2020年11月30日 (月)

「脳天パラダイス」:デタラメで寒い   #脳天パラダイス #山本政志 #トランス映画

1_20201130231001  映画『脳天パラダイス』は山本政志監督による、とにかくデタラメでバカバカしくて狂った作品。そういうと面白そうなんですけど、うーん、別に面白くもありませんでした。デタラメが花火のように炸裂するのではなく、暴発してしまったような…。

それぞれの人物やエピソードが圧倒的に突き抜けてるかというと、そうでもなく、驚くような映像パワーやスピード感があるかというと、そうでもなく…。っていうか、むしろサムイです、画面。笑える所も期待したほどないし、…ってか笑えないし。音がない場面は多いし、テンポは妙にゆったりしてるし(テキパキ進まないし)、観てて寂寞感が襲ってきます。ガラガラの場内も、それに拍車をかけておりました。「トランス映画」を標榜するなら、もっと極めてほしかったところです。

言っちゃあ悪いけれど、全てにわたって感覚が古いんです。なのに、『キネ旬』なんかじゃこの作品をやけに称賛してたりして、・・・まあ、映画の観かたって人それぞれですねえ。

どうせなら、もっともっと過激に振り切っていただきたかったところです(子供が木の棒になるシュールさだけは面白かったですけど)。

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2020年11月29日 (日)

「アンダードッグ 前編/後編」:やさぐれボクシング映画の最高峰   #アンダードッグ #武正晴 #森山未來 #ボクシング映画

1_20201129223401 映画『アンダードッグ』前編(2時間11分)/後編(2時間25分)を続けざまに観ました。いやー、「凄いものを見せていただいた」って感じ。夢中になって、一気に観られます。いつも大江戸がディスっている足立紳の原案・脚本なので、ここまで良いとは思っておりませんでした。あー、でも足立×武正晴監督のコンビ作『百円の恋』(2014年)は素晴らしかったですもんねー。このコンビとボクシングは相性が良いのでしょう。武正晴も近作『ホテルローヤル』では、テイストがマッチしていなかった感じなのですが、本作の見事なハマり具合ときたら! やはり男系の資質を持っている監督なんです。

やさぐれロートル・ボクサーの堕落と復活みたいな、邦洋ともに過去何度も作られてきた定番の物語を、素晴らしい役者たちの頑張りで、ドラマもボクシングの試合部分も見ごたえ十分、いや、それ以上です。ボクシング映画の最高峰に躍り出たと言っても過言ではないでしょう。それぐらい試合の描写が凄まじくも見事!感動してしまいます。他のボクシング映画と較べて、ちゃんと3分やってるんじゃないかと思うほど(本当はどうなんでしょうか?)ラウンドごとの描写が延々と長いのです。それでも目が離せないだけの迫力とバリエーションなのです。ラウンドのインターバルにおけるセコンドの描写も、詳細かつ的確です(こちらもちゃんと1分やっています)。

練習場面を含めて、見事な動きと見事な肉体を見せる森山未來。本当にボクサーの体を作っています。もちろん、やさぐれ男の情けなさに関しては自家薬籠中の役柄ですが、これまでの彼の集大成であり、最高の代表作となりました。 彼の対戦相手を演じる勝地涼、北村匠海の二人も、体の作り方は及ばないけど、ボクシングの動きに関してはしっかりしていました。作りもの感、違和感はほとんどないレベルです(ま、二人とも上腕二頭筋まではボクサーのようにはできなかったようですが)。

群像劇としての人間ドラマ部もしっかり構築されていて、それぞれがやるせなかったり胸に迫ったりします。まあ、こういう作品なので通俗的ですし、時々わかりやす過ぎるぐらいの説明的描写や台詞もあったりはします。でも、それとても少なめに抑えようとしていることがわかりますし、逆に通俗なるがゆえの「強度」を獲得していることも確かです。Underdog

脇役の中では森山が所属するジムの会長を演じる芦川誠が(特に最後の試合の終盤など)良かったです。後から調べて、ああ芦川誠だ!と驚きました。初期の北野武映画での気弱そうな彼が、こんなおっちゃんになったんですねえ。

同じボクシング映画であり、前編は素晴らしかったのに後編で大いに失速してしまった『あゝ、荒野』(2017年)の例があるもんですから、本作もちょっと心配したのですが、杞憂でした。後編も全く揺ぎなく素晴らしい出来でした。

もう(後編の)最終版にはかなり泣けてしまいました、そして、森山の放つ「やっぱこれだよな」に胸を打たれました。従来の日本映画の枠を超えるほどの重量級なエンタテインメントです。結構な衝撃を受けました。大江戸の本年度ベストワン候補であることは、言うまでもありません。

 

 

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2020年11月28日 (土)

「さくら」:松竹調ホームドラマをぶっこわす   #さくら #映画さくら #矢崎仁司 #小松菜奈

1_20201128215301 映画『さくら』は、なんか「犬と家族の心温まるホームドラマ」みたいな見かけで、予告編を見てもほとんど観る気が沸かなかったのですが、なんと以外にも矢崎仁司が監督だってことで、観に行きました。この監督、大江戸の大好きな『花を摘む少女 虫を殺す少女』『ストロベリーショートケイクス』などを撮ってる一方で、どうでもいいような作品も撮ってて、結構ムラがあるのです。前作はあの問題作『スティルライフオブメモリーズ』。それが今回はなんと、松竹の看板を背負ってます。松竹で「さくら」って言ったら『男はつらいよ』…ってことはないのですが、似合わないことやってますね。

でも見かけとは違って、いちいち松竹調ホームドラマをぶっこわすような作品だったので、驚くとともに納得しました。なるほど、矢崎仁司が撮ってるんだからそうなりますよね。わんちゃんとファミリーだからってんで、小さい子供連れで観に行ったり親子で観に行ったりすると、けっこう気まずい場面が次々と出てきます。そして重いエピソードも連続します。

それらが典型的な明るいホームドラマの外見をまとって展開されるので、かなり異色の作品です。なんだこりゃ?です。変な映画です。で面白かったかと言問われれば、うーん、大江戸は「ノー」と答えます。やっぱり作品としてはうまくいってませんよねえ。気持ちよくぶっこわしてくれてはいません。

小松菜奈はその長い足をむき出しにして飛び回っていますが、その伸びやかな演技が他のキャストに勝っておりました。少なくとも『糸』の彼女よりは、だいぶ良いです。

 

 

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2020年11月25日 (水)

「タイトル、拒絶」:悲しい時代の群像劇  #タイトル拒絶 #山田佳奈 #伊藤沙莉 #行平あい佳

1_20201125142701 映画『タイトル、拒絶』は、伊藤沙莉を中心とした群像劇。最初は端役なのかと思っていた人たちも、終盤に向かうにつれて、それぞれの個性とそれぞれのドラマを見せてくれます。そこが美点。よくぞこれだけ、一人一人をちゃんと描いてくれました。そして、デリヘルの女の子たちの待機部屋が主な舞台で、人物の出し入れとかがやけに演劇的なテイストだなあと思ってたら、これ山田佳奈監督が舞台で上演した作品の映画化なんですってね。

伊藤沙莉は決して主役ではなく、むしろ彼女がいちばんドラマティックからは遠いところにいます。他の女の子たちや男たちのいろいろとヤバイ人生に較べると、あまりに手応えがないキャラクター。もちろん、狙いなのでしょう。垣松祐里、佐津川愛美、森田想、片岡礼子、モトーラ世理奈…一人一人のキャラがきちんと立って、それぞれの人生を(謎の部分も含めて)突きつけてくれます。よくできた脚本と演出だと思います。

特に垣松祐里はがんばったけど、彼女とモトーラが姉妹だって…たとえ父か母が違ったとしても、ありえません! 顔の系統が全く違いますもん。大江戸は、そういうところが気になっちゃうんです。 片岡礼子さんは、近年復活して以来一番の役、一番の芝居じゃないでしょうか。 そして、静かで真面目でインテリで気の小さそうな(でも何考えてるかよくわからない)女子を演じた行平あい佳が印象的でした。こういう場違いな人を一人潜り込ませることで、随分と幅がでますよね(大江戸はこういう人けっこう好きです)。

いろんな人間の会話や衝突を通して、人と人との関係だとか現代だとか人間の本質だとかが浮かび上がってきます。みんなそれぞれ、いろんなものを抱えて生きているのですね。悲しい時代です。まあ、「現代の娼家」みたいな場所の話ですから、ある意味古典的というか普遍的な物語を語れるのかも知れませんね。物足りない点もありますが、良い作品でした。

 

 

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2020年11月24日 (火)

「罪の声」:自分だったら気にしない   #罪の声 #土井裕泰 #宇野祥平

1_20201124143601 映画『罪の声』は、グリコ森永事件に題材を得たベストセラー小説の映画化。脚本=野木亜紀子、監督=土井裕泰というTBSチームの作品です。犯罪と報道とを35年という時間の中で描く堂々たる作品ですが、結構地味と言えば地味。でも、しっかりした作りで、2時間22分を飽きさせず引っ張ります。

土井裕泰はTV局のディレクターが本業の映画監督の中では、当代一番ちゃんとした映画を作れる人だと思っておりますが(『ビリギャル』とかね)、ここでの仕事も堂々としたものです。エンタテインメントと社会性というかメッセージを両立させています。

ただ、根本のところでひっかかったのは、「子供時代の自分の声がこの事件に使われたってことが、そんなに人を苦しめるのかなあ?」ってこと(特に、この事件では人が一人も死んだりはしていないわけですし)。星野源は悩みまくっていましたが、小生だったら大して気にしないように思うんですけど。自分が悪いわけじゃないんだから。大江戸の感覚が変なんですかね?

それはともかく、どうしても感動してしまうのが終盤の宇野祥平の件り。大幅に減量して臨んだ彼の演技は巷でも大評判ですが、たぶん映画賞の助演男優賞とか獲るんでしょうね。特に母親と彼の場面などは、涙なしには観られません。これまでの彼とはだいぶ違う印象で、このキャスティングは見事です。

それに較べると、新聞記者に関する「お仕事映画」の側面は今一つ。古館寛治の芝居は良かったのですが、仕事の醍醐味や仕事冥利の部分をダイナミックに表現できていませんでした。だから、終わった時の満足度も中ぐらいなのでした。

 

 

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2020年11月23日 (月)

「Mank マンク」:映像は凄いが…   #マンク #デイヴィッドフィンチャー #ゲイリーオールドマン #市民ケーン

1_20201123225701 映画『Mank マンク』は、12月4日配信開始予定のネットフリックス作品ですが、11月20日から小規模に劇場公開しているのです。予告編に接して、その映像にぶっとんで俄然観る気になったデイヴィッド・フィンチャー監督作品です。

「マンク」とは、『市民ケーン』の脚本を書いたハーマン・J・マンキーウィッツの愛称。演じるはゲイリー・オールドマン。ほぼ出ずっぱりの彼のワンマンショーです。とは言え、全編モノクロで8~90年前のハリウッドの裏側を地味に描く作品ですから、今日び普通に通る企画ではありませんよね。地味な割に金もかかってますよ、これ。なのに自由に作らせちゃう懐の広さを見せつけられると、(大江戸の敵である)ネットフリックスのことを認めなきゃいけないのかと、ちらっと思ったりもしちゃいます。ちらっとだけですけどね。まあ、何はともあれ映画館で公開してくれて良かったです。

とにかくモノクロ映像が凄いのです。1930年代頃の映画を模した映像が、まさにあの頃のモノクロ映像のテイスト。近年製作されたモノクロ映画のモノクロとは全然雰囲気が違うのです。結構コントラスト強めで、光の効果が鮮やかで。

ただ、内容的には今一つ。『市民ケーン』の脚本執筆裏話というよりは、マンクを通して描く当時の業界のスケッチといった趣き(序盤のオーソン・ウェルズ登場場面などは、素敵でしたけどね。ウェルズ役の俳優さんの声と話し方が、本人そっくりでしたし)。幹になるようなストーリーがあるわけではなく、スケッチの積み重ねで描いていきます。しかも、台詞に頼った会話劇だったりするので、映像の素晴らしさを生かしておりません。台詞の多いオールドマンは満足だったでしょうけど、映画としてのダイナミズムが引き出されていなかったんですよね。前半はむしろ退屈でした。 選挙結果を待つ、ある種のパーティーみたいな場面での怒涛のモンタージュ!だけが、映画的魅力が炸裂してワクワクする場面なのでした。期待が大きかっただけに、残念なのでした。

 

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2020年11月22日 (日)

「ホテルローヤル」:波瑠は当代一のメガネ美人   #ホテルローヤル #波瑠 #メガネ美人

1_20201122225001 映画『ホテルローヤル』は、何と言ってもメガネ姿の波瑠の美しさを堪能する映画。何種類かのメガネをかけてますが、やっぱり波瑠は当代一のメガネ・ビューティーだと再確認しました(当代一のメガネ・キューティーは松本穂香)。伊達に「メガネのパリミキ」のCMやってませんね。高校生時代の彼女の場面で、妙にミセスっぽいメガネをかけてるのが、ちょっと気になりましたけど…。 とはいえ、今放映中のドラマ『リモラブ』や、この春公開された『弥生、三月 君を愛した30年』の彼女に比べて、圧倒的にステキなんです。美しいんです。役柄がフィットしたこともありますが、むしろ「メガネが似合うから」だと思います。

でも、武正晴監督による作品自体は、さほど出来の良いものでもありませんでした。登場人物から哀愁や感慨などのニュアンスが、意外と伝わって来ないのです。武監督の演出って、そういう繊細なニュアンスみたいなものとは得意分野が違うと思うんですよねー。なんか、演出が男っぽいんです。

繊細なセンスがないってことは、音楽に関して一番感じまして…。場面場面にぴったり過ぎる「いかにも」な曲が、かなりの音量で高鳴っちゃうのです。あまりにもありがちな曲がやって来るんで、ちょっと笑っちゃうぐらいでした。コントじゃないんだから、たのんます。

でも、オレンジ色を中心に据えた色彩設計は、なかなかよろしいと思いましたし、きちんとコントロールされてました。

 

 

 

 

 

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2020年11月17日 (火)

「少女ムシェット」:人間なんて   #少女ムシェット #ロベールブレッソン #人間なんて

Moushette_p670_20201117231001 映画『少女ムシェット』(1967年)は、ロベール・ブレッソン監督が『バルタザールどこへ行く』(1966年)の次に撮った作品。あたかも『バルタザール』のロバを少女に置き換えたかのように、少女がひどい目に遭い続ける作品です。本当にほとんど同じ構造ですよね。大人たちは身勝手で道徳心に欠けて暴力的で…ムシェットと関わるのは自らを利するためだけにおいてです。彼女には愛を与える者がなく、辛く苦しいことばかり続く人生。嫌ですねえ。ブレッソンって、本当に厭世主義者です。

(以降ネタバレあり) だからラストも『バルタザール』同様、まったく救いがありません。やはり唖然とします。なんて人生でしょう。観客はまたしても、モヤモヤとした暗い気持ちで劇場を出なくてはなりません。

ブレッソンはやはり省略し過ぎなくらいの切り詰めと、はっきり描かないほのめかしによって物語を進行させていくので、注意していないと何がどうなったのかわかりにくいのです(またしても)。それを「孤高」と人は呼んだりするのですね。

このポスターの写真だとわかりませんけれど、主人公の少女が時々「のん」さんのような表情(口元とか)を見せます。

『バルタザール』と『ムシェット』を2本立てで続けて観たりしたら、本当に暗くどよーんとしたやるせなさに包まれるでしょうねえ。そして吉田拓郎が脳内に流れます…人間なんてララーラ ララララーラ、人間なんてララーラ ララララーラ・・・

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2020年11月16日 (月)

「彼女は夢で踊る」:ノスタルジーとファンタジー   #彼女は夢で踊る #加藤雅也 #時川英之 #RADIOHEAD

1_20201116223601 『彼女は夢で踊る』は、4月10日公開予定だったところ緊急事態宣言に遭い、やっと秋に公開された作品。ストリップ劇場版『ラスト・ショー』というか、消え行くものへの哀惜の念にあふれた、大人のファンタジーです。芸能史の一部を描くバックステージものとしても、価値のある作品です。

ノスタルジーとファンタジーとは相性が良いので、その二つが人生と混ざり合って、しみじみとした味わいを醸しております。まあ、ただ少々きれいごとに流れ過ぎた感はありますね。もう少し猥雑で生々しい面も組み込んだ方が、より名作になったのではと思います。題材の割にはハダカ度も低い(PG12指定だったので、びっくり)ですもんね。どうせ子供が見に来る作品ではないのだから、せめてR15のレイティングで作れば良かったのに。

時代再現にはあまり重きを置いていないので、てか、この劇場が昔も今もレトロな味わいなので、はじめのうちは加藤雅也の若き日の姿が犬飼貴丈だと気づかずに、「この二人がいつ絡んでいくのだろう?」と思ったぐらいです(笑)。でも本作の加藤雅也はカッコ良さをかなぐり捨てて、いや、むしろ「自分のカッコ良さが邪魔だ」って感じに、ダサダサの初老のおっさんを演じています。いい味出て来ました。ただ、ラストの「踊り」はどうなんでしょね?

RADIOHEADの“CREEP”が使用されていてびっくり(高くなかったのかしらん?)。何度か繰り返し流れるこの夢幻的な曲が実にいい感じに作品にマッチしてまして、これで勝ったも同然です。

そして映像が映画的で、美しいのです。撮影と照明が優秀です、と書こうとしてスタッフを調べたら、「撮影=アイヴァン・コヴァック、ジェレミー・ルビエ」となっていて、びっくり。アイヴァン氏は、時川英之監督の過去作も担当していた人のようですが、いきなり外国人名だったので驚きました(照明は村地英樹)。広島発の映画を作り続けている時川監督、いいですね。古典的な力量があります。マークしておきましょう。

 

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2020年11月15日 (日)

「ジオラマボーイ・パノラマガール」:いろいろと残念   #ジオラマボーイパノラマガール #瀬田なつき #東京の風景

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『ジオラマボーイ・パノラマガール』は、岡崎京子の原作マンガを現代に移し替えた映画化。瀬田なつき監督の前作『PARKS パークス』はかなりの失敗作だと思っている大江戸ですが、この作品はそこまでドイヒーではありません。しかしながら褒めるほどの代物でもなく、まあ「そこそこ」なのです。

主人公の二人がそれほど魅力的に感じられないのですね。キャスティングの弱さってものは関係なくて、でももし相米慎二だったらこの二人をどれだけ生き生きと演出しただろうかと、無いものねだりの想像をしたりしてしまいました。

でもそれ以上にミスキャストなのは、少年が憧れるオトナ女子を演じた森田望智。憧れを呼ぶようなオーラも危険なセンシュアリティも、ぜんっぜん出ていない。この役はけっこう本作のキモなので、残念でした。

少年&少女と並ぶもう一つの「主役」は、現代東京の風景であろうに、そこもイマイチ。遠景以外でもう少し「引き」の絵がほしかったです。場所が特定できるような特徴がもっと見えていてほしかったというか、ランドマークがもっと写っていてほしかったというか…。豊洲や湾岸エリアが中心だってことはわかるし、東京タワーだけは当然ステキなんですけど(東京スカイツリーは全然出さない偏愛ぶりもいい)。

と、いろいろディスってしまいましたが、決してつまらなかったわけではありません。ただ、「もっと良くできたのになあ」って感じです 。あと、工事中の高層ビルに(しかも上層階に)あんなに簡単に、しかも何度も入ることなんかできっこないですよね。気になっちゃいました。

 

 

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