2020年6月18日 (木)

「センスは知識からはじまる」水野学   #センスは知識からはじまる #水野学 #センス 

15924833931690 クリエイティブディレクターの水野学さんの本『センスは知識からはじまる』(2017年/朝日新聞出版)を読みました。タイトルが示す通り、「センス」というのは生まれついての特別な才能ではなくって、さまざまな知識の蓄積から生み出されるものであり、心掛けやトレーニングで獲得できるものだということを、丹念に説明してくれる本です。「あいうえお」の5文字しか知らない人より、50音全部を知っている人の方が、素敵な文章を書けるでしょって感じのお話が続くのです。

各セクションのタイトルも、「美術の授業が『センス』のハードルを高くしている」「センスのよし悪しが個人と企業の存続に関わる時代」「時代は『次の利休』を求めている」「技術がピークを迎えるとセンスの時代がやってくる」「日本企業に必要なのはクリエイティブディレクター」「客観情報の集積がその人のセンスを決定する」「『幼児性』で新鮮な感性を取り戻す」などなど、大江戸的には相当気になっちゃうような言葉が並んでいるのです。

これまで大江戸が思っていたのと同じだ!というような考えも多々ありまして、こういう形で論述してくれると「なるほど」感でいっぱいです。ところどころには「?」な例えがあったり、完全に首肯できかねる話もあります。大江戸もこの本で水野さんが言っていることには賛同しますが、でも一方では学習や知識を越えた領域の「センス」ってのもあるよなあと思うのです。ある地点までは知識で獲得できても、トップの部分ってのは、それ+αがあるように思うんですよねー。

でも全体的には拍手を贈りたい一冊です。水野さんも知識と集積の先の「精度」を上げていくことが大切だとおっしゃっています。その精度こそが、一流の領域なのだと思います。

 

 

 

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2020年6月 5日 (金)

デザイン=ブランドの大使   #デザイン #ブランディング #ポールランド

15913650124281 数年前に手にした横浜の某デザイン会社のフライヤー(チラシ)がインパクト大でした。白地に黒の英文のみ。

Design is the silent ambassador of your brand

                                                                         Paul Rand

 

これだけです(もちろん裏にはいろいろ書いてあります)。素晴らしい。

「デザインはあなたのブランドの物言わぬ大使です」ってことですね。広告やロゴタイプやお店や製品やパッケージはもちろんのこと、社屋とかオフィスとか封筒とか名刺とか、そのブランドにまつわるあらゆるもののデザインが、その「ブランド」を発信する大使のような役割を果たしているのです。それは視覚的なものだけではなく、音や香りや触覚的なものまで(飲食関係のブランドなら、当然味覚も)含みます。そして優れたデザインなら、それがじっと存在しているだけでも、そのブランドにとって大きなアピールになっていて、ブランド価値を高めているのです(ヘタな広告よりも)。

だから逆に言えば、ダサいデザイン、美しくないデザインは、ブランドの価値を損ねています。じっと存在しているだけで、ブランドの足を引っ張り業績を悪化させるのです。だって、駐在している大使が下品だったり乱暴だったりしょぼくれてたりしたら、そんな国を信用できないでしょ。

デザインはふだん意識しないものまで全ての領域にわたりますし、その全体コントロールが崩れて一つでも変な要素が入ると、そこが蟻の一穴になって決壊しかねません。いわゆる「トーン&マナー」の統一が、何よりも大切なのです。ブランディングのキモなのです。

ポール・ランドはアメリカのグラフィックデザイナー。IBMのロゴタイプなどで知られる大御所です(1996年没)。彼は、“Everything is design.”とも言っております。

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2020年3月25日 (水)

ポリウレタンのマスク、いいね   #ピッタマスク #ポリウレタンマスク

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長引く新型コロナウイルスとの闘いの中、先日手持ちの使い捨てマスクがとうとう切れましたー。というわけで、去年から備蓄しておいたポリウレタンのマスクが出番を迎えました。アラクスの「ピッタ マスク」という商品(3枚入り)。「花粉99%カットフィルター」と書いてあるので、軽度の花粉症である大江戸には、そのあたりも嬉しいところ。

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実はこのタイプのマスクを使うのは初めてなのです。ハンニバルとかキャシャーンみたいで「ちょっと異様な形だよなー」とか思っていたのですが、いざ使ってみてびっくりしました。まずは軽くて、耳掛け部分もソフトで痛くならない。立体成形なので、鼻の部分が高くて呼吸がしやすい。そして何よりも、顔への密着度が高いのです。無理なくぴったりと隙間なし。そして、密着度が高くて息が漏れないので、メガネが曇らないのです! (しかし暖かい日には曇らないので、その恩恵が無関係になりますけど)

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その上、洗えて何度も使えるんです。最初からそういう用途で作られています。中性洗剤で押し洗いして、しぼって干しとくだけ。しかもめっちゃ乾きやすい。なんだ、いいことずくめじゃないですか。こんなことなら、もっと早くからこれ使うんでした。でも一つだけ良くない点は、色がカーキ色だってこと。写真では明るめのグリーンに見えますけど、実物はもっと暗いカーキなのです(国防色というか…)。もらいものだったので自分で選んだわけではないのですけど、黒や紺の方がいいよー。

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2020年2月13日 (木)

サッポロ「ゴールドスター」がうまいけど…   #ゴールドスター #サッポロゴールドスター #新ジャンル

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サッポロから新発売になった「ゴールドスター」。サッポロ黒ラベルの麦芽とエビスビールのホップを掛け合わせたっていうんだから、究極の勝負作と呼ぶにふさわしいものです。「GOLD STAR」って名前からして、最高峰って感じで堂々としてますし、缶のデザインも、この通り。黒ラベルやエビスの伝統を引き継ぎ、王者の貫禄を見せております。

なのにこれ、いわゆる「新ジャンル」(第3のビール)なんですと!

えーーーっ!!! なんでー?? もったいない…。

「サッポロの技術と信念をつぎ込んだ」ってことなのに、何それ? なんでビールでやらなかったの??? CMでは黒づくめの窪田正孝がカッコイイ曲者ぶりを見せつけていて、極めてクールなのに、ズッコケちゃいますよねえ。新ジャンルの中での「金星(きんぼし)」を狙ったってことなんでしょうけど…。

確かに新ジャンルにしては、やけにうまいです。苦み、酸味、キレ、コクのバランスも良く、すっごくハンサムな味。さすがは勝負作です。でもねー、なんかムダづかいというか、ブランドを棄損する行為というか、大江戸的には感心できませんねえ。繰り返しますが、ほんと「ビール」でやって欲しかったです。

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2020年2月11日 (火)

「ミナ ペルホネン / 皆川 明 つづく」:泣ける展覧会   #ミナペルホネン #皆川明 #つづく #泣ける展覧会

_20200211_221632_convert_20200211222227 東京都現代美術館で開催中の展覧会『ミナ ペルホネン / 皆川 明 つづく』(~2/16)に行って来ました。終幕も近い会場はなかなかの混雑。祝日の夕方4時過ぎに行ったというのに、券を買うのに25分待ちでした。

Dsc_4148 会場は一部のみ撮影可。エントランスには、壁面いっぱいにクッションが貼りつけられています。カラフルなものもモノクロームなものもあり、動植物もちーふもあれば幾何学模様もあるというように、ここに皆川明さんのエッセンスが詰まっています。

 

Dsc_4151 続く見せ場は、「森」と題した部屋。高さのある壁面全体にずらりと展示された歴代のミナ(ペルホネン)の作品。

Dsc_4152 「壮観」とはこのことです。何百体あるのでしょう。そしてそのバリエーションの多さ。すごいなあ。継続の力ということでもあります。

 

_20200211_221456 皆川さんの発想の源泉や製作過程を探るためのあれこれの展示も、非常に興味深いものでした。

将来、簡素な宿を作りたいということで、その模型もあったりしました。

圧巻だったのは、ミナの愛用者15人の服が展示され、それに一人一人のその服の思い出が綴られているというコーナー。今は亡き親や妻への思いだとか、子供の小さい頃のこととか、皆川さんの創作のキーワードである「年月」が滲み出していて、感動します。ってゆーか泣けます。「泣ける展覧会」ってのも珍しいですけど、素直に感動して、服というものが人生に与える影響の大きさに感じ入りました。

最後のコーナーで皆川さんのインタビュー映像が流れていたのですが、そこについている日本語テロップに「的を得た」という表記があったので、あれまと思いました。正しく「的を射た」としておいて欲しかったですね。

Dsc_4155 会場出口が、ちょうど入口の所になっているという作り。これもまた「つづく」っていうことなんでしょうね。

 

 

_20200211_221714_convert_20200211222153 ついでに、通路で同時開催の『東京2020 公式アートポスター展』(~2/16)も観ましたが、うーん…。19組の国内外アーティスト(グラフィックデザイン、写真、画家、漫画家、書家など各方面の方々)による20作品ですが、力がないですねー(上から目線の物言いですみません)。いや、1964年東京五輪の時の亀倉雄策デザインによるポスターの凄さが頭にあるもんで、どうしても「違う」って感じが拭えないのです。だって、出品者のうち多くの人があまりオリンピック・パラリンピックに興味なさそうですし(少なくとも作品を見る限り)、単に自分の作家性の発露だったり、単に首をひねるような作品だったりで、「おお!」と思わせるものは一つとしてありませんでした。まあ、こういう他分野の人がポスターとしてのフレーム内に自分のアートをはめこむ形式が、近年のオリパラ・ポスターの傾向なのだそうですが、うーん、何かもったいないですよね。後世に残る傑作ポスターを生み出すチャンスだというのに…。そして、世界的にグラフィックデザインの力が落ちている時代なんだなあと、再確認したりもしてしまいました。

 

 

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2020年1月 6日 (月)

展覧会『利休のかたち』&『茶の湯とデザイナーたち』@松屋銀座   #利休のかたち #茶の湯とデザイナーたち #松屋銀座

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松屋銀座で開催中の展覧会『利休のかたち 継承されるデザインと心』(~1/20)を年末に観ました。こういう(年末からの)正月展は、混む前の年末に観ておくに限りますね。会場造りは混雑を意識したのでしょうか、ゆったりとしていて、作品の間隔も広めに空いたものでした。

広告や会場入り口が独特な味のあるビジュアルですが、原研哉さんが手掛けたそうです。うーん、勇気を持って利休と勝負してますね。なかなかこうはできません、利休の名に臆してしまいますから。

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ただ、会場内はそのビジュアルとは離れて実にオーソドックス。利休以来の「利休好み」や「利休形」の茶器・茶道具を、スタンダードな見せ方で展示しています。また、千家関連の職人たちが利休のかたちとして造った作品も展示されています。

なので、基本的には「お茶」の世界の展覧会であり、棗(なつめ)や茶杓の微細な形の差を興味深く見つめる人でないと、ちょっとしんどいかも知れませんね。でも勉強になりますよ。

Dsc_4008768x1365 会場内で唯一撮影OKなのが、国宝「待庵」をその図面から実物大の立体で再現したコーナー。奥中央の竹の花器だけがリアルという風変わりな世界。待庵は映像でも紹介されていました。

作品や資料の数が約80件ということで、ちょっと物足りない印象。また、「デザイン」とうたっている割には、展示品のデザイン面からの分析やデザイン切り口の見せ方がもう少し欲しかったなと思いました。

 

_20200106_2225191024x1435 ところがどっこい、この8階会場の1階下のデザインギャラリー1953で開催していたのが、まさにデザイン寄りの小展覧会『茶の湯とデザイナーたち』(入場無料/~1/27)。こっちと合わせて観れば…、なるほど、デザインを切り口に現代と切り結んでおります。当代のデザイナーたちの解釈や思想が入った茶杓と香合。そこにはしっかり現代の視点からの「継承と創造」がありました。

必ずセットで観ることを、強くお勧めいたします。

 

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2020年1月 4日 (土)

「Wonderlust」展@パルコ・ミュージアム東京   #Wonderlust #ワンダーラスト #パルコミュージアム

_20200104_2349521024x1437 昨日は渋谷で東急陣営の渋谷スカイ(スクランブルスクエア)を紹介したので、今日はパルコ陣営のご紹介。と言っても、パルコはもう西武陣営じゃなくなっており、今度は大丸松坂屋傘下に入るのだそうですね。世の中変わっていきます。

さて、昨年11月に大改築オープンした渋谷パルコ。その4階に新装なったParco Museum Tokyo(パルコ・ミュージアム東京)の第2弾企画である展覧会『Wonderlust』に行って来ました。以前のパルコよりもぐっと若向きにしながらも、残すべきものは残し、ファッションブランドに関してはさすがと言うべきエクセレント・チョイスを果たしているこの渋谷店ですが、もともとあったミュージアムも残りました。

Dsc_40401280x720 Wonderlustとは、「旅への渇望、放浪癖、彷徨いたい衝動」のことであり、そこに「未来を恐れずに新しいスタートをきる」という意味を持たせているのだそうです。まさに、新生パルコと重ね合わせているわけですね。

入場料は500円。全展示物の半分ぐらいは入口付近のそとから丸見え。大胆と言えば大胆です。

_20200104_144838 参加アーティストの人選がスゴイです。上は83歳の田名網敬一から下は29歳の千葉雄喜まで、まあおじいちゃんから孫までって感じですね。’80年代のパルコ黄金時代を彩った山口はるみ、井上嗣哉、日比野克彦から、蜷川実花、グルーヴィジョンズ、山縣良和、森永邦彦まで、イラストレーション、グラフィック、立体、写真、アート、ファッションetc.と、各分野のクリエイターたちが1点から数点の作品を出品しています。

_20200104_144911 総勢12人(組)。まあ、顔見世興行的な展覧会ではありますが、あまりにも一人一人の個性が違うんで、何とも言えません。てゆーか、バラバラな印象。でも、その多様性がパルコらしいとも言えるでしょうか。

_20200104_144931  あっという間に見終えてしまい、物足りませんけれど、会場を出て同じフロアのテラスに出てみると、日比野克彦さんの大きな(段ボールの)船が展示されております。まあ、旅への渇望ってことなんでしょうね。

お客さんは数少なかった(むしろほとんどいなかった)けど、こういうパルコらしいことは、続けていただきたいと思います。儲からないのが文化ってもんですから。

 

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2020年1月 1日 (水)

2020年の挑戦(ケムール人のTシャツその3)   #ケムール人 #ケムール人のTシャツ #2020年の挑戦

あけましておめでとうございます。2020年も『大江戸時夫の東京温度』をよろしくお願いいたします。

さて、2020年と言えば『2020年の挑戦』です。それは、決まりです。何だかわからない人のために解説しますと、『2020年の挑戦』というのは、かの『ウルトラQ』の第19話、ケムール人が出て来るエピソードのタイトルです。この作品の放映は1966年。はるか未来である2020年のケムール星からやって来たケムール人が、地球人をさらっていく(ゼリー状の液体に触れると転送されてしまう)というお話。ケムール人がフォフォフォ…と笑い(?)ながら、パトカーの前を走っていく場面や、巨大化して夜の観覧車の前に立つ場面などは忘れがたいインパクトを持っております。

_20200101_2306191280x983 で、大江戸はそんなケムール人が大好きなもので、過去にも2度Tシャツを購入したことをご報告しましたが、昨年の晩秋にもTシャツ専門店グラニフが作ったやつを買いました。「ケムール人と観覧車」のバージョンです。これで3枚目。どんだけ好きなんだ!?

 

過去のケムール人Tシャツ記事はこちら↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2018/12/post-46ec.html

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/tt-f274.html

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2019年12月29日 (日)

「つつんで、ひらいて」:物質としての本を支える装幀   #つつんでひらいて #菊地信義 #装幀

001_20191230002901 映画『つつんで、ひらいて』は、ベテラン装幀家・菊地信義の仕事ぶりを追ったドキュメンタリー。なにしろ40数年の間に1万5千冊を超える本の装幀をしたというのですから、驚異的な人です。

この人のブックデザイン作業は、実に古典的。アナログな手作業の世界です。写植文字(まあ、今はさすがにパソコン文字でしょうが)を切り貼りする世界。PCの操作はオペレーターに任せて、自分は判断と指示に徹するというスタイルなのです。長い年月続けて来たやり方なのでしょうね。

 

002_20191230003701 実に細かいニュアンスの微妙な差異にこだわっての仕事が続きます。99と100のせめぎ合いだとか、1mm上げるとか下げるとか、4文字中2つの文字にだけ長体3%をかけるとか、感知できるかできないかギリギリのラインで、作品の精度を上げる試みが繰り広げられます。ただただ経験に裏打ちされた「感覚」の成せる判断。観ていて、とても興味深く引き込まれます。

弟子にあたる切れ者の装幀家・水戸部功のインタビューも、かなりの尺で収めれれているのですが、この人の作品も菊地氏の作品に負けず劣らず素晴らしいものです。この二人の関係性や、言葉も面白かったなあ、互いを認め合っていることがわかりますし、だけどライバルとして火花の散る部分もあるという…。

 

003_20191230005101 監督の広瀬奈々子さんは、今年『夜明け』で監督デビューしたわけですが、あの作品にはさほど感心しませんでした。でもこちらは素晴らしいです。題材の面白さが大きいとは思いますが、しっかりした手際で94分の映画にしてあります。「お仕事映画」です。

終盤に印刷会社の工場や製本所で立ち合いをする場面がありますが、いやー、これがまた面白いんです。物質としての本を作り上げるために、ここまでの技術とここまでのこだわりがあるという、多くの人々の真摯な努力があって、書店に並んでいる本があるという説得力のある映像が撮れています。もっとも、最近は書店に並ばないで、直接倉庫から届けられる本が多いわけですが…。 この作品を観ると、やっぱり紙の本はいいもんだと改めて認識せざるを得ません。本ってコンテンツだけじゃなくて、紙の手触りや本の重さや紙をめくる音やフォントや、パラパラと見られる「一覧性」などを含めて素晴らしい物体ですもんね。スマホやタブレットだけでは、味気なくって・・・そんなの文化じゃありませんやね。

 

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2019年11月25日 (月)

「マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画」@21_21デザインサイト #マル秘展 #秘展 #2121デザインサイト

_20191125_224355768x1385 六本木の21_21デザインサイトで『マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画』(~3/8)を観ました(正しくは「秘の字の周りに〇」のマーク)。松屋銀座での活動で知られる日本デザインコミッティーのメンバー26人が、創作の秘密を見せちゃいますっていう展覧会。

Dsc_39731280x720 40歳代から90歳代のメンバーたちーーグラフィック、プロダクト、インダストリアル、テキスタイル、建築、照明、評論など多彩な領域の第一人者たちが、日頃人さまに見せることのない創作の過程、創作の秘密を、さまざまなな資料で見せてくれるってんですから、これは面白そう!と期待しておりました。

 

Dsc_39611280x720 で、実際かなり面白く、まあ大江戸はここに展示された先生方のほとんどを(個人的にではなく)知っているので(濃淡の差はありますが)、興味深く観ることができました。

 

松屋銀座で開催された日本デザインコミッティー主催の歴代催事のポスターが展示してあったり、何人かの方々の創作風景が動画で流れていたりしまして…、大広間には26本の展示ケースに収められた日本デザイン界の貴重な資料がずらり。

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夕方に行ったので、あまり多くの観客はいませんでしたが、皆さん熱心にのぞき込んでおりました。並んでいる資料も、当然ながらその人その人でさまざまな個性が出ております。

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原研哉さんは、2020年東京オリンピック・エンブレムのコンペ出品作の創作過程を明かしていました。

 

 

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隈研吾さんは、高輪ゲートウェイ駅の駅舎の構想過程を展示していましたが、その下にはびっしりと殴り書いたノートの切れっぱしが。字は大きいんですが、ご本人にしか読み取れないような感じでした。

 

_20191125_2321161024x778 逆に佐藤卓さんのメモ帳には、とっても几帳面に小さな小さな、でも読みやすい文字でスケジュールが記されていました。

 

_20191125_2253161024x576 評論家の柏木博さんのノートのページが整然とずらりと貼られておりました。これにもびっくりですねえ。思わず読んでしまいます。

 

_20191125_2311481024x576 ノートと言えば、松永真さんは長年のノートに年月入りの黒い表紙をつけて、しっかりと保管してあったものを見せてくれました。今では懐かしい版下用の指定紙とかもありますし。

 

_20191125_2246481280x710 柴田文江さんのによるJINSのメガネの見本や、椅子のマケットも面白かったです。

 

_20191125_2318521024x576 そのほかにも皆さん、それぞれに面白くって、興味深くじっくりと1時間半ほど鑑賞いたしました。デザイン系の学生さんなんか、これすっごく勉強になりますよね。

 

_20191125_2311221024x616 会場の最後にはオマケ的に、ポッドキャストによるインタビューの紹介とか、有名デザイナーたちの有名な椅子のコーナー(自由に座れます)などがありました。写真の椅子は(左)剣持勇さんの「柏戸イス」と(右)岡本太郎さんの「サイコロ椅子」。大江戸も色々座ってみました。

_20191125_2310381280x865 そして最後には、松屋銀座のデザインギャラリーのDMハガキがファイルに入って見られるようになっていました。55年にもわたる何百回分の歴史を感じさせてくれます。

 

 

 

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会場を出ると、その反対側の棟に松屋のデザインコレクションのポップアップショップ(~1/13)が入ってました。日本デザインコミッティーのメンバーたちがセレクトした名品の数々を販売しておりました。こちらは午後6時まででした。

 

家に帰ってから気がついたのですが、この展覧会の展示って、年齢順に並べてあったのですね。一番手前が長老の永井一正さん、松本哲夫さんで 、一番奥が新参者の鈴木康広さん、田川欣哉さんという…。そこらもありそうでない、でも時代の流れを概観できるといった意味で、なかなかの発想だなあと思いました。

 

 

 

 

 

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