダーみたいです。

Dsc_0506_copy_576x849 バルト9あたりでもお目にかかった人間よりやや大きい初号機さんも休憩所にいらっしゃいました。

Dsc_0507_copy_1024x576 庵野さんの実写映画もいろいろありまして、第1作『ラブ&ポップ』は好きでしたねえ。ラストの渋谷川横並びウォークと『あの素晴らしい愛をもう一度』! 実写版『キューティーハニー』なんかも懐かしかったですね。

Dsc_0509_copy_1024x576 『シン・ゴジラ』も画期的・独創的な仕事でした。大好きです。

Dsc_0510_copy_576x933 あのラストに出て来る「謎のしっぽの先」もこんな感じに…。何なんでしょうね、地獄の亡者たちみたいなこれって?

 

Dsc_0512_copy_1024x576 そして興収100億円を超えた本年の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の作画用のジオラマ! でかいっす。金と手間かけまくってますね。

 Horizon_0001_burst20211111122136254_cove 『シン・エヴァンゲリオン』に関しては、資料の量などもハンパなく、慄(おのの)きますね。

 

そして最後には、公開が待たれる『シン・ウルトラマン』と『シン・仮面ライダー』のコーナー。楽しみ楽しみ。

Dsc_0514_copy_760x576 ゴジラ、ウルトラマン、仮面ライダーの「シン」御三家揃い踏み。これをもちまして、庵野展終了です。

Center_0001_burst20211111122548328_cover 庵野秀明からのメッセージ。ネズミが描いてあるのは、子年生まれだからでしょうかね。

いやー、展示物量の多さに、おなかいっぱいになりました。庵野さん、やっぱりスゲーよ! 同時代を生きられて良かったよ、って感じです。 そして、この展覧会を作った人たちもスゲーよ! お疲れさまでした&ありがとうございました。

 

 

 

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2021年11月 5日 (金)

「円谷英二展」@国立映画アーカイブ    #円谷英二展 #国立映画アーカイブ #円谷英二 #特撮

Dsc_0490_copy_600x902 京橋の国立映画アーカイブ展示室で開催中の『生誕120年 円谷英二展』(~11/23)を観ました。大江戸には、『ゴジラ』をはじめとする東宝特撮映画の数々や『ウルトラマン』などTVの怪獣ものでおなじみの「特撮の父」です。その円谷の撮影(映画キャメラマン)担当~特技監督~東宝特撮~円谷プロという生涯の流れを追っていく展覧会です。

で、その目玉としてイギリスで新たに発見された円谷撮影の初期作品『かぐや姫』のフッテージ映像や資料も展示されておりました。竹が光ってかぐや姫が登場する場面など、円谷らしい特殊技術を早くから見せていたのですねえ。

まあ、この会場はスペースに限りがありますし、出身地である福島県須賀川市でも円谷展をやったり、円谷英二ミュージアムがあったりするようなので、写真やシナリオなどの資料やポスターが中心となるのでしょう。それでも、『モスラ』をはじめとする特大ポスターの数々は、かなりの迫力でしたし、縦長や横長サイズのポスターは、今では超レアです(縦長サイズのは「立て看」ってことのようです)。

Dsc_04882_copy_600x868 東宝以外にも、大映の『透明人間現わる』だとか日活の『太平洋ひとりぼっち』の仕事なんかもやっていたんですねえ。とにかく日本独自の特撮を作り出し、世界に影響を与えた人でした。

会場前にはウルトラマンが立っていらっしゃいました(ここだけ撮影可)。ありがたいありがたい。

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2021年11月 3日 (水)

劇団四季の「アラジン」    #劇団四季 #アラジン #劇団四季のアラジン

Dsc_04914_copy_634x989_20211103225101 汐留の電通四季劇場・海で、劇団四季ミュージカル『アラジン』を観ました。映画はディズニーのアニメも実写版も観ておりますが、ミュージカル版は初めて。ここの劇場に来たのは、こけら落としの『マンマ・ミーア!』以来だから、えらく久しぶりのことです。

客席は「市松模様」ではなく、ぎっしり入れてました。2階の後ろの方だったのですが、ほぼ満席状態。やはりこれだけ入っていると、手拍子や拍手やマスク越しの笑い声もいい感じに舞台上と呼応して、芝居を盛り上げてくれます。

Dsc_04902_copy_699x634 非常に豪華絢爛でエンタテインメント性豊かな作品です。豪華な舞台装置やギミックの数々(煙だとか火花だとか、ジーニーがぐるぐるせりあがって来る舞台上の穴だとか、空飛ぶ魔法のじゅうたんだとか…)、さらには照明の見事さ(同じセットの明暗の使い分けだとか、赤い影だとか)などで、舞台劇としての醍醐味を感じさせてくれます。衣装もきらびやかですね。

もちろん役者たちも頑張ってます。特にジーニーの韓盛治さんは、ジーニーっぽい巨漢ではないのに、かなり説得力を持って惹きこんでくれました。ただ、主役の二人=アラジンとジャスミンは、俳優のパワーが弱かったですねえ。

20分の休憩をはさんで2時間45分を、あっという間に(とまで言うと誇張がありますが)駆け抜けます。カーテンコールでは大抵感動して目頭が熱くなる大江戸ですが、今日も「ああ、コロナ禍も落ち着いて来て、お客さんがこんなに入って、ショーが続いている」ってことに感動してしまいました。やっぱり、ショウほど素敵な商売はありませんね。

 

 

 

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2021年10月27日 (水)

仲條正義さんのご逝去   #仲條正義 #グラフィックデザイナー #資生堂パーラー #松屋銀座 

Shiseidou_p グラフィックデザイナーの仲條正義さんが亡くなりました。享年88歳。

「花椿」、資生堂パーラー、松屋銀座、東京都現代美術館などなどの見事なデザインワークが思い出されます。

https://mainichi.jp/articles/20211027/k00/00m/040/286000c

ガチンとした構築的なデザイン、硬質で隙のない男性的モダンデザインの人でありながら、時としてあえてやわらかで女性的な有機性を持ち込む唯一無二の個性(ジェンダーPC的には男性的とか女性的とかを固定させる物言いは良くないと知っておりますが、あえて使いました)。ソリッドでありながら、ゆるさ、優しさをも感じさせるという芸当。

Matsuya_20211027234301 東京人ならではの粋と洗練を知りながら、あえてそこを外すことも多くあり、そこが仲條氏の含羞なんだろうなと感じておりました。ただ、思いっきり都会的なソフィスティケーションを表現した松屋銀座みたいな例もありますし、そこでも仲條さんは男性的/女性的の両立という芸当を達成しておりました。そして、「洒脱」なんです。

大江戸としては、葛西薫さんの次に好きなグラフィックデザイナーかも知れません。十数年前にとあるパーティーでお会いした時に、氏が手掛けたある企業のCIに関する謎を質問して、あっさりと回答していただいたことも忘れられません。

お疲れさまでした。安らかにお眠りください。

 

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2021年10月 6日 (水)

「謎ときサリンジャー 「自殺」したのは誰なのか」:驚愕の名探偵的文学評論   #謎ときサリンジャー #竹内康浩 #サリンジャー

Center_0001_burst20211006222502962_cover 新潮選書の『謎ときサリンジャー 「自殺」したのは誰なのか』(竹内康浩 朴舜起)は、なかなか刺激的な文学評論でした。帯に書かれた文章を見ても、興奮すべき一冊だということがわかりますよね。

著者二人はアメリカ文学者にして北海道大学大学院助教授の竹内氏と、北海道大学大学院生である朴氏。そして果敢にチャレンジしたのは、J.D.サリンジャーの短編集『ナイン・ストーリーズ』冒頭の『バナナフィッシュにうってつけの日』のラストで拳銃自殺したと思われていたシーモアの死への疑問提起。果たしてそれは自殺だったのか? そもそも死んだのはシーモアだったのか? そして、その現場にはもう一人の男がいたはずだと言うのです。

ほとんど「たわごと」です。でも、読者はすぐにそれがたわごとではないことに気づかされます。そして、そこからは多くの「証拠」と大胆な推論に驚きあきれながら、ページを繰っていくことになるのです。作品も『ナイン・ストーリーズ』の最後の作品『テディー』をはじめ、サリンジャー最後の発表作『ハプワース16,1924年』などにも飛び、最後には『キャッチャー・イン・ザ・ライ』につながっていきます。その魔術的展開は、スリリングそのものです。評論ってもんは、実の作者ですら気づいてないことに気づいたり、作者が意識していなかったことをきちんと形にしてあげる作業なんですねえ。

その中で重要な位置を占めるのは「禅」の要素。英文学科出身で、卒論が『J.D.サリンジャーの作品におけるイノセンス』だった大江戸としても、これには唸りました。目からウロコでした。竹内氏のあとがきにある「やはりサリンジャーは禅なのだ」と言う言葉に、大いに納得しました。 一方ではこれだけ死を扱いながら、サリンジャーの戦争体験の方には目もくれてないあたりにも驚きました。うーん、やはり小生なんぞとはレベルが違います。おそれいりました。

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2021年9月25日 (土)

「マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”」:孤高のデザイナー総集編   #マルジェラが語るマルタンマルジェラ #マルタンマルジェラ

1_20210925224901 映画『マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”』は、あの『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』の監督ライナー・ホルツェマーが再びファッションデザイナーを取り上げたドキュメンタリー。ある意味、一昨年公開された映画『We Margiela マルジェラと私たち』(↓)の不満を解消した作品であります。

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/we-margiela-0e6.html

やっぱりマルタンご本人の顔を拝むことはできないのですが、作品はファッションショーの映像などを通してたっぷり拝めます。さらには創作風景の断片や本人の手も。これならそれほど隔靴掻痒感が募ることもありません。マルタンは英語で、生い立ちからの歴史や創作に対する考え方などを語っています。彼の業績の総集編的な作品だと言えましょう。

歴史上の高名なファッションデザイナーの中でも、「アート寄り」の最右翼がこのマルジェラ。「孤高の」という語が似合う人です。マルタンはやっぱり日本や川久保玲が好きなんだなあということも改めて実感できました。

本作のポスターなどのアートワークは、ごらんのように真っ白。そこに端正な明朝体で両端にタイトルやクレジットが記されています。「なかなかわかっていらっしゃる」って感じのデザインでありました(紙質も良いし)。

 

 

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2021年8月20日 (金)

「浮世絵を うる つくる みる」展   #浮世絵をうるつくるみる #浮世絵展 #日比谷図書文化館

Dsc_03643_copy_576x770 日比谷図書文化館の特別展示室で、特別展『紀伊国屋三谷家コレクション 浮世絵を うる つくる みる』(~9/19)を観ました。この展覧会、前期と後期で出品作を全点展示替えという大胆なことをやっているのですが、8月18日からは後期になっていて、小生が観たのもそっちです。

Dsc_0365_copy_1024x576 浮世絵の展覧会は数あれど、本展がユニークなのはタイトルの示す通り「うる」と「つくる」にもスポットを当てていること。特に「売る」ことに関しては普通だとまず日が当たらないだけに、珍しいと思いました。

なにしろ図書館(まあ「図書文化館」ですけど)で行われる展覧会といえば、低予算の地味なものとなるのでしょうが、「うる」の章では、会場内に江戸時代の錦絵屋(その名も「日比屋」!)を再現しちゃいましたから! そうそう、先日観た映画『HOKUSAI』にも、こんな錦絵屋が出ておりましたよ。

Symmetry_0001_burst20210820180834613_cov 「つくる」のコーナーには版木の展示などもありましたが、興味深かったのは版元を中心に、絵師と彫師と摺師の仕事の流れを図にしたもの。こんなパネル1枚なのですが、普通の展覧会だとわからない部分ですし、現代の広告などの仕事にも相通じるものがあるようで、じっくり読んでしまいました。

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この展覧会、企画の切り口がユニークなだけではなく、見せ方もしっかりしています。壁面に出ている各章の内容を表した文章も、各行の字切りに注意が行き届いているのです。ご覧のように、できるだけ文節の切りがいい所で改行してあって、語の途中で切れたりはしないのです(まあ、他の章には語の途中で切れてるものもありましたが、気をつけてることはわかります)。学芸員さんや会場デザイナーさんがしっかりした人なんでしょう。

Center_0002_burst202108201842446913_copy 「みる」の章は、当然ながら一番ボリュームが多く、その中で役者絵、武者絵、美人画、名所絵などを紹介しています。

写真は平家の怨霊たちが荒波の間から団体さんで顔を出していたり、人面ガニになって押し寄せていたりする国芳の作品(そういえば「平家蟹」ってありましたね。これのこと?)。面妖な面白さがありますね。

Dsc_03673_copy_886x576_20210821003201 「大江戸美人百科」なんてコーナーもあって、大江戸としては「おっ!」と思いましたが、割と「この人、美人なんですかい?」って感じの絵が多かったですね(前期展示は、もっと美人率が高かったのかしらん?)。

Dsc_03692_copy_1004x576 旅路(名所絵)のコーナーには、広重の「五十三次名所図会」のシリーズが並べてありましたが、「東海道五十三次」で目にする横構図ではなく、縦長構図なのが珍しかったです。しかもこれらの構図がことごとくお見事なんですよねー。

Dsc_03682_copy_576x858 最後のコーナーにはへんてこりんな遊び絵がいろいろ。いやいや、浮世絵にもいろんな種類があるもんですねえ。楽しゅうございました。

 

出口を出て少し行くと、常設展の部屋もありました。今日は時間がなかったので、さっと歩きながらチラ見したら、なかなか面白い千代田区の郷土の歴史や地理がわかる展示の数々がありました。今度の機会に来てみるといたしましょう。

 

 

 

 

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2021年8月17日 (火)

「愛が世界を救います(ただし屁が出ます)」@PARCO劇場   #愛が世界を救います #ただし屁が出ます #のん #宮藤官九郎 #クドカン #大江三千里

Dsc_03563_copy_600x874 渋谷のPARCO劇場で、大パルコ人④マジロックオペラ『愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』を観ました。宮藤官九郎作・演出・出演によるロック・ミュージカルです(タイトルには「ロックオペラ」と入ってますが、台詞部分も多いので、これは「ロック・ミュージカル」と呼ぶべきでしょう。『トミー』と『ファントム・オブ・パラダイス』の違いみたいなもんですね)。大江戸にとって、渋谷PARCOの建て替えで新しい劇場になってからは初の来場となりました。最後列の座席でしたが、オペラグラスも持参して、のんさんたちの表情もしっかりチェックしました。

そう、当然のんさん目当てです! パンクな彼女が、パンクなクドカンと、パンクなミュージカル!しかも『あまちゃん』以来のタッグ復活ってことで、期待はオーバーヒート気味。しかも、共演が村上虹郎、藤井隆、三宅弘城、荒川良々と伊勢志摩(これまた『あまちゃん』以来ですね)などなど。映像も活用しながら、今のネタを多数取り入れながら、20分の休憩込み2時間45分を駆け抜ける疾走エンタテインメントでした。

のんさんはやっぱり歌って踊って演奏できるので、適任でした。華がありますし、ギター弾くとカッコイイのです。そして、寄り目+しゃくれアゴの変顔!! 物語上これを多用するのですが(って、どんな物語だ!)、さすがでした。キュートでヘンテコリンで様になってました。

でもやっぱり三宅、伊勢、荒川、宮藤という大人計画の面々は、きっちり笑いを取ってくれますねー。これまた、さすがです。

そして藤井隆が演じる大江三千里!これも笑えました。大根仁が『モテキ!』で大江千里の曲を使ったり、クドカンがこんな形で使ったり、往年の千ちゃんファンとしては嬉しいですね。休憩時間には大江千里の曲がずっと流れてましたもん。

Horizon_0001_burst20210817135007219_cove 開演前にすべての座席に謎の物体(「これ」)が置いてありました・・・って、ブーブークッションやないかーい!! 終盤に観客全員を巻き込んで、これを使用する場面があります(笑)。くだらねーなー。

カーテンコールのご挨拶はシンプルに1回だけ。PARCO劇場の外階段を下りる帰り道にも、頭の中ではあのくだらないテーマ曲がリフレインしているのでした。こんな時代に、このくだらなさ。さすがはクドカンさんなのでありましたー。

 

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2021年8月13日 (金)

「ファッション イン ジャパン 1945-2020 流行と社会」展   #ファッションインジャパン #ファッション展 #国立新美術館

Dsc_03553_copy_576x800 乃木坂の国立新美術館で開催中の展覧会『ファッション イン ジャパン 1945-2020 流行と社会』(~9/6)を観ました。本来なら去年の夏に開催する予定だった展覧会が1年ずれて、今夏の東京公開となっております。日本ファッションのあゆみを概観する決定版的な展覧会。きっと東京オリンピック(2020年)で来日する外国人観光客にも観てもらおうって企画だったんじゃないですかね、もともとは。

Dsc_0350_copy_1024x576 戦後(あるいは戦中)のもんぺ姿から今日のサステイナブル・ファッションまで、時代ごとのファッションを歴史的パースペクティブで編集・展示してあります。洋裁学校の時代→アイヴィー→ミニスカート→ヒッピー→世界に羽ばたくデザイナー→DCブランド→渋谷系・原宿系(ストリート)→Kawaii→いいね→未来へという流れです。女性のファッションが中心ではありますが、ところどころにメンズ服への言及もあります。

Dsc_0351_copy_1024x576 実際の服がかなりの数展示されており(撮影できるのは最後のちょこっとだけ)、あとは写真・映像資料・雑誌・広告などで構成されています。編集も悪くありません。

Dsc_03532_copy_939x576 へーと驚くものもあれば、懐かしいなあ&こうだったよねってものもあり、日本ファッション史のお勉強材料としては、かなり有意義です。若い人にこそ観てもらって、目からウロコを落としていただきたい展覧会です。

最終コーナーに集められた未来のクリエイターたち=ユイマナカザト、山縣良和、森永邦彦、サカベミキオといったアーティストたち、そしてその後に控える人たちの作品も面白いのですが、どうも領域が狭すぎたり、街で着れそうになかったり、世界で大きく売れるためのサムシングに欠けているのではと思ってしまいます。そもそも今挙げたのは男性ばかりですし(一つ前のコーナーには、阿部千登勢とか青木明子とか女性も多いのですが)…。

Dsc_03542_copy_1024x530 会場を出たところに、何か異様なものが…。ガラスケースの中に土が敷いてあって、その上に死体?ミイラ? いえ、これは天然素材の服が菌による分解で土に返っていくことを表現しようとしているそうです。どうりでガラスの内側には結露の水滴などもついております。山縣さんらしいといえばらしい、ほぼ現代美術な作品でありました。

やっぱりこれ、世界の方々に観てもらいたい展覧会ですよねー。残念です。あ、それと「やっぱりこれ」の中には「パリコレ」が入ってます。びっくり。

 

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