2026年1月24日 (土)

「恋愛裁判」:面白いがあえてモヤモヤと考えさせる    #恋愛裁判 #アイドルの恋愛禁止 #深田晃司 #齋藤京子 #唐田えりか 

Loveontrial 映画『恋愛裁判』は、深田晃司監督がなんだかんだ10年間かけて作った作品。アイドルの「恋愛禁止」という独特な文化に対し、ニュートラルな視点から描いて、その問題を考えさせてくれる作品です。

単純に面白いのですが、それでも「面白くない」部分もまざったり、あえてスッキリしない感じの結末を置いているあたりが、いかにも深田晃司。なんかこの人の作品って、どうも素直じゃないので、素直な大江戸としてはちょっとノり切れないのですね。『ほとりの朔子』だけは好きだったけどね。

アイドルグループのバックステージものであり、それが後半法廷を中心とした展開になっていきますが、法廷部分が(訳あって)中途半端なため法廷劇としての面白さはないのです。そこらへんもモヤモヤする理由なのかなあ。まあ、スッキリさせないのが持ち味の監督ですからねえ。

主演の齊藤京子、低い声ですねー。この作品では彼女が二回、「それやっちゃいかんやろ!」って選択をします。ま、そういう選択を深田晃司としてはさせたかったんでしょうね。常識人の大江戸としては、そこらへんにも心をかき乱される所がございます。 (以降少々ネタバレあり)1回目の「いかんやろ」は、自動車に乗って彼に車を出させるという決断なのですが、それって濱口竜介の『寝ても覚めても』で唐田えりかが取った選択と類似しておりますよね。

てなわけで、本作ではその選択に腹を立てるマネージャーの役が唐田えりかだったりします。そもそも、「恋愛によって芸能界から(一旦は)放逐された」ってあたりも本作と重なるので、そこらへんが非常にスリリングなキャスティングだったりするのであります。

 

 

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2026年1月12日 (月)

「インランド・エンパイア」(2006年):やっぱりわからんけど楽しい    #インランドエンパイア #デイヴィッドリンチ #グランドシネマサンシャイン池袋 #裕木奈江 #NAE

Inlandempire_2 デイヴィッド・リンチの没後1周年&公開20周年とやらで、『インランド・エンパイア』(2006年)4Kが再公開中です。ただ、都内上映館の新宿ピカデリーやヒューマントラストシネマ有楽町などでみんな「当館は2K上映です」と書いてあり、「じゃあどこが4K上映なの?」とAIくんに聞いてみたら、どうもグランドシネマサンシャイン池袋だけみたいでしたので、行きましたよ。絵と音が良いBESTIA上映だったので300円割高だったけど、せっかくの4Kですからね(他館は上映設備が対応していないわけです)。

まあ、この作品は初公開時(日本では2007年)にも観ておりますが、もともと家庭用ビデオで撮ったような画質の場面も多く、その粗い映像を4Kで観てもしょうがないのですが、そうでない(まともな映像の)場面も多く、特に闇のニュアンス、黒の諧調が重要な映画なので、やはり4Kは正解でした。

Inlandempire それにしても、わけのわからないというか、「わけをわかろうとしても無駄な」180分。とにかくリンチならではの悪夢の世界に身を任せて漂うのみ。それでいいのだ。そう割り切って思考停止状態で観れば、「ウサギ人間たのしいなー」「不安と恐怖をあおる映像と音楽がたのしいなー」「裕木奈江が見事にリンチ世界にはまっていてたのしいなー」「みんなで歌って踊ってたのしいなー」となります。なかなかこんな体験できるもんじゃありません。

小生は大昔から裕木奈江の大ファンなのですが、久々に観た本作の奈江さんはやはり魅力的でした。アジア人の英語での長台詞、彼女の根底にある不思議な雰囲気が、リンチ・ワールドの住人として申し分なく機能しておりました。誇らしくもありました。エンドクレジットには、“STREET PERSON #2  NAE”と出ておりました。 そうそう、ご本人のコメントに「エキストラでも1シーン出ているから探してみてください」ってのがあって、・・・いましたよ。ダンサーのいるキャバレーの観客として画面右隅に2カット出ておりました。いやー、めでたい。

小生の2025トップテンの発表後に、『ヤンヤン 夏の想い出』と『インランド・エンパイア』という3時間名作の再公開2本を観ることによって、なんか区切りがつきました。改まって「2026年映画の旅」がこれから始まるような気がいたしました。

 

 

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2025年10月27日 (月)

「Renarrate」by のん    #Renarrate #のん #ひぐちけい 

Rennarate 9月3日発売の「のん」のニューアルバム『Renarrate』を今ごろレビュー。予約して早々に入手していたのですが、聴き込んだりなんだりで遅くなってしまいました。

うーん、聴き込むほどに良さが増します。これ、けっこうな傑作じゃないでしょうか。やっぱり2017年のバンド・デビューから8年、アルバム1作ごとに成長していますよね。ガレージパンクみたいだった音が、その勢いや感情は失わずに上質なロックに成長しているのです。みんな同じように聴こえた曲調が、多くのバリエーションを獲得してきました。美しいメロディーラインもあります。幅も深みも出てきたのです。良い曲揃いです。

これまでのアルバムのように憧れのアーティストからの楽曲提供はなく、のんとギタリストのひぐちけいさんの作品が12曲収められています。それがいいんだ。ロックかつポップ。聴き惚れちゃうようなひぐちけいのギターソロがいろいろあって、それも素晴らしいのです。

『Renarrate』は、ナレーションなんかのnarrateにreをつけて、「語り直す」ってことだそうです。インタビューなどを読んでも、その意味、意図はいまいちピンと来ないのですが、これまでの彼女の楽曲にあふれていた攻撃的な「怒り」から、本作では「切なさ」や「やわらかさ」を感じることが多かったので、そういう意味では「のん」という人の世界を語り直しているのかも知れませんね。

12曲目(ラスト)は、「BONUS TRACK」扱いになっていて、アコースティックの『子うさぎ』という曲。確かに、ボーナストラック以外のなにものでもない感じ。これを含めて、のんさん、自分の歌唱世界を確立させましたねえ。やっぱりやり続けることって大切なんです。

 

 

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2025年10月 7日 (火)

「ばけばけ」が良き    #ばけばけ #ハンバートハンバート #笑ったり転んだり #ふじきみつ彦 #髙石あかり #朝ドラ

先週スタートしたNHK朝ドラ『ばけばけ』。思った以上に色々と良いです。

〈主題歌〉 ハンバート・ハンバートの『笑ったり転んだり』に癒されると、ネット界隈(って好きな言い方じゃないけど、便利なのでつい…)でも評判なようです。ハンバート・ハンバートは昨年公開の映画『ぼくのお日さま』の主題歌も良かったし、独特でいいですねえ。昔の唱歌みたいな覚えやすさ。でも、しみます。二日目にはサビのメロディーを覚え、1週目の金曜には全メロディーを覚えていました。歌詞もいいし。何しろあの酷評されたラッドウィンプスの『賜物』の次ですから、よけい良さが際立ちます。日によって、曲の違う部分を使っていますね。

<タイトルバック> 主題歌の流れるオープニングのタイトルバックには、(写真家)川島小鳥さんの写真が使われています。静止画を一枚ずつ出していく手法です。さすがにスタッフ、キャストの文字が小さいので、そのあたりは今後改修されるかもしれませんが、見え方としてはとても新鮮。そして、川島さんの写真はいつものようにのどかで心休まるものであり、主題歌とも最高にマッチしております。

〈映像〉 これが最高に素晴らしいのです。一つ一つのカットの構図の見事さ。特に、テレビドラマらしからぬロングショットの多用や、光と影の使い方。あの池を手前の紙から対岸の「とき」たちを撮ったローアングルのカット。人物の肩なめショットで、対峙する人物をを少しだけ見せる撮り方。太鼓橋を下りてから道を曲がって歩き続ける人物を捉えた長回し。お屋敷の広間の中景に人物、遠景に庭が見える美しいショット。真っ黒の闇(廊下)の奥に、縦長の空間(入口)だけが明るく照らされているショット・・・などなど、毎回いくつも感心するショットがあるのです。トーンも、室内は明治初期にふさわしい暗さで、いかにも怪談調の照明になっています。それ故に、逆光ショットが生きる場面も多いし。ほんと、撮影と照明の方々、最高の仕事してます。

〈脚本・演出〉 脚本はふじきみつ彦。『バイプレイヤーズ』なんかを書いてた人なんですね。まだこれからが本番って段階ですけど、けっこうユーモア多めで面白いです(今朝の髙石あかりの「茶運び人形」、笑えました!)。 演出もそれを生かして、思ったよりも軽妙にポップ。それなのに、正統派の堂々たる朝ドラにもなっています。これからさらに期待が持てます。

〈髙石あかり〉 彼女を朝ドラヒロインにもってきたってのは、なかなかの慧眼ですね。今日まで見て来て、この作品と彼女の成功を確信しました。目の周りが赤いような、独特の面立ちですが、映画『新米記者トロッ子』や『夏の砂の上』での演技力と風情に、注目しておりました(いちばんの出世作である『ベイビーわるきゅーれ』シリーズを未見なのが、無念です)。彼女とトミー・バストウの化学反応がどうなるのか、これから先に興味津々なのです。

そのほか、美術や衣装もさすがNHKならではって感じに、実力を見せつけております。あとネットを賑わせている「池脇千鶴の驚愕のおばさん化」については、大江戸の場合、近年の映画で知っていたので、それほど驚きはしませんでした。 いずれにせよ、これからの半年が日々楽しみです。

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2025年6月11日 (水)

か「」く「」し「」ご「」と「 : みずみずしい「今」の感覚    #かくしごと #映画かくしごと #中川駿 #出口夏希 

Kakushigoto 映画『か「」く「」し「」ご「」と「』のタイトルが表記しにくいー。特に「」なり『』なりに入れて表現するのが、大変な難度です。何でこんな表記になっているんですか、原作の住野よるさん?

それはともかく、予想を大いに上回ってきました。広告ビジュアルからも予告編からも、普通よりちょっと上質な学園ものキラキラ映画に見えるのですが、まあそれは嘘ではないのですが、でもそれ以上のものがありました。超えてきました。まさに「今の映画」だという感覚がありました。監督・脚本は『少女は卒業しない』(2023年)の中川駿。

別に、登場人物の気持ちが「!」「?」「…」などの記号になって画面に登場するのが新しいわけではありませんよ。それよりも、高校生たちのダイアローグや、行動、ふるまいが今っぽいなあと感じさせるのです。さらりと泥臭くないところ、深入りせずに手を引くあたりも、今っぽいし、恋愛対象の性別とかも今っぽい。全体的に、ピュアでみずみずしい! メインの5人のキャラクターをけっこう丁寧に描いているのも、評価の高い所です。 でも奥平大兼が自己評価の低いかなりのヘタレで、終始ヤキモキ(むしろイライラ)しましたけどね。

そして出口夏希は、やっぱりノッてますねえ。今すでに23歳の彼女ですが、無理なく高校生に見えてますし、とにかくキラッキラしてます。いやー、まぶしいです。

こういう現代的で繊細な作品が松竹(TBSとの共同製作)から出て来たってのが、不思議なのでありました。

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2025年6月 5日 (木)

「昭和から騒ぎ」@世田谷パブリックシアター    #昭和から騒ぎ #三谷幸喜 #松本穂香 #大泉洋 #竜星涼    

Dsc_2842_copy_948x1206 三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで、ウィリアム・シェークスピア原案、三谷幸喜翻案・演出の『昭和から騒ぎ』を鑑賞。1次、2次の抽選販売には外れたので、一般売り出し日にネットで何とか確保した席。でも、3階の最後列(といっても2列目ですが)。とは言えこの劇場は3階でも近くて、よく見えます。 あ、もちろん松本穂香目当てでございます。

1時間45分なので、休憩なしのコンパクトな芝居。ウェルメイドです。笑えます。場内もずっとお客さんが声を上げて笑いっぱなし。やっぱりコメディーは、こうじゃなければいけませんね。てなわけで、幸せな時間が送れます。大衆娯楽劇の鑑(かがみ)です。

Dsc_2843_copy_1219x937 松本穂香嬢は、可憐な若い女性役で、タイプ・キャスティングですし、他の役者さんに較べると見せ場が少ないのですが、今後のために良い経験にになったと思います。今度は三谷さんの映画で主役を演じてほしいなあ、そうすると、ふかっちゃん(深津絵里)の後を継ぐ大江戸好みの三谷ヒロインになるのですが…。

で、やっぱり大泉洋がうまいんですよ、喜劇役者として。彼のおかげで笑えた場面や台詞がどれだけあったことか。大江戸は正直言って、映画やテレビの大泉洋をあまり好いてはいないのですが、舞台の喜劇俳優としてはやはり出色でした。三谷さんが重用するわけですね。

それにしても、竜星涼がまたしてもバカでトラブルメーカーの困ったちゃん役。いやー、実にイラっときますねー。久々に『ちむどんどん』の「にーにー」を思い出して、合わせ技で腹が立ちましたよ。 最初と最後のナレーションが安住紳一郎アナだったことにも、びっくり&ニヤリとしました。

 

 

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2025年4月26日 (土)

「Page 30」と唐田えりか舞台挨拶    #Page30 #ドリカムシアター #堤幸彦 #唐田えりか #唐田えりか舞台挨拶

Page30 映画『Page 30』を、渋谷の「ドリカムシアター」で観ました。ドリカムシアターは4/11-6/1の期間限定で、渋谷警察署のそばにできた仮設テント小屋の劇場。その名の通り、DREAMS COME TRUEの中村正人さんが仕掛け人のようで、この映画のメイン館を担いながら、その他のイベントもやったりするようです。

Dsc_2655_copy_2000x1500 テント小屋の映画館ってことで、1980年代のシネマ・プラセットを思い出したりした大江戸は古い人間です。外は黒塗りで、見せ物小屋のような雰囲気を湛え、グッズショップやホットドッグ売店なども併設。

Dsc_26562_copy_2000x1500 中は天井が高く、人口芝が敷いてあり、数十人規模のキャパ。イスはキャンプチェアみたいなのや、ヨギボーの大型クッションみたいなのが、何種類もあり、自由席制で好きなのを選んで座ります。大江戸が入ったときにはもう残り少なかったので、最後列中央のヨギボーに座りましたが、ふんわり自分の形になってくれるものの、やはり長時間の映画鑑賞にはシネコンの椅子の方が適してますね。


で、映画は堤幸彦監督による、「演劇」や「ドキュメンタリー」の味も濃厚な実験的作品。キャストはほぼ4人だけ。場所と時間も限定的。かなりの閉塞感を感じるのですが、不安感を作中の俳優たちと共有するって感じです。 (以降少々ネタバレあり)  謎が多く、終始ミステリアスで、作中の俳優たちが追い詰められていくのと同期して、観ている我々も精神的にしんどくなっていきます。ただ、その修羅場の先にはなぜだか感動させる、不思議な結末が待っているのでした。堤さんは映画も舞台も演出する人なので、こういう世界もリアルに(ちょっと誇張しながらですが)描いていました。昔のようなおふざけは無しで(そこがちょっと寂しくもあるけれど、まあこういう作品ですからね)。

大江戸は当然唐田えりかさん目当てで観たのですが、彼女を含む4人それぞれが切磋琢磨して、見応えのある作品にしたという印象です。唐田さんは、けっこう性格の悪い役ですし、クライマックスでは老婆の役で老けメイクだったりするのですが、しっかり演じていたと思います。終盤のあの「叫び」の表情が素晴らしかったなあー。

 

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そして映画が終わると、突然サプライズのような舞台挨拶が始まりました! 唐田えりかさんと林田麻里さんの登壇。劇場のSNSなどでは告知されていたそうですが、大江戸は全く知らずに来たのに、たまたま巡り合ってしまいました! やっぱり持ってますねー。

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唐田さんは、作中のショートカットよりは髪も伸び、林田さんともども{PAGE 30」と大書された黒Tシャツ。唐田さんの顔が小さいのは知ってましたが、足も長いですねえ。お綺麗でした。おこういう意地悪な役はやったことがなかったので、楽しんで演じていたそうです。

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最後に観客も撮影していい時間があったので、ラッキー! 知ってれば、デジカメを持って来るとか、もっと前の席を取ったのに。でも、知らずにこのチャンスに来場できただけでも儲けものでしょう。

Dsc_26652_copy_1370x977 実はこの舞台挨拶にMAAKIII(マーキー)さんも来る予定だったのですが遅刻したそうで、舞台挨拶が終わって大江戸が出てきたらちょうど劇場に到着したところで、出て来た観客たちにしきりに謝っていらっしゃいましたー。

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2025年3月26日 (水)

「御上先生」「ホットスポット」「べらぼう」    #御上先生 #ホットスポット #べらぼう #詩森ろば #バカリズム #小芝風花

この1~3月クールの日曜夜のTVドラマについて。

 

先の日曜に最終回を迎えたTBS『御上先生』は、日曜劇場に新しい風を吹かせましたね。見事な学園…、いや教育ドラマでした。映画『新聞記者』の脚本家・詩森ろばによる革命的な脚本で、すっごくチャレンジングな企画だったと思います。何しろ文科省とかいろんなもんに喧嘩売ってますからね。しかもあの『金八先生』を生んだTBSで、『金八』の呪縛に喧嘩売ってるわけですから(何しろ確か第1話から、『金八』の生んだ熱血教師像がその後に与えた悪影響を看破していました)。その賭けに勝った。そういうドラマだったと思います。教科書検定とか、生理の貧困とか、永田町文学とか…、よくドラマにしましたねえ。

最初は吉岡里帆目当てで見始めたのですが、このドラマの吉岡はそんなに良くありませんでした。でも、クラスの面々を演じた若手俳優たちがことごとく素晴らしかった。『金八』同様、これから多くのスターを輩出していくことになるのでしょうね。とにかく、感動して涙する回が多かったと告白しておきましょう。

 

その前週に最終回を迎えた日テレの『ホットスポット』は、とにかくバカリズム・ワールドの面白さ。いや、小生は前作の(と言っていいの?)『ブラッシュアップライフ』を見ていなかったのですが、今回はそのオフビートな笑い、抜群のダイアローグを堪能させてもらいました。本当に女性の思考と言動をどうしてこんなにわかっちゃってて、このように表現できるのか不思議です。そもそも主演が市川実日子ってとこからして独特。それに、夏帆とか鈴木杏とか平岩紙とか木南晴夏とか、大江戸好みの女優が次々と出て来ましたもんね。もちろん宇宙人・高橋役の角田晃広も達者な芝居で見事でした。

 

大河なのでまだまだ続きますが、約1/4が終了したNHK『べらぼう』も結構好きです。まあ、昨年の『光る君へ』も面白かったし、毎年それぞれに楽しませてもらっているのですが、今回は江戸の町人世界ってのがユニークです。大江戸は武将ものよりもこっちの方が好み(まあ、武将ものもそれはそれで面白いのですが)。そもそも、吉原遊郭というセックスワーカーの世界を堂々舞台にして、初回から全裸を登場させたり(死体だけど)するあたり、NHKさん攻めてます。腹を据えてます。脚本家が女性(森下佳子)というのも、戦略的に正しいと思います。ジョン・グラムの音楽も『麒麟がくる』同様、勇壮でお見事。 そして主人公・蔦重を演じる横浜流星も演技巧者だけに、軽みを湛えた芝居で健闘しております。 あとは石坂浩二の「眉毛ジジイ」ぶりにびっくりしました。

で、花魁役(もう身請けされたけど)の小芝風花! これは当たり役です。小芝風花がこんなに素晴らしいアクトレスだったとは知りませんでした。だって、映画『レディ加賀』とか、ランチパックやモビットのCMを見てたら、ここまでできるとは思えませんもん。艶っぽさ、粋と意気、純情、哀感などを、こちらの心に波風立てるような表現で毎回演じてくれるのです。彼女と流星の二人芝居に、「ああ、ここまで成長したのか」と涙ぐんじゃった大江戸ですよ。いやー、一皮も二皮も剥けましたねえ。この役の今後にも要注目です。

 

今クールは、日曜夜にこの3作品を夜8時~、9時~、10時半~と続けてみなきゃならないので、大変でした。ようやく終わってホッとしたというのも、正直な所だったりするのです。

 

 

 

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2025年3月14日 (金)

今年も日本アカデミー賞    #日本アカデミー賞 #正体 #横浜流星 #吉岡里帆 #侍タイムスリッパ―

毎年文句を言いながら、なんだかんだ見てしまう日テレの『日本アカデミー賞授賞式』。でもまあここ数年はそんなにドイヒーな結果で腹立たしいってことはなくなりました。こっちが馴れきってしまったのか? それとも、いろいろ改善されてきたのか?

とはいえ、相変わらずショーとしては低レベル。むしろ「芸能番組」です。新人賞、助演賞(男女)、主演賞(男女)だけをたっぷり。あとは監督賞も作品賞もそこまではしっかりやらないし、技術賞や名誉賞は「ほんとにそれでいいの?」ってぐらいに上っ面を撫でるだけの短い扱い。映画を観てない人をターゲットにしているんだろうなあ…と思うと実に情けない気分になります。でもそれが現実なんだろうなあ。

昨年の岸井ゆきのの超ヘタな司会ぶりに較べると、今年は安藤サクラなので、危なげなくこなしていました。でも主演女優賞を獲った人が翌年の司会者っていう謎の風習、そろそろやめた方がいいんじゃないでしょうか?

『キングダム 大将軍の帰還』が技術賞を多く獲り、河合優実(『あんのこと』 ※『ナミビアの砂漠』は無視)の主演女優賞、八木亜希子(『ラストマイル』)の脚本賞、『ルックバック』のアニメ―ション賞はやはりテッパン。そして、『正体』が助演女優賞(吉岡里帆)、主演男優賞(横浜流星)、監督賞(藤井道人)を獲り、「この流れだと、最優秀作品賞も『正体』だな」と思ったら、なんと『侍タイムスリッパ―』だったという結末。うーん、良い作品だけど、そこまでのものかなあ? いやー、でもある意味うまく分散しましたね。『夜明けのすべて』チームだけが、苦杯をなめたって感じでした。

スピーチは新人賞の若手の方々をはじめとして、皆さんかなり良かったですよ、今年は。横浜さんも吉岡さんも心に残る感動的なスピーチでした。ただ、吉岡さんは(前撮りのVも流れましたが)能登で公演している芝居の扮装(なんか鶴女房みたいな雰囲気のやつ)だったので、それでスピーチするとなんかギャグにしか見えませんでしたー(笑)

 

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2024年12月22日 (日)

「推しの子 The Final Act」:荒唐無稽を超えるパワー    #推しの子 #映画推しの子 #齋藤飛鳥 #櫻井海音 #齋藤飛鳥

Oshinoko 映画『推しの子 The Final Act』は、ほとんど期待していなくて、あのちゃんを見ようかぐらいにハードル下げておいたら、意外と面白かったのです。原作マンガ、アニメ、アマプラの実写ドラマのどれも見ていませんでしたが、特に困りはしませんでした(まあ、見ていたらもっと楽しめたのかも知れませんが)。

齋藤飛鳥を使って、リアルなアイドルグループの歌唱シーンを入れ込むことによって、この世界がしっかりと構築できています。アイドルの世界にしても、映画製作の過程にしても、けっこう「それらしく」撮れていて、それによってもともとの荒唐無稽さをねじ伏せています。良く出来た実写化です。映画版しか知らないのですが、単体としてまずまず良く出来ています。

とはいえ、荒唐無稽には違いありませんし、アラを探せばいくらでもあります。でも虚構のパワーで突き進んで行くので、まあいいかと感じてしまいます。一番弱いのは、二宮和也の部分。あのキャラはさすがに無理あるなー。

櫻井海音がなかなか雰囲気のあるイケメン君で、何者?と思ったら、ミスチル桜井さんのご子息なんですってね! 知らなかったので、驚きました。来年の大ブレイク必至と見ました。

一方でルビー役の藤なぎさって、苗字が同じだから齋藤飛鳥の妹??と思ったのですが、こちらは違いましたー。よく見れば、「サイ」の字も違いましたー。

(追記) 妊娠3-4か月であんなにまあるいおなかってのはないだろー。 あと、冒頭に東映マークが出たのにもびっくりしましたー(東映っぽいイメージがぜんぜん無かったので)。 

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