これまで当ブログ内では、サッカー以外の東京都以外でのアクティヴィティは原則「番外編」として記してきました。なんてったって「東京温度」ですから。でも、神奈川・埼玉・千葉に関しては、「東京圏」ってことにしとけばいいんじゃないの?ってことに思い至りまして、今日からは「番外編」表記なしでいきたいと思います。まあ、拡大解釈ってやつですが、憲法の拡大解釈とは違って罪はないと思います(それに埼玉、千葉の方々は「東京圏ブラボー!」と大喜びかも知れません←偏見)。
てなわけで、長年行ってみたかった千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館に、初めて行ってまいりました。ゴールデンウイークの行楽ってやつですね。ただ、このGW、これまでの3年間抑えてきた人々の「外へ出たい欲」「遊びたい欲」が爆発しているようで、都内も地方や海外からの方々を含めて、かなりの混雑になっております。なので喧騒を離れて穴場狙いってこともあってここにしたのですが、正解でした。
東京駅前から直行バスが出てまして、6-70分で到着します。朝9:55発の1本だけ(帰りも現地15:29発の1本だけ)なのですが、どちらもすいてました。道路も渋滞なしですいてましたし、美術館も、もちろん庭園もすいてました。この連休の観光スポットなのに、人口密度がこんなに低くて大いに助かりました。疲れに行くんじゃイヤですから。帰りのバスでは、いい感じに眠れたし。
この美術館はDIC(大日本インキ)の創業家(川村さん)のというか会社としての美術コレクション(20世紀美術が中心)を公開するために、自社の研究所に隣接する広大な敷地に作ったもの。1990年の開館で、大江戸も当然知っていて、行きたかったのですが、なかなかチャンスがないというか、佐倉は(心理的に)遠かったのです。
展示室や作品は撮影禁止なので、エントランスホールの天井部分を撮影。クラゲか白いひまわりかレ・クリントの照明器具のようですね。 で、久々に20世紀美術のあれこれを鑑賞。エルスワース・のグリーンとグレイの矩形を描いた作品の美しさだとか、イヴ・クラインのIKBを前面に塗った作品だとかが、やはり好きでしたね。あ、バスのボディに描かれているレンブラント作品(佐倉駅行きのバスはノワールでしたけど)も、その光と影が圧巻でした。
そして、最も期待していた「ロスコ・ルーム」。マーク・ロスコの大きな作品7点を変形七角形の部屋全体に配置してあって、そのほの暗い部屋で作品に対峙していると(中央には腰かけもあります)、瞑想に入れそうでした。あ、ちなみに大江戸はロスコ作品、けっこう好きなんです。ここを見るために尋ねる価値のある美術館です(って、今ごろ言ってますけど)。 企画展としては、『芸術家たちの南仏』(~6/18)ってのをやっていて、常設展からの流れの中で観られるようになってました。
そしてこの美術館は広大な庭園でも有名。水鳥の棲む広い池はあるし、林の中の自然散策路はあるし。ヘンリー・ムーアの彫刻がある広い芝生はあるし、いやー素晴らしいです。
子供や家族連れが遊ぶ芝生広場の脇にはキッチンカーが出ておりまして、軽食や喫茶等も楽しめます。
さらに、モネの絵画を思わせる蓮池がありまして、そこには白鳥もすいすいと泳いだり餌を獲ったりしておりました。
さらにさらに、レストラン「ヴェルヴェデーレ」ってのもありまして、前々日にここを予約しようとネットで「一休」のサイトを見たら、もう「朝10時と10時半」しか空いてなくて、それじゃあまだ着いてないのでアウトー!…だったのですが、1時近くに行ってみたら、「名前を書いて待っていただく」ということで何とかなりそうでした。しかもちょうど席が空いて、すぐに案内されました(ラッキー!)。やっぱり普段の心掛けが良いからなのでしょう。きっとそうでしょう。
お料理もしゃれていて、満足。ハートランドのボトルがあったので、ランチビールを楽しみました。
併設のギフトショップにもいろいろしゃれたものを置いてますし、(言っちゃあ何ですが)佐倉にこのような「洗練」の場が長年保たれていることに感心しきりでした。 もっのすごい風の強い日で、屋外では常に帽子を押さえながら行動しておりましたが、快晴で暖かくて麗らかな日(強風以外は)でありました。余裕のあるスケジュールで、良き日帰り観光を堪能いたしました。
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