「Renarrate」by のん #Renarrate #のん #ひぐちけい
9月3日発売の「のん」のニューアルバム『Renarrate』を今ごろレビュー。予約して早々に入手していたのですが、聴き込んだりなんだりで遅くなってしまいました。
うーん、聴き込むほどに良さが増します。これ、けっこうな傑作じゃないでしょうか。やっぱり2017年のバンド・デビューから8年、アルバム1作ごとに成長していますよね。ガレージパンクみたいだった音が、その勢いや感情は失わずに上質なロックに成長しているのです。みんな同じように聴こえた曲調が、多くのバリエーションを獲得してきました。美しいメロディーラインもあります。幅も深みも出てきたのです。良い曲揃いです。
これまでのアルバムのように憧れのアーティストからの楽曲提供はなく、のんとギタリストのひぐちけいさんの作品が12曲収められています。それがいいんだ。ロックかつポップ。聴き惚れちゃうようなひぐちけいのギターソロがいろいろあって、それも素晴らしいのです。
『Renarrate』は、ナレーションなんかのnarrateにreをつけて、「語り直す」ってことだそうです。インタビューなどを読んでも、その意味、意図はいまいちピンと来ないのですが、これまでの彼女の楽曲にあふれていた攻撃的な「怒り」から、本作では「切なさ」や「やわらかさ」を感じることが多かったので、そういう意味では「のん」という人の世界を語り直しているのかも知れませんね。
12曲目(ラスト)は、「BONUS TRACK」扱いになっていて、アコースティックの『子うさぎ』という曲。確かに、ボーナストラック以外のなにものでもない感じ。これを含めて、のんさん、自分の歌唱世界を確立させましたねえ。やっぱりやり続けることって大切なんです。















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