2022年8月30日 (火)

アルバム『樹影』 by クレイジーケンバンド    #樹影 #クレイジーケンバンド #CKB #大野真依

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今月リリースされたクレイジーケンバンドのニューアルバム『樹影』、もちろん予約して初回限定盤DVD付のCDを購入いたしました。写真では上が紙の外箱(スリーブ)、下がCDジャケットです。今回はカラーリン昔通っていた喫茶店の名前なんだそうです。

前年の『好きなんだよ』はカヴァー・アルバムだったので、オリジナルは2年ぶり。その分密度が濃くなったのか、かなりイカしてます。オープニングからの『Almond』『ドバイ』の連打は、オシャレだし、しみじみ良く出来た曲です(ついでながら、YouTubeで見られる『ドバイ』のMVで中東のお姫様?に扮している女優さんがとてもいい感じなのですが、調べてみたら大野真依さんといって、「きみとバンド」というバンドのドラマー(モデルや女優もやってる)なんですってね!)。

『莎拉 -Sarah-』や『ヨルノウロコ』の洋楽感もいいですよねえ。CKBの音楽性の高さを示す領域です。『Honmoku Funk』のバリバリファンクや『おじさん』のロッカバラードなども含めて、CKBの守備範囲の広さを示す一枚でもありますね。『夕だち』のボサノヴァや、『ワイキキの夜』のハワイアンまでありますもん。

『The Roots』なんてシニア対応の楽曲で、「終わりに向かって走れ」なんて歌詞もありまして、これからのCKBの方向性を示すものでもありますね。

ただねえ、ラス前ナンバーの『こわもて』が何ともど真ん中の昭和ムード歌謡で、大江戸の嫌いなタイプなんですよ。この曲さえなければ、相当いいアルバムなんですけどねえー。残念です。

そういえば、『ドバイ』と『コウタイ -Koutai-』(のっさんのクラプトンみたいなナンバー)は、CKBにしては珍しくフェイドアウトで終わる曲です。剣さんものっさんも、どういった心境の変化なのでしょうか。また、ライブではどう演奏するのかも気になるところです。

 

さてさて、DVDは昨年11月の中野サンプラザでの『好きなんだよ』ツアー全曲。大江戸も行っておりました。アルバムからのカヴァー曲とCKBのオリジナルナンバーがいい塩梅に混ざっております。アイシャもようやくバンドの一員として、すっかり馴染みましたね。 そういえば来年から建て替えが始まるので、秋恒例のサンプラザは今年で最後。もちろんチケット取ってありますとも!

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2022年8月15日 (月)

「チャーリー・イズ・マイ・ダーリン」:1965年の若きストーンズ    #ザローリングストーンズ #チャーリーイズマイダーリン #チャーリーワッツ

1_20220815224401 映画『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』は、昨年の8月に亡くなったチャーリー・ワッツの名がタイトルに入っていますが、チャーリーのみならず、ローリング・ストーンズの5人を均等に描いたドキュメンタリーです。モノクロ63分、2Kレストア版。日本初公開です。あと半年ほどでなくなっちゃうBunkamuraル・シネマで、『ロックン・ロール・サーカス』(↓)と同時公開中です。

「ロックン・ロール・サーカス」:ストーンズもザ・フーも最高!    #ロックンロールサーカス #ザローリングストーンズ #ザフー #ジョンレノン #ジェスロタル: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

1965年の時代の空気が溢れていますねえ。この時代の変化はめっちゃ速かった。3年後にはヒッピーがのして来て、『ロックン・ロール・サーカス』みたいな世界になって行くのですから。1965年ってことで、1964年の年末にビートルズが発売したアルバム『ビートルズ・フォー・セール』からの2曲(夢の人、エイト・デイズ・ア・ウイーク)をリラックスしたメンバーたちが歌っていたりもします。

そしてこちらでもブライアン・ジョーンズはバッチリ生きております。考えてみれば、もうミックとキースの二人だけになっちゃったんですよねえ。それでもこの二人がいさえすれば成り立ってしまうのが、ストーンズだという真理。

プライベートな場面をだらだらと写してるだけ、みたいな部分もあり、映画としての完成度は低いというか、ファン・ムービーですね、これは。まあ、それでもライブを含めて初期のストーンズをたっぷり拝めることは、意義深いことではあります(『タイム・イズ・オン・マイ・サイド』良かったなあ)。

 

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2022年8月14日 (日)

「ロックン・ロール・サーカス」:ストーンズもザ・フーも最高!    #ロックンロールサーカス #ザローリングストーンズ #ザフー #ジョンレノン #ジェスロタル

1_20220814221101 映画『ロックン・ロール・サーカス』は、1968年に撮影された二日間のロック・イベントの記録映画。28年間封印された後に1996年に公開され、日本では今回が初公開となります。2019年に制作された4Kレストア版です。 日曜の午後だというのに、23区内唯一の公開館であるBunkamuraル・シネマはガラガラでした。宣伝が行き届いていないってこともありますが、基本的に映画館の個性や客層と作品が合っていないのではないでしょうか?

とにかく出演アーティストが凄くって、ザ・ローリングストーンズを筆頭に、ザ・フー、ジョン・レノン、ヨーコ・オノ、エリック・クラプトン、マリアンヌ・フェイスフル・・・といたメンバー。監督はビートルズ『レット・イット・ビー』のマイケル・リンゼイ・ホッグです。

みんな最盛期。それぞれの音楽生活の中でも、最高ランクのパフォーマンスを見せています。最初に登場するジェスロ・タルには大江戸も衝撃を受けました。名前は知っていたけど、どんな音楽をやるのかは知らなかったのですが、なんだこれ?!  バンドのフロントマンが横笛って、何なの?  何でこの人、立ちながら横笛吹いて片足を曲げてシェー!みたいにしてるの? 横笛なのになんでこんなにロックなの? 何で横笛なのに、顔がイッちゃってるの? 驚愕すべきヘンテコさでした。

その次にザ・フーが出て来て、『クイック・ワン』を演奏するのですが、これがもう圧巻!ピート・タウンゼントの風車ギターのスピードとキレ!そしてジャンプ。キース・ムーンの狂乱ドラムス。いや、もう狭い場所で凄すぎます。最強のライブです。

この2組が凄すぎて、おあとのタジ・マハールやマリアンヌ・フェイスフルはごくごく普通、あるいは力不足に見えてしまいます。で、ジョン・レノンがダーティ・マックというバンドを組んで、そこにエリック・クラプトンも入っているとか、キース・リチャーズも入ってベース弾いてるとか、ヨーコ・オノが叫ぶ現代アート的な楽曲があるとか、そのバラエティ豊かさも只ならぬものがあります。

で、トリのストーンズだけは何曲も歌うのですが、『無常の世界』や『悪魔を憐れむ歌』が、他のライブにも増して凄かったですよ。ミック・ジャガーがロックそのものでした。そうそう、ブライアン・ジョーンズがまだいて、この半年後に亡くなったのだそうです。 いやー、66分と短いけれど、圧倒的なロック・フィルムでありました。

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2022年7月23日 (土)

「エルヴィス」:バズ・ラーマンらしさの抑制    #エルヴィス #エルヴィスプレスリー #バズラーマン #オースティンバトラー #トムハンクス

1_20220722140101『エルヴィス』は、バズ・ラーマンによる「キング」エルヴィスの伝記映画。ずっしりと腹に来る2時間39分。ヘヴィーです。でも面白かったというか、見応えありました。

ゴージャスに彩った画面ではありますが、それでもいつものラーマンの派手さやケレンには至っておりません。そこがラーマン・ファンの大江戸には物足りなくもあったのですが、考え直してみればこれで正解ですね。だって、あくまでも主役であるエルヴィスを、彼のスーパースターぶりを目立たせることが最大の目的なのですから、画面のギミックばかりが目立ってもしょうがないのです。むしろ画面は抑制することによって、エルヴィスの輝きを最大値にすることが正解なのです。

エルヴィス役のオースティン・バトラーは健闘しています。エルヴィス・プレスリーにはそんなに似ていないのですが、髪型とメイク、そして発声やアクションでかなり近づけてます。ステージアクションは見事にエルヴィスっぽいし、顔の骨格は細すぎるのですが横顔が似ていますね。 一番最後だけ、実際のエルヴィスの映像がちょこっと使われていました。

本作に厚みをもたらしたのは、何と言ってもパーカー大尉=トム・ハンクスの存在。見てくれも性格も実に憎々しいヴィランとして、トムが油ギッシュに演じ切ります。近くにいてもらいたくない人です。トム・ハンクス史上最悪の役柄なのではないでしょうか?

’70年代の雰囲気を出すためにスプリット・スクリーンを使ったり、'50~'70年代への時代の変化を服装や髪型などで完璧に見せていくあたりが、さすがです。金かかってます。そこでどす黒い伝説が語られていく本作。本編内ではしゃぎ切れなかった分の仕返し(?)として、バズ・ラーマンはエンドロールの左右両側を絢爛キラキラな図像で彩りました。わははと笑っちゃうゴージャス感であります。

 

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2022年7月14日 (木)

夏のチョコは明治ガルボ    #明治ガルボ #ガルボ #手につかないチョコ #グレタガルボ #呉田軽穂

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夏場に重宝するチョコレートといえば、はい、明治の『ガルボ』。表面がコーティングしてあって、ピカピカです。なので、溶けにくい&手につきにくい。これなら、夏の日にちょっと持ち歩いてもなんとかなります(もちろん、猛暑の日は無理ですけど)。夏はどうしてもチョコが縁遠くなるので(ま、アイスクリーム関係のチョコはいろいろありますけどね)、貴重です。

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で、ガルボ家族もいろいろいらっしゃいます。こちらは「ほろにがブラック」。文字通りブラックチョコのほろ苦さが特徴。悪くないです。スタンダード版とどっちを取るかは、お好み次第。大江戸はややスタンダードの方が好きかもですね。

 

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そしてこちらはかわいく「つぶ練り苺」。表面にイチゴのつぶつぶ感が表現されておりますが、これはフリーズドライ苺を練り込んだものなんだそうです。適度な甘酸っぱさがイチゴっぽくて、良いです。

 

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最後に期間限定の「ダブルベリー&ヨーグルト」。こりゃ華やかなパッケージですね。ストロベリー1.6%使用・ブルーベリー0.6%使用だそうです。なかなかカワイイ色合いです。写真で見ると、「詰めた指」みたいですけど…。で、表面がダブルベリー、中のサクサク部分がヨーグルトってことで、テッパンのハーモニーが楽しめます。サワヤカです。

 

このほかにホワイトチョコレート系のやつもあるんですけど、大江戸はホワイトチョコ嫌いなもんで・・・、あしからず。

そもそも「ガルボ」ってネーミング、往年の大女優グレタ・ガルボから取ったんだろうなあと、漠然と思っておりました。でも調べてみると、グレタ・ガルボは“Garbo”で、こっちのチョコは“galbo”なのでしたー。エルとアールを混同する日本人なのでしたー。ついでながら、松任谷由実が『Wの悲劇』の主題歌『Woman』の作詞をした時のペンネームは、グレタ・ガルボから取った「呉田軽穂」なのでしたー(『瞳はダイアモンド』や『赤いスイートピー』もそうなんですね)。

 

 

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2022年6月30日 (木)

「私の恋人 beyond」@本多劇場:年に一度は生のん    #私の恋人ビヨンド #私の恋人 #のん #3○○ #本多劇場

Dsc_0810_copy_600x1043 渡辺えりさん率いる劇団3○○の『私の恋人』がプラスアルファの要素をつけ足して再演ってことで、行って来ました下北沢・本多劇場。本日初日です。

思えば前回2019年の公演は、のんさんの初舞台だったんですよね。その時のレポートはこちら ↓

のんの初舞台「私の恋人」@本多劇場   #のん #私の恋人 #本多劇場 #3〇〇: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

今回は前回より10分近く増えて、1時間54分ほどでした(本日は)。前から9列目で、昨年夏の『愛が世界を救います』以来の「生のん」を堪能しました。

たった3年前なのに、もうほとんど忘れてますねー。まあ、そもそも何だかよくわからない物語ではあったのですが、「ああ、この場面あったな」とか「このキャラいたいた」とか断片的に思い出す程度です。情けのうございます。でも、初見のようにフレッシュな感覚で観られるってことだから、良いのかも(ポジティブ)。 今回のパンフレットにも人物相関図が載ってましたが、相変わらず見てもわかりませんー(笑)。

Dsc_0816_copy_600x832 今回はコロナ禍の要素と戦争(ウクライナ情勢を受けて)への言及が加わっております。ラストシーンのMOMAの青空傘、3人の分だけ外側が真っ赤ってのも前回はなかった気がするんだけどなー(どうでしたっけ?)。その他、細かい点もちょこちょこ変わってると思います。

のんさん、成長しました。初日っから、3人の中でも一番安定した芝居を見せて、堂々としていました。歌も安心して聴いていられます(そりゃあ歌手歴長くなりましたからね)。やっぱりネコ役が一番でした♪

カーテンコールの最後に渡辺えりさんが言ってましたが、(コロナ禍ということもあり)まだ夜の回のチケットが余ってるみたいです。ご興味ある方は、ぜひどうぞ。

 

 

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2022年6月12日 (日)

「冬薔薇」:No one was saved.    #冬薔薇 #ふゆそうび #伊藤健太郎 #阪本順治 #毎熊克哉 #エリナーリグビー

1_20220612132301 映画『冬薔薇(ふゆそうび)』は、伊藤健太郎がひき逃げ事件で謹慎を続けた後の復帰作。阪本順治が脚本・監督で、彼にアテ書きした渋い作品となっております。

その昔の東宝映画『連合艦隊』の主題歌が谷村新司の『群青』で、サビの歌詞が「せめて海に咲け 心の冬薔薇(ふゆそうび)」だったよなあなどと思い出す小生は、古い人間でござんす。

それはさておき、今日び珍しいタイプの日本映画らしい日本映画です。で、暗くてやるせなくて辛い映画です。普通、興行の事を気にしたりして作れないタイプの作品です。それを作っちゃうんだから、阪本順治にはやはり周囲からの人望があるってことなんでしょうか。

半グレがうろついている港町なんで、どこの地方かと思いきや、横須賀なのでした。絵からはもっと北陸や東北の感覚が溢れているんですけどね。そこで描かれる人々が誰も彼も不完全っていうか、むしろしょうもない人たちばっか。しょうもなさの比べっこをしてるみたいで、気が滅入ります(そういうのが好きな人もいるんでしょうけれど)。そういうところが、大江戸が阪本作品をあまり好きになれない理由の一つでしょうね。

主人公の伊藤も相当しょうもない奴なんですが、もっと卑怯でサイアクなのが永山絢斗演じる美崎。好青年役も多い永山が演じるこの役に、ほんっとムカつきました。一方、人としての基本がしっかりしている毎熊克哉の方は、カッコ良かったですねえ。 あとはシニア組の小林薫、余貴美子、眞木蔵人、石橋蓮司、伊武雅刀らが余裕のある芝居で、みんな観ていて面白かったです。

でもやっぱりみんな哀しい人々です。唐突ですが、ビートルズの『エリナー・リグビー』の歌詞、“Ah, look at all the lonely people. (中略)No one was saved. ”を思ってしまいました。

 

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2022年5月 7日 (土)

クレイジーケンバンド友の会ライブ♪    #クレイジーケンバンド #CKB #のっさん #ハマ風

Dsc_0558_copy_1024x589 昨年に続きKT Zepp Yokohamaでクレイジーケンバンドの友の会限定ライブ。昨年は市松模様の座席でしたが、今年はフルに入れてのライブです。でもまだ声出しはNG。当然マスク着用です。

今日の席は前から6列目の真ん中やや右(のっさん寄り)という絶好のポジション! シャイコーです。

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時半オンタイムのスタート。今日は25周年にちなんで、オリジナルアルバムから1曲ずつ(まれに2曲)披露して、プラスアルファで、25曲って趣向。だから1曲ごとの解説MCつき()。珍しい曲もいろいろやってくれましたよ。

本編とは関係ないけど、ジャッカルが郷ひろみの「ゴールドフィンガーなんちゃら」を、アーチーチーの振りつきで歌ってくれたりも!

Dsc_05612_copy_867x589_20220508001301 今回のキーポイントの一つは、エレクトリック・シタール。のっさんの前のスタンドにセットしてあって、ギターをかけたまま演奏するのですが、結構出番が多く、「ああ、CKBって随分いろんな曲でこの音を使っていたんだなあ」と今さらながら驚いた次第。例えば『そこまで云わせといて』や『ま、いいや』や『横顔』なんかで多用しておりました。

Dsc_0562_copy_1024x584今日はのっさんがハードロック『美人』を弾きながら歌ったのが、小野瀬雅生ショウの代わり。この曲に限らず相変わらず見事なギター・プレイでありました。

希望者の中からくじびきで当たった観客を舞台に上がらせての「生オケタイム」は、『愛があるなら年の差なんて』(アイシャとのデュエット)と『SOUL通信』(剣さんとのデュエット)。うーん、『愛があるなら…』は大好きな曲なので、歌ってみたかったなぁ。今後の目標です!

Dsc_0563_copy_800x652 25曲を終えての〆の1曲は『横顔』。それにしてもメンバーみんな(除アイシャ)アラ還なのに、3時間のライブをこなすなんてタフですねえ。節制してなさそうなのに…。間に2回の換気タイムがあったけど、その間も「質問コーナー」や「剣さんによるニューアルバム紹介コーナー(ナイショ)」で、ショーを途切れさせませんでしたからね。いやー、元気パワーをいただきました。大江戸的には、『ハマ風』にグッと来ましたね。

イイネ!ポーズのソックスが半額近くになっていたので、買いました。イイネ! 厚手なのでこれからの季節には使えませんが、ま、いいや。

 

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2022年4月19日 (火)

「アネット」:謎の怪作    #アネット #レオスカラックス #映画アネット #スパークス

1_20220418222101 映画『アネット』は、スパークスの原案・音楽によるロック・オペラ。ロック・オペラといえば、『TOMMY トミー』。『トミー』が大好きな大江戸としてはその言葉だけで期待してしまう部分もあるのですが…、うーん、かなりの珍作、怪作でした。あんまり「ロック」ではなかったし。

オープニングの口上~スパークス・ブラザーズ、主要キャスト、レオス・カラックス監督らがスタジオを飛び出して、街を歩きながら歌っていくあたりは見事にいい調子だったんですけどねえ。その後がどうももたついていて、緑色を印象的に使った映像も、物語も、キャラクターも、みんな暗くてパッとせんのです。予告編に「DARK FANTASY ROCK OPERA」って出てたから、間違いじゃないんですけど。スパークスの音楽も冒頭の曲以外は、あまりキャッチーじゃなくて、好きにはなれませんでした。

(以降ネタバレあり) 何に驚いたかって、主人公二人の間に生まれた赤ちゃん=アネットが、人形だってこと! 「え??」と思って、かなり唖然としました。違和感しかありません。終盤になっても、その変な違和感は消えることはなく、いったい何の効果を狙ってこんなことをしているのか、ちょっと分かりかねました。変人だなあ、カラックス。

それと、古館寛治、水原希子が出ていることにも(まったく知らなかったので)、相当驚きました。知らずに観てたら、突如外国人のキャストの中にあの古館さんの顔が! いやー、何事かと思いましたが、結構違和感なくハマってました、産婦人科ドクターの役(この場面には福島リラさんもナース役で出ておりました)。また、#MeToo運動みたいな告発をする6人の女性の中の一人=希子さんに至っては、何の違和感もありませんでした。

カラックスは前作『ホーリー・モーターズ』も相当変な映画でしたけど、還暦すぎても一向に落ち着きませんね。そういう人って大江戸は結構好きなんですけど、彼の場合は例外のようです(でも『ポンヌフの恋人』だけは大好き)。

 

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2022年2月28日 (月)

「ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ」:こねくり回し過ぎ    #ザユナイテッドステイツバーサスビリーホリデイ #ビリーホリデイ

1-2 映画『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』は、そのタイトルが示す通りの作品。ザ・ユナイテッド・ステイッツは、イコールFBIのこと。『奇妙な果実』を歌って黒人へのリンチに抗議するビリー・ホリデイを、FBIが術策を使って投獄したり追い詰めたりしていく。結果的にそれがビリーの早逝(没年46)につながったというライフ・ストーリーです。

FBIは、主に麻薬の面でビリーを狙い撃ちにしていきます。でもまあ、実際に麻薬漬けなんだからしょうがない。当世日本のコンプライアンスからいけば、逮捕されて当然、つぶされて当然って感じではあります。でもこの時代のミュージシャンや芸能関係者の間では、かなりの確率でジャンキーは存在していたはずなので、やはりあの歌を歌わせないための狙い撃ちだったと考えるしかありません。

ビリーを演じたアンドラ・デイは歌手であり、演技初挑戦なのだそうですが、堂々たる役者っぷりです。歌う姿も堂々と、美空ひばりのようでした。

でも、作品はあまり面白くはありません。暗めで重いのはしょうがないとして、なんか物語をこねくり回し過ぎてる感じで、ストレートに進む力強さに欠けるのです。もっとシンプルに、直線的に描いた方が効果的だったのではないかなあ。あと(史実に忠実なのかも知れませんが)ビリーのキャラクターが「正義」の側で描かれていないので(悪でもありませんけど)、FBIとの対立が生きてこないのです。脚本の計算違いですよねー。

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